2012.04.26 

運動メンタル支援セミナー -教育学部辰巳ゼミ-

教育学部の辰巳智則先生のご専門は、運動心理学、臨床心理身体運動学です。
今春、県下のジュニアアスリートを対象にしたメンタル支援セミナーの講師を担当されました。
アシスタントとして参加したゼミ生から、レポートが届いています!

▼「学校運動部活動 心理教育支援セミナー」レポート
3月26日(月)、30日(金)二日間にわたり、奈良県で硬式テニスのトップチームに所属する24名の中学生を対象に、心理教育支援セミナーが開催されました。
講師を務められたのは、畿央大学教育学部の辰巳先生です。私達ゼミ生がTA(ティーチングアシスタント)に付きました。
生徒の皆さんは、中学校とは異なった大学キャンパスの雰囲気に、当初は戸惑いもありましたが、開講後は、終始リラックスし、楽しみながら取り組んでいました。
講座内容の一つに、心理的競技能力診断検査(DIPCA)を基にしたセッションがあり、強く印象に残りました。
このセッションでは、理想とする選手心理のプロフィールと実際の自分のプロフィールを基にして、自己理解が図られました。
理想と現実との意外なずれや、類似点を自ら分析する作業は、生徒にとっても新鮮で、とても楽しく映っていたようです。
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私自身、中学時代は部活動で体力トレーニングなど体を鍛えることはしましたが、自分の心においては指導を受けたことはなく、高校生の終わり頃に本で知り得たぐらいでした。
自分自身と向き合うことは我々大学生にとっても難しいことです。
よく就職活動で自己アピールができないという人がいます。
また、スポーツをするうえで体力の向上はもちろん大切ですが、心の整え方も同じぐらい大事なことです。
せっかく身につけた運動能力(実力)も、試合で過剰に緊張などしてしまい、思う存分に実力が発揮できなくては元も子もありません。
このことは、スポーツに限らず、受験など人生のいろいろな節目においても言えることだと思います。
今回のセミナーは、なかなか誰にも教えてもらえない心の整え方を学ぶことができるものでした。
その内容は、社会で主体的に生きていく原動力となる大切な考え方ではないかと、セミナーを通じて感じました。

江口雄祐(教育学部4回生)


▼「こころ競技能力支援セミナー」レポート
4月1日(火)、8日(火)二日間にわたって、奈良県バドミントンジュニア強化指定選手(小学校5年生~中学校2年生)32名を対象に、「こころ競技能力支援セミナー」が開催されました。
なお、辰巳先生の前任校である天理大学バドミントン部員4名もセミナーに参加されました。
この企画は、先の部活動支援セミナーに続く第2弾であり、このセミナーでは私がTA(ティーチング・アシスタント)を務めさせて頂きました。
初日のセッションでは、競技スポーツの特性やバドミントンのプレーの成り立ち、そして試合場面でのリラックスの方法等の説明を受け、選手たちは一生懸命ノートに書き込みながら聞いていました。
辰巳ゼミ2.jpg
続くセッションでは、自分の心の競技能力を知る作業を中心に行いました。
ここでは、競技中の心のぶれやすさの度合いを測定し、心理的な競技能力やモチベーションの評価を交えた分析を行い、自己への気づきを図ることを目的とするものでした。
この心理的競技能力診断検査(DIPCA)を交えた課題に対しては、「将来の私(理想)と今の私(現実)にこれだけ差があるのか!もっと頑張らないと」「自分が思っていたものとよく似たプロフィールやった」等々、様々な感想を聞かせてもらいました。
二日目は、試合場面でぶれない心をつくるための具体的な方法を、様々な実習を通して行うものであり、私がモデルを務めることになりました。
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セミナー全体のまとめでは、このような心の競技能力を身につけるためには練習や試合だけでなく、普段の生活での取り組みが大きく関わっていることを理解しました。
今回のセミナーを通じて選手たちは「こんなこと知らなかった」「明日からやってみよう」等々の感想を口にしていました。
このセミナーを受けたことで、皆さんのこれからのバドミントン人生がより有意義なものとなることをお祈り申し上げます。

松川慎平(教育学部4回生)

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