2012.12.10 

学生広報スタッフblog vol.46~被災地支援サークル活動報告@宮城県石巻市!

学生広報スタッフ、理学療法学科3回生の山野です!
被災地支援サークル「HOPEFUL」の活動として、9月10日から13日までの4日間、宮城県石巻市雄勝町を訪れました。かなり遅くなりましたが、その活動について報告させていただきます。
先日、きーさんもこの活動の内容や、受け入れ先の合同会社オーガッツのことについて書いているので、詳しいことはそのブログ記事をご覧ください。私は実際被災地に訪れて感じたこと、気づいたことについて書きたいと思います。
世界中で起こっている地震のうち、10%が日本で起こっており、日本で起こっている地震のうち、半分がこの雄勝町で起こっていると現地の方に聞きました。世界中の地震の5%がこの雄勝町で起こっているんです!!この4日間の活動中でも揺れがわかる程度の地震が何度かあり、こんな状況が今でもずっと続いていることを身にしみて感じました。
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まず雄勝町に訪れて、オーガッツの方に初日に言われたことがあります。
「あれ(東日本大震災)から1年半もたって、遠いところから来てくれたんだね。本当に勇気のいることだったと思う。あの地震で雄勝には人もいなくなった。家もなくなった。外には街灯もない。テレビもない。夜は静かだよ。だから何にもないからこそ色んなことを感じることができると思う。この4日間いろんなことを感じていってね。」
こんな言葉をもらい、本当に胸がいっぱいになりました。今ではこんなに静かな場所に、どんなに大きくて恐ろしい津波がこの場所まできたんだろうと、テレビで見た映像を想像することしかできず、信じることができませんでした。
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漁師の人たちが必要な漁船や加工場、いままで大切に育ててきた養殖していたものなど、すべて津波で流されたそうです。しかしこの合同会社オーガッツでは、志のある人たちが集まってそれまでは別々に活動していた漁師さんたちが1つになりました。もともと雄勝で漁師をしていた方、漁業関係とは全く違う仕事をされていた方も震災をきっかけに雄勝町に来て、個々の持っている知識・技術を持ち寄り、1つの会社として成り立っていました。
どうやったら、雄勝に人が集まるか、どうやったらここでとれる新鮮なものが売れるかどうか…夜遅くまでこんな話をしていました。
海辺で活動していると、毎日決まった時間に1台のスクールバスが通過します。大きなバスに子どもが2人、毎日同じ席に座って私たちの活動している場所を横切っていきます。
小さな男の子と女の子が1人ずつ、どこからどこへ向かっているのかは分かりませんが、近くの小学校がなくなってしまい、もともと雄勝町に住んでいた子どもたちも今ではもうここには住んでいないのかな…と思いました。仲の良い友達に会えない、一緒に遊べない、知らない学校に行かなければいけない、小学校の中に仮設住宅ができて、おもいっきりあそぶ場所がない…小さな子どもたちのことを考えると、本当に胸がいっぱいになりました。
あと現地に行って気づいたこと、それはがれきのことです。
まだまだ生活に支障のない道路や土地には、がれきは山のように積まれたままあちこちで残っていました。時間が止まったように、そのままの状態の場所もありました。テレビや新聞で見たら茶色や黒色の山ずみにされているものとして見えますが、真近くでみると、この場所で住んでいた人たちの生活感が浮かび上がってくるようなものが多く見られました。食器のかけらや食材(マヨネーズの容器や調味料のびん)、携帯電話のふたや、子どもの遊び道具(人形やスコップ)の割れたかけら、中身のないアルバムの表紙など、こんなものがたくさん見られました。
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活動2日目、9月11日は東日本大震災からちょうど1年半年がたった日でした。午後2時46分、町内放送が流れ、黙祷を行いました。この震災では今までにはないようなたくさんの人たちが亡くなり、今になっても行方が分からない人もいます。
いま自分が大学に行き、自分のしたいことを勉強することができていること、家族・友達・先生たちが周りにいること、住める場所があること、食べ物・飲み物が当たり前のようにあること、このようなことに感謝し、1日1日を大切に過ごしていかなければいけないなぁと思いました。
最後になりましたが、オーガッツの皆様には本当にお世話になりました。4日間という短い期間でしたが本当に貴重な体験や、たくさん考えることができる機会をいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
現在HOPEFULは人数も増え、日々活動しています。大震災があったことを忘れず、その記憶が薄れていかないためにも活動を続けていき、情報も発信していきたいと考えています。
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【関連記事】
学生広報スタッフblog vol.37~被災地支援サークル「HOPEFUL」の活動
https://www.kio.ac.jp/information/2012/10/blog-vol37.html

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