2014.10.27 

人間環境デザイン学科加藤ゼミ生の制作!茶室「蹴鞠庵」をご紹介。

今年6月~7月に開催されたサッカーワールドカップはドイツが優勝しました。
競技場で試合が終わった後、日本のサポーターがブルーのゴミ袋で掃除をしたことも話題になりましたね。
そんな時、人間環境デザイン学科の加藤プロジェクトゼミが始まりました。
加藤プロジェクトゼミでは、2011年の学園祭から4年連続で茶室の展示ブースを開催していますが、毎年違ったコンセプトを設けています。
例年どんな茶室にするのか悩んでいるのですが、今年はワールドカップにちなんで「サッカーボール」に決めました。
 
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6月にテーマを決め、3回生を中心にさまざまなアイデアを出し合い、10月畿央祭にむけて、だんだんデザインがまとまってきました。
制作は、加藤プロジェクトゼミの3回生と2回生の計18名で協力して、畿央祭の前日に1日で完成しました。
サインスタンドは3回生杉森さんのデザインです。
内装の照明として葭谷さんの作品が展示されています。
 
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サッカーボールは、二十面体で、黒い五角形のパネル12枚と 白い六角形のパネル20枚で構成されています。
黒い部分には、作品とメンバー紹介をはじめ、「ゆっくり寝転んで見てください」など鑑賞ポイント、得意のイラスト等が書き込まれました。
そして、この「蹴鞠庵」が教育学部学安井学科長の目に留まり、安井先生が担当されている『数理科学入門』で、丁度タイミングよくサッカーボールが多面体の集合で成立している講義をされており、「蹴鞠庵」が学生に数学の授業の教材として160名の学生に紹介されることとなったのです。
10/24(金)5限に私とゼミ生が参加して、特別授業を行いました。
 

人間環境デザイン学科 准教授 加藤信喜

 
 
蹴鞠庵コラボ
 
【教育学部安井学科長のコメント】 
紙風船は立方体(正6面体)を空気を入れて球に近づけますが、これで球技をすると、バウンドが不規則になると思えますよね。
そこで正6面体よりも正8面体、正100面体、正1000面体を作れれば、より球状に近く、バウンドがスムースになると思えます。
ところがオイラーの多面体定理を利用すると、正多面体の面数の最大は20で、各面は正三角形、12個の各頂点には面が5つあることが中1レベルの数学で理解できます。
そこでより球状に近づけるために12個の各頂点を適当に削ると、削り口は正5角形で、元の各面である正三角形は正6角形となり、サッカーボールの旧来の形になることを「数理科学入門」で学びました。
その直後にエントランスホールで「蹴鞠庵」を見かけ、仰天びっくりです。
加藤先生に急遽お願いし、先生の説明等を受けました。
加藤先生はじめ、加藤ゼミ生にも感謝申し上げます。有難うございました。
 
 
【過去の茶室記事】
2011年 ~浮游庵 fu-you-an
2012年 PET庵(ペッタン)
2013年 「段庵」(ダンボール茶室)
 

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