2017.07.14 

授業&作品レポート~人間環境デザイン学科「立体表現Ⅰ」

人間環境デザイン学科1年次配当「立体表現Ⅰ」は、基礎的な造形を学ぶ授業です。課題は鳥のカタチを用いて具象と抽象の立体をつくることから始め、次に喜怒哀楽の感情を表現するモニュメントを制作します。その後、1/5スケールの椅子1/100の住宅(リートフェルトのシュレーダー邸)と続いていきます。
 
▼1/5スケールの椅子
 
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上記4つの課題を、それぞれ約3週間かけてつくるので、案外ハードなスケジュールになります。人間環境デザイン学科での学びの内容を縦横に横断しながら自分自身の造形表現を磨くことができるように課題を組み立てています。自分で考えて手を動かし、あれこれ悩みながら実際にモノをつくることはデザインの基本となります。
楽しく学ぶことが、制作意欲を継続するポイントです。
 
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今回の課題である「1/5の椅子」というのは、縮尺S=1/5でリートフェルトのレッド&ブルーチェア(大学のエントランスホールに展示してあるもの)をつくり、その手法を学んだ後にオリジナルチェアをつくるものです。
1回生には難しすぎる課題ですが、未熟でも完成させる、とにかくつくってみる姿勢で取り組んでもらいました。作品の中には、座れない椅子、倒れてしまう椅子、壊れてしまう椅子など、問題のある椅子がほとんどでしたが、失敗して学ぶことの方が大事だと思っています。造形実習室は常に満員御礼で、楽しく共育させてもらっています。

人間環境デザイン学科 准教授 加藤信喜

 
 
学生の作品とコメント

 
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▲人間環境デザイン学科1回生 荒木完
高い位置から急降下している鳥をイメージしました。先端にいくにつれ、細くしていくことによって鋭さを表現しました。同時にくちばしも表しています。
 
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▲人間環境デザイン学科1回生 松本真穂
手本となる鳥が小さくふっくらとしたカタチだったので、丸みを出せるように努力しました。鳥の中で特に丸みのある腹や頭の部分は、色を塗る時、毛の色の変化などに気を付けて丁寧に仕上げました。
 
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▲人間環境デザイン学科1回生 福嶋南帆
具象の鳥と抽象の鳥をそれぞれ「温かい鳥」と「冷たい鳥」とイメージして作りました。抽象の鳥は冷たい無機物になるように平面を組み合わせた形取りしています。乾かすときの置き方に苦労しました。
 
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▲人間環境デザイン学科1回生 奥村綾
私は今回、喜怒哀楽の「哀」のモニュメントをつくりました。雲と雨で、心のモヤモヤと涙を表しました。色もこの作品のポイントで、様々な「哀」を美しい色で表現できたと思っています。とても楽しく制作出来て、完成品も想像していた以上に、ずっと良いものになったので良かったです。
 
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▲人間環境デザイン学科1回生 辻沙希
私は”喜”の文字を選びました。元々モチーフは、体の部位にしようと決めていたので、明日を夢見るという意味で目にしました。目の周りをカラフルにすることで様々な喜びがあることを表現し、雲を浮かせることで重みがないことや、芝生をひくことで爽やかさを出すことにもこだわりました。
 

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