2018年2月14日の記事

2018.02.14

海外インターンシップ先の中国医薬大学(CMU)の教員・学生が来学!~理学療法学科

理学療法学科の学生が2017年9月6日(水)~12日(火)に海外インターンシップで訪れた中国医薬大学(CMU)から2018年2月2日(金)に教員が、2月10日(土)には学生が畿央大学を訪問してくれました!     2月2日(金) 教員のYu-Jung Cheng先生は本学に来学し、海外インターンシップのメンバーである今北先生、福本先生、宮本先生、梶原先生たちと昼食を共にして、近況報告や次回のインターンシップなどについて話し合いました。その後は、今北先生のラボに来訪し、ラボメンバーと今後の研究の展開や今までのデータについてディスカッションし、かなり込み入った話題まで共有しました。将来的には共同研究に発展できないかをお互いに模索していこうとなりました。   また認知症患者への運動療法についての研究をされているYu-Hsiu Chu先生は、新たに台湾で理学療法クリニックを開業しているWu先生とともに、松本先生と神戸にある老人介護保健施設へ見学に行きました。台湾の高齢化率は12~3%と日本の半分程度ですが急激に増加しており、これから日本を参考に介護保険制度に近いものが進められるとのこともあり、非常に関心が高く多くの質問をされていました.また、台湾での取り組みを施設のスタッフの方々に紹介してくださいました。   2月10日(土) 現地で交流したJerry、Hung-Ren、Eason、Peggieの4人が来てくれました!畿央大学が実習でお世話になっている西大和リハビリテーション病院の見学に行き、技師長の徳久先生から、日本の回復期リハビリテーション病院やデイケアについての施設案内と紹介をいただきました。 その後大学に戻り、まずは森岡先生にニューロリハビリテーション研究センターの研究室や機器など丁寧に説明していたただき、ニューロリハビリテーションに関する研究の紹介もしてくださいました。       一通り案内が済んだところで、今度はCMUの学生らが、台湾の理学療法で特に病院外での新たな分野について発表してくれました!妊産婦のクリニックやスポーツ現場やジムなどでもPTが保険外で働いているようで、私たちは興味深く聞いていました。     その後, 全員でレクリエーションとして、ジェスチャーゲームをしました!とても盛り上がり、ここでもCMUの学生達のノリと元気の良さが溢れており、楽しく過ごすことができました。       今回はインターンシップでお世話になった3年生だけでなく,前回参加の4年生や次回海外インターンシップに参加する予定の2年生も参加しました。みんなでお菓子を食べながら日本での病院実習や観光のことなどを話し、交流することができました。最後は私たちからCMUの学生へ、大学のパンフレットやスタンプなどをプレゼントしました!スタンプもかわいいと言ってくれていました!     私たちが台湾で台中の街を案内してもらったお礼を込めて、今度は私たちが大阪の街を案内し、お好み焼きを食べました!喜んでくれて嬉しかったです!久しぶりに英語で会話するということもあり、聞き取りや会話に少しあたふたする場面もありました。しかしそれ以上に海外の友達と、私たちがめざす理学療法という共通の話題について英語で会話することがとても貴重な経験で、楽しかったです。     CMU学生達とまた会うことが出来て本当に嬉しかったです!こうしてさらに仲良くなることができて、また海外の学生の友達ができてSNSなどで連絡を取り合うことができるのも、海外インターンシップという機会があったからだと思います。 海外インターンシップで得たつながりを大切にし、これからも同じ夢に向かって成長していきたいと思います.また、海外インターンシップがこれからも続き、海外の学生達との輪が広がっていくことをこれからも願っています!   理学療法学科3年 高橋良太 理学療法学科 助教 松本大輔   【関連記事】 理学療法学科 海外インターンシップ2017 in 台湾 帰国後に報告会を開催! 理学療法学科 海外インターンシップ2017 in 台湾 現地リポートvol.8 理学療法学科 海外インターンシップ2017 in 台湾 現地リポートvol.7 理学療法学科 海外インターンシップ2017 in 台湾 現地リポートvol.6 理学療法学科 海外インターンシップ2017 in 台湾 現地リポートvol.5 理学療法学科 海外インターンシップ2017 in 台湾 現地リポートvol.4 理学療法学科 海外インターンシップ2017 in 台湾 現地リポートvol.3 理学療法学科 海外インターンシップ2017 in 台湾 現地リポートvol.2 理学療法学科 海外インターンシップ2017 in 台湾 現地リポートvol.1 過去の理学療法学科の海外インターンシップの記事はコチラから

