客員研究員と院生がInternational Society of Posture & Gait Research(ISPGR)に参加しました!
客員研究員および大学院生がInternational Society of Posture & Gait Research(ISPGR)に参加しました!
2025年6月29日~7月3日にかけて,オランダ・マーストリヒト大学にて「ISPGR 2025(International Society of Posture & Gait Research)」が開催されました.
本学会には,水田直道助教(日本福祉大学/畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 客員研究員),蓮井成仁さん(畿央大学大学院博士課程),山崎雄一郎さん(同 博士課程),大西空さん(同 博士課程/畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 特任研究員),山本瑞樹さん(同 修士課程修了)が参加し,ポスター発表を行いました.
初日にはマーストリヒト大学のラボ見学があり,最先端の立位・歩行時の外乱装置やVRシステムなどを体験させていただきました.ポスター発表は4日間にわたり行われ,会場では連日,活発な議論が交わされました.
また,各自がそれぞれの分野の著名な研究者と意見交換を行うことができ,大変貴重な経験となりました.畿央大学の名前をご存知の方もおられ,大きな励みとなりました.
以下,各参加者からのコメントです.
水田直道 客員研究員
今回,私は「脳卒中患者の歩行非対称性:純粋な障害と代償戦略の優位性」というテーマでポスター発表いたしました.多くの方々と議論を交わすことができ,自身の研究の立ち位置と価値,そして今後の課題を再確認することができました.また,海外の研究者が畿央大学の名前を知っていたことや,著名な先生が私のことをご存知だったことは大変嬉しく思いました.ISPGRにはこれで3回目の参加・発表でしたが,テクノロジーや介入実装などが着々と進歩していることを実感したとともに,基礎研究による理論の深化のスピードにも驚きました.私たちも遅れを取らず,この分野をリードしていくという気概を持って研究に励み,次回のISPGRを迎えたいと思います.
蓮井成仁さん
私は,「亜急性期脳卒中患者の歩行回復における体幹安定性および筋シナジーとの時間的関連性」についてポスター発表してきました.ISPGRは2度目の参加でしたが,6年前との違いや世界の潮流を対話の中から体感できたことは今後の研究の糧となりました.特に,歩行の神経メカニズムのトップランナーであるDominici先生をはじめ多くの研究者と議論できたことは,これからの研究の着想に大きな影響を受け,より一層学びを深めたいと感じました.
山崎雄一郎さん
私は「小脳失調患者の縦断的な歩行回復の特徴」についてポスター発表してきました.初めての海外渡航と国際学会でしたが,見聞きする事が初めての連続で,とても楽しい毎日でした.また,学会では,Winfried Ilg先生やMartina Minnerop先生達の研究グループの発表を聴講する事ができ,小脳研究を中心としている研究者の先生と直接話せた事は大変貴重な体験でした.今後は自身の研究についても,先生達とディスカッションを行えるように,より学びを深めたいと思います.
大西空さん
今回,私は「音響性驚愕刺激が歩行時の下肢筋協調パターンに与える影響」についてポスター発表してきました.初めての国際発表でしたが,海外の姿勢制御や歩行制御の研究に取り組んでいる方々と議論でき,貴重な経験になりました.また,マーストリヒト大学のラボ見学では,最先端の立位や歩行時の外乱装置を体験させて頂き,自身の研究の視野が広がる機会となりました.今後は,海外の方々に自分の意見が伝えられるよう,英語でのコミュニケーション力の向上にも力を入れたいと思いました.
山本瑞樹さん
私は「健常若年成人における歩行中の上肢と下肢筋活動の協調」についてポスター発表してきました.自分の研究分野に近い研究者の方々とディスカッションさせていただき,今後の研究に繋がる実りある時間になりました.また,世界レベルの研究施設も見学させていただき,言葉の壁も含めてさらなる成長の必要性を感じた学会となりました.このような貴重な機会をいただいたことに感謝申し上げます.
最後に,今回の報告にあたり,森岡周教授に手厚いご指導をいただきました.この場をお借りして深く感謝申し上げます.
畿央大学 ニューロリハビリテーション研究センター