畿央大学の教育・研究・キャンパスライフをリアルタイム配信!

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看護医療学科

2020年8月7日(金)

看護医療学科4年次生必修科目である「保健医療福祉システム論Ⅰ」では、公衆衛生システムや社会福祉のあり方を学んできました。パンデミックが起きている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)についても、4月から一早く、国の専門家委員会が公表した資料をはじめとした様々資料を読み、理解を深めてきました。

また、感染者のみならず社会的弱者がコロナ禍において差別や偏見に苦しんでいることを学び、それらを医療従事者としてどのように対処するのかも考えてきました。

 

そのような中、7月23日の授業では全国薬害被害者団体連絡協議会 副代表世話人の勝村久司氏をお招きし、「『薬害の実情』と『患者の人権』~医療倫理や患者安全について考えながら~」と題した内容について講演いただきました。あいにく遠隔での講演ではありましたが、それを凌駕する心に突き刺さる内容でした。

 

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▲Microsoft Teamsを用いて、講演いただいている様子

 

勝村氏は、現在も大阪府立高校の理科教員をされておりますが、「陣痛促進剤」の被害によりわずか9日間の命しかなかった、娘さんの星子さんのことがきっかけ(詳細は、勝村さんの著書である「ぼくの『星の王子さま』へ」~医療裁判10年の記録~(幻冬舎文庫))で、薬害に関する運動に身を投じます。

その中で、薬害は人災であることを痛感され、陣痛促進剤(子宮収縮剤)は感受性の個人差がかなり大きいがその理解が医療従事者の中でも十分ではないこと、陣痛促進剤の誤った使用がまだ改められない医療機関があることも非常に懸念されておられました。また、一般社会にも薬害の被害に遭われた方々へのインターネットを用いた中傷がまだ残っていることもお話しされておられました。

 

最終学年にあたる受講生に対して、これから大切なことは「健全なチーム医療による専門性の発揮」「患者・家族を中心とした情報共有」であり、真実を求め続け、情報収集の努力を続けることと、「患者のための薬・医療」であることを忘れないことが重要であると話されました。その実践例として、診療報酬明細書の開示につながり、ある病院ではカルテの開示を積極的に行っているそうです。

学生も今回の講演の内容を重く受け止めていました。学生たちの感想から一部紹介したいと思います。

 

 

 

勝村さんの話は言葉の一つ一つが重く、家族を含めた方々の気持ちを思うと聞いているのが辛く、心が痛くなった。勝村さんの奥さんがどれほど苦しみ、それでも自分の子どもを助けたい一心で意識を手放さないように耐えていたこと、子どもが亡くなった苦しみを夫婦で乗り越えられてきたことに対して胸が詰まる思いでした。

また、陣痛促進剤等の薬害による被害に関する問題について考えることができた貴重な時間でもあった。二度と陣痛促進剤等の薬害による被害が出ないように、この問題が自分や家族にも大いに関係あることだと認識し、みんなで考えていきたい。

学生A

 

本日学んだ薬害の問題について被害者の方の気持ちを考え、二度とこのようなことが起こらないように本日の学びを忘れない。医師から指示された薬を何も考えずに患者に勧めるのではなく、常にクリティカルシンキングをして医療に従事していきたい。

学生B

 

 

学生たちは、あと半年で医療の現場に飛び込んでいきます。特に今は、新型コロナウイルスの影響が大きく、患者の人権がより大きくクローズアップされることでしょう。今回の勝村氏の講演を通じて、学生たちの学びは非常に大きく、今後に必ず活かされるだろうと思います。この場を借りて改めてお礼申し上げます。

 

看護医療学科 准教授 文鐘聲

2020年8月5日(水)

こんにちは、健康支援学生チームTASKの看護医療学科3回生の乾由樹子と東條真納美です!新型コロナウイルス感染拡大に伴う影響もあり、勉強会や健康測定の実施をすることができませんでしたが、今回2020年度新学期初の活動としてオンライン勉強会を行いました。

 

TASKは、Think、Action、Support、for Health by Kio Universityの略称です。学科の枠を超えて協力し合いながら、地域住民の方々や畿央生の健康支援を目的として活動しています。

 

テーマは「輸液管理と服薬」です。

今回の勉強会では、主に①輸液の必要性、②輸液の種類、③服薬の支援方法の3つの視点から発表を行い、学びを深めていきました。

看護医療学科の学生にとっては、今まで学んできたことの復習に、他学科の学生にとっては新たな学びにつながったように感じます。

今回はTeamsを活用したオンラインでの勉強会の実施が初めてであり、動画がうまく再生されるか、発表者の声がきちんと参加者に届いているか不安がありましたが無事に終えることができました。

参加してくださった皆さんありがとうございました!!

