2012.09.26 

2012年度「FD研修会」が開催されました。

9月13日(木)16:00から、L棟L203講義室にて、畿央大学教育推進室が主催して「2012年度FD研修会」が開催されました。
FDとは、Faculty Development(ファカルティ デベロップメント)の略で、教員が授業内容・方法を改善し、向上させるための組織的な取組みの総称です。
本学では、毎年、FD研修会を行っていますが、今年は新たな試みとして「授業の分析に取り組み、その成果を教職員全体で共有すること」をめざしました。
FD研修2012.jpg
本学で実際におこなわれている身近な授業をビデオで撮影し、それを分析してみようという今回の企画。
北田善三先生(健康栄養学科)、島恒生先生(現代教育学科)にご協力いただき、お二人の授業を撮影したビデオを、西端律子先生(現代教育学科)に分析・ご報告していただきました。
最初に西端先生から授業分析の目的と方法についてご説明があり、その後、北田先生と島先生の授業ビデオを視聴して、それぞれの授業の特徴について参加者同士が小グループに分かれて話し合いました。
グループ内で出た意見は代表者に発表していただき、北田先生と島先生からもコメントをいただきました。身近な同僚の授業とはいえ、普段なかなか他人の授業を目にする機会が少ないこともあって、どの参加者も真剣な眼差しで授業ビデオに見入っていました。
ビデオ視聴後の話し合いでは、「授業者が学生に身近な話題を振ったり、絶妙なタイミングで質問を投げかけたりして、積極的に学生の参加を促している」「授業者が教室内をよく歩き回っているのが印象的」といった意見が出ました。西端先生の分析によると、お二人の先生の授業には、「学生の顔と名前をしっかり覚えている」「授業開始の前から教室でスタンバイしている」「わかりやすい板書やグループワークの導入など各所に工夫がこらされている」といった共通点があるとのことでした。やはり優れた授業には何らかの共通したエッセンスが含まれているものなのでしょう。
いうまでもありませんが、大学教育とは各大学のローカリティの上に成り立っているものです。そうした意味でも、身近な授業から優れたエッセンスを見つけ出し、それを自らの授業改善に活かしていくことは、FDの実践として理に適ったものだといえるでしょう。
畿央大学での数々の優れた授業は本学にとって貴重な財産です。畿央大学の教育力向上のために、今後も優れた授業を発掘し、そのエッセンスの分析・共有を進めていくことが大切だと感じました。

(教育推進室 授業改善専門部会 教育学部助教 石川裕之)

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