健康科学部 2025年度版
更新日:2025/04/05
科目コード 科目区分 科目分類 配当回生
464000
専門科目
学科共通科目
2回生 前期
授業コード 科目名 単位
464001
住生活史
2
代表担当者名
清水 裕子
科目内容
〔授業の到達目標〕
住居史の基本的な流れを把握し、生活は文化であることを理解する。

〔授業科目内容の概要〕
日本の生活文化は、古代からの中国大陸および朝鮮半島との文化的交流、そして近代以降の欧米からの影響を受けながら、独自の発展を遂げてきた。本講義では、住まいの様式や空間構成、生活様式の変遷に着目し、アジアおよび欧米の住文化との比較検討を行う。特に、伝統的な住居形式から現代の住宅に至るまでの変容過程を分析することで、日本の住生活文化の特質を多角的に考察する。また、現代の住環境が直面する課題についても理解を深め、これからの住生活のあり方について議論を展開する。

〔授業計画〕
第1回 「住む」ということ ー動物の巣から人の住まいへ、世界の暮らし方ー
第2回 「食べる」という営み ー台所と食卓が語る生活の移り変わりー
第3回 「眠る」という行為 ー寝床と寝具が映す生活文化ー
第4回 「浴びる」心と体 ー入浴文化に見る日本人の美意識ー
第5回 「排す」の作法 ー便所から見える文化の東西比較ー
第6回 「座る」という姿勢 ー起居様式 床座から椅子座、暮らしの変容ー
第7回 「脱ぐ」という区切り ー履床様式 履き替えに見る内と外の境界ー
第8回 「しまう」という知恵 ー収納に込められた暮らしの工夫ー
第9回 「整える」という心がけ ー住まいを清めることの意味と実践ー
第10回 「しつらえる」という美意識 ー空間を彩る日本の美意識ー
第11回 「もてなす」という心 ー座敷と茶室に見る日本の文化ー
第12回 「伝える」というつながり ー暮らしの中の礼儀と年中行事ー
第13回 「保つ」という責任 ー住まいの手入れと維持管理ー
第14回 「集う」という共生 ー都市における住まいの形と人々の営みー
第15回 「体験する」歴史の息吹 ー大阪くらしの今昔館での実地学習ー
第16回 定期試験

〔授業外学修の指示〕
現在の住まいは、生活文化の歴史の延長線上に存在する。授業中のみならず、日常生活においても住生活のさまざまな行為に関心を向けることを心がけること。歴史背景を理解するために、義務教育で習った基礎知識の復習を各自行うこと。

〔使用教材〕
なし

〔参考図書〕
「住環境の計画Ⅰ住まいを考える」彰国社

〔成績評価の方法・基準〕
定期試験70% 授業態度・授業完了レポート30%

〔学生へのメッセージ〕
普段、何気なく使っていたすまいの歴史的背景を知ることで、基本的な建築知識を学ぶだけでなく、住環境を学ぶ学生として「人に言いたくなる専門的な豆知識」を見つけるつもりで授業に取り組んでください。第15回目の見学会は補講日にみなさんの都合に合わせて実施します。アナウンスを確認してください。

〔教員の実務経験〕
ハウスメーカーで設計・技術開発を行ってきた経験を生かし、現場でのエピソードも交えながら、現在の住まいの由来や昔との違いを教示している。
履修に関して留意すること
〔科目分類番号〕SSⅡ1332

〔関連するディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)〕
(3)人体の構造・機能や人間の生活全般についての科学的認識を持っている。(知をみがく/知識・理解)
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