第20回 日本ペインリハビリテーション学会学術大会に参加してきました!
9月26,27日に名古屋学院大学白鳥学舎にて開催された,第20回日本ペインリハビリテーション学会学術大会に参加してきました.本研究室からはD3佐藤剛介さん,D1今井亮太さんが口述発表,M2片山修さん,M2田中陽一がポスター発表を行いました.
今回は肥田朋子教授(名古屋学院大学)が大会長を務められ,「ペインリハビリテーションの体系化」のテーマのもと,一般演題に加えて,基調講演,特別講演,教育講演,シンポジウム,パネルディスカッションが行われ,ペインリハビリテーションに関する様々な情報提供がありました.シンポジウムでは「ペインリハビリテーションの検証‐ペインリハビリテーションの変遷と展望‐」について3名のシンポジストからの講演がありました.中野治郎先生(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 保健学専攻 理学・作業療法学講座)「痛みに対する物理療法の効果検証」,城由起子先生(名古屋学院大学リハビリテーション学部理学療法学科)「運動療法の有効性およびメカニズムの検証」,信迫悟志先生(畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター)「慢性疼痛における皮質体部位再現に対するニューロリハビリテーション」でした.題名の通り痛みに対する物理療法,運動療法,ニューロリハビリテーションの効果や限界点について情報提供していただきました.痛みを有する対象者へのリハビリテーションについて頭の整理が進んだとともに,これらを対象者に合わせて提供していくためにも,痛みに対する評価の重要性を再認しました.
また,パネルディスカッションでは今回の学術大会のテーマでもある「ペインリハビリテーションの体系化」について議論がありました.パネリストに矢吹省司先生(福島医科大学医学部整形外科学講座&疼痛医学講座),鈴木千春先生(愛知医科大学学術的痛みセンター),平川善之先生(福岡リハビリテーション病院リハビリテーション部 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター),座長は松原貴子先生(日本福祉大学健康科学部リハビリテーション学科),森岡周先生(畿央大学大学院健康科学研究科主任・教授)でした.医師,看護師,理学療法士の各立場から痛みに対するチーム医療の重要性やそれぞれの職種の役割について実例も踏まえた情報提供があり,今後のペインリハビリテーションの在り方について議論が行われました.痛みを有する対象者に対してはチーム医療での介入が必須であり,各職種がそれぞれの専門性を理解し,チームとして働きかけていくことの重要性を感じました.議論されていたお話を職場に持ち帰り,職場内から一貫した疼痛マネージメントや他職種との連携などの体系作りを図っていく必要があると強く感じました.
また,学術大会の締めくくりでは一般演題の最優秀賞,優秀賞2名が発表され,本研究室からD3佐藤剛介さんが最優秀賞,D1今井亮太さんが優秀賞に選ばれました!受賞3名のうち2名が本研究室から選出され,自分のことのように大変嬉しく,誇らしい気持ちになりました.これからも研究室の仲間と協力し合いながら,痛みで苦しんでいる方々に少しでも貢献できるよう日々の臨床・研究活動に精進していきたいと思います.
畿央大学健康科学研究科修士課程
田中陽一