第21回日本神経理学療法学会学術大会で発表してきました!
多くの大学院生が第21回日本神経理学療法学会学術大会で発表をしてきました.以下,大学院生のおふたりにブログを書いて頂きました!
2023/9/9(土), 10(日)に開催された第21回日本神経理学療法学会学術大会にて 私,木下栞(修士課程)を含めた大学院生,修了生数人が演題発表をしてきましたのでここに報告させていただきます.
本大会は「臨床知へのあゆみ―学際性への架け橋―」というテーマで開催され,半側空間無視研究でご著明なYves Rossetti先生も来日されご講義していただきました.本大会はテーマにもあります「臨床知(Clinical Pearl)」が大事なキーワードでしたが,多数例研究はもちろん,シングルケースでも1例1例の評価を丁寧に行うことで「臨床知(Clinical Pearl)」を捉え,今後はさらなる臨床と研究の連携促進が重要になるのではと感じる,大変有意義な学術大会でした.
ニューロリハ研究センターからは,特別企画「臨床知の定量化は可能か?」,公募型シンポジウム「身体拡張技術と理学療法―ロボットとバーチャルリアリティー」では 森岡 周 教授がご登壇され,公募型シンポジウム「小児理学療法における課題志向型アプローチによる運動学習の支援」では 信迫 悟志 准教授がご登壇されました.私は「腕神経叢損傷症例と健常者におけるMirror Visual Feedback中の脳-筋コヒーレンスの違い」という題で口述発表(セレクション演題)をさせていただきました.発表時間が限られている中,聴講していただいている方々に自身の研究内容を理解していただけるか不安もありましたが,ありがたいことに発表後には会場から貴重なご助言もいただくことができました.私は今回発表させていただいた演題を修士論文として提出するため,頂戴した貴重なご意見も踏まえた上で作成していきたいと思います.
修士課程 木下 栞
9月9日(土)~10(日)に第21回日本神経理学療法学術大会(横浜)で,私,成田雅(博士後期課程)と藤田大輝(修士課程)がポスター発表を行って参りました.本学会のテーマは「臨床知へのあゆみ -学際性への架け橋-」というテーマで開催されました.昨年の第20回大会から現地開催が再開され,本学会も現地参加で開催されました.今回のシンポジウムの1つに「神経難病者における Unmet Rehabilitation Needs からのアウトカムの再考」というテーマで行われました.脊髄小脳変性症やパーキンソン病,筋委縮性側索硬化症の3つの疾患に関して各演者の先生がアンケート調査の結果や症例提示を行ってくださり,現状の問題点や今後の課題について提示されていました.私たち理学療法士をはじめ医療提供者側からの視点ではなく,患者さんのニーズをより詳細にとらえていくことの重要性を改めて認識させて頂きました.私は「パーキンソン病患者のベッド上動作の自立に関連する要因の検討」というタイトルでポスター発表をさせて頂きました.本大会では1時間のフリーディスカッションでしたが,1時間の間多くの方に質問を頂くことが出来ました.パーキンソン病のベッド上動作に関しては報告が少ないですが,皆さんが興味を持ってくれ,また共通した臨床での課題であると認識されていることなどを討論出来てうれしく思いました.また,藤田さんからは「健常若年者の頭部傾斜時の垂直認識と様々な感覚条件での立位姿勢制御能力との関係」とのタイトルで発表を行いました.他の学会で発表を見て,今回の発表を見に来てくれた方もいたということもあり,色々なご意見などを伺うことが出来,1時間がとても短く感じられました.
博士後期課程 成田 雅
==ニューロリハ研究センター大学院生の発表演題==
蓮井 成仁(博士後期課程):歩行条件に基づく障害構造の理解と臨床意思決定過程(基幹シンポジウム)
乾 康浩(博士後期課程):脳卒中患者の不整地歩行の特徴-歩行速度変化による分類-
赤口 諒(博士後期課程):振動を用いた接触タイミング知覚生起が脳卒中後感覚障害症例の把持力調節に及ぼす影響
成田 雅(博士後期課程):パーキンソン病のベッド上動作の自立に関連する要因の検討
松田総一郎(博士後期課程):脳卒中後患者におけるサーマルグリル錯覚の臨床的特徴と病変部位の分析
本川剛志(修士課程):急性期Wallenberg症候群患者の歩行獲得に影響を及ぼす要因
佐藤悠樹(修士課程):Effects of γ-wave transcranial alternate current electrical stimulation to the cerebellum on standing posture control -a preliminary study-
三枝信吾(修士課程):歩行能力向上が脳卒中患者のアイデンティティに与える影響:事例研究からの示唆
木下 栞(修士課程):腕神経叢損傷症例と健常者におけるMirror Visual Feedback中の脳-筋コヒーレンスの違い
藤田大輝(修士課程):健常若年者の頭部傾斜時の垂直認識と様々な感覚条件での立位姿勢制御能力との関係
(写真 上)岡田 准教授 ゼミ (左下)ディスカッション中の藤田大輝さん (右下)成田 雅さん