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冬木特任准教授の発明が新たに特許を取得しました~教育学習基盤センター

2017年7月7日(金)

今年4月に引き続き、教育学習基盤センターの冬木正紀特任准教授の人工筋肉に関する発明により、本学園が特許権を取得しました。この発明は本学が推進している次世代研究開発プロジェクトにおける萌芽的研究の成果であり、人体装着型の医療用ロボットなど次世代型ロボットの核となる人工筋肉の耐使用年数を低コストで飛躍的に伸ばす発明です。

 

特許第6154088号

「流体圧式アクチュエータ用弾性体チューブ及びアクチュエータ」

 

冬木先生1

 

冬木特任准教授からのコメント

本発明では耐久性が飛躍的に向上した人工筋肉を発明しました。そして今回の発明は、前回の特許発明よりもシンプルかつ低コストな発明です。人工筋肉とは空気等の流体の出し入れにより伸縮するアクチュエータ(駆動装置)であり、筋力補助用の人体装着型ロボットやロボット義肢など、生活の質的向上のための次世代型ロボットの駆動装置として期待されています。

しかし、従来の人工筋肉は耐久性が低いという欠点があり、低い耐久性の原因は、人工筋肉が伸縮する際に内部のゴムチューブと外皮のメッシュが擦れてゴムチューブが傷つき破損することでした。

前回の発明では内部のゴムチューブの表面に耐摩耗用の静電植毛層を設けることに思い至り、人工筋肉の寿命を20倍以上に伸ばすことに成功しています。静電植毛とは下地に専用の接着剤を塗り、静電場を利用して下地に垂直に細い繊維を高密度に植え込む手法です。

 

今回の発明の特徴は、前回よりもシンプルで低コストな静電植毛により高耐久性を実現したことです。

すわなち、前回の発明ではゴムチューブ表面への静電植毛のパターンは縞状やドット状に限定していました。その理由は、あらかじめ植毛層(繊維と接着剤の層)に隙間を設けて、ゴムチューブ表面の伸縮により、植毛層がひび割れてめくれることを防止するためでした。

今回の発明ではゴムチューブ外周全面に植毛を行う最もシンプルなパターンの静電植毛を行っても、耐久試験において従来の20倍以上の耐久性を確認できました。試験後には非常に細かいひび割れのみが検出されたため、細かいひび割れでは植毛層の顕著なめくれが起こらなかったと考えられます。

 

▼左が前回の発明、右が今回の発明

冬木先生2

 

【開発した人工筋肉内部の模式図】内部のゴムチューブGの表面に植毛層Fを形成して外皮のメッシュSとの摩擦を受け流します。Tは空気を給排するターミナルです。今回の発明においては、植毛層のパターンを最もシンプルにしても非常に高い耐久性が実現できることを見出しました。

 

一般的に静電植毛加工の材料費は非常に安く、一回分で数円程度ですが、植毛作業のコストは植毛のパターンが複雑になると上昇します。特にゴムチューブのような曲がった構造を持つ部材への加工では作業コストの上昇が顕著です。そのため、最もシンプルなパターンの植毛により人工筋肉の飛躍的な耐久性向上を実現した今回の発明は、超高齢・人口減少社会における次世代型ロボットの実用化を一層促進することが期待されます。

 

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