2014.10.24 

理学療法学科教員がThe Social Brain Conferenceに参加しました!

The Social Brain Conferenceに参加しました!
 
今回,私は10月5日から8日までCopenhagen(Denmark)で開催されたFederation of European Neuroscience Societies主催のBrain Conferenceに参加し,演題発表(「Imitation of a facial expression accelerates an emotional understanding of the others in men」)をしてきました.
今回のテーマは,いま話題のSocial Brain(社会脳)であり,社会神経科学研究に関連する約150名の研究者が世界中から集いました.150名という人数制限のある小さな会議の場では,ほぼ全員が発表者としての役割があり,朝から晩までずっと一緒に過ごす合宿のような会議でした.会場となったMoltkes Palæは,1702年に建築された由緒ある歴史的な建物であり,建物内の静寂と歴史を感じさせる情緒溢れる香りに包まれた会議でした.
 

 
さて,会議は朝9時半から夜10時半まで続き,夜のポスター発表ではワインを片手に熱い議論が繰り広げられました.今回の会議では,女性研究者の参加が多く,彼女たちのパワーは凄まじく,まさに「肉食女子,草食男子(笑)」のような構図もありました.また,今回の議長はBlakemore,Waal,Rizzolattiの3名であり,彼らのスピーチを直接聞けたことも非常に参考になりました.
 

 
帰国後,翌日には畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター主催の「第1回社会神経科学とニューロリハビリテーション研究会」が開催されました.
「社会」は「脳」の産物であります.その「社会」はヒトの「脳」が作った「人工物」なのだと思いました.その「人工物」と「脳」の関係を突き詰めて研究した先には,いったい何があるのでしょうか?「何か足りない?」ことに気づくかもしれません.社会脳,社会神経科学研究は,世界的にもスタートしたばかりで,まだまだ未踏の地が満載な研究領域です.
今後,ますます発展する可能性があると同時に,この学際的研究を通じて「わからないこと」が「わかる」という発見に,興味津々な毎日をこれからも過ごしていきたいと思うのです.
 
 

畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター

畿央大学理学療法学科 教授 松尾篤

 
 

この記事をシェアする