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2026年のプレスリリース一覧

2026.10.19

【快挙】科研費の新規採択率で全国8位になりました!

文部科学省より令和8年度科学研究費助成事業(通称「科研費」)の採択結果が公表されました。本学からは22件が採択され、採択率に関しては40.0%となりました。全国平均26.7%を大きく上回るだけでなく、全国で8位、大学の中でも全国3位という素晴らしい結果となりました。また、今年度は科研費の申請数・採択数ともに過去最高となりました。これにより継続中の研究課題とあわせて、41件もの研究が科研費の支援を受けています。 【科研費について】人文学、社会科学から自然科学まで全ての分野にわたり、基礎から応用までのあらゆる「学術研究」(研究者の自由な発想に基づく研究)を格段に発展させることを目的とする「競争的研究資金」です。これまでノーベル賞受賞者も科研費による支援を受けてきたこともあり、日本の研究を支える最大の事業です。 科研費新規採択率は一つの例ですが、全国的に見ても本学の研究力は非常に高いレベルにあり、高い研究力に裏付けられた質の高い教育が提供されている客観的な証明の一つと言えます。 科研費新規採択率ランキング 順位 機関名 採択率 採択件数 1 一橋大学 47.5% 84 2 基礎生物学研究所 47.4% 27 3 東京外国語大学 43.2% 38 4 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 43.0% 40 5 国立遺伝学研究所 42.1% 24 6 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 41.8% 46 7 国立研究開発法人国立循環器病研究センター 40.3% 54 8 畿央大学 40.0% 22 9 国立医薬品食品衛生研究所 39.6% 21 10 東京大学 39.2% 1,318 11 日本女子大学 38.9% 28 12 京都大学 37.8% 881 13 お茶の水女子大学 37.6% 38 14 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 37.4% 43 15 立教大学 37.2% 58 16 電気通信大学 37.1% 69 17 神奈川県立保健福祉大学 36.5% 19 18 分子科学研究所 36.5% 23 19 北陸先端科学技術大学院大学 36.1% 30 20 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学) 35.9% 23 ※新規応募件数が50件以上の研究機関を対象 ※ランキングは文部科学省ホームページから引用   関連リンク 令和8年度科学研究費助成事業の配分について(第2回目):文部科学省 令和9年度科研費応募採択支援策を実施しました|KIO Smile Blog  

