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2018年12月18日 一覧

2018年12月18日(火)

森岡 周 先生 × 大久保 賢一 先生 ―1コマだけの特別な対談―

 

今年も教育学部の授業【発達障害教育特論】で、教育学部の大久保先生と理学療法学科・ニューロリハビリテーション研究センターの森岡先生との対談がありました。その模様をお届けします。

 

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過去のテーマは、脳トレの効果やいじめなどがありました。そのテーマについて森岡先生の脳科学的な視点大久保先生の心理学・教育的な視点から論争を繰り広げてきました。

 

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今回のテーマは3つありましたが、その中でも私が興味深かったテーマは、

「『物事の現象を見る』『現象学的に物事を見る』とは、具体的にどういう意味か?」でした。

 

うん???

なんだ?!!?

聞いたことのない難しい単語がたくさん並びましたが、聞いていくと納得!

学びになることがたくさんありました。

 

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そもそもこのテーマになっている言葉は森岡先生の著書の中に書かれています。この本を読んだ大久保先生の疑問から出てきたテーマでした。

 

「物事の現象を見る」とは、知識によってレッテルを張って判断することです。例えば、こだわりのあるAさんだと、周りの人が【こだわりがあるから自閉症】というようにレッテルを張って、そのレッテルがバイアス(偏見)になって、判断してしまうことです。

 

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一方、「現象学的に物事を見る」とは、ある知識にとらわれず、そのこと(人やモノ、行動)の特性や本質を細かく、素朴に見ていくことです。

例えば、こだわりのあるAさんの場合だと、自閉症についての知識にとらわれずに、こだわりを細かく見ていき、こだわりの強さや原因などAさんの行動をありのままに見ていくことです。

 

レッテルやバイアスにとらわれずに「物事の現象を見ること」によって、Aさんの本質、行動の原因、適切な関わり、必要な支援の仕方などを知ることができます。

 

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この対談を受けて…

バイアスにとらわれずに判断することは、教育的な関わりでも、日常的に人と関わるときでも大事にしたいことだと思いました。また、知識があればあるほどバイアスにとらわれてしまうので、知識をうまく活用しつつ、物事の本質をとらえられるようにしていきたいと思いました。

 

現代教育学科3回生 熊谷 綾乃・吉村 茜

【関連記事】

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2018年12月18日(火)

平成30年12月16日(日)に大阪市立大学医学部にて開催された第57回大阪母性衛生学会学術集会に、助産学専攻科の学生と教員が参加しました。助産学専攻科7期生8名はグループに分かれて、4月から助産学研究に取り組んでおり、その集大成として文献研究2題の発表を行いました。

 

第57回大阪母性衛生学会学術集会1-1

 

「母乳栄養を希望した女性が継続できなかった要因〜経時的変化に注目して〜」

 厚生労働省の乳幼児栄養調査では、母乳栄養を希望しながらも継続できない母親の存在が報告されている。そこで、母親が母乳栄養を断念するタイミングとその要因を文献検討し、どの時期にどのような原因で断念したかを分析した。その結果、1か月未満の「母乳不足感」は医療者の介入があり、母乳が足りているサイン等が伝えられている。1~4か月の時期の母乳栄養に関する報告は少なく、母親が能動的に行動しなければ母乳育児支援が希薄となる可能性が考えられた。4か月~1年は、養育環境の変化にともない母乳育児を断念する要因が起こりやすく、職場環境が整わないことも継続できない要因であった。時期での分類以外では、妊娠期からの関わりを充実させていく必要性が示唆されていた。

 

津口萌恵・瀬川文穂・英美帆・中居由美子先生

 

「児童虐待に影響を及ぼす母親と子どもの特性や愛着との関連性についての文献検討〜妊娠期から産褥期にかけての予防的介入のあり方〜」

近年、児童虐待(以下,虐待)は増加しており、虐待が長期に及ぶと子どもの身体や心理のみでなく脳の発達にも影響があることが報告されている(2012友田)。虐待予防に関する取り組みを、妊娠初期から体系的に示された研究報告はまだ少ない。そこで文献検討により、虐待に影響を及ぼす母親と子どもの心身の特性や愛着との関連性を明らかにし、予防的介入につながる妊娠期から産褥期にかけての支援のあり方を考察した。虐待に影響を及ぼす母親と子どもの身心の特性には複合的な要因があり、妊娠期における予防的介入の中には「胎児とのコミュニケーション」や母親が自分自身について「物語ること」への支援などが見られた。

              

田中来実・建石一帆・中本沙紀・戸田千枝 先生

 

 

学会参加を通して、他校の助産学生の研究発表には、同じ学生として興味を持つ内容であり刺激を受けました。また、臨床の先輩方の研究発表からは、現場の現状の課題と積極的によりよい助産ケアをしていこうという姿勢を見せていただくことができ、とても勉強になりました。

今後もよりよい助産ケアにつなげていくために探求することを忘れずに日々励んでいきたいと思いました。

 

助産学専攻科7期生 津口萌恵

 

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2018年12月18日(火)

平成30年12月5日、6日に大阪で開催された”2nd International symposium on Embodied-Brain System Science (EmboSS)”に森岡周教授、信迫悟志助教、大住倫弘助教、片山脩(博士後期課程)、林田一輝(博士後期課程)と私(宮脇裕、博士後期課程)が参加発表してきましたのでここに報告させていただきます。

 

図

 

EmboSSでは、脳科学とリハビリテーション医学の融合をシステム工学が仲介することで「身体性システム科学」という新たな学問領域を創出することを目的としており、本シンポジウムでも運動制御やロボティクス、そして主体感などに関する研究について、非常に高いレベルで活発に議論されていました。私たちも2日間にわたり主体感に関する研究を発表し、多くの基礎研究者と貴重な情報交換をすることができました。本シンポジウムへの参加は今後の研究にも繋がる大変有意義な時間となりました。

本シンポジウムにおいて特に印象的だったことは、基礎研究者がその基礎的知見のリハビリテーションへの応用を見据え研究を進めているということでした。主にロボティクスに基づくリハビリテーション手法の提案は、私たちにとって刺激的でありつつも、セラピストとして何をしていかなければならないのか、そしてどういった研究をしていかなければならないのか、といったことを改めて見つめ直す良い機会にもなりました。

私自身、修士時代にNTTコミュニケーション科学基礎研究所での研究活動をきっかけに身体性の基礎研究に携わるようになりましたが、本シンポジウムを通じて、身体性の基礎研究を臨床に還元するということの意味と検証すべきポイントをよりいっそう深く考えるようになりました。

今回発表させていただいた「運動制御における自他帰属」に関する研究については、近々論文投稿を行い、その後は臨床研究にも積極的に取り組んでいきたいと思います。

 

このような貴重な経験ができたのは森岡教授をはじめとする研究室の仲間の日頃のご指導およびご支援と、畿央大学の手厚いバックアップがあったからであり、この場をお借りして、深謝申し上げます。

 

<発表演題>

・信迫悟志 ”Stochastic resonance improves visuomotor temporal integration”

・大住倫弘 “The relationship and difference between delay detection ability and judgment of sense of agency”

・片山脩 “Neural mechanism of distorted body perception caused by temporal sensorimotor incongruence”

・林田一輝 “Noticing the skill in a motor task enhances sense of agency: Employing intentional binding task”

・宮脇裕 “Confusion within feedback control between cognitive and perceptual cues in self-other attribution: optimal cue integration in motor control”

 

健康科学研究科 博士後期課程

宮脇裕

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