ニューロリハビリテーション研究室内で研究ミーティングを行いました!
ニューロリハビリテーション研究センターで研究ミーティングを行いました!
このミーティングは定期的に夜19時半から行っております。本日は博士後期課程の佐藤さんが、脊髄損傷者における痛みの研究の進捗状況を報告してくれました。詳細な内容はまだ公表できませんが、社会心理面までを含めた研究内容です。
ミーティングの様子を写真に撮ってみました。ご覧の通りミーティングルームはガラス張りで中身がオープンです(防音のため外からの音はほとんど入ってきません)。
ミーティングルームをオープンにすることによって、研究センター部門内の壁がなくなります。そうすることによって、幅広い視点から議論をすることができ、研究の方向性の幅が広がります!実際に、本日も多くの意見が飛び交いましたが、いくつかの問題も挙げられました。様々なものをクリアして何とか臨床現場にとって意義のあるものにしていきたいと思います!
第19回日本ペインリハビリテーション学会学術大会を開催しました。
平成26年9月6日(土)・7日(日)、大阪産業創造館にて第19回日本ペインリハビリテーション学会学術大会を開催いたしました。 今大会は大会長を森岡周先生(畿央大学大学院健康科学研究科主任・教授)が務められました。また事務局長を前岡浩先生(畿央大学健康科学部理学療法学科助教)が、学術局長を大住倫弘先生(畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター特任助教)が、総務局長を今井亮太先生(畿央大学大学院健康科学研究科)が務められ、準備委員長を私、信迫悟志(畿央大学大学院健康科学研究科客員講師)が務めました。 そして本学大学院神経リハビリテーション学研究室の多くの院生と本学健康科学部理学療法学科の学部生にご協力頂きました。
結果的には、参加者数280名となり、19回の本学会学術大会の歴史上、最多の動員数となりました。 これもひとえに、本学に関わる皆様の優れた社会的業績とそのご協力の賜物と、深く感謝しております。この場をお借りして、ご協力下さった皆様、そしてご参集頂いた皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。
また内容としましても、今大会はテーマに「痛みに対するニューロリハビリテーションの確立」を掲げ、本学が推し進めているニューロリハビリテーションと本学会が綿々と積み上げてきたペインリハビリテーションとの癒合が図られた斬新かつ画期的なものとなりました。

森岡周教授による大会長基調講演では、痛みの慢性化における脳神経の構造的・機能的・化学的変化について、痛みの情動的側面と認知的側面に整理してご解説頂き、タイトル通り「疼痛に対するニューロリハビリテーションの確立に向けて」必要な情報提供をおこなって頂きました。
また今大会では、我が国において先駆けとなって痛みに対する集学的アプローチを導入された愛知医科大学より2名の先生に特別講演をお願いしました。
池本竜則先生(愛知医科大学運動療育センター)には特別講演Ⅰ「疼痛に対するリハビリテーションにおける脳機能の重要性」と題し、先生が行われてきた研究成果をご講演頂きました。fMRIを用いた痛みの可視化研究において、主観的な痛みを客観的な神経活動として捉えきれない一方で、疼痛患者さんが抱える認知変容の仕組みと、その認知を改善する取り組みの効果について、情熱的な語り口でご講演頂きました。先生は私のひとつ年上ですが、NPO法人いたみ医学研究情報センターの設立という積極的な社会的貢献も行っておられ、大変感銘を受けました。

