2013.06.01 

現代教育学科~中学校一日見学実習レポートvol.1

2013年5月16日(木)に中学校一日見学実習を大阪教育大学附属天王寺中学校で行いました。
この実習は、教育学部の英語科教育実習(中学校)の授業の一環として、将来教師をめざす学生11名が参加しました。実習の目的は、中学校での英語科教育実習を直前に控え、教職をめざす者として中学校における学習指導、生徒指導及び生徒の実態を実践的、体験的に学ぶことです。
 
では、当日の様子を写真とともにご紹介します。
 
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まず、大阪教育大学附属天王寺中学校、金井副校長先生より今日一日の過ごし方についてお話を聞かせて頂きました。金井先生ご自身も英語科を担当されていたご経験から、英語教師として今日の見学実習をいかに有益に過ごすかをわかりやすく、また的確に学生に伝えて頂きました。特に金井先生が学生に伝えた「授業観察の視点」は、先生ご自身のご経験等を織り交ぜ、学生にとって非常に有意義な授業観察前の指導となりました。
 
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その後、学生たちは、英語の授業を見学させていただきました。まず、見せて頂いた授業は、3年生の授業。授業で使われている言葉のほとんどが英語で行われている事が特徴的な授業でした。その後の振り返りでも、「英語力の必要性をさらに痛感した」という学生が数多くおりました。また、授業内では、最新の音声機器やiPad等のタブレット端末を使った内容も展開され、随所に工夫や新しい試みがあふれる授業で、学生達が真剣にメモをとっている姿が印象的でした。
 
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続いて、見学させて頂いた授業は、1年生の授業。この授業では、日本人英語教師と英語指導助手であるネイティブスピーカーの先生とのティーム・ティーチングの授業でした。中学1年生対象に全く日本語を使わず、英語の授業をゲームや活動を取り入れている姿は、学生達にとって大きな刺激になったようです。
 
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午後からは、金井副校長先生よりご講話を頂きました。ご講話が始まると思いきや、さすが英語の先生。ウォーミングアップと称して「チャンツ」を使った活動が始まりました。チャンツとは、ジャズのリズムに合わせて、英語のイントネーション、リズム、ストレスを自然に学ぶ事が出来る指導法のひとつです。学生たちは、軽快なリズムとともに文を読み、快活なご講話のスタートとなりました。
 
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ウォーミングアップの後は、今日の授業見学の振り返りを行います。授業での良かった点、私ならこうするといった点をディスカッション形式で意見交換します。さすがは、4回生です。数々の授業や実習、模擬授業等を経験しているため着目点も鋭く、成長を感じさせるディスカッションとなりました。
 
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最後に金井先生から学生達に向け「良い英語教師の条件」が伝えられました。長年、英語教師として教壇に立たれたご経験から、先生の示唆に富んだお話に全員が真剣な眼差しをしているのが大変印象的でした。
 
では、この実習に参加した学生の声を紹介します。
 
授業が始まり、教師がほとんど日本語を使わず英語で授業をすすめていることにまず驚きました。一年生と三年生の両方を見学させていただきましたが、どちらの学年においても、ほぼ英語のみの授業であり、生徒がつまずいたとしても、それを英語で助言・支援されていたり、一度指示を出して、生徒が理解していない場合には、別の言葉や言い回しで生徒に指示を与えていたりと柔軟な対応をされていました。英語を教える際、教師の英語力がいかに重要か、ということを改めて痛感しました。
 
英語科の指導が生徒全員に理解させようとすることはいかに難しいか、また、理解させるために教師はしっかり教材研究や授業準備をしなければいけないし、教材研究や授業準備をすることの大事さを学びました。6月から始まる中学校英語科教育実習がとても不安でしたが、大阪教育大学付属天王寺中学校で1日実習をさせていただいて、早く実習に行きたい気持ちが強まりました。
 
この一日見学を通して、たくさんのことを学ぶことができたのはもちろん、大学で学んできたことを実際に現場で確認することができました。今まで学んできたことが自分の力になっていると実感できた一日でした。
 
学生達は、この一日見学実習を通して教師の仕事の大変さと偉大さを知り、教職を目指す気持ちがなおいっそう引き締まった様子でした。この実習を終えた学生達の顔は、以前と全く違ったようにも見えました。
 
いよいよこれから、中学校への英語科教育実習が始まります。畿央大学で得たこと、学んだことを糧に、中学校でさらにたくさんの事に気づき、学び、成長してくれることだと思います。学生達のこれからの飛躍に大いに期待しています!
 

教育学部 深田將揮

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