2018.02.14

「第1回大韓老人療養病院協会主催研修」が開催されました~看護医療学科

2018年2月7日(水)から9日(金)まで「第1回大韓老人療養病院協会主催研修」が畿央大学で行われました。3日間にわたりソウルと釜山から15か所の病院の看護師、理学療法士、医師、経営者など43名の参加者が来校し、修了書を受領しました。     この研修会は、昨年の訪問団来日の際の出会いを契機に、畿央大学と奈良学園大学の教員が韓国の療養病院や施設を訪問したことで交流が深まり、韓国側の要請により畿央大学で企画したものです。 日本では全国各地に在日韓国人の方が多数在住されており、韓国と日本の医療制度や看護ケアの実践状況について情報共有し、相互交流することにはお互いの国とその国民にとって意義があると考えています。 今回の研修会では、日本のケアシステムや認知症および褥瘡(じょくそう:床ずれのこと)ケアの実際と奈良県内のリハビリテーション病院や高齢者ケア施設での看護実践を理解できる内容としました。     1日目:2月7日(水) 開会とともに畿央大学学長の冬木正彦先生の挨拶、大韓老人療養病院協会会長 LEE PIL SOON氏による挨拶が行われ、講義が開始されました。松本泉美教授による「日本の介護保険制度の現状と課題」、山崎尚美による「認知症高齢者の看護」、教育基盤センター准教授の冬木正紀先生による人工筋肉の開発に関する講義をしました。     講義中の参加者の反応としては、認知症ケアの専門家の養成について、人工筋肉の今後の活用について大変興味を示され、活発な質問がありました。   2日目:2月8日(木) 午前に訪韓者の一人である奈良学園大学 大山末美先生による「褥創予防の看護」の講義をしました。韓国の参加者からは、「予防という認識を持つことも大変参考になったが、現実問題として今起こっている褥創の治療について、特に壊死した(写真)褥創の処置はどうするのか」という質問がありました。 日本では、創傷(Wound)、ストーマ(Ostomy)、失禁(Continence)にかかわる専門の知識や技術を有する看護師WOCナースが褥創予防チームとして病棟間をラウンドしていることを説明し、重度化した褥創の実際のケアについては、翌日の西大和リハビリテーション病院の褥創対策委員会の看護師により説明を行うこととしました。 実際に翌日2月9日にはWOCナースによるマトレスやエアーマットの使用について説明がなされ、韓国の参加者はとても興味深く質問していました。     講義の後には、本学の基礎看護学および老年看護学の教員も加わって、グループごとに演習を行いました。 座位・車いすでの除圧方法を10グループに分かれて全員が、ハーディグローブを装着して体験しました。 言葉の翻訳には、ipadを使用して日本語⇔ハングル語の翻訳アプリを利用しましたが、実際はジェスチャーでコミュニケーションは図れていました。 体圧測定器で実際の圧を測定すると、座位と仰臥位では圧力は異なっていることが数値でわかり、参加者はとても驚いていました。     その後、カトレア食堂に移動し、健康科学部長・研究科長 金子章道先生による挨拶の後に昼食をとりながら情報交換会が行われました。講義や演習の感想や韓国での褥創ケアの課題について活発な意見交換の場となりました。     午後からは西大和リハビリテーション病院と有料老人ホームささゆりに移動し、4グループに分かれて病院と施設の説明や施設内の見学が行われました。病棟では、胃瘻※チューブや経管栄養法の栄養剤のセット、リクライニング・チェアーに大変興味をもたれ、多くの参加者が写真を撮っていました。   ※胃瘻(いろう):口から飲食が難しい人に、お腹に小さな穴を開けてチューブを通し、そこから栄養補給を行うこと     3日目:2月9日(金) 3日目(2月9日)には、平成まほろば病院で、認知症の対応について主任看護師による説明、転倒予防センサーの説明の後に、20人ずつ2グループに分かれて院内見学がありました。     介護老人保健施設 鷺栖の里では、褥創予防についてWOC認定看護師による説明の後、褥創予防ガイドライン、airマットやウレタンマットについて実際の使用状況について施設内見学を行いました。AIによる腰痛防止の介護ロボットの実際の見学や防災マニュアルや防炎(煙)のマトレス、防炎設備、洗髪機や車いす体重測定器に関心がとても高く質問していました。       3日間の研修を企画して、講義と演習の組み合わせであり理解しやすかったこと、病院や施設でのケアの実際が見学できたことは、参加にとって満足度の高い教育カリキュラムであったと評価されました。 韓国では、少子高齢化の速度が急速に進行し近い将来には日本を追いこすほどの状況となることが推計されており、高齢者ケアシステムの構築および認知症対策が急務となっています。高齢者ケアシステムとしては日本の介護保険制度をモデルとして対応していますが、医療と在宅の連携、そして一番重要な地域での高齢者とその家族を含めた予防とケアが課題となっています。それは日本に共通する課題でもあり、隣国としてお互いの良い点を学び合うことはダイバーシティケアの視点でも重要なことであり、双方のメリットになると考えます。 今後も高齢者看護や認知症看護、褥創予防などの看護を通じて両国の交流が深まることを願っています。   看護医療学科教授 山崎尚美   【関連記事】 マダム信子氏の講演会&意見交換会を開催!~第1回認知症の人と課題解決のステーションづくり in 畿央大学 認知症高齢者の緩和ケアをテーマに「第1回 認知症高齢者の終末期ケア研修会」を開催しました。