2017.07.07
平成29年度「FD研修会」を開催しました。
7月7日(木)16:20からP棟203講義室において、教員対象の「FD研修会」が開催されました。
FDとはFaculty Development(ファカルティ デベロップメント)の略で、教員が授業の内容や方法を改善し、向上させるための組織的な取り組みの総称です。
今回のテーマは「公正な試験実施に向けて―共通理解の促進と防止策の共有―」でした。
試験は授業を通して得られた知識や考え方の定着度、到達度を知る大切な機会ですから、つねに公正に実施できるよう教員側も学生側も努めなければいけません。カンニングなどの不正行為は、そうした試験の公平性を阻害し、失わせる重大なルール違反です。
本学ではそうした事例は決して多くありませんが、「どうすれば不正行為を未然に防ぐことができるか」「そもそもなぜ不正行為に走ってしまうのか」といった問題を今回は取り上げました。
参加した教員は50名。全員が事前に配付された資料を読み込んで研修に臨みます(「事前学修」が大切なことは授業等で先生方も学生の皆さんにお伝えしているとおりですね)。
当日は10班に分かれてグループワーク。公正な試験実施によって正しい評価を行うために自分たちができることは何か?という課題について、真剣に議論を戦わせました。
その後は各班の意見発表。不正行為は決していい加減で不真面目な学生だけが行うわけではなく、むしろ真面目な性格ゆえにこそであったり、あるいは切羽詰まった状況に置かれていたがゆえであったりといったケースも少なくありません。しかし、だからといって不正行為を行っていたのでは結局、自身の到達度を正しく知ることができないばかりでなく、足りない箇所についての適切なフォローを受ける機会さえ失ってしまいます。ルールを守るという最低限のモラル、意識はもちろんですが、安易な方法に走ることによって結果的に学生自身が不利益をこうむってしまうことに気づいてもらうことが大切なのでは?といった意見が交わされました。
皆さんの貴重な「学び」の機会を不正行為という残念な形で損なってしまわないよう、教員側も真摯に向き合う必要性を改めて確認し合いました。受ける側も受けさせる側も「フェアプレー」の精神で試験に臨みたいものですね。
(なお、当日の発表に用いた資料は教員全員で共有し、研修後の「事後学修」に役立てられるようになっています)。
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