2012.07.02 

「教育の情報化」に対応した授業を見学しました!

畿央大学教育学部卒業生(2期生)で現在斑鳩東小学校教諭の北口先生からお声かけいただき、校内研修会にお邪魔させていただきました。
20120702教育情報化1.png5時間目は、「教育の情報化」に対応した3年生算数の授業です。授業の始まる少し前に教室に入ったところ、子どもたちは、フラッシュ教材で九九の練習中!大きな声で楽しく学んでいました。
 「教育の情報化」=「電子黒板」というイメージがありますが、日頃の授業では場所が限られるため使い勝手がよくないという面もあります。そこで、北口先生は、ロール型のホワイトボードとプロジェクタを利用し、投影されたところに書き込むという技を使いながら、教科書を大きく提示し、授業を進めておられました。

また、グループワークでは、子どもたちの書いている画用紙をディジタルカメラで撮影し、その場でコンピュータに転送し、発表時に大きく映し出していました!!児童の一人が、大きく映し出された画面で説明しだしたところなど、日頃の北口先生の教え方を模倣しようとしているのだな~と感動しました。
一方、6限目は、4年生の同じく算数。伝統的なスタイルの授業で、ベテランの先生の発問、教示、板書、そして子どもたちとの関係性や雰囲気作りなど、非常に学ぶことの多い授業でした。子どもたちもしっかり考え、自分なりの答えを出そうとがんばっていました。
対照的な二つの授業を拝見し、あらためて「なぜ『情報化』をしなければならないのか」を考えさせられました。一つは大きく提示することによる視線の一致(Joint Attention)というメリットがあるでしょう。そして、比較・共有・記録・蓄積など、それぞれの実践に応じて、具体的には、教える内容、教室環境、子どもたちの状況、教師の状況等に応じて、使い分けられるようにしていくべきなのでしょう。
北口先生の授業を見ていた、他の先生方の「便利なところもあるけど、不便なところもあるな~」というつぶやきに「そのとおり!」と思わず心の中でうなずきました。

斑鳩東小学校には、教育学部3期生の高田先生も着任されておられ、また9月には5期生で弊ゼミ生のYさんが教育実習でお世話になります。こうして少しずつですが、畿央大学も奈良県に根付かせていただいています。

教育学部 教授 西端律子

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