健康科学部 2024年度版
更新日:2024/04/10
科目コード 科目区分 科目分類 配当回生
473900
専門科目
専門分野
2回生 前期
授業コード 科目名 単位
473901
老年看護学対象論
2
代表担当者名
原田 俊子
科目内容
〔授業の到達目標〕
1.老年期の特徴を踏まえ、加齢に伴う高齢者の身体的、精神心理的、社会的側面から対象を全人的に捉え記述できる.
2.老年期の発達課題と健康課題を捉え、生活機能の観点から記述できる.
3.急速な高齢化がもたらす社会状況から、高齢者に関わる社会的課題を捉え記述できる.
4.高齢者の理解、高齢者の看護を行う上で重要な倫理的課題と様々な理論や概念を捉え記述できる.
5.高齢者を支える家族および保健医療福祉システムの現状と課題を記述できる.
6.高齢者を支える保健・医療・福祉の多職種連携の必要性と看護の役割を記述できる。
7.高齢者個々のその人らしい生活を支える地域包括ケアシステムについて記述できる。
8.高齢者のさまざまな理解におけるアセスメントの方法とプロセスを記述できる.

〔授業科目内容の概要〕
超高齢化社会における高齢者とその家族を対象に、高齢者を取り巻く社会的背景と老年期の特性と課題を明確にし、人生の最終段階にある高齢者のQOLの維持と向上を目標に、その人らしい生活を多職種とともに支える重要性について、動画や課題を通して老年観を育み、思考や創造性を踏まえながら学習を進めていく.

〔授業計画〕
第1回 ガイダンス 高齢者を取り巻く社会背景
第2回 ライフサイクル・発達理論から捉える老年期の特徴
第3回 老性変化に伴う社会的変化の特徴と課題
第4回 老性変化に伴う身体的変化の特徴と課題
第5回 老性変化に伴う精神・心理的変化の特徴と課題 GW・発表 ガイダンス
第6回 高齢者の理解①:「高齢者の生活観と生きがい感」 グループワーク
第7回 高齢者の理解②:「高齢者の生活観と生きがい感のグループワーク発表」
第8回 高齢者の身体的、心理・精神的、社会的変化から考えられる生活への影響
第9回 高齢者の自我発達の視点から捉える老年看護の目標
第10回 高齢者のニーズを捉え問題の解決に向けた支援のアプローチと各種理論
第11回 高齢者看護における倫理的課題と尊厳を守る看護支援
第12回 高齢者を支える医療・保健・福祉の多職種連携の必要性と看護の役割
第13回 高齢者支える家族および保健・医療・福祉システムと老年期に活用できる健康概念
第14回 高齢者個々のその人らしい生活を支える生活環境と社会環境:地域包括ケアシステム
第15回 定期試験
第16回 まとめ 高齢者のさまざまな理解におけるアセスメントの方法とプロセス

〔授業外学習の指示〕
講義内容の理解を深めるために、下記に示す授業前課題やグループワークとその発表を実施します。
直接高齢者に話しを伺い現状を捉え、それらの情報を共有していきます。一連の学びの過程において授業時間内外においても学生間でディスカッションを積極的に進めて下さい。
事前課題A:学生自身が抱く「高齢者観」 自己の現状と比較し考察します。(課題レポート)
事前課題B:高齢者(高齢層に向かう者)に生活観や生きがい感をインタビューし考察します。(課題レポート)
授業課題C: 高齢者の生活観と生きがい感の個々のインタビュー内容をグループワークでまとめ発表


〔使用教材〕
1)老年看護学概論「老いを生きる」を支える 改訂第4版 正木治恵・真田弘美編集、南江堂、2023年(ISBN 978-4-524-23378-6)
2)老年看護学技術「最後までその人らしく生きることを支援する 改訂第4版 正木治恵・真田弘美編集、南江堂、2023年(ISBN 978-4-524-23317-5)
3)「生活機能からみた老年看護過程+病態・生活機能関連図」第4版 山田律子・内ヶ島伸也編、医学書院、2020年(ISBN 978-4-260-04274-1)
その他、プリントを配布する.

〔参考図書〕
1) 堀内ふき,諏訪さゆり,山本恵子編 「ナーシング・グラフィカ 老年看護学① 高齢者の健康と障害」 メディカ出版、2023年(ISBN978-4-8404-7840-3)
2) 堀内ふき,諏訪さゆり,山本恵子編 「ナーシング・グラフィカ 老年看護学② 高齢者看護の実践」メディカ出版、2023年(ISBN978-4-8404-7841-0)
3)老年病・認知症―長寿の秘訣 (予防とつきあい方シリーズ) 荻原俊男監、メディカルビュー社、2006年(ISBN978-4-89600-949-1)
4)「厚生の指標臨時増刊 国民衛生の動向(最新号)」 厚生統計協会.
5)「高齢社会白書(最新号)」 総務庁編.
その他、適宜紹介する.

〔成績評価の方法・基準〕
定期試験:50% (授業で学習した内容全体を出題範囲とする)
課題および小テスト:30% ( 授業前後に提示した課題、授業後に学びの確認を行う小テスト)
授業に対する姿勢:20%(グループワークへの参加度、貢献度、コメントシート記入)

〔学生へのメッセージ〕
高齢者の特徴を理解し、生活課題や健康問題から生じる生活障害とその支援について学習を深めることを目的に、予習・復習の習慣化を図るためシラバスの進行に伴って授業前に予習を行って下さい。

〔教員の実務経験〕
看護師として病棟、外来、訪問看護の業務に従事した経験ならびに地域において在宅医療・介護連携相談支援に従事してきた。その経験において高齢者の生活を医療・保健・福祉の多職種連携を行い多面的に捉えてきた。
履修に関して留意すること
〔科目分類番号〕GPN1432

〔関連するディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)〕
(1)医療従事者として、人間の尊厳や生命への畏敬について理解し、人の痛みや健康への願いを汲み取ることができる感性を持っている。(徳をのばす/態度・志向性)
(4)看護医療分野に関する高い専門性と臨地に役立つ実践力を修得している。(知をみがく/知識・理解)
(8)看護医療に携わる者として、あらゆる生活の場で生じる利用者のニーズを正しく理解し、責任を持って問題を解決していくことができる。(美をつくる/総合的な学習経験と創造的思考力)
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