2026.10.15

痛みに過敏になると注意も変化する-実験的な痛覚過敏に伴う注意の偏りと脳波変化-~ニューロリハビリテーション研究センター

痛みは身体の危険を知らせるだけでなく、私たちの注意の向け方にも影響します。畿央大学大学院健康科学研究科博士後期課程の森川 雄生氏、大住 倫弘教授らの研究グループは、健康な成人を対象に、一時的な痛覚過敏状態をつくり、時間順序判断課題と安静時脳波を用いて、身体への注意と脳機能がどのように変化するのかを調べました。その結果、痛みに敏感になった側の刺激を相対的に早く知覚するようになることが分かりました。さらに、両側楔前部の安静時脳波由来のネットワーク指標が増加し、その変化と身体内への注意との間に関連がみられました。この研究成果はPLOS One誌(High-frequency stimulation–induced secondary hyperalgesia shifts temporal order judgment and increases precuneus nodal degree in healthy adults)に掲載されています。   研究概要 痛みは、身体に生じた危険を知らせる重要な警告信号です。そのため、痛みが生じている身体部位の情報は、ほかの感覚情報よりも優先して処理されることがあります。一方で、痛みに対する感受性が高まった「痛覚過敏」の状態で、身体への注意がどのように変わり、その変化が脳のはたらきとどう関係するのかは、これまで十分に分かっていませんでした。 そこで本研究では、健康な成人の前腕に高頻度電気刺激(high-frequency stimulation:HFS)を行い、一時的な痛覚過敏状態を誘発しました。HFSの前後には、左右の前腕へわずかな時間差をつけて刺激し、どちらを先に感じたかを答えてもらう「時間順序判断課題」と、安静時脳波の測定を行いました。 その結果、HFS後には、痛みに敏感になった側の刺激を相対的に早く知覚する方向へ時間順序判断が変化しました。これは、痛みに敏感になった身体部位の情報が優先的に処理された可能性を示しています。 さらに脳波を解析すると、注意や自己・身体に関連した情報処理に関わる楔前部で、θ(シータ)帯域のノード次数(nodal degree)がHFS後に増加していました。nodal degreeは、ある脳領域がほかの脳領域とどの程度つながっているかを表すネットワーク指標です。そして、楔前部の変化が大きい人ほど、HFSを行った側を相対的に早く知覚する方向への変化も大きいことが分かりました。一方で、こうした変化と本人が感じた痛みの強さとの間には、明確な関連は認められませんでした。 研究グループは、これらの結果から、痛覚過敏によって生じる変化は単に「痛みが強くなる」ことだけではなく、痛みに敏感になった身体部位へ注意を向けやすくなる変化を伴い、その背景には、楔前部における安静時脳波のネットワーク指標が関わっている可能性があると考えています。   本研究のポイント 一時的な痛覚過敏を誘発すると、HFSを行った側の刺激を相対的に早く知覚する方向へ時間順序判断が変化しました。 HFS後には、θ(シータ)帯域における両側楔前部のノード次数(nodal degree)が増加しました。 楔前部の変化が大きい人ほど、痛みに敏感になった側を相対的に早く知覚する方向への変化も大きいことが分かりました。   研究内容 本研究では、健康な成人を対象に、前腕へのHFSによって一時的な痛覚過敏状態を誘発し、その前後で身体への注意と安静時脳波を評価しました。HFS前には、pinprick刺激による痛みに対する感受性を評価し、閉眼安静時脳波を測定した後、時間順序判断課題を行いました。その後、前腕にHFSを10 trains実施し、再びpinprick刺激、安静時脳波、時間順序判断課題を行いました。   図1.一時的な痛覚過敏状態を誘発し、注意と脳活動の変化を調べた実験 健康な成人を対象に、HFSの前後で痛みに対する感受性、時間順序判断課題、安静時脳波を評価しました。HFSによって前腕に一時的な痛覚過敏状態を誘発し、身体への注意と脳活動がどのように変化するかを調べました。   時間順序判断課題では、左右の前腕にごく短い時間差をつけて刺激し、どちらを先に感じたかを参加者に答えてもらいました。この課題を用いることで、左右どちらの身体部位の情報がより早く処理されているのかを調べました。 HFS後には、HFSを行った側の刺激を相対的に早く知覚する方向へ時間順序判断が変化しました。このことから、痛みに敏感になった身体部位に注意が優先的に向けられていた可能性が考えられます。 脳波については、64チャンネル脳波計で記録した安静時脳波から大脳皮質の活動を推定し、脳領域間の関係をネットワークとして解析しました。その結果、theta帯域において両側楔前部のnodal degreeがHFS後に増加しました。さらに、両側楔前部のnodal degreeの変化が大きかった人ほど、HFSを行った側を相対的に早く知覚する方向への変化も大きいことが示されました。   図2.痛覚過敏に伴う注意の偏りと楔前部の脳波ネットワーク指標の変化 A: HFS後には、HFSを行った側の刺激を相対的に早く知覚する方向へ時間順序判断が変化しました。B: 安静時脳波の解析では、θ(シータ)帯域において、両側楔前部のノード次数(nodal degree)がHFS後に増加しました。ノード次数は、ある脳領域がほかの脳領域とどの程度つながっているかを表すネットワーク指標です。赤丸は両側楔前部を示します。C: HFSを行った側を相対的に早く知覚する方向への変化が大きい人ほど、両側楔前部のノード次数の増加も大きいという関連が認められました。   健康な成人を対象に、HFSの前後で痛みに対する感受性、時間順序判断課題、安静時脳波を評価しました。HFSによって前腕に一時的な痛覚過敏状態を誘発し、身体への注意と脳活動がどのように変化するかを調べました。これらの結果から、実験的に誘発した急性の感作状態では、感作された身体部位への注意の変化と、楔前部における安静時脳波由来のネットワーク指標の短期的な変化が関連する可能性が示されました。   本研究の臨床的意義および今後の展開 本研究では、一時的な痛覚過敏状態において、痛みに敏感になった身体部位への注意の変化と、楔前部における安静時脳波由来のネットワーク指標の変化が関連することを示しました。痛みを評価するときには、「どのくらい痛いか」という痛みの強さが中心になります。しかし今回、時間順序判断で捉えた注意の変化や楔前部の脳ネットワーク指標の変化は、本人が感じた痛みの強さとは明確な関連を示しませんでした。つまり、痛みによって起こる変化を理解するには、痛みの強さだけを見るのではなく、身体のどこに注意が向けられているのかという認知的な側面も捉える必要があると考えられます。 今後は、より多くの対象者で今回の結果を確認するとともに、時間順序判断課題を行っている最中の脳活動を測定することで、注意の変化と脳活動がどのような時間関係で生じるのかを詳しく調べていく必要があります。こうした研究を重ねることで、痛みを単なる「強さ」だけではなく、注意や認知を含めた多面的な現象として理解することにつながると考えています。   論文情報 Yuki Morikawa,Michihiro Osumi High-frequency stimulation–induced secondary hyperalgesia shifts temporal order judgment and increases precuneus nodal degree in healthy adults PLoS One. 2026 Sep 25;21(9)   問い合わせ先 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 博士後期課程 森川 雄生 教授 大住 倫弘 Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: m.ohsumi@kio.ac.jp

