2019年5月31日の記事

2019.05.31

第1回国際交流企画 韓国・大邱市からの訪問団を迎えました~看護実践研究センター

看護実践研究センター(センター長 看護医療学科 教授 山崎尚美)は、看護実践学の発展・社会的地位の向上、地域住民の健康増進や卒業生を含めた医療職・福祉職の資質向上の具現化と、現在まで行ってきた認知症ケア・地域包括ケア・国際交流などの研究や事業を系統的にスマート化し、教職員にとって進めやすい環境の整備をめざし、2019年4月1日に設立されました。また、5月19日には、開設記念シンポジウムを開催しました。   2019年5月29日(水)には、いよいよセンターの活動が本格的に開始いたしました。記念すべき第1回の企画として執り行った国際交流企画について報告します。   ▲事前に奈良の歴史に触れた訪問団が大学に到着   今回の研修目的は、韓国大邱市近郊の4か所の療養病院(注;日本では回復期リハビリテーションや療養型病床の機能を持つ病院)で勤務する医療・介護職が日本における地域コミュニティの中での認知症ケアについて理解するというものです。訪問団一行は、本学での講義にくわえて奈良県内の回復期リハビリテーション病院や併設される高齢者福祉施設の見学を通して、奈良県における認知症ケアについて最新の知見や医療・介護システムを学び、自国でのシステム整備や実践の向上をめざします。   ▲開式に先立って植田健康科学部長より韓国語も交えた挨拶!     研修には、現地コーディネーター、通訳を含む34名が参加されました。講義に先だって、植田学部長から開式のご挨拶があり、訪問団の代表と名刺交換ならぬお土産交換が行われました。   ▲両国の認知症看護発展を願ってお土産交換   そして、山崎尚美センター長から「日本の認知症ケアシステム」に関する講義が始まりました。講義の中では、1970年代に認知症高齢者は、十分なケアを受けることができず身体拘束・薬剤投与など現在では考えられないような状況に置かれていたこと、ケアを模索し続けた1980年代を経て1990年に認知症対応型共同生活介護施設としてのグループホーム誕生を機にようやく認知症の人の人権を大切にしたケアの実践が具現化された経緯が詳しく説明されました。そして2000年の介護保険制度発足からの約20年間で、認知症に対する国民の理解の変化や認知症になってからも住み慣れた地域で暮らすことをめざした政策の紹介もされました。 とりわけ、新オレンジプランに含まれる基本的な考え方のなかの認知症の予防法、診断法、治療法、リハビリテーションモデル、介護モデルなどの研究開発およびその成果の推進に対して、畿央大学が取り組んでいるKAGUYAプロジェクトにおける軽度認知症診断アプリの開発や、認知症カフェについての内容は、参加者の関心が非常に高いものでした。   ▲認知症ケアの変遷と現状について熱く語る山崎センター長   認知症カフェについて研究を進めている島岡昌代老年看護学助手より、日本の認知症カフェの種類や認知症カフェが本人にとって・家族にとって・地域にとってどのようなメリットがあるのかが説明されました。そして、畿央大学が今年度から委託事業として取り組みを続けている「KIOオレンヂカフェ㏌御所」の紹介がされました。韓国の認知症カフェは、決まった場所はあるが、そこに自由に行きたい人が集まって来て、自然にみんながつどい語らうのが一般的で、日本のように誰かが主催または企画した場所に人が集まるスタイルとは異なっているようです。   ▲日本の認知症カフェについて島岡助手より説明   この研修では、地域コミュニティにおける認知症ケアについても取り上げられており、地域包括ケアシステムの中での認知症施策の実際について本学の地元である広陵町と奈良県東部にある宇陀市の例が紹介されました。   広陵町の高齢化率は日本全国平均とほぼ肩を並べていますが、今後高齢化と要介護が必要な人の割合が増加することが見込まれているという背景の中で、要介護状態や認知症になったときにどこで介護を受けたいかという調査結果に対し、参加したみなさんは大きく頷いていました。 そして、宇陀市でモデル事業として運用が開始されたICTを活用した医療・介護・福祉連携システムが大友より紹介され、「認知症になっても住み慣れた地域で安心して暮らす」ことをめざした取り組みの現状が伝えられました。   ▲地域包括ケアシステムの中での認知症ケアの実際を紹介   研修の最後に、認知症高齢者とその家族の在り方について映像を通して深め、この日の研修を終了しました。   ▲研修終了後参加者と記念撮影   看護実践研究センターでは、今後も看護実践や研究を介した国際交流に取り組んでいきたいと考えています。そのために、質の高い看護ケアのあり方や社会背景の変化に対応できるエビデンスに基づいた実践を探求してまいります。               看護実践研究センター長:山崎尚美             老年看護学:上仲久、島岡昌代、杉本多加子             急性期看護学:林田麗、大友絵利香   【関連記事】 韓国の認知症安心センター・認知症カフェ視察と講演レポート~看護医療学科教員 「第5回韓国老人福祉(認知症ケア)研修」を開催しました~看護医療学科 「第2回韓国老人福祉(認知症ケア)研修」開催~看護医療学科

2019.05.31

2019年度「マミポコ・親子ひろば」前期第1回活動報告!

近隣の未就園児の親子を対象に、第2・第4火曜日の午前10:00から畿央大学の和室を親・子・大学生のコミュニケーションの場として提供している「マミポコ親子ひろば」。自由遊び、手遊び、絵本の読み聞かせ、体操遊びなどをして元気いっぱい活動しています。   【第1回:5/28(火)】 〇好きな遊び 〇手遊び『キャベツの中から』 〇絵本『だるまさんが』 〇ふれあい遊び『ひっついた』   今回は10組の親子が参加してくださいました。今年度の活動開始が遅くなってしまったのですが、普段よりも沢山の親子が来てくださり、賑やかな活動になりました。     初めての親子ひろばで緊張している様子も見られましたが、学生達と一緒に遊んでいるうちに緊張もほぐれたようで、普段遊べないおもちゃを見つけて生き生きと遊んでいました。     昨年から継続して来てくださっている親子もおられ、お友達におもちゃを貸してあげたりするなど、お兄ちゃんお姉ちゃんになった姿を見る事ができ嬉しく思いました。 今年度初めての親子ひろばで学生も緊張していたり不慣れであったりして至らない点もありますが、参加してくださった皆様が楽しい時間を過ごせるよう、学生スタッフ一同頑張りますのでよろしくお願い致します。     次回の活動は、6月11日(火)に和室で行います。たくさんのご参加をお待ちしております!   マミポコ親子ひろば副代表 現代教育学科3回生 保延和奈   【関連記事】 昨年度の「マミポコ親子ひろば」の取り組みはコチラ!!   【追加の申し込みについて】 「マミポコ親子ひろば」に多くのご参加・お申込みをいただきまして、ありがとうございます。現在のところ定員を越えてのお申し込みがあり、待機をお願いしております。状況が整い次第、順次ご連絡をさせていただきますので、参加ご希望の方は、お名前(保護者様、お子様)、ご連絡先を下記までお電話にてご連絡ください。 ▶連絡先・問い合わせ◀ 畿央大学 教育学部 マミポコ・親子ひろば係 TEL:0745‐54‐1601  FAX:0745-54-1600