2018.03.12
新生児蘇生法(NCPR)一次コース講習会を開催!~看護医療学科
平成30年3月11日(日)に新生児蘇生法(NCPR)一次コース(Bコース)の講習会を開催しました。この講習会は、出生時に胎外呼吸循環が順調に移行できない新生児に対して、いかにして心肺蘇生法を行うべきかを学ぶことを目的としたものです。
「すべての分娩に新生児蘇生法を習得した医療スタッフが新生児の担当者として立ち会うことができる体制」の確立を目指し、日本周産期・新生児医学会では、2007年から新生児蘇生法(NCPR)普及事業をスタート致しました。
今回開催した一次コースは看護学生等を対象にしたもので、この講習会受講後に試験を受けて合格すると、所定の手続きを経て「新生児蘇生法修了認定」の資格を得ることができます。本講習会によって、標準的な新生児蘇生法の理論と技術に習熟することにより、児の救命と重篤な障害の回避が期待されます。
特に、小児や母性看護・助産をめざす学生さんにとってはぜひ身に着けておいていただきたいと考え、全国では珍しく看護学生に対して昨年度から開催しています。
看護医療学科の選択科目「ヒトの遺伝学」を担当している小児外科の小角卓也先生と私は10時に集合・打ち合わせを行い、13時に、学生さんたちが集合して、助産専攻科の実習室で開始しました。一次コースでは、「気管挿管、薬物投与を除く『臨床知識編』・『実技編』で構成される基本的な新生児蘇生法の習得」を目的に、今回は約3時間30分の講義・実践を行いました。まずは、講義です。みんなテキストで事前学習をしてきましたが、真剣そのもので、スライドを見て学習しました。
そのあとは、実践です。
出生後は、「2015年版 NCPR アルゴリズム」を基本としてまず60秒がリミットです。人工呼吸をするかどうかは、最初の60秒で最初の処置をしながら、評価・判断しないと、その後の児の予後が決まってしまいます。そして、その後は30秒ごとに評価し、行動します。
実技の後は、試験です。
▼試験前の学生の様子
▼試験中
<講習会後の学生たちの感想>
・アルゴリズムを行動に移すことが難しく、何回も練習すべきだと思った。
・難しかったが、とても勉強になった。
・アルゴリズムを見ても何をするかわからないことが多かったけど、覚えるとスムーズにできるようになった。
・新生児を助けるには迅速な判断、行動力がとても大切だと学んだ。
・アルゴリズムの流れをイメージしながら、頭の中で、情報整理を行う必要があると思った。
終了後に小角先生と学生たちで記念撮影しました。
テキストをしっかり勉強してきたはずなのに…と、最初はまったく動けず泣きそうだった学生さんが、何度も何度もいろんなシナリオで実践を繰り返すうちに、本当にすばやく動けるようになってくるのを見て、とてもうれしく思いました。
全員合格していますように!!
看護医療学科講師 藤澤弘枝
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