特別講演Ⅱでは「脳と心からみた痛みの慢性化」と題して、西原真理先生(愛知医科大学学際的痛みセンター)にご講演頂きました。西原先生は精神科医という立場から、目に見える脳機能と目に見えない精神機能との関係性という観点から、痛みの慢性化に関わる様々な因子について、実際の症例報告も交えながら、ご講演頂きました。何か一つの側面に痛みの原因を求めるのは間違いであり、そのため多面的な評価が必要であるということ、そして痛みの治療は、医療従事者と患者との関係性から始まる(丸田俊彦先生のお言葉からの引用)という部分が非常に印象的でした。如何なる治療手段を選択したとしても、医療従事者側の表情・言葉がけ・態度が重要であることを改めて気付かされました。
昨年に引き続き、2つの教育講演も企画し、今大会では本学の前岡浩先生に教育講演Ⅰ「痛みの中枢機構(脊髄-脳)」と題して、痛みに関わる上行路および下行路、脳領域について基本的知見を概説頂きました。また城由起子先生(名古屋学院大学)には教育講演Ⅱ「痛みの多面的評価」と題して、痛みの感覚的・身体的因子のみならず、情動的・認知的・社会的因子についての評価手法と、それぞれの問題に対応したリハビリテーションアプローチを選択する実際についてご講義頂きました。
一般演題は、ケースディスカッション、リカレントセッションを含めて過去最多の39演題の発表が行われました。 内容は基礎から臨床まで多岐にわたるものでしたが、その中で最優秀演題として平賀勇貴先生(福岡リハビリテーション病院)の「人工膝関節置換術患者の術前、術後教育による破局的思考への効果」が選ばれました。本研究はビデオ視聴による術前・術後教育が破局的思考を低下させ、精神的健康を向上させることを明らかにしており、新規性に富み、なおかつ一般化可能な優れた研究でありました。

また優秀演題には井上雅之先生(愛知医科大学運動療育センター)の「難治性の慢性痛患者に対する認知行動療法に基づく学際的グループプログラムの有効性について」と石井瞬先生(長崎大学病院)の「保存的治療が適応となるがん患者に対する低強度の運動は身体活動量を向上させ、身体症状の改善やQOLの向上をもたらす」の2演題が選ばれました。 いずれも臨床研究であり、科学的信頼性の高い優れた研究でした。日本ペインリハビリテーション学会は今後、法人化、国会への提言、診療報酬へと進めていく予定となっていますが、その上でこの学術大会の一般演題はその学術力を担うことになります。今後の益々の発展が祈念されると同時に、自らも貢献すると心に誓いました。
今大会のフィナーレとして、「慢性疼痛に対するニューロリハビリテーション」と題したシンポジウムを開催し、本学の大住倫弘先生に加え、佐藤健治先生(岡山大学病院麻酔科蘇生科・ペインセンター)と河島則天先生(国立障害者リハビリテーションセンター研究所・本学ニューロリハビリテーション研究センター客員教授)にご登壇頂き、話題提供をして頂きました。

大住先生からは、CRPS症例を通じて、身体イメージという主観的現象を二点識別知覚、身体部位のポインティング、言語記述、描画、body perception scale、動作分析など様々な評価を屈指して理解し、その評価に基づいて適切なニューロリハビリテーション介入を選択していく手続きについてご報告頂きました。
佐藤先生からは、岡山大学病院で実践されている幻肢痛やCRPSに対するヴァーチャルリアリティ鏡治療についてご紹介頂きました。現在は簡便かつ継続意欲を高め、慢性疼痛を持つ患者さんであれば、誰でも、どこでも治療できるようにとの意図で、家庭版システムの開発にも着手されていることもご報告頂きました。 そして河島先生からは痛みという主観的体験を客観的に捉えるための新たな2つの方法と義肢やミラーセラピーによる具体的アプローチについてご報告頂きました。 とりわけ、研究の2つの指針、普遍的特性の探究とケーススタディの重要性についてのお話は、臨床しながら研究活動も行っている本学の多くの院生にとっても、私にとっても大きな方向性を与えられたと思います。しかしながら、いずれのご講演においても共通していたのは、運動・視覚・体性感覚の時間的・空間的一致性が「私の身体が私の身体である所以」であり、その身体性を取り戻すことが、痛みに対するニューロリハビリテーションの治療戦略であるということでした。 こうして考えると、身体性に関する研究は、慢性疼痛のみならず、脳卒中後の運動障害、そして病態失認・身体失認・半側空間無視などの高次脳機能障害の病態解明や治療開発にも繋がる深遠なテーマということができます。このシンポジウムでは、その重要性が明確になったものと思われます。
いずれにしましても、本学術大会は、ニューロリハビリテーションとペインリハビリテーションの癒合が行われた記念的大会となりました。 その大会に準備委員長として関われたことは、今後の私にとっての大きな糧になったと思います。 そしてこの学術大会の動員的成功は、関係諸氏から畿央大学大学院神経リハビリテーション学研究室と畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターが非常に注目されている証となりました。この期待に応えるべく、畿央大学大学院神経リハビリテーション学研究室と畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターは、その歩みを加速していきます。研究室および研究センターの皆さん、痛みに関わらずニューロリハビリテーションの発展・進歩に益々貢献していきましょう。 そして、痛みに携わる多くのセラピストの皆様、セラピストが直接的に貢献できること、セラピストに求められる内容も増え、基礎的にも臨床的にもペインリハビリテーションは確実に進歩しています。

