2018.05.16 

平成30年度離島・へき地医療体験実習(宇陀市大宇陀地区)レポートvol.1~看護医療学科

今年も、例年通り5月中旬が訪れ、私たち看護医療学科では、本学の特徴的な実習カリキュラムに位置付けられている「離島へき地医療体験実習」(平成30年5月15日(火)~5月17日(木)の3日間)が初日を迎えました。
奈良県内5ヶ所の地域にわかれて、4回生は準備を進めて実習に臨んでいます。
そのうちの一つである宇陀市大宇陀地区は、今年で4年目を迎えた実習地です。毎年地域の医療・介護・看護・地域の人々を支える専門職や多くのご家庭を訪問し、生活と健康や地域のコミュニティの特徴を学んでいます。今日は、一日目の実習の様子をレポートします。
 
初日(5月15日) 
学生は榛原駅に集合し、曽爾村と大宇陀にわかれて実習に向かいました。大宇陀では、学生が実習中にお世話いただく、大宇陀特別養護老人ホームラガール乃美幸彦施設長より、宇陀市の高齢化や人口減少の現状と介護医療連携の実際、在宅看取り推進のための取り組みについてお話を伺いました。ここでは年々人口が減少し高齢化がさらにすすんでいる宇陀市の現状を知ることができました。
 
 いよいよ午後からは、それぞれのチームごとに家庭訪問や宇陀市が介護予防事業の一つとして力を入れている「いきいき100歳体操」の会場に向かっての活動を展開しました。
 
看護医療学科4回生離島へき地医療体験実習~宇陀市1-1
▲古民家に暮らす90歳の女性宅で指導を受け、学生も作品を作りました
 
看護医療学科4回生離島へき地医療体験実習~宇陀市2-1
▲90歳を過ぎても、一人で元気に生活する女性と楽しい時間を過ごす学生の様子
 
家庭訪問では、大宇陀本郷と大宇陀岩清水に在住の女性宅2軒にお邪魔しました。
膝の変形があるため、歩行に杖は必要ですが、自分のことは自分で行い、身の回りを美しく保っておられるお二人は、学生と折り紙や大正琴、書道などを通じて数時間コミュニケーションを図りました。これまでの人生で勉学や仕事に積極的に取り組んでおられた生き方が高齢になってからも、丁寧に日々を過ごす姿勢につながることをお二人から学びました。
「元気で今年も畿央の学生さんに来てもらえてうれしかった。周囲に面倒をかけながらでも、また来年学生さんに会えることを楽しみに長生きしたいです」と学生の姿が見えなくなるまで見送ってくださいました。また、来年もお会いすることを私たちも楽しみにしています。
 
看護医療学科4回生離島へき地医療体験実習~宇陀市3-1
▲筆と硯を手に書道で寄せ書きをする学生:元教員の女性からご指導いただきました
 
また、宇陀市榛原下井足地区の「いきいき100歳体操」に参加したグループは、事前に誤嚥予防体操や「マツケンサンバ」に合わせた体操などのプログラムを準備して出かけました。
参加者は70歳代から90歳代までと幅広かったのですが、皆さん大変お元気で、90歳代の方の骨密度は、若年者でも驚くほどの値でした。学生は、転倒リスク診断や健康指導を行い、実習後に生活と健康の関連について考えるよい機会になったようです。
 
 実習は夕方までハードスケジュールでしたが、宿の夕食では学びの共有やおみくじゲームでリラックスタイム。明日の実習に備えて、ゆっくりお湯につかりしっかり休息をとります。
 
看護医療学科4回生離島へき地医療体験実習~宇陀市4-1
▲夕食後、おみくじゲーム。みんな「吉」を引き当てました
  

看護医療学科講師 大友絵利香

 

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