第20回日本神経理学療法学会学術大会で森岡 周 教授 が大会長を務めました!

去る2022年10月15~16日,当研究センター長 森岡 周 教授 が大会長を務めた「第20回日本神経理学療法学会学術大会」がグランキューブ大阪で開催されました.当研究センターのメンバーも多く参加しましたので,簡単ではありますが,私,大住倫弘がそのレポートをここに残しておきます.
注)私自身は,学術大会の準備・運営には全くかかわっておらず,分かったようなことを書いたら運営陣にお叱りをもらいそうなので,あくまでニューロリハ研究センターのメンバーとしての立場からレポートします.

今回の学術大会の参加者は約3,000人だったようで,まさに歴史に残る学術大会だったようです.そして,「対面形式」という壁を見事に破るひとつの大きな出来事となったように思います.何より,私自身がこれほどまで “余韻” が残る学術大会を経験したことがありません.学術大会後の数日間,この余韻の中で日々を過ごされている方は多いのではないでしょうか?

さて,当日は,まず最初に 森岡 周 教授 からの 大会長講演「我々はどこから来たのか、どうあるべきなのか」で会場全体が一気に厳かな雰囲気になりました.ポスター発表や企業展示などで会場はワイワイしてはいるものの,一定の真剣さがずっと存在していたように感じました.

教育講演,シンポジウムなどでは,当研究センターのメンバーも活躍していますが,なんといっても,口述発表・ポスター発表が非常に盛り上がって,本研究センターのメンバーも大いにディスカッションできたようです.私の同級生・先輩・後輩も多く発表しており,当研究センターの 松尾 篤 教授 が「学術集会を同窓会みたいにしたらええねん」と昔に言っていたことが見事に実現したように思います.←10年以上も前の言葉なので,ご本人はお忘れになっている可能性がありますが.

レポートを書けば書くほど,今回の学術大会の素晴らしさが薄まってしまいますので,長々と書いてしまった下書きは全て削除するとともに,以下に,当研究センターのメンバーが発表した演題名と写真を載せて,それでレポートとさせて頂きます.

学術大会前の数週間,いや数ヶ月間ずっと不安そうにされていた森岡 周 教授の想いが報われてホッとしております.運営陣の皆様,有難うございましたm(__)m

 

ニューロリハビリテーション研究センター

准教授 大住倫弘

以下,当研究センターのメンバーの発表タイトル

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〇 大会長講演
「我々はどこから来たのか、どうあるべきなのか」センター長・教授 森岡 周

 

〇 教育講演
「歩行を実現する神経メカニズム」准教授 岡田 洋平
「高次脳機能を可能にする神経メカニズム」准教授 信迫 悟志

 

〇 シンポジウム

ー筋シナジーと歩行

「脳卒中者の歩行障害と筋シナジー」 客員研究員 水田 直道

-中枢性疼痛の脳内メカニズムとリハビリテーション
「脳卒中後疼痛の表現型における病態分析」博士後期課程 井川 祐樹
「脳卒中後疼痛における臨床評価の最適化とリハビリテーションの検討」准教授 大住 倫弘

- 脳卒中患者の入院と生活期を繋ぐリアルワールドエビデンスの創出に向けて
「脳卒中患者の入院と生活期を繋ぐリアルワールドエビデンスの必要性」客員研究員 石垣 智也
「データベース構築に必要なアウトカム評価の課題と展望」 博士後期課程 尾川 達也

- パーキンソン病診療の近未来へのロードマップ
「パーキンソン病の理学療法の現状と今後の展望」准教授 岡田 洋平
「パーキンソン病患者のUnmet Rehabilitation Needsに対する理学療法介入の現状と今後の展開」博士後期課程 成田 雅

- 身体性変容から生きにくさを探る

「”私が運動を制御している”と感じられることの意義とは?」客員研究員 宮脇 裕
「無いはずの手に経験する痛みへ接近する」准教授 大住 倫弘

- 我々は何者か?「Neurological PT」とは
「従来の評価手法・データ分析プロセス再考による障害の特徴づけ」 博士後期課程 藤井慎太郎

 

〇 口述発表

「橋梗塞症例における発症初期から歩行自立までの立位姿勢制御の経過」博士後期課程 赤口 諒

「脳卒中患者の不整地歩行の特徴」博士後期課程 乾 康浩

「回復期脳卒中患者の実生活環境における歩行の冗長性の特徴」 客員研究員 西 祐樹

「脳卒中患者の歩行における筋シナジー併合の下降性神経メカニズム」客員研究員 水田 直道

「脊髄小脳変性症における歩行不安定性の検証」修士課程 奥田 悠太

「パーキンソン病患者の起居動作能力低下の関連要因の解明」博士後期課程 成田 雅

「小脳への経頭蓋直流電気刺激が小脳性失調患者の歩行および姿勢動揺に与える影響:症例研究」修士課程 佐藤 悠樹

「行為‐結果規則性の知覚感度の発達変化」 准教授 信迫 悟志

「脳卒中症例の物体把持時の運動出力発揮・制御特性」 博士後期課程 赤口 諒

「回復期脳卒中患者における上肢活動量の時空間特性 ―加速度計を用いた特徴分類―」 修士課程 南川 勇二

 

〇 ポスター発表

「身体知覚異常と特異的に関連する痛みの性質分類および疼痛表現」客員研究員 重藤 隼人

「視床病変5症例における中枢性脳卒中後疼痛の特徴の違い」博士後期課程 井川 祐樹

「脳卒中後疼痛患者の痛みと温度感覚障害に対するサーマルグリル錯覚を用いた検証」博士後期課程 松田 総一郎

「パーキンソン病症例における姿勢制御特性」博士後期課程 藤井 慎太郎

「回復期脳卒中患者における立位制御能の経時的変化 :SDA 解析と周波数解析を用いた単一症例研究」修士課程 立石 貴樹

「静止立位と安定性限界の特徴からみた立位姿勢障害の評価」修士課程 長尾 綾菜

「両眼性複視を呈した症例に対する眼球運動練習の亜急性期経過」客員研究員 渕上 健

「脳卒中患者の歩行自立度予後予測モデル(TWIST model) の外的妥当性の検証」客員准教授 植田 耕造

「年齢別による能動・受動的注意機能の比較」修士課程 緒方 練人

「歩行中の感覚運動不一致に関する研究」客員研究員 林田 一輝

「脳卒中後肩痛の特性は痛み部位の広がりによって異なる」博士後期課程 古賀 優之