2026.10.15

脳卒中患者の実生活における上肢活動量パターンの特定-ウェアラブルセンサーを用いた横断研究-~ニューロリハビリテーション研究センター

脳卒中患者では、運動麻痺が回復しても日常生活では十分に上肢を使用できない場合があります。しかし、同程度の運動麻痺の重症度であっても、実生活での手の活動にどのような違いがあるのかは十分に明らかになっていませんでした。畿央大学大学院博士後期課程の南川 勇二氏と森岡 周教授らの研究チームは、脳卒中患者101名の両手首に加速度計を装着し、24時間の実生活における上肢活動量を計測しました。その結果、運動麻痺の重症度と上肢活動量の組み合わせから、6つの異なるサブグループが存在することを明らかにしました。さらに、そのサブグループには麻痺側上肢に対する注意や利き手などによって、上肢活動量が異なる可能性が示されました。この研究成果は学術誌Journal of NeuroEngineering and Rehabilitation(Identifying heterogeneous patterns of real-world upper limb use beyond motor severity: a cross-sectional sensor-based study in people with subacute stroke)に掲載されています。   研究概要 脳卒中後には、上肢の運動機能が回復しても、日常生活の中で麻痺した手が十分に使われないことがあります。また、同程度の運動機能を有する患者であっても、実生活での上肢の使い方には大きな違いがみられることが知られています。その背景には、運動機能だけでなく、麻痺側上肢への注意や使用習慣、利き手との関係など、さまざまな要因が関与している可能性があります。そのため、脳卒中患者の上肢機能を理解するには、練習場面での上肢機能評価だけでなく、実生活で実際にどのように使っているかを捉えることが重要です。 畿央大学大学院博士後期課程の南川 勇二氏、西 祐樹氏、生野 公貴氏、森岡 周教授らの研究チームは、亜急性期脳卒中患者101名を対象に、両手首に装着した加速度計を用いて24時間の日常生活における上肢活動を測定し、運動麻痺の重症度と実生活での上肢活動量の関係から6つの特徴的なサブグループを明らかにしました。 その結果、同程度の運動麻痺であっても上肢活動量が異なるサブグループが存在し、中等度の運動麻痺では学習性不使用が示唆されるグループ、軽度の運動麻痺では上肢への不注意と関連して使用の非対称性が大きいグループなどが認められました。また、臨床評価を用いた分析から、上肢機能、日常生活での上肢使用の質、上肢への不注意、麻痺側と利き手の関係などが、各グループを特徴づける要因として示されました。 本研究は、従来の運動麻痺の重症度だけでは捉えきれない、実生活における上肢活動の多様性を明らかにした点に新規性があります。さらに、ウェアラブルセンサーによる客観的な上肢活動の評価と従来の臨床評価を組み合わせることで、患者ごとの特徴をより詳細に把握し、実生活での上肢活動に応じた個別的なリハビリテーションにつながる可能性を示しました。   本研究のポイント 脳卒中患者101名を対象に運動機能と実生活での上肢活動の関係から6つのサブグループを明らかにした。 同程度の運動機能であっても上肢活動には異なる特徴がみられ、運動機能だけでは実生活での上肢活動を十分に捉えられないことが示された。 上肢機能に加え、上肢への不注意、利き手との関係などがサブグループを特徴づける臨床的特徴として示された。   研究内容 本研究では、脳卒中患者における運動麻痺の重症度と実生活での上肢活動量との関係を明らかにし、その特徴に基づくサブグループを特定することを目的としました。亜急性期脳卒中患者101名を対象に、両手首にリストバンド型の3軸加速度計を24時間装着し、日常生活における両上肢の活動を客観的に測定しました。加速度データから、麻痺側と非麻痺側の活動強度の対称性を示す指標である上肢活動強度比を算出し、上肢運動麻痺の重症度を評価するFugl-Meyer Assessment(FMA-UL)と組み合わせてクラスター分析を行いました。 クラスター分析の結果、FMA-ULと実生活での上肢活動量の組み合わせから、6つの特徴的なクラスターが明らかになりました(図1)。   図1.運動機能と実生活での上肢使用に基づく6つのサブグループ   重度の運動麻痺に伴って麻痺側上肢の活動量が少ないクラスターだけでなく、同程度の運動麻痺でありながら、上肢使用の左右差が大きく異なるクラスターが認められました。また、運動麻痺の重症度が軽度であっても麻痺側上肢の活動量が少ないクラスターや、比較的両上肢を左右対称に使用するクラスター、麻痺側上肢をより強く使用するクラスターなど、多様な活動パターンが確認されました(図2)。   図2.各クラスターにおける24時間の上肢活動量パターンの代表例 6つのクラスターそれぞれについて、24時間の日常生活における両上肢の活動を1秒ごとに可視化した代表例。日常生活における麻痺側・非麻痺側上肢の活動強度の比を示す上肢活動強度比を示し、中央の0に近いほど両上肢を対称的に使用していることを示す。縦軸は両上肢の活動強度の和を示し、色が暖色となるほどその活動パターンが多くみられたことを示す。同程度の 運動麻痺の重症度(FMA-UL)であっても、実生活での上肢活動には異なるパターンがみられている。   さらに、各クラスターを特徴づける臨床的要因を検討するため、上肢機能評価であるAction Research Arm Test(ARAT)、Motor Activity Log(MAL)、上肢への不注意の有無、感覚機能、心理面、麻痺側と利き手との関係などの複数の臨床評価を用いた決定木分析を行いました。その結果、ARATを中心に、上肢への不注意、MAL、麻痺側と利き手との関係などが、各クラスターを特徴づける臨床的指標として示されました(図3)。   図3.臨床評価による6つのクラスターの特徴 各クラスターを特徴づける臨床的特徴を決定木分析により示した。最終的に分岐した後の割合は、それぞれの条件を満たした患者が各クラスターに分類された割合を示す。   本研究の臨床的意義および今後の展開 本研究成果は、脳卒中患者では同程度の運動機能を有していても、実生活における上肢の使い方には多様なパターンが存在することを示した重要な知見です。この結果は、脳卒中患者の上肢機能を評価する際に、従来の運動機能評価だけでなく、実生活でどのように上肢使用しているかを評価することの重要性を示しています。また、上肢への不注意や日常生活での主観的な上肢使用状況、麻痺側と利き手との関係など、運動機能以外の臨床的特徴も考慮することで、患者ごとの特徴に応じた個別的なリハビリテーションにつながる可能性があります。 今後は、今回明らかになったサブグループの上肢活動量が回復過程の中でどのように変化するのかを縦断的に調査するとともに、それぞれのサブグループに応じた介入方法や長期的な機能予後との関係を検証していく必要があります。 論文情報 Yuji Minamikawa, Yuki Nishi, Koki Ikuno, Shu Morioka Identifying heterogeneous patterns of real-world upper limb use beyond motor severity: a cross-sectional sensor-based study in people with subacute stroke Journal of NeuroEngineering and Rehabilitation. 2026 Oct 5   問い合わせ先 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 博士後期課程 南川 勇二 教授 森岡 周 Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: s.morioka@kio.ac.jp

