2017.03.17 

気仙沼でのボランティアレポートvol.2~現代教育学科古川ゼミ

教育学部3回生の辻本真理奈です。
 
教育学部の古川恵美先生は、東日本大震災以降、継続して(宮城県)気仙沼で活動されています。私たちは、先生から気仙沼で学生がボランティアできる活動があると聞き、今回、古川ゼミ3回生の辻本真理奈、野田有未、橋本紫瑛、南出麻帆の4人が、3月2日(木)〜4日(土)3日間、気仙沼を訪問し、多くのことを学ばせていただく機会を得たので報告させていただきます。
 
初日については、「レポートvol.1」で橋本さんが報告しています。
2日目は、まず宮城県気仙沼向洋高等学校に行かせていただきました。
 
宮城県気仙沼向洋高等学校は、気仙沼市階上(はしかみ)地区にありましたが、平成23年3月の東日本大震災の津波により校舎(震災遺構として保存が決定しています)が全壊しました。そのため現在は、宮城県気仙沼高等学校の第二グランドを借用して建設された仮設校舎で教育活動をしています(古川先生はここに平成23年12月から継続して通われています)。
 
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千田健一校長先生から、東日本大震災のお話をしていただきました。気仙沼向洋高等学校の現状や気仙沼市の被害状況、震災直後の気仙沼向洋高等学校の様子を聞かせていただきました。「当たり前の生活が当たり前じゃなくなった。」「当たり前を当たり前と思ってはいけない。」という言葉を聞いて、今の自分の状況や状態のありがたさを感じました。前日に旧校舎を訪問していたので、当時の写真などを合わせてお話を聞いていると、津波の恐ろしさを改めて痛感しました。たった一回・一瞬の判断が遅くなると生死が決まってしまう、そんな状況を考えるだけで、言葉にできない想いになりました。
 
養護教諭の松本敦子先生からも震災当時や現在の状況などお話を聞きました。震災はいつ来るかわからないため、緊急時に備えて常に準備しておくこと、1人で抱え込まず協力・連携することの大切さなどを教わりました。松本先生には現在の校舎も案内していただきました。「仮設校舎」に初めて入ったのですが、階段も校舎内にあり、私が想像していた以上に広かったです。情報海洋科・産業経済科・機械技術科がある専門高校の教室や設備を見せていただきました。普段見ることがない設備等が多かったので、説明してくださるたびに新鮮でワクワクしました。
 
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午後からは、宮城県立気仙沼支援学校に行かせていただきました。
 
地域支援コーディネーターの佐藤牧子先生と菊地郁子先生に校舎を案内していただきました。元気に活動している児童生徒たちとも触れ合えて、とても嬉しかったです。先生方はとても細やかな対応をされていました。1対1で対応したり、訪問教育も行ったりされていることも教えていただきました。
 
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校内を見学した後、支援学校の概要や震災当日についてのお話を聞きました。避難所で生活する時に、障がいがあることを何度も説明することは保護者にとって精神的負担が大きく、その児童生徒の特性を伝えられるバッジや名札などがあれば良かったというお話がありました。避難を経験したからこその意見だと感じました。震災等で避難をすると、今までの生活環境と大きく変わります。その中でできる工夫や気配りがあれば、保護者や先生方、児童生徒が感じるストレスが少しでも減るのではないかと思いました。しかし、それを実際に震災が起こった時にスムーズに行うことは、事前に相当な練習をしていないと難しいのではないかと感じました。
 
 
今回、現地に行って、先生方にお話を聞いて、さらに自分の身で感じることができるという、貴重な経験をさせていただきました。ここにお名前をあげなかった方々からも、書ききれないほどのたくさんのお話を聞かせていただきました。お忙しい中、私たちが理解しやすいように貴重な資料等を準備いただき感謝しています。本当に多くの学びを得ることができました。気仙沼の方々の温かみを感じました。これからも人とのつながりは大切したいと、あらためて思いました。
 

現代教育学科3回生  辻本真理奈

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