科目コード | 科目区分 | 科目分類 | 配当回生 |
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570300 |
専門科目 |
特別支援教育に関する科目 |
2回生 前期 |
授業コード | 科目名 | 単位 | |
570301 |
知的障害者の生理・病理 |
2 |
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代表担当者名 | |||
信迫 悟志 |
科目内容 |
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〔授業の到達目標〕 特別支援教育の必要性、重要性について理解し説明できる。教育現場(小・中学校、特別支援学校)で対象となる知的障害児・者に関する基礎的な知識を理解し説明できる。知的発達の遅れ及び適応行動の困難さの要因となる病理面や併存症・合併症と生理面の特徴並びにそれらの相互作用について理解している。障害および知的障害の概念、知的障害を示す様々な原因(ダウン症を含む染色体異常、遺伝症候群、神経変性・代謝性疾患、胎児期感染症、周産期疾患等)および知的障害を併存しやすい様々な神経発達症(自閉スペクトラム症、注意欠如多動症、限局性学習症)について理解している。観察や検査を通して知的障害のある幼児、児童又は生徒一人一人の知的障害の状態や適応行動の困難さ及び認知の特性を把握することを理解している。家庭や医療機関との連携の重要性について理解している。 〔授業科目内容の概要〕 特別支援教育の必要性および重要性、障害および知的障害の概念、知的障害児・者の理解に必要な脳解剖および脳機能、知的障害を示す原因疾患、知的障害を併存する神経発達症について学び、特別支援教育者としての姿勢と専門性を身につける。基本的には、OpenCEASに登録された授業資料および動画などの視覚教材を使用して、知的障害児・者の生理・病理に関する学生の理解を深める。 〔授業計画〕 第1回 イントロダクション:なぜ特別支援教育が必要なのか 第2回 特殊教育から特別支援教育への歴史的流れ 第3回 国際生活機能分類(ICF)の考え方と知的障害への応用 第4回 神経系の機能と構造(1)脳の解剖(発生を中心に) 第5回 神経系の機能と構造(2)脳の各部位と機能:知的機能に重要な領域①頭頂葉 第6回 神経系の機能と構造(3)脳の各部位と機能:知的機能に重要な領域②前頭葉 第7回 知的障害-総論:定義,検査バッテリー,ガイドライン- 第8回 知的障害と神経系の障害(1)ダウン症 第9回 知的障害と神経系の障害(2)染色体異常,遺伝症候群,神経変性・代謝性疾患,胎児期感染症,周産期疾患 第10回 知的障害と神経系の障害(3)てんかん 第11回 知的障害と神経系の障害(4)脳性麻痺,脊髄性筋萎縮症,筋ジストロフィー,二分脊椎 第12回 知的障害と神経発達障害(1)自閉スペクトラム症-生理・病理- 第13回 知的障害と神経発達障害(1)自閉スペクトラム症-発達支援- 第14回 知的障害と神経発達障害(2)注意欠如多動症-生理・病理・発達支援- 第15回 知的障害と神経発達障害(3)限局性学習症-生理・病理・発達支援- 〔授業外学修の指示〕(記号入力式テストの指示) 授業で使用する資料はOpenCEASに登録されますので、その資料を予習復習や記号入力式テストで活用して下さい。基本的に毎回、記号入力式テスト(予定:全15回)が出題されます。成績評価には、記号入力式テスト(予定:全15回)の実施が必須になります。 〔使用教材〕 OpenCEAS登録資料(Web登録資料)。毎回、授業資料(PDF)をOpenCEASに登録します。貸与PCにて、OpenCEAS登録資料を参照してください。受講後に、記号入力式テスト(予定:全15回)を実施して下さい。 〔参考図書〕 『特別支援教育に生かす病弱児の生理・病理・心理』小野次郎・西牧謙吾・榊原洋一(編著),ミネルヴァ書房,2011年(ISBN-10: 4623061531) 『よくわかる発達障害 第2版』小野次郎,上野一彦・藤田継道(編著),ミネルヴァ書房,2007年(ISBN-10: 4623057364) 『子どもの感覚運動機能の発達と支援-発達の科学と理論を支援に活かす-改訂第2版』儀間裕貴・大城昌平(編著)、メジカルビュー社、2024年(ISBN978-4-7583-2251-5) 『PT・OTビジュアルテキスト小児理学療法学』平賀篤,平賀ゆかり,畑中良太(編著)、羊土社、2023年(ISBN 978-4-7581-0266-7) 〔成績評価の方法・基準〕 1.記号入力式テスト15回:80%(記号入力式テストは、授業で学習した内容で出題します) 2.授業に対する姿勢:20%(授業中の質問や応答など授業への参加度と貢献度を評価する。なお、私語や無断退室など受講上望ましくない行為に対してはマイナス評価を与える) 〔学生へのメッセージ〕 将来教育者になる学生が、将来出会うであろう子ども達における医学的状態(生理・病理)について学ぶ機会は実は少ない。知的障害に関する医学的知見を学んで、特別支援教育に生かしてもらいたいと願っています。 〔教員の実務経験〕 2009年より現在まで、大阪府某市教育委員会の理学療法巡回事業において理学療法士として勤務し、公立保育所・小中学校の特別支援学級に在籍し、知的障害、ダウン症、脳性麻痺や神経発達症(自閉スペクトラム症、注意欠如多動症、限局性学習症、言語障害、発達性協調運動症)を有する児童・生徒に対する特別支援教育の一環としての理学療法の提供を実施している.この現場での実体験を示しながら、知的障害児・者の生理・病理(病態メカニズム)を学生に教示している. |
履修に関して留意すること |
〔科目分類番号〕FSN2132 〔関連するディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)〕 (1)生命への畏敬の念を持ち、教育に携わる者としての倫理観や子どもに対する深い理解と愛情を持っている。(徳をのばす/態度・志向性) (4)学校教育、幼児教育、保健教育に関わる分野の高度専門職業人として必要な教育学の諸理論、子どもの発達、各教科・領域の内容や指導法、学校保健等についての専門的な知識を有している。(知をみがく/知識・理解) |