2026.10.14

10/17、18 大和の黒豆“KAWAI BLACK” 即売会にて学生考案のメニューを販売!~ヘルスチーム菜良

奈良県内の管理栄養士養成課程(畿央大学、近畿大学、帝塚山大学、奈良女子大学)の学生で構成された食育ボランティアサークル「ヘルスチーム菜良(なら)」に所属する本学健康栄養学科の学生が、包括連携協定を結んでいる河合町から依頼を受け、河合町のPatisserie TRICOと協同のもと、特産品「大和の黒豆“KAWAI BLACK”」を使った「パフェ(プレーン・黒ゴマ)」を開発しました。また10月17日(土)、18日(日)に馬見丘陵公園北エリアで実施する「KAWAI BLACK即売会」にて本商品を販売いたします。 販売日時 2026年10月17日(土)、18日(日)10:00~16:00 イベント詳細 販売場所 馬見丘陵公園北エリア(奈良県北葛城郡河合町佐味田2202) 商品内容 「KAWAI BLACKパフェ(プレーン・黒ゴマ)」各1,000円(税込)   Patisserie TRICOで大人気のパフェに、学生考案の「豆腐白玉団子」が入ったコラボスイーツ「KAWAI BLACKパフェ(プレーン・黒ゴマ)」が登場!スイーツに使われているKAWAI BLACKはカルシウムが豊富な食品で、骨折0(ゼロ)のまちをめざす本学が立地する広陵町のコンセプトにもマッチしたスイーツです。河合町との地域連携事業として特産品「大和の黒豆“KAWAI BLACK”」を普及啓発していきます。   ※同時に販売を予定しておりました「さつまいもとずんだ餡のとうふ大福」については、諸事情により販売中止となりました(10/16) KAWAIBLACKについて 問い合わせ先 畿央大学 健康科学部 健康栄養学科 准教授 野原  潤子 Tel: 0745-54-1601   Fax: 0745-54-1600 E-mail: j.nohara@kio.ac.jp

