教育学部 2024年度版
更新日:2024/04/10
科目コード 科目区分 科目分類 配当回生
571200
専門科目
特別支援教育に関する科目
3回生 後期
授業コード 科目名 単位
571201
重複障害等教育総論
2
代表担当者名
山本 真也
科目内容
〔授業の到達目標〕
1.重複障害児の就学猶予・免除の歴史を概観し、今後のインクルーシブ教育について考案することができる。
2.重複障害児の障害の発生要因に触れ、特に脳性まひの分類等におけるその生理・病理や運動発達並びに、障害と心理特性について理解している。
3.重複障害児による行動面、心理面、対人関係等から実態把握の方法について理解している。
4.重複障害教育における医療、福祉等関係機関との連携の在り方を学び、障害のある子どもの生活の質を高めるための方策や支援の方法を理解している。
5.ICT機器や教材・教具の活用事例から重複障害児に対しての自己決定や自己選択を促す指導方法を理解している。
6.重複障害児の障害の状態や特性及び心身の発達段階等並びに特別支援学校の教育実践に即した教育課程の編成・カリキュラム・マネジメントの基本的な考え方を学ぶ。それに伴った指導の工夫や教材・教具の活用について学び、実際の活用事例について説明することができる。

〔授業科目内容の概要〕
1.障害の発生原因と分類から教育的指導の手立てや教育課程における自立活動について理解を深める。
2.重複障害児の特徴的ないくつかのケースを紹介し、実践事例の様子やその取組について知る。
3.重複障害児のための学習指導案の作成を通して個別の指導計画の評価と改善の方法を知る。またカリキュラム・マネジメントとの関連についても学ぶ。
4.障害の重い子どもの実態を分析し、指導の工夫や教材・教具の活用について学ぶ。
5.実際の「運動・動作」等の実技を通して支援方法の習得をはかる。

〔授業計画〕
第1回 特別支援教育の動向と「重複障害教育」の現状を知る (山本真也)
第2回 重複障害の概念と分類及び特別支援学校学習指導要領の意義について知る (山本真也)
第3回 重複障害教育とその歴史 「重複障害者」に対する学校教育の在り方 (山本真也)
第4回 重複障害教育における実態把握の方法と教育課程及びカリキュラム・マネジメントについて (山本真也)
第5回 重複障害児への個別の教育支援計画及び個別の指導計画作成の視点 (山本真也)
第6回 様々な障害をあわせ有する教育指導 (1) 発達を理解する(山本真也)
第7回 様々な障害をあわせ有する教育指導 (2) 視覚障害と聴覚障害 (山本真也)
第8回 様々な障害をあわせ有する教育指導 (3) 視覚障害と知的障害 (山本真也)
第9回 様々な障害をあわせ有する教育課程の編成(4) 肢体不自由と知的障害 自閉症と知的障害(山根康代)
第10回 重複障害児のコミュニケーション支援とICT機器の活用(山根康代)
第11回 学校教育おける医療的ケア(山根康代)
第12回 重複障害教育における授業設計①「指導案作成」(山根康代)
第13回 重複障害教育における授業設計②「授業づくり」(山根康代)
第14回 重複障害教育における授業設計③「授業改善」(山根康代)
第15回 重複障害教育における現状と課題(山根康代)
第16回 定期試験

〔授業外学修の指示〕
複数の障害を併せ有することを重複障害といいます。いろいろな障害種について、自分が学んだ既習事項を振り返ってみること。また、授業で学んだ内容については、復習に努めること。授業開始後の授業外学修については、その都度指示します。

〔使用教材〕
適宜、資料を配布する。

〔参考図書〕
①「基礎からはじめるインクルーシブ教育の実践」 須田正信(編著)2011年 明治図書
②「障がいの重い子どもと係わり合う教育 実践事例から読みとく特別支援教育Ⅰ」障がいの重い子どもの事例研究刊行会編
明石書店 (2018)
③「障がいの重い子どもと係わり合う教育 実践事例から読みとく特別支援教育Ⅱ」障がいの重い子どもの事例研究刊行会編
明石書店 (2018)
④「目からウロコの重度重複障害児教育」松元泰英著 ジアース教育新社(2018)
⑤「新重複障害教育実践ハンドブック」社会福祉法人全国心身障害児福祉財団(2015)

〔成績評価の方法・基準〕
定期試験の成績 50%、受講態度 50%(レポート等の提出、質問やコメントなどの授業参加度、授業への姿勢等)で評価する。

〔学生へのメッセージ〕
・実技指導(運動動作)の際には連絡しますので、一般的な服装で参加のこと。
・グループ演習として模擬授業「指導計画の作成」「あさの会」「みる・きく」等を行います。

〔教員の実務経験〕
医療機関での発達検査判定、視覚障害・知的障害・肢体不自由特別支援学校での実務経験を有する教員がそれぞれの経験を活かし、重複障害のある幼児児童生徒の実態把握の方法や課題学習等について学生に教示している。
履修に関して留意すること
〔科目分類番号〕FSN2133

〔関連するディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)〕
(1)生命への畏敬の念を持ち、教育に携わる者としての倫理観や子どもに対する深い理解と愛情を持っている。(徳をのばす/態度・志向性)
(4)学校教育、幼児教育、保健教育に関わる分野の高度専門職業人として必要な教育学の諸理論、子どもの発達、各教科・領域の内容や指導法、学校保健等についての専門的な知識を有している。(知をみがく/知識・理解)
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