 

▼勉強会の様子

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そして、1回生の方、TASKに興味を持ってくださっている方への連絡です。

今回、新型コロナウイルス感染拡大の影響から、本来のTASKとしての活動(測定会や勉強会、新入生歓迎会など)が行えていない状況です。

このような状況ではありますが、TASKというチームを残していくためにも新入生の皆さんの参加がすごく力になります。

 

「TASKってなに?」という方→Twitterで、「TASK(健康支援学生チーム)」と検索してみてください!

また、畿央大学のホームページから、TASKの過去の取り組みを見てもらうこともできます!

「どうやって参加すればいいの?」という方→Outlookのメールから検索ディレクトリを使用して、「task」と検索してみてください。

◎参加申し込みだけではなく、質問もこちらのメールで受け付けています!

 

コロナウイルスの感染の拡大によって学校への登校も制限がつき、広陵町とのイベントも中止となりTASKとしての活動がなかなかできない状況となりました。この状況でもできることを考え、8月10日(月)から14日(金)の5日間で「身体を動かそう!生活リズムを戻そうキャンペーン!」として朝の9時からラジオ体操や肩こり解消ストレッチを、teamsを使用して遠隔で行う企画を立てました。参加できるのはTASKの人だけとなりますが、これから状況に合わせて徐々にTASKの活動を再開することができるといいなと思っています。

 

看護医療学科3回生 乾由樹子 東條真納美

 

TASK関連の情報はTASK(健康支援学生チーム)活動レポートで、詳しくご覧になれます。

2020年7月22日(水)

令和2年7月21日(火)の「国際看護論」では、ベトナム(ホーチミン市)・スウェーデン(ウプサラ市)・オーストラリア(メルボルン市)と、日本(奈良:畿央大学)をZoomで繋ぎ、国際的な看護の実際を学ぶことができました。各国の看護の本質は日本と同じであるものの、実際の看護の実践の仕方や働く環境には大きく違いがあることを学びました。

 

この日の学修目標は、①国際看護師として活動している人の活動の実際を知る、②先進国の看護の実際を知る、③開発途上国の看護の実際を知る、といった目標設定に基づき、3人のゲストスピーカーの方に各テーマに沿って紹介していただきました。

 

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▲Zoomで4ヵ国をつないだ様子(左下:マイ・アイン氏、右下:長谷川祐子氏、右上:Julie.Paul氏、左上:本学 山崎先生)

 

まず、CICS(EPA看護師や技能実習生を送り出し機関)代表のマイ・アイン氏から「EPA看護師の訪日の実際と課題」のプレゼンテーションがありました。

ベトナムでは看護の他に介護という概念がなく現在、ベトナム看護協会と奈良東病院の方や本学の山崎先生とともに老年看護学のテキストや介護教育課程を作成しているとのことでした。この10月からベトナム国内で介護に関する教育が開始することから、日本と同じく高齢化が進むベトナムで、介護という概念を作っていくことは重要であると思いました。また、日本などの先進国で行われている介護についての課題を踏まえたうえで、介護を行う方にとっても介護を受ける方にとってもベトナムという国に合った教育がされることが求められると学びました。

 

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次に、アカデミスカ大学病院で認知症専門看護師(シルビア女王認定の認知症看護師)として勤務中の長谷川佑子氏から「スウェーデンの認知症看護」について講義していただきました。