2026.10.13

特別支援教育の新たな教育実践としてLOVOTを活用~奈良県、鳥取県の2県へ出張!~

現代教育学科 山根 康代ゼミは特別支援教育におけるICT活用の現状と大学・学校連携による新たな教育実践の可能性を探るべく、家族型ロボット『LOVOT [らぼっと] 』を活用した学習支援プログラムを実施し、その教育効果を検証する研究プロジェクトを開始します。 奈良県、鳥取県の2県6施設へ派遣するだけでなく、学生によるダンスのオンデマンド教材を作成や、オンラインでの交流を実施します。人と人との関わりを生み出すコミュニケーションの促進として「教えるロボット」ではなく「つながるロボット」としてLOVOTを活用することで、人とのつながりを学び合えるような、新たな特別支援教育のモデルを創造することを狙いとしています。 期 間 2026年10月~2027年3月 対 象 奈良県 特別支援学校3校 鳥取県 特別支援学校2校、放課後等デイサービス1施設   本プロジェクトに関わる家族型ロボット『LOVOT [らぼっと] 』は、ロボットなのにまるで生き物のような生命感があるのが特徴で、ペットのようにだんだん家族になるロボットです。ご家庭だけでなくオフィスや医療機関、介護施設などにも導入されています。本学も2025年3月から導入し、コミュニケーションシンボルとして、エントランスホールに常駐しています。 関連ページ 畿央大学にはLOVOT「きおまる」がいます! LOVOT

2026.10.06

下市町と包括連携協定の締結式を行いました。

畿央大学は2026年9月30日(水)、下市町役場において、下市町との包括連携協定締結式を執り行いました。本協定は、健康、福祉、商業、建築、観光、教育、文化、芸術などの幅広い分野で相互に連携・協力し、地域社会の発展への貢献と次世代を担う人材の育成を図ることを目的としています。     この締結式には下市町から仲嶋久雄町長、岡純司副町長、野木重嗣総務課長、地域づくり推進課 松原正城課長、前垣昇司議員、本学からは、冬木正彦学長、人間環境デザイン学科 東実千代学科長、村田浩子学科主任、竹本忠司法人事務局長が出席しました。 仲嶋町長、冬木学長は、協定書に署名をした後、握手を交わし、今後の連携と協力に向けて期待を示しました。     本包括連携協定は、乳がん患者の方を対象とした入浴会に取り組んできた本学の研究チームが、現在進めているオストメイトの方の入浴に関する研究をきっかけに、アピアランスケアに力を入れている下市町とつながり、公営温泉「下市温泉」での入浴会をご快諾いただいたことから、締結に至りました。 今後は下市町と畿央大学が相互に協力し、健康・福祉、地域の自然や歴史・文化を生かした研究、賑わいの創出、教育・人材育成など幅広い分野で、学生も関わりながら新たな取組を展開できるよう努めてまいります。   関連リンク 自治体等との協定 日本初の乳がん術後女性のための使い捨て入浴着が「グッドデザイン賞」を受賞!

