平成27年度 ニューロリハビリテーションセミナーのご案内
「平成27年度 畿央大学ニューロリハビリテーションセミナー」につきましては、4月3日申込受付開始後約13分で定員に達してしまいました。 ニューロリハビリテーションセミナー事務局 |
近年、リハビリテーション領域において脳科学の成果を応用しようとする試みがあります。この流れから生まれた用語が「ニューロリハビリテーション」です。ニューロリハビリテーションに関してはその用語の知名度も上がり、全国各地で開催される様々な講演から、ある程度の情報を入手することができるようになりましたが、未だ系統だった教育がされているとは言えません。とりたてて、全国各地のリハビリテーションに関連する大学や養成校において、授業としてほとんど取り入れられていないのが現状です。しかしながら、医療工学の発展などが追い風となり、近い将来、ニューロリハビリテーションの概念に基づいた臨床が展開されるのはどうやら間違いない様子です。
畿央大学は2010年よりセラピストとして臨床実践されている方々の技術・知識の向上、そしてセラピスト教育等に携わっている教育研究者に対して、新しい科学的知見の提供を目的に、ニューロリハビリテーションセミナーを開催してきました。この度、6年目を迎えること、そして昨年度全国に先駆けてニューロリハビリテーション研究センター(以下研究センター)を開設した背景から、そのプログラムを見直し、内容を改変いたしました。
具体的なセミナーの内容としては、複雑化した人間の脳の機能に関して、より詳細に情報提供する目的で「機能編A」「機能編B」「病態・臨床編」の3つの構造に分けました。「機能編A」と「機能編B」は人間が持つ様々な機能(感情、認知、運動行動など)に関わる脳のシステムについて学ぶことを目的としています。プログラムを見ていただくとわかるように、昨年度までに比べ、かなり充実した内容になっています。一方、「病態・臨床編」ではセミナーの最後にこれまでの内容を整理する意味で、実際のケースを数例供覧し、そのケースの現象を行動と神経科学の両面から分析しながら臨床意思決定する具体的な手続きを示していきます。これは事例から判断するニューロリハビリテーションの概念に基づいた臨床手続きと考えてよいでしょう。また今回より、研究センターの客員教授(河島則天、樋口貴広)が、関連するトピックスについて、ナイトセミナーを通じて情報提供いたします。さらには、各セミナーの前日にニューロリハビリテーション研究センターを※「オープンラボ」として開放し、脳機能イメージング計測が体験できる機会を設けます。
いずれにしても、ニューロリハビリテーションに関する基礎から実践までの幅広い知識の涵養を目的として、それらの内容について比較的精通した研究センターの教育研究者が情報提供したいと考えています。皆様の受講を心よりお待ち申し上げております。
畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター
センター長 森岡 周
詳細は畿央大学オフィシャルサイトをご覧下さい。