2012.04.06 

被災地支援~教育学部生有志が、宮城県南気仙沼小学校へボランティアに!

2012年2月、私たち教育学部現代教育学科4名は2011年3月11日に起きた東日本大震災の被害にあった気仙沼市にボランティアに行きました。まず今回の活動内容を紹介します。
 
【日時】2012年2月20日(月)~2月25日(土)
【場所】気仙沼市立南気仙沼小学校(宮城県)
【内容】主に休み時間を利用して事前に用意したゲームで子どもたちと遊ぶ
【目的】子どもたちと一緒に遊ぶことを通して「奈良県の大学生のお兄さんお姉さんとこんなことをした」「たくさん遊べて楽しかった」という子どもたちの思い出作りになること。
 
このボランティアでたくさんの事を経験し、たくさんのことを感じました。今回は気仙沼で目にしたこと、聞いたこと、感じたことを4人それぞれの目線で書きます。
 


 
今回のボランティアで、「自分の目で見たこと・現地のたくさんの人から聞いたこと・感じたことを私は忘れてはいけない。そしてたくさんの人に伝えていく。」と強く思いました。
気仙沼市の人々は皆さんとても優しく、お互いがお互いを支え合っていました。「震災から1年間たくさんの人に助けられてきたから、これからは恩返しをしていきたい。」とおっしゃっていました。南気仙沼小学校の児童もすごく心優しく、ボランティアに行っているのに、私の方が気仙沼市の皆さんからたくさんの優しさを頂きました。
震災から1年が経って、ボランティアの数も減少してきて、このまま震災のことを皆が忘れていくのが一番つらいことだと思います。みんなが忘れないために私やボランティアに行った人間がこれから出会う人々に伝えていくのが行った人間の使命だと思います。私はこれからボランティアで見たこと・聞いたこと・感じたことを伝え続けていきます。

教育学部現代教育学科3期生(2012年3月卒) 田仲 由佳

 


 

この4日間を通して僕が一番感じたことは、当たり前が当たり前でなくなることの怖さです。それまで遊んでいた場所が無くなり、それまで自分が通っていた学校に行けなくなり、それまで毎日のように話していた人が遠くに行ってしまいました。すると今まで普通にできていたことが全くできなくなってしまうのです。

今まで、気にせず走り回っていたグランドもそこから先には行ってはいけない、という範囲が設けられてしまいました。子ども達は、それを気にしながら遊ばなくてはいけないため、全力で楽しむことができないように感じられました。せっかく遊んでいても「そっちはだめ、戻ってきなさい」という注意によって、さっきまでの楽しい気持ちは半減してしまいます。一緒に遊んでいた僕自身も、範囲を気にしながら遊ぶことに不自由さを感じました。

このような生活を送るため、我慢できる子どもは多いと感じます。しかし、その反面で「自分の話を聞いてほしい」「ねぇ、聞いて!」と言ってくる子どもや、はしゃいだりふざけたりする子どもは少ないように感じました。発言、態度、反応を遠慮したり、隠したりしているようにも見えました。当たり前の反応や態度が見えない子どもたちを見て、僕は子どもらしさがないと感じ、とても悲しくなりました。この現状を見て、子どもが自分のやりたい事をのびのびとやれる環境の大切さを学びました。将来教師になった時には、そういったクラスづくりを目指したいと考えます。

今回のボランティアではたくさんの学びがありました。しかし、それら全てを整理しきれていないように感じます。今後は身の回りにいる人に伝えながら、自分自身の中での整理をしていきたいと思います。
気仙沼細川.jpg

教育学部現代教育学科3回生 細川 知憲

 


 
4日間の南気仙沼小学校でのインターンシップを通して、私が一番感じたことは、子どもたちが『あそぶこと』に飢えているということでした。
震災や津波に対して、多くの子どもたちからでた言葉が「公園が津波で流された」ということでした。「公園」は子どもたちにとってすごく大切な場所であり、なくてはならないものであるということ。そして『あそぶこと』で子どもたちはさまざまな思いを発散しているのだということ。子どもたちを見ていてすごく感じました。休み時間になると私たちの手をひっぱり、遊ぼう遊ぼうと寄ってくる子どもたちに対して、私たちは子どもたちが少しでも楽しい時間を過ごせるよう4日間全力で過ごしました。
別れの際には、子どもたちから「また会おうね」「楽しかったよ」とすごく温かい言葉をたくさんもらい、私たちにとっても心に残る大切な出会いでありました。今後も南気仙沼小学校や地域の方々と末長く付き合っていこうと思っています。
 
気仙沼玉木.jpg

教育学部現代教育学科3回生 玉木 佑果

 


 
気仙沼に5日間滞在して感じたことは、気仙沼市民の我慢強さと優しさでした。僕たちが「ボランティアで奈良から来た」と話しかけたらみんな「遠いところからよく来てくれましたね」とねぎらいの言葉をかけていただきました。どの店に行っても、僕たちのことを優しく向かいいれてくれる現地の人たちのためにも、今回のボランティアのモチベーションが下がることは全くありませんでした。
四日間一緒に過ごさせていただくことになった南気仙沼小学校の児童たちも本当に素直で元気な子どもたちばかりでした。休み時間はいつも外での鬼ごっこで、常に全力でした。1日の活動が終わり旅館に帰るころには、くたくたになってすぐに寝てしまいました。しかし、1日の疲労感というよりも充実感に満ちており、早く明日になってほしいという気持ちがありました。
この4日間ボランティアを行って実際、自分が役に立ったとは言い切れません。どちらかというと、迷惑をかけた方が多いと思います。しかし、このような経験を通して得られたものはお金には換算することができない僕の大切な財産です。もっと困った人に必要とされる人間になりたいです。
気仙沼松田.jpg

教育学部現代教育学科2回生 松田幸典

 


 
今回の活動をきっかけに私たちは「被災地へのボランティア活動を続けていくこと」を決めました。何ができるのかはわかりませんし、具体的なことは何も決まっていませんが、活動をすることでずっと被災地の人々と繋がっていきたいと思っています。
被災地の人々はたくさんの人が観光で訪れてくれるのを待っています。ぜひ行ってください。私たちが行った気仙沼市はふかひれをはじめ海鮮料理がとてもおいしいです。海鮮料理の他にも名物料理がたくさんあります。そしてなんといっても量が多い!しかも安い!!もう最高です。気仙沼の人たちはとても温かく迎え入れてくれますし、気仙沼の人たちとのおしゃべりは本当に楽しいです。
最後になりますが、ブログを読んで頂きありがとうございました。まだまだ伝えきれてないことがたくさんあります。玉木・細川・松田は大学にいるので、ぜひ声を掛けてください!
 

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