2026.10.06

学生考案「彩り野菜弁当」が近畿地区のイオン83店舗で販売!~ヘルスチーム菜良

奈良県内の管理栄養士養成課程(畿央大学、近畿大学、帝塚山大学、奈良女子大学)の学生で構成された食育ボランティアサークル「ヘルスチーム菜良(なら)」に所属する本学健康栄養学科の学生が、イオンリテール株式会社と協同で「彩り野菜弁当」を開発しました。この取り組みは、奈良県の「やさしおベジ増し」プロジェクトの一環として、本学を含めた4大学が「野菜を120g以上」使用し、「主食・主菜・副菜がそろった」お弁当を各大学1種類ずつ、合計4種類開発したものです。 販売期間は、10月14日(水)から27日(火)までの2週間、近畿のイオン・イオンリテール83店舗で販売されます。また、イオン大和郡山店にて10月17日(土)に大和郡山フェア内で実施するお披露目イベントでは、11時と14時から試食を予定しています。   販売日時 2026年10月14日(水)~27日(火) 販売店舗 近畿地区のイオン・イオンスタイル 計83店舗(滋賀県3店舗、京都府9店舗、大阪府32店舗、兵庫県32店舗、奈良県6店舗、和歌山県1店舗) 販売店舗一覧 販売価格 1個598円(税込646円) 販売内容 3色ご飯と味わい和風弁当~旬の味覚をぎゅっと詰め込んだ彩り弁当~ ・ゆかりご飯 ・麦ご飯   ・ほうじ茶ご飯 ・にんじんしりしり ・ひじき煮  ・甘辛チキン ・金平ごぼう ・出汁巻きたまご(ほうれん草きのこ餡のせ) ・煮物 お弁当の詳細はこちら   生活習慣病の発症予防のために目標とする野菜摂取量は一人1日あたり350g以上で、1食あたり120gが目安です。ところが、奈良県県民一人1日あたりの野菜摂取量は235~251gとなっていて、1日の目標量に達していない現状があります。そこで、管理栄養士をめざす学生で構成された食育ボランティアサークルである4大学(畿央大学、近畿大学、帝塚山大学、奈良女子大学)ヘルスチーム菜良が考案した1日の必要量の1/3にあたる「野菜120g以上を使用」し、バランスの良い食事として定義されている「主食・主菜・副菜がそろった」お弁当を販売することで、奈良県民の健康的な食生活の実践継続を目指しています。 本学お弁当の品数は全部で9品。旬の食材を使った和食にこだわりつつ、ボリューム満点の甘辛チキンで、ヘルシーだけどお腹一杯、満足いただけるお弁当に仕上げました。   問い合わせ先 畿央大学 健康科学部 健康栄養学科 准教授 野原  潤子 Tel: 0745-54-1601   Fax: 0745-54-1600 E-mail: j.nohara@kio.ac.jp

2026.10.01

健康栄養学科の学生が考案した「ヤマトポークを使った定食」が2026年9月から香芝SAで販売開始!

本学と株式会社家族亭の連携事業である「香芝サービスエリア新メニュー開発プロジェクト」として、『新メニュー開発コンテスト2026』を2026年8月1日(土)に実施しました。 本コンテストでグランプリ・準グランプリを受賞した定食メニューがこの度9/26(土)より期間限定で販売されました。 奈良県の魅力をたっぷり盛り込んだ新定食メニューとなります。この機会にぜひお楽しみください!   販売概要 販売期間 2026年9月26日(土)~11月中下旬 販売場所 西名阪自動車道香芝サービスエリア とくとく香芝サービスエリア(上り線)1階フードコート とくとく香芝サービスエリア(下り線)東棟フードコート 販売商品 味噌がらめヤマトポーク定食 1,280円(税込) 奈良あえ風三輪にゅうめんセット(めはり寿司とセット) 1,380円(税込) ※販売予定数を完売次第終了します。 ※1日の販売数に限りがあります。 ※仕入状況により販売を中断・中止、または販売終了時期が店舗により前後する場合があります。 チラシデータ   関連リンク 「新メニュー開発コンテスト」の様子|畿央大学HP

