2016.04.07 

書評「看護学生のための疫学・保健統計」(看護医療学科松本泉美教授 編著)

健康科学部看護医療学科松本泉美教授が編集された『看護学生のための疫学・保健統計』が建帛社から出版されました。同学科の文准教授も分担執筆されています。
 
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学生にとって「疫学」や「統計」と聞くと、数字が多くなかなか難しい印象が強い科目の一つだと思います。しかし、卒業研究を経験したり臨床に出ると、物事を客観的に捉えて考えていく力が重要であることに気がつきます。また、近年、保健・医療現場でも結果を読み解き、成果を示すことが求められてきています。
本書は、「疫学を学ぶことで何がわかるようになるのか?」をわかりやすい具体的な例や図を用いて示されており、理解しやすいだけでなく、「そうなんだ!」という気づきが増え、学ぶ意欲が湧きます。
後半になると詳しく専門的な情報が増え、恥ずかしながら教員である私も理解できていないことがありました…しかし、それを再確認することができるほど、充実した内容になっています。また、インプットだけでなく、アウトプットを意識した、図表での結果の示し方やプレゼンテーションの手法まで記載されています。
本書は奈良県立医科大学 医学部 地域健康医学教室 教授・副学長の車谷典男先生が共同で編集にかかわり、執筆者の面々からみていわゆる本物の疫学・保健統計の教科書と言ってよいと思います。看護学生だけでなく、保健・医療分野の学生や大学院生、さらには臨床現場の方にとって学び直すのに非常に参考になる書籍であると思います。

理学療法学科 助教 松本 大輔

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