次回、第20回日本ペインリハビリテーション学会学術大会は我が国における痛みに対する集学的アプローチ発祥の地・名古屋(大会長:名古屋学院大学 肥田朋子教授)にて開催される予定です。これから1年間のそれぞれの成果を持ち寄り、議論し、次の時代のペインリハビリテーションを共に創っていく機会にしましょう。 再三になりますが、本学術大会の準備・運営にご協力いただいた関係諸氏、参加していただいた皆様、協賛していただいた企業の皆様に深謝いたします。ありがとうございました。
畿央大学大学院健康科学研究科 客員講師 信迫悟志
運動によるセロトニンシステムの活性化が不安を軽減する
PRESS RELEASE 2014.09.16
近年,うつ病(気分障害)がわが国において社会的損失の大きな疾患第1位に位置づけられており,こころの病気は私たちにとって身近な問題となってきています. このような状況の中,運動を行うことがうつ病に効果があるという数多くの報告があります.しかし,なぜ効果があるのかといったメカニズムは明らかとなっていません.今回は,そのメカニズムを明らかにするためにセロトニンという神経伝達物質に着目して検証を行いました.
本研究では,運動することで気分が良くなるメカニズムを明らかにするため,運動するグループ(運動群)と運動しないグループ(コントロール群)に分け,気分のアンケート,尿中のセロトニン,脳波を測定し,運動することによるそれらの変化を確認しました.
※セロトニンは,ドパミンやノルアドレナリンといった他の神経伝達物質の調整を行うことで,気分や感情のコントロールを行っていることが知られています.セロトニンが枯渇することでうつ病をはじめとする気分障害やその他の精神疾患が発症しやすくなることが知られています.
運動群は30分間ペダリング運動(自転車こぎ)を実施し,その間コントロール群は安静に過ごしました.被験者は運動習慣のある20歳代の男女としました.
図1は運動群の運動前と運動後のアンケート結果です.運動前と比べて,運動後では不安が軽減し,活気が向上したことが分かります.一方,このような変化はコントロール群には起こりませんでした.
図1.気分のアンケート
尿中のセロトニン量は,運動前は運動群,コントロール群とも大きな差が無い状態でしたが,60分後には有意に運動群の方がコントロール群と比べて尿中セロトニン量が多い状態でした(図2).
図2.尿中セロトニン
脳波は,運動群において運動前と比べて運動後に前帯状回という脳部位(図3の青色部分)の活動が有意に低下していました.一方,コントロール群でそのような変化は見られませんでした.
※前帯状回は情動反応を調節する働きがあり,うつ病の責任領域ということが知られています.また,痛みにも関連があると言われています.
図3.脳波
また,尿中セロトニン量の変化率と,脳波による前帯状回の活動量の変化率の関係は強い負の相関を認めました.つまり,セロトニン生成量が増えるほど前帯状回の活動量が軽減するということが示唆されました.
図4.セロトニンと前帯状回の関係
本研究の臨床的意義
今回の結果から,運動することで気分が良くなるメカニズムとして,セロトニンの働きが重要ではないかと考えられます.さらに,脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患や整形疾患により,今まで通り運動できなくなった方々に対するリハビリテーションを行う上で,単純に身体として運動できないだけでなく,脳機能・精神に及ぼす影響を踏まえて関わっていく必要があると考えられます.
一方,今回は運動習慣がある若い方を対象としているため,今後は年齢や運動習慣などの要因の影響についても調べる必要があり,検討していきたいと考えています.
論文情報
Satoko Ohmatsu, Hideki Nakano, Takanori Tominaga, Yuzo Terakawa, Takaho Murata, Shu Morioka. Activation of the serotonergic system by pedaling exercise changes anterior cingulate cortex activity and improves negative emotion. Behav Brain Res. 2014 Aug 15;270:112-7. doi: 10.1016/j.bbr.2014.04.017. Epub 2014 May 6.
問い合わせ先
畿央大学大学院健康科学研究科神経リハビリテーション研究室
博士後期課程 大松聡子 (オオマツ サトコ)
Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600
E-mail: polaresfid@gmail.com
畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター
センター長 森岡周 (モリオカ シュウ)
Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600
E-mail: s.morioka@kio.ac.jp
身体の見た目の変化に伴う不快感が、痛みに与える影響を解明
PRESS RELEASE 2014.09.12
痛みは、様々な感覚により影響を受けます.例えば身体の大きさや色などの見た目を変化させると,痛みを軽減あるいは増幅する現象も報告されています.このような不思議な現象はもちろん個人によって差がありますが、この個人差が「何によって生じるのか」はこれまで明らかになっていませんでした. 本研究では個人差が生じる要因の一つとして身体の見た目を操作した時に生じる「不快感」に着目し,それをユニークな手法を用いて検証しました.
本研究では,身体の見た目を操作して「不快感」を引き起こせば、痛みが変化するのではないかと考えました.そしてその「不快感」を与えるために3つの特殊なダミーハンド(図1)を作成し,「この手は自分の手である」という錯覚を生じさせて,痛みの閾値(痛みを感じる最低の刺激量)を測定しました.
図1.4種類のダミーハンド

