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2010.12.06

第9回畿央大学公開講座を開催しました。

2010(平成22)年12月5日、第9回畿央大学公開講座が、穏やかな日和に恵まれた日曜日の午後から開催されました。畿央大学の建学の精神の一つは「美をつくる」です。「美」は最高のもの、深遠なもの、そして人があこがれてやまない価値のあるものです。見る人の心を澄まし、喜びとやすらぎを与えられる美しいものを作り出せる人材を世に送り出したいと考えています。今回の公開講座は「美しく生きる」をメインテーマとして、人のからだと心の美しさを改めて考える機会を持ちたいと考えました。世界的にも著名な生理学者である健康科学部学部長金子章道教授と、看護教育の第一線で活躍される看護医療学科長伊藤明子教授のお二人に講師を務めていただきました。

 

一つ目の公開講座Aは、金子学部長による「人の身体は美しい~生理学の視点から見た調和の世界~」と題して、いかに人の身体は自己調節機能を働かせて生命を維持しているか、脳神経機構を中心として身体の内部環境が一定に保たれる人体機能の美しさをわかりやすく講義していただきました。身体の中には5リットルの血液が流れ25億個の赤血球が毎日2,000万個も壊れ、赤血球の成分のうち鉄・アミノ酸・ビリルビンなどがリサイクルされています。身体の中の老廃物をろ過して、必要な成分だけを再利用する人間の身体の仕組みを生理学の視点からの観察をもとに説明してくださいました。カリキュラム構成の加減で、普段は金子学部長先生の授業を聴けないという学部生の聴講も目立ちました。

 

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二つ目の公開講座Bは、伊藤学科長による「くじけないで~あなたの心にビタミン剤足りてますか~」をテーマに、伊藤先生が最近感動した一冊の詩集、柴田トヨさんの「くじけないで」(飛鳥新社)をとりあげて、看護師としてまた一人の人間としてどのように患者さんと接していくべきかを説いていただきました。90歳を過ぎて詩を作りはじめ、初版から半年足らずで50万部を突破し、話題となった詩集で、帯封には「この本を知っているか知らないかで、人生が違うと思う」、「心のビタミン剤になった」「涙があふれてとまらない・・」など、読者の感動の言葉が載せられています。また、ご自身が年老いた母を介護された経験を踏まえて介護と最期の看取りについて心の持ち方を話していただきました。

 

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今回の公開講座では延べ約240名のご参加をいただきました。畿央大学の公開講座は、健康科学部(理学療法学科、看護医療学科、健康栄養学科、人間環境デザイン学科)、教育学部(現代教育学科)の多彩な教員陣が健康や教育などに関するタイムリーな情報発信をめざし、地域のみなさまのご要望にお応えして開催しています。

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