2013.08.27
奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)と共同で第一回スマートライフケアコミュニティワークショップを開催!
情報通信技術(ICT)により医療と患者をつなぐ仕組みの開発と実証実験
超高齢社会に突入にしている我が国において高齢者や患者、障がい者のライフケアの充実とその継続は喫緊の課題です。そして様々な病気や障害を持つ方々の医療や生活の質(QOL)向上を実現するために必須なのが、コミュニテイです。
スマートライフケアコミュニティとは,情報通信技術(ICT)をうまく活用するライフケア(スマートライフケア)を持続的に機能させるためのコミュニティのことです。
奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)の柴田智広准教授の研究グループはMedictome(メデイクトーム)というソフトウェアを開発されました。
超高齢社会の我が国において、在宅での医療介護は極めて重要な役割を担っています。
しかし、医療従事者が在宅での患者の様子を定量的に知る手段はほとんどありません。
また、ケアを受ける人々自身も、自分の能力や障がいの程度を定量的に知る手段がほとんどなく,自分の困っている状態を医療従事者に伝えることがなかなかできません。これらの問題をICTで解決することを目的として開発したのがMedictomeです。Medictomeとは、Medical, ICT, Homeを融合した造語です。現在は,マーカーレスで身体姿勢を簡単に取得できるKinectをMedictomeと連動させることにより,医療従事者が在宅における患者さんの姿勢や動作の状態を知り,患者さんが自身の身体の状態を知ることが可能になりました。
▲Medictomeの概念図
▲Kinectによる姿勢検査
現在NAISTの柴田智広准教授の研究グループと畿央大学健康科学部理学療法学科,ニューロリハビリテーション研究センター の岡田洋平は共同で,パーキンソン病の在宅ケアの充実をめざして,Medictome,Kinectをパーキンソン病患者さんの自宅に導入して,その効果の実証実験を実施しています。
2013年8月25日に,スマートライフケアコミュニティづくり,今回の成果の発表のため,奈良経済倶楽部にて第一回スマートライフケアコミュニティワークショップを開催しました。
当日は日曜日で大雨であったにもかかわらず,全国パーキンソン病友の会奈良県支部の役員の方々とその支援者,全国から有志の理学療法士,作業療法士の先生方と学生,神経内科医師,リハビリテーション専門病院医師,行政,企業と多分野から計55名参加いただきました。今回のような取り組みを本当に実現していくには,このように多分野からの参加が欠かせないと思います。ご参加いただきました皆様、ご支援いただいた皆様本当にありがとうございました。今後も開催しますのでどうぞよろしくお願いいたします。
▼産経新聞WEB版に今回のワークショップが掲載されていました。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/130826/wlf13082609560007-n1.htm
▲ワークショップ風景
畿央大学健康科学部理学療法学科助教
ニューロリハビリテーション研究センター研究員
岡田 洋平
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