ダミーハンドが「自分の手である」と錯覚させるために,ダミーハンドを机の上に置き,自分の手が直接見えないようにその横に置いて,ダミーハンドと自分の手を同時に筆でなでられ続けました.(図2)
図2.実験イメージ

ねじれたダミーハンドに関してはそれほど錯覚が生じませんでしたが,傷ついたダミーハンドと毛深いダミーハンドは通常のダミーハンドと同程度の錯覚が生じました.それと同時に「不快感」も引き起こすことに成功しました.痛みの閾値に関しては,傷ついたダミーハンドに錯覚をした時では明らかに痛み閾値が低い結果となりました.つまり,傷ついたダミーハンドに「自分の手である」という錯覚が生じることで不快感が惹起され,痛みを感じやすくなるということが明らかになりました.
図3.実験結果

本研究の臨床的意義
近年バーチャルリアリティなどを用いて身体の見た目を変化させる痛みのリハビリテーション(ペインリハビリテーション)が報告されてきています.しかしながら鎮痛効果が一定していないのが現状です.今回の実験結果は,一定した効果が得られにくい要因の1つに自分の身体への「不快感」が関わっていることを示唆するものです.視覚フィードバックを用いた痛みのリハビリテーションの適応や改良の必要性を示唆するものであると考えられます。
また「皮膚が傷ついている」という見た目が主観的な痛みを強くするという本研究の結果は美容的な視点からも意義があります.怪我をした箇所の皮膚の管理が不十分であるために過度な乾燥や軽微な傷が目立つケースがよく見られますが、皮膚の管理をしっかり行い,身体の見た目を綺麗にすることによって,痛みの軽減が図られる可能性を示唆しています.
そのため今後は,痛みを抱える患者さんに美容的な視点からのアプローチも検討していきたいと考えています.
論文情報
Michihiro Osumi, Ryota Imai, Kozo Ueta, Satoshi Nobusako, Shu Morioka. Negative Body Image Associated with Changes in the Visual Body Appearance Increases Pain Perception. PLoS ONE 9(9): e107376. doi:10.1371/journal.pone.0107376
問い合わせ先
畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター
特任助教 大住 倫弘 (オオスミ ミチヒロ)
Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600
E-mail: m.ohsumi@kio.ac.jp
社会神経科学部門の合同研究会を開催しました。
2014年8月26日(火)、27日(水)に、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターにおいて、明治大学の嶋田総太郎先生、筑波大学の川崎貴弘先生、そして、それぞれの研究室の大学院生、学部生の方をお招きし、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター社会神経科学部門の合同研究会が開催されました。
