大学院生がSociety for Neuroscience 45th annual meetingに参加しました.
平成27年10月17日から21日にわたりアメリカのシカゴで開催されたSociety for Neuroscience 45th annual meetingに修士課程2年の佐藤洋平,塩崎智之,赤口諒,高村優作,中田佳佑の5名が参加し,発表をして参りました.
本学会はニューロサイエンスの国際学会であり,世界各国の医師やリハビリテーションセラピストなどの医療従事者や基礎の研究者など様々な職種が一堂に会しました.幅広いフィールドの研究成果が数多く発表されており,会場は大盛況でした.
我々はこれまで大学院修士課程で進めてきた研究成果を発表し,それぞれ「半側空間無視の臨床研究(高村)」や「姿勢の垂直認知に関する研究(塩崎)」,「音声言語と身体言語の神経基盤に関する研究(佐藤)」,「社会的痛みにおける脳活動に関する研究(赤口)」,「身体表象と視空間知覚の関係性に関する研究(中田)」についてポスター発表をしてきました.国際学会への参加に際して,言葉の不十分さが十分に想定されるなか,それぞれがニューロリハビリテーション研究室メンバーでゼミの時間を利用し予演会を行うなど準備を進めてきました.当日はポスター掲示時間が4時間であり,そのうち1時間がプレゼンテーションの時間として設けられていましたが,我々はそれぞれが自らの研究をブラッシュアップさせるべくフルタイムで興味・関心を示して下さった大勢の参加者から質問を受け,ディスカッションを行うことができました.慣れない言語でのコミュニケーションに制約もありましたが,現時点での課題の明確化やそれらを解決するための手段の検討,今後の方向性が開かれるなど新たな発見も多々ありました.また,発表以外の時間も積極的に他演題を見て回ることで,今後の自身の研究の参考となる内容やリハビリテーション現場において臨床的示唆に富む知見にも出会うことができ,よい刺激を受けたと同時に勉強になりました.私たちリハビリテーションセラピストには,常に対象者にとって有益かつ最善な支援が求められます.その有益性や最善の追及のために臨床問題をしっかりと見つめ,解決に向けて地に足をつけ一つひとつ地道に臨床と研究の双方に取り組んでいくことが重要であると思います.今後もそれらの認識に基づき臨床的に有意義かつインパクトのある知見を世に公表していくという意識のもとで臨床と研究の双方を押し進め,それらが結果的に対象者に還元されていくことで,リハビリテーション全体の進展に貢献できるよう研究室全体で力を合わせて精進して参る所存です.
最後となりましたが,このような素晴らしい機会を与えて下さった森岡先生をはじめ,研究に関して指導・助言を下さったニューロリハビリテーション研究室の皆様には深謝いたします.
畿央大学大学院健康科学研究科
修士課程 中田佳佑