スウェーデンでは「頑張っている空気が患者や他のスタッフに良い影響を与えないので、リラックスして仕事をする。」ということが大切にされていました。また、日本でも言われているように、「コミュニケーションを大切にする」というポイントもありました。実際にスウェーデンでは1日に何度もミーティングを行ったり、どんな時でもお茶の時間(FIKA)を取るというように一息ついて話ができるコミュニケーションの場を大切にするという環境が整っていることを学びました。日々忙しく仕事を頑張っていても患者さんを思う気持ちが伝わらなければ結果的には自己満足の看護で終わり患者さん中心の看護ではないと思います。「リラックスして仕事をする」ということはとても大切であると学びました。

また、医学生や看護学生が「アンダーナース」として就職する前に現場で働くことができるというお話もありました。学校で受ける授業や演習とは別ではありますが、実際に働いて現場を知るということは、多くの経験を積みながら自分の目指す医療・看護を模索している学生にとって重要な経験であると考えました。

 

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最後にオーストラリアのPalliative Cere のNurse practitioner(元NP)のJulie.Paul氏による「メルボルンのヘルスケアシステムと看護師の役割」についてです。

調べてみるとナースプラクティショナーはオーストラリアの看護師が行っている医療行為を日本ではまだ医師が行っていることもあるそうです。医師の仕事を適切に分担することは単に看護師の仕事が増えるだけでなく、より効率的に動くことができ、患者さんに利益をもたらすことができるような看護ができるのではないかと考えました。また、そのように分担することでさらに看護師自身が責任感を持ち主体的に行動することにつながることを学びました。

 

最後に、看護師からのメッセージ「私にとっての看護とは」を視聴して終了しました。

 

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以上のように本日のグローバルな視点での遠隔授業はとても興味深い内容であり、多くの学びを得ました。看護の本質は同じであっても国によってどのように取り組んでいくのかは多くの違いがありました。これから現場に出ていく者として世界にも目を向け学び続けていきたいと思います。

 

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看護医療学科4回生 奥田帆乃夏

 

2020年7月10日(金)

助産専攻科は入学してからコロナウイルスの影響で、遠隔授業が続いていました。6月からは登学が始まり技術面の授業が増え、実習に向けて毎日演習をしています。

その中、令和2年6月19日(金)に岩田塔子先生の「フリースタイル分娩」の講義を受けました。岩田塔子先生は、助産師の他に超音波検査師、鍼灸師の資格も持っておられるフリースタイル分娩のスペシャリストの先生です。そのような素晴らしい開業助産師の先生に分娩の基本やフリースタイル分娩の考え方、介助方法について教わりました。

 

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フリースタイル分娩とは、分娩台や決まった体位にこだわらず、自然なお産のリズムに合わせて分娩を行うことです。この自然というのは産婦が思うままに、こうすると陣痛が楽だというような感覚をもとに体位を変え、赤ちゃんが出てきやすい方法を試しながら産むという母子主体のお産のことです。

実際に学生間で産婦・助産師の役割を決めて岩田先生の指導のもとフリースタイル分娩の介助方法や、分娩中の異常が起こったときにどう対応すれば良いのかを試行錯誤しながら実践しました。

 岩田先生からは、「どんな姿勢で産むかではなく、助産師としてどんな姿勢でも産むことができる技術を持っておくことが大切である」という言葉をいただきました。実際にどのような体位の分娩介助でも、胎児の回旋や母体の解剖学的な基礎知識が重要であり、その知識があるからこそ応用に繋げていくことができるのだということを実感しました。今回の学びを活かし、産婦が自分で産むということを意識できるように支援しながら分娩介助を行っていきたいです。

 

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助産学専攻科 杉野茉由 西本真央

 

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2020年6月23日(火)

新型コロナウイルスの影響で大学に来れない1回生の皆さんを応援する”やさしさを「チカラ」に変える”プロジェクトの一環で、先生方に7つの質問に答えていただきました。今回は看護医療学科の山崎教授です!