合同研究会は、2日間にわたり行われ、意見交換や情報提供をする中で、新たな研究の発想を得ることができた有意義な時間となりました。
嶋田先生からは、「自己身体認識の脳メカニズム」というテーマで話題提供していただきました。自己身体の認知機能のメカニズムから、人間が他者をどう理解しているのかなどについて、自身の研究成果を通してご紹介いただきました。工学系の要素も含まれた研究内容で、ロボットハンドを使用した錯覚の研究については非常に興味深い内容でした。

川崎先生からは、「2人同時EEG計測によるコミュニケーション研究」というテーマで発表していただきました。先生には、テーマの内容に限らず、ご自身の携わっていらっしゃる多くの脳研究についてご紹介をしていただきました。様々な脳イメージング技術に造詣が深く、また研究の内容はどれも興味深く、臨床においても応用が可能なものが多く含まれていました。

お二人の先生ともに、社会に貢献できる技術としての視点をお持ちで、今後、私たちセラピストがこれらの知見を臨床上で応用し、社会に還元し、その結果を研究者にフィードバックしていく循環を作っていくことが重要であると感じました。 各研究室の院生、学部生からも研究発表を行っていただきました。普段は医療的な視点が多くなりがちであるため、工学系など医療とは異なる分野からの視点は非常に興味深く、私たちに足りない面を教えていただく良い機会となりました。

本学からは、前岡助教をはじめ、社会神経科学部門の院生(D3:大住、M2:大門、M2:保屋野)も発表させていただき、嶋田先生、川崎先生はじめ、各研究室の院生、学部生の方々から有意義なご意見をいただくことができました。

研究会1日目終了後に、懇親会でも研究の内容をはじめ様々なお話をさせていただき、時間がいくらあっても話す内容が尽きないという、非常に充実したものとなりました。
2日間の合同研究会を通して、多くの新たな知見、視点をいただくことができ、今後の研究に向けてモチベーションを高める良い機会となったと思います。脳科学は、医療的な視点も必要であるとは思いますが、それだけでは不十分で様々な分野の視点がそれぞれの方向性からアプローチし、それが融合することにより大きな知見を得ることが可能になると思います。異なる視点に触れることにより、物事を捉える新たな角度の視点を得ることができ、それにより自分が多少なりとも研究者として人間として成長してくことができるのではないかと感じています。
最後になりましたが、ご多忙にも関わらず、遠方から残暑厳しい奈良までお越しいただいた嶋田先生、川崎先生、各研究室の院生、学部生の皆様、このような機会を与えてくださった森岡教授、コーディネーターとしてご苦労をいただいた大住特任助教に深謝申し上げます。
畿央大学大学院 健康科学研究科 神経リハビリテーション学研究室 修士課程2年 保屋野健悟
「第1回身体運動制御に関する研究交流会」を開催しました。
2014年8月22日(金)、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターにて、県立広島大学の島谷康司先生、横浜国立大学の島圭介先生をお招き致しまして、「第1回身体運動制御に関する研究交流会」を開催しました。
研究交流会は、終始活発な意見交換ができ、今後の研究について非常に有意義で発展的な時間となりました。