2026.08.14

サーマルグリル錯覚を測るモバイル機器の妥当性の検証~ニューロリハビリテーション研究センター

温かいモノと冷たいモノを同時に触ることで、灼熱痛に似た痛みや不快感を経験するサーマルグリル錯覚という現象が知られています。この錯覚は痛みの定量的な評価方法として注目されていますが、従来の計測装置は大型・高価であることが課題でした。畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 佐々木遼、大住倫弘教授を中心とする研究グループは、2つのグラフェンからなる携帯型のサーマルグリル錯覚機器では従来型の8プローブ型装置と中等度以上の一致を示すこと、複数回の計測値の平均によって高い信頼性が得られることを明らかにしました。この研究成果はEuropean Journal of Pain誌(Reliability and validity of a novel, portable thermal grill illusion apparatus using two graphene probes: An initial psychophysical validation study)に掲載されています。 研究概要 “サーマルグリル錯覚”とは、温かい刺激と冷たい刺激を同時に与えると、実際には存在しない灼熱痛を中心とした痛みや不快感が惹起される現象です。この錯覚は中枢神経系の感覚情報処理の過程で生じると説明されており、近年は痛みの評価ツールとしての活用も期待されています。しかし、これまで用いられてきた装置は、複数の温冷プローブを交互に並べる構造が主流であり、大型かつ高価であることから、臨床現場での普及の妨げとなっていました。畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターの佐々木遼、大住倫弘教授らの研究グループは、2つのグラフェンから構成される手のひらサイズの携帯型サーマルグリル錯覚機器を用い、従来用いられていた大型機器との比較から機器の信頼性並びに妥当性を検証しました。その結果、携帯型の2プローブ機器は従来型の8プローブ装置と比べて痛みや不快感は弱いものの、moderate〜excellentの一致を示し、痛みの質についても両装置に共通して灼熱痛というサーマルグリル錯覚に特徴的な感覚が誘起されることが明らかになりました。また、複数回の測定を平均することで測定誤差が小さくなり、健常成人において痛みは4回、不快感は3回以上の平均で高い信頼性が得られることも示されました。この成果は、サーマルグリル錯覚の計測をより簡便かつ標準化された手続きで行うための一歩になったと言えます。 本研究のポイント 温かい刺激と冷たい刺激を同時に触れると痛みや不快感が誘起されるサーマルグリル錯覚を2つのグラフェンで構成される携帯型機器で再現できるのかを検証した。 携帯型の2プローブ機器では、従来型の8プローブ装置とmoderate〜excellentの一致を示し、どちらの装置もサーマルグリル錯覚に特徴的な「灼熱痛」を誘起させた。 繰り返し測定を平均することで信頼性が向上し、痛みは4回、不快感は3回以上の計測の平均によって高い信頼性が得られることが確認された。 研究内容 サーマルグリル錯覚を惹起するためには、温かい刺激と冷たい刺激を同時に与える必要があります。本研究では、2つのグラフェン(間隔1.6mm)を温刺激42℃、冷刺激18℃という、通常では痛みを生じさせない温度で管理し、同一の温度条件に設定した銅棒を用いた従来型の8プローブ型装置と比較しました(図1)。実験では前腕または手関節の橈側への10秒間の刺激を10回繰り返すことでサーマルグリル錯覚をそれぞれ誘発し、1回ごとに熱さ・冷たさ・痛み・不快感を聴取しました。また、10回の終了後には痛みの性質を評価しました。   図1.2つのサーマルグリル錯覚機器 (A) 携帯型の機器であり、コンパクト(70 mm × 40 mm × 65 mm)かつ軽量(140 g)であることが特徴になります。2つのグラフェンプロー(7 mm × 15 mm)はプラスチックケースの中心に1.6mmの間隔で設置されています。 (B) 過去の研究でも用いた8プローブ型のサーマルグリル錯覚機器は8本の銅製バー(長さ20 cm、直径0.8 cm)からなり、各バーの間隔は5 mmに設定されました。4つの棒は温水槽と4つの棒は冷水槽と接続され、それぞれ水を灌流させることで温度を維持しました。 その結果、携帯型の2プローブ型機器は従来型の8プローブ型装置よりも痛みや不快感がやや低いものの、2つの機器で生じる熱さ・冷たさ・痛み・不快感には強い相関が見られ、級内相関係数(ICC)でもmoderate〜excellentの一致が確認されました。また、両装置ともサーマルグリル錯覚に特徴的な“灼熱痛”が中央値1以上の主要な感覚として共通して抽出されました(図2)。   図2.2プローブと8プローブ機器の痛み・不快感の比較(Bland-Altman plots) さらに、携帯型機器による10回の繰り返し測定を解析した結果、単回の測定では誤差が大きいものの、複数回の平均を取ることで信頼性(ICC)が向上し、測定誤差(SEM・MDC95)が小さくなることが示されました(図3)。具体的には、痛みでは4回、不快感では3回以上の計測の平均によって高い信頼性が得られました。   図3.2プローブ機器の複数トライアル平均による信頼性 携帯型装置と従来型装置の絶対値の差は、プローブの本数や接触面積の違いによる刺激の差を反映している可能性がありますが、本研究の成果は携帯型の2プローブ型機器でも十分にサーマルグリル錯覚を誘起することができることを示しています。 本研究の臨床的意義および今後の展開 本研究は、これまで大型・高価な装置を必要としていたサーマルグリル錯覚の計測が、手のひらサイズの携帯型装置でも一定の妥当性・信頼性を持って実施可能であることを示しました。特に、健常成人において複数回の測定を平均することで信頼性が向上することが確認された点は、今後この装置を用いた計測プロトコルを設計する上で有用な知見です。 今後は、慢性疼痛や脳卒中後疼痛などの有痛患者に対する応用や、他の神経生理学的指標との関連の整理、精神心理状態との関連性の検証などを進めていく予定です。   論文情報 Ryo Sasaki, Michihiro Osumi, Yuki Morikawa, Shu Morioka Reliability and validity of a novel, portable thermal grill illusion apparatus using two graphene probes: An initial psychophysical validation study European Journal of Pain. 2026 July 23   関連する先行研究 Osumi M, Sumitani M, Nobusako S, Sato G, Morioka S. Pain quality of thermal grill illusion is similar to that of central neuropathic pain rather than peripheral neuropathic pain. Scand J Pain. 2021 May 21;22(1):40-47. Uragami S, Osumi M. Cortical oscillatory changes during thermal grill illusion. Neuroreport. 2023 Mar 1;34(4):205-208. Matsuda S, Igawa Y, Uchisawa H, Iki S, Osumi M. Thermal Grill Illusion in Post-Stroke Patients: Analysis of Clinical Features and Lesion Areas. J Pain Res. 2023 Nov 14;16:3895-3904.   問い合わせ先 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 研究員 佐々木遼 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 教授 森岡 周 Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: s.morioka@kio.ac.jp