 

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【1】氏名・担任クラス

山崎 尚美(やまさき なおみ)  看護医療学科 1回生1組担任/看護医療学科主任・看護実践センター長

 

【2】研究分野と担当科目

研究分野は「認知症ケア」になります。今までは「グループホームでの認知症高齢者の看取り」に関する研究を行っていましたが、昨年度からは「認知症ケアのアジア圏における国際通用性を目指した実践教育パッケージの開発」に関する研究をしています。この研究は、日本の認知症ケアをパッケージ化し、これから高齢化が進んでくるアジア(ベトナム・タイ・台湾・韓国)の国の言語に変換し教育する教材・教育システムを開発する実践研究です。グローバルな社会にむけて海外研究者とともに「認知症になっても安心して生活できる世の中」を創っていきたいと思っています。また、他の先生方と一緒に「認知症カフェの実践研究」「認知症アプリを用いた人材育成」に関する研究も行っています。

専門分野は、老年看護学(高齢者看護学)になります。担当科目は「老年看護学対象論:2年次前期」「老年看護学援助論Ⅰ:2年次後期」「老年看護学援助論Ⅱ:3年次前期」「老年看護学実習:3年次後期」「国際看護論:4年次前期」「卒業研究:4年次」「病院インターンシップ実習:4年次前期」「海外インターンシップ研修:2.4年次」になります。

地域連携や社会活動では、ベトナムの方たちと高齢者看護のテキスト教材の作成や、サークル顧問として学生ボランティアチーム「Orange Project」の学生や地域の方たちと一緒に地域の認知症カフェの企画実践や認知症サポーター養成講座など行っています。

 

【3】モットーや好きな言葉、大切にしていること

「一期一会」という言葉が好きです。人との出会いももちろんですが、動物や草木などの出会いは、「今この時」を大切にしたいと思っています。また、日常生活が充実しているということは、仕事をするうえでも大切な生活の基盤となるので「オンもオフもアクティブに」行動したいと思っています。

 

【4】好きなこと(趣味・特技など)

趣味は「釣り」です。船で見る海の上の景色は、とてもきらきらしていてリラックスできます。広大な海の中にいる魚が、私の竿(針)にかかったという縁(えにし)を感じることが大好きです。また、自然の中をウォーキングすることも好きです。

 

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【5】1回生にオススメの本や映画

皆さんにお勧めする本は「やりぬく人の9つの習慣:ハイディ・グラント・ハルバーソン,林田レジリ浩文(訳)2017年」という本です。この本の中で、「グリット」とは、心理学用語では長期目標に向うときの粘り強さとやる気を意味していると言われています。これから4年間の大学生活のなかで、皆さんにもこの「グリット」をもち続けて学習すると有意義な大学生活になると思います。

 

【6】先生から見た畿央大学や畿央生の印象は?

畿央大学の学生は、とても素直でピュアな学生達だと思います。真面目に課題に取り組み、クラスで支えあいながら学習をしていると思っています。そして卒業した先輩たちは、臨床現場ではとても誠実な看護師だと高い評価を得ています。皆さんも先輩たちのあとに続いてほしいと願っています。

 

【7】1回生にメッセージを!

皆さんは、大学の授業は非対面授業からスタートしていますが、これはある意味でこれからの世の中を生き抜くための力を身につけるためのチャンスかもしれません。世の中は急速にITリテラシーが進みましたが、本学は学生全員にノートPCを入学時に貸与していますし、Open CEASを活用した教育も初年時から行っています。そのおかげで4月16日からの開始の前期授業は休止することなく進行しています。また、専門科目だけでなく情報処理演習などもこれからの社会で生きていくためには不可欠な知識・スキルだと思います(知をみがく)。皆さんの先輩たちはこの数か月間、医療現場で想像のできないような激務を経験されています。先輩たちの働きを誇りに思うとともに、できないことを憂い嘆くのではなく、今できること(今でき)や今やるべきこと(今やる)を見つけて取り組んでみましょう(徳をのばす)

私たちが奈良県内で創ってきた認知症カフェも、今ではオンラインでzoomカフェになり継続しています。

これからの次世代を支える皆さんにお願いなのですが、学生ボランティアサークル「Orange Project」に興味関心のある人は山崎(n.yamasaki@kio.ac.jp)まで連絡ください。認知症カフェやボランティアに参加したい人、学部・学科を超えて全学的にサークルメンバーを募集しています。そして、優しい心・美しい心をもつ専門職になってください(美をつくる)。皆さんと共に活動できることを楽しみにしています。

 

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認知症ケアに取り組むサークル「Orange Project in KIO」

 

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