島谷先生からは、臨床観察における風船把持が乳児の歩行に与える影響について、ご自身のお子様の動画映像を用いながら、非常に興味深い研究紹介をしていただきました。また、島先生からは生体信号を利用したマン・マシンインタフェースや診断支援システムについて、最先端の工学技術と解析方法を交えながら研究紹介をしていただきました。どちらの先生も、臨床応用を目標とされており、研究が臨床に繋がる非常に発展的な研究紹介でした。

本学からも、岡田助教をはじめ、私を含めた身体運動制御学部門の院生 (D3:植田、M2:石垣、M2:脇、M2:菅沼) の現在進行中の研究について発表させていただきました。先生方は、各発表に対して解析方法や研究手法について適切なアドバイスを下さり、大変勉強になりました。 交流会終了後の懇親会においても、先生方と今後の研究についての前向きな意見交換ができました。 今回、研究交流会を通じてお互いに共通意識を持って領域や専門職にとらわれず意見交流することで、創発特性が生まれ、より良い社会的意義のある研究になっていく雰囲気を体感することができました。また、このような素晴らしい環境に身を置いて勉学に励むことができる本学大学院の有り難さを痛感しています。 今後は、この研究交流会に留まらず定期的な合同ミーティングや共同研究についても予定があります。今後も畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターの身体運動制御部門のさらなる発展を願い、研究活動に取り組んでいきたいと思います。 最後になりますが、ご多忙にも関わらず遠方からお越しいただき御指導いただきました島谷先生、島先生、このような機会を作って下さった本学大学院の森岡教授、コーディネーターの石垣さんに感謝し、締めの言葉とさせていただきます。
畿央大学大学院 健康科学研究科 神経リハビリテーション学研究室
修士課程2年 菅沼 惇一
第1回社会神経科学とニューロリハビリテーション研究会のご案内
ニューロリハビリテーションは、ヒトの社会的行動を基盤にして実践されるべきであり、その社会的行動には共感、心の理論、自己・他者意識、利他的行動、道徳、倫理など様々な範囲にまで及びます。これらにヒトの社会的行動に関する科学的知見を整理し、医療あるいは社会におけるヒトの理解、ヒトの心の理解が深まることで、よりよいリハビリテーション医療の実践やより素晴らしい社会的ネットワークの構築につながると考えています。そこで、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターでは、今年度から「社会神経科学とニューロリハビリテーション研究会」を開催します。
本研究会は、ヒトの社会的行動に関連する既存の学問分野を超えた新しい視点での研究成果を取り入れながら、これまでのニューロリハビリテーション研究と融合・発展させるために、セラピストと研究者が集まりディスカッションすることを通じて、日本におけるこの分野の発展と推進に貢献することを目的としています。
本研究会では、招待講演、指定演題発表、ポスター発表のプログラムを準備しております。参加のみでも可能ですが、是非ともポスター演題にも積極的にご応募いただき、活発なディスカッションの中から、これまでのセミナーとは違う学びの場、研究の場が創発されればと考えております。皆様のご参加をお待ちしております。
第1回社会神経科学とニューロリハビリテーション研究会
テーマ:「社会神経科学とニューロリハビリテーションの融合」
日 時:平成26年10月11日(土曜日)9時30分〜15時50分
会 場:畿央大学
参加費:3,000円(当日受付)
申 込:下記申込フォームからお申し込みください。
第1回社会神経科学とニューロリハビリテーション研究会 申込フォーム
※備考欄に「ポスター発表の希望の有無」について必ずご記入ください。
プログラム →プログラム詳細(PDF)
1)招待講演
福島宏器(関西大学)「共感と向社会的行動の神経基盤」
