2011.12.19 

元全日本女子バレーボール監督「柳本晶一先生特別講演会」を開催しました。

低迷していた全日本女子チームが2度のオリンピック出場を果たした秘話や
人心掌握術を披露!

2011(平成23)年12月17日に、今回で5回目となる冬木学園教育推進プロジェクト(略称FEP)ホール企画として、全日本女子バレーボールの2004年アテネ、2008年北京オリンピック監督の柳本晶一先生をお招きして『人生、負け勝ち』と題して講演していただきました。

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寒波到来との天気予報に反して少し暖かな日差しの中、講演開始30分前に開場すると、続々と約350名の方にご来場いただきました。受付・会場内整理・門前誘導にはFEP企画に賛同する畿央大学ボランィア学生たちが活躍してくれました。

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柳本氏自身は「俺についてこい」の根性論で男子チームでは何度も日本一を経験しているが、初めて東洋紡で女子チームを率いることになった翌年、シーズン開幕前には24人のうち20人が辞めてしまい、女子チームの指導の難しさを痛感したこと。それ以来、女子の機微に触れた指導方法を体得、メンバーを信頼しても信用せず大胆な選手起用をしたり、オリンピックでは150%の実力発揮が必要だが元々選抜で勝ち残った選手の能力を120%まで引き上げ、あとの30%は人間力で勝負するという持論を展開。2000年シドニーオリンピックでは最終予選に残れず出場できず失敗した後を受け監督就任、2004年アテネで5位、2008年北京でも5位入賞を果たし、「復活請負人」とも言われた柳本氏。選手時代から対戦相手のチーム・選手の長所短所を記録した大学ノートはダンボール箱25個分にもなったといい、監督になってからこれらのデータが生きたそうです。4年に1度しかないオリンピックでは勝つチームづくりが難しいこと、選手の成長の瞬間を見逃さずその時に褒めて指導すること、4年後の目標をしっかり立て夢が現実のものとなるよう情熱を燃やすこと、負けを教訓に勝ちを呼び込む信念を持つことなど、全日本女子バレーボール復活の秘話を熱く語っていただきました。

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柳本氏は2008年全日本女子チーム監督6期をもって勇退後、後輩アスリートの指導やテレビ等での試合の解説、また2010年には関西を拠点にオリンピック出場経験者らで「アスリートネットワーク」団体を立ちあげ次世代にスポーツの魅力を伝えていく活動を開始。終了後冬木智子学長は今後のご活躍をお祈りしていますと話かけられ学長と記念撮影後すぐ、被災地福島へと向かわれました。

講演後の受講者アンケートでは、「指導者の心構えがわかった」「自分が変われば周りが変わるというのがよくわかった」「心に響く講演でした」など、良かったというたくさんのご感想をいただきました。

冬木学園・畿央大学では地域社会貢献活動の一環として、毎年春・冬の2回、冬木記念ホールを使って多彩なイベントを行なっています。これからもお楽しみに。

【過去のホールイベントの様子はこちらから】

第1回「ガイアシンフォニー第1章」映画上映会
第2回「桂文我―おやこ寄席―」落語上演会
第3回「ノーベル賞学者小柴昌俊先生特別講演会」
第4回「♪オーケストラがやってくる♪~ファミリーコンサートin畿央大」

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