2015.02.03 

第33回KSM(Kio Study Meeting)を開催しました。

理学療法学科6期生の上田です。
平成27年2月1日(日)に第33回KSM(Kio Study Meeting)を開催しました。
 
今回は下記3つのテーマによって進行していきました。
 
①変形性膝関節症におけるガイドライン上の指針と装具療法について(小西さん)
②インピンジメント症候群について(上田)
③ALS患者のコミュニケーション支援について(櫻井さん)
 
小西さんは自身の担当している変形性膝関節症の方に対する装具療法に関して、現状示されているガイドラインから指針を整理し、様々な膝装具を紹介してくださいました。
担当している方の症例検討では、動画を見ながら膝のストレスに対して装具療法の適応を考える機会を共有しました。装具の紹介だけでなく、実際に臨床で導入してみた実感から検討を行う事で、私達自身の選択肢の幅を広げる機会となりました。
 
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上田からは肩関節のインピンジメントに関して、評価や介入についての情報提供と現在担当している方の肩の負担軽減に対して行える環境調整等のディッスカッションを行いました。
下肢不随の方の車の昇降に必要な上肢機能の負担軽減に対して、どのような環境調整が行えるかという点について、何がよいか意見を交わし有意義なディスカッションを行うことができました。
 
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櫻井さんからは訪問リハで担当しているALSの方のコミュニケーション支援に必要な知識等の情報提供、情報交換を行いました。理学療法士としてでなく、人としてALSの方と関わる事をご自身の言葉で整理されている所が大変共感できました。
また高価で十分普及する事ができていないコミュニケーションツールの支援制度を用いた実際の京都市の例や、その現状についての提示を頂き、身体機能だけでは判断できない導入のタイミングに関する悩みや実際に使ったことのあるツールのメリット・デメリット等のディスカッションを行いました。
進行性の疾患を持つ方に対して、その方やその家族の価値観を大切に望む事を叶えてあげるために何を考えるべきなのか、リハビリテーションの在り方を考える、また人として病気とどう向き合って行くのかという自身の臨床姿勢を見つめ直す機会を得る事もできました。このようなディスカッションを様々な経験を積んでおられる先輩方と行える事は本当に財産だと感じました。
 
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実は私達KSMの活動も次回が最終回となります。
臨床での悩みや発見を現場だけでなく、畿央大学に戻ってきて相談、共有できるこのコミュニティは本当に良き学び場です。
そしてこの畿央大学を通して、出逢った方々とはこれからも繋がっていたいと心から思います。 まだまだ未熟な私ですが、少しでも現場の方々に還元できるよう自己研鑽を続けたいと思います。
自己の正当性と常に向き合う事は難しいと感じますが、このような臨床に真摯に向き合う方々と空間を共にする事で、また成長できるのかと思います。
 
次回開催予定の最終回にこれまでの総括をして頂けるかと思いますので、また宜しくお願い致します。
 
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理学療法学科6期生 上田  和輝

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