川崎真弘(筑波大学)「社会的コミュニケーションにおける脳の同期現象」
2)指定演題発表 3演題
3)ポスター発表
(ポスター応募要項)
特に研究領域の指定はありません。神経科学的内容を含んでいない人文科学分野、精神心理学分野、医療コミュニケーション・行動学分野などからの発表も歓迎します。また、本研究会テーマに関連している症例報告などでも構いません。
下記よりフォーマットをダウンロードしてアブストラクトを作成してください。
社会神経科学とニューロリハビリテーション研究会(抄録サンプル)
【締 切】 平成26年9月30日(土)
【提出先】 soumu@kio.ac.jp にメール添付でご提出ください。
●文字数の制限はありません(但しA4用紙1枚以内)。
●Microsoft Word(MS明朝・12ポイント)でご作成ください。
●アブストラクトの編集はこちらでは行いません。
お送り頂いた状態を完成版として抄録集にまとめますので、誤字・脱字等のご確認をお願いします。
●文字化け対策の為、WordとPDFの両ファイルをお送りください。
【問い合わせ先】
畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター事務局(畿央大学 総務部)
TEL 0745-54-1602 E-MAIL soumu@kio.ac.jp
ニューロリハビリテーションセミナー2014基礎編の事前テキストについて
6月14日(土)・15日(日)に開催される『ニューロリハビリテーションセミナー2014(基礎編)』の事前テキストをweb配信いたします。
受講される方には申込時にご登録いただいたアドレスに、PDFファイル開封に必要なパスワードを記載したメールを配信いたします。
事前学習のうえ、当日セミナーに参加してください。
【問い合わせ先】
ニューロリハビリテーション研究センター事務局
TEL:0745-54-1602(畿央大学 総務部)
保護中: ニューロリハビリテーションフォーラム資料PDF配布について
平成26年度畿央大学ニューロリハビリテーションフォーラムを開催しました。
平成26年4月13日(日)、畿央大学冬木記念ホールにおいて「平成26年度畿央大学ニューロリハビリテーションフォーラム」が開催されました。
このフォーラムは初の試みで、臨床現場のセラピストから症例提示をしていただき、症例が呈する実際の症状について、それを神経科学に基づいて捉え、そしてどのようにクリニカルリーズニングして治療を行っていくか、講師、演者、参加者が双方向性に議論しながら模索していくことを目的としました。
プログラムは、高次脳機能学部門では「半側空間無視に対するニューロリハビリテーション(大松聡子先生)」、発達神経科学部門では「脳性麻痺に対するニューロリハビリテーション(浅野大喜先生)」、社会神経科学部門では「慢性疼痛に対するニューロリハビリテーション(大住倫弘先生)」、身体運動制御学部門では「失調性歩行障害に対するニューロリハビリテーション(菊地豊 先生)」に関する症例提示を行いました。
今回は、初めての試みであり不安もありましたが、開催までに内容や進行について何度も会議を開き、当日の状況を想像し、楽しみながら準備を進めていきました。そして、200名を超える非常に多くの方々に参加していただくことができました。
そして、各症例における症状を捉えるために様々な評価や論文からの情報を活用し、どのように臨床的に推論していくか、そして治療効果の有無について再度思考を推し進めていくことの重要性、難しさを改めて感じていただけたのではないかと思っています。

最後に、フォーラムについてのアンケートから多くのご意見、ご希望をいただきましたので、今後の開催の参考にさせていただき、さらに良い会に発展させていきたいと考えております。
この場を借りて、ご協力いただきました患者の皆様に感謝申し上げます。また、症例提示をしていただきました先生方、フォーラム開催にご協力いただきました職員、大学院生の皆様に感謝申し上げます。