2026.08.14

入院中の慢性がん関連痛を時間軸で捉える-反復評価からみえた1日の痛みの特徴-~ニューロリハビリテーション研究センター

がんに関連する慢性疼痛は、身体機能や生活の質を損なう重要な症状ですが、入院中に痛みが1日の中でどのように変化するかは十分に明らかではありませんでした。畿央大学大学院健康科学研究科博士後期課程の杉野達也氏と森岡周教授らは、慢性がん関連痛を有する入院患者の痛みを、起床時から就寝時まで1日6回、3日間にわたり評価しました。その結果、集団レベルでは痛みの強さが1日を通して比較的安定していることが示されました。本成果は、入院患者の痛みを単一時点の数値だけで判断せず、身体機能、鎮痛薬、治療状況、心理面、入院環境を含めて解釈する重要性を示すものです。この研究成果はJournal of Palliative Medicine誌(Within-Day Pain Profiles in Hospitalized Patients with Chronic Cancer-Related Pain: Implications for Inpatient Symptom Assessment)に掲載されています。 研究概要 痛みは、病気や組織の状態だけで決まるものではなく、心理状態、活動量、治療、薬剤、生活環境などの影響を受ける主観的な体験です。さらに、慢性疼痛の一部では、朝に強い、夕方から夜に強くなるなど、時間帯による変化が報告されています。しかし、入院中の慢性がん関連痛について、起床から就寝までの痛みの推移を定時に繰り返し測定した研究は限られていました。そこで、畿央大学大学院健康科学研究科博士後期課程の杉野達也氏、森岡周教授らの研究チームは、慢性がん関連痛を有する入院患者を対象に、1日の痛みの推移を繰り返し評価しました。その結果、慢性がん関連痛では、集団レベルの痛みの強さは起床から就寝まで比較的安定していることが示されました。一方、慢性非がん性疼痛では、起床時と就寝時に痛みが高く、午前中に低下する異なる推移がみられました。ただし、両群は患者背景が大きく異なるため、両群間の差を直接検証したものではありません。また、慢性がん関連痛群では、3日間の平均的な痛みが強いことと、罹患期間の長さ、中枢性感作に関連する症状、痛みに対する破局的思考、抑うつ症状の強さとの間に関連が認められました。本研究は、入院中の慢性がん関連痛の1日の痛みの推移を示すとともに、痛みを単一時点の数値だけで捉えるのではなく、患者の身体機能、薬剤、治療状況、心理面、入院環境などを踏まえて解釈する重要性を示しました。   本研究のポイント 慢性がん関連痛を有する入院患者38名の痛みを、起床時から就寝時まで1日6回、3日間にわたり繰り返し評価しました。 慢性がん関連痛群では、集団レベルの痛みの強さに有意な時間帯の影響は認められず、通常の入院管理下で比較的安定した日内プロファイルを示しました。 集団レベルで痛みが安定していても、個々の患者に変動がないとは限りません。単一時点の痛みの数値は、身体機能、鎮痛薬、治療状況、心理面、入院環境と併せて解釈する必要があります。   研究内容 本研究は、慢性疼痛が3か月以上持続している成人入院患者68名を対象とした観察研究です。対象者は、慢性がん関連痛群38名と慢性非がん性疼痛群30名で構成されました。慢性がん関連痛群については、3日間の痛み評価が終了するまでに手術、化学療法、放射線治療などの積極的ながん治療を受けた患者は除外されました。 痛みの強さは、0を「痛みなし」、100を「想像できる最も強い痛み」とするVisual Analog Scale(VAS)を用いて、起床時、9時、12時、15時、18時、就寝時に評価しました。この評価を3日間連続して行い、各時間帯の平均値から1日の痛みの推移を検討しました。その結果、慢性がん関連痛群では、起床時から就寝時まで、痛みの強さに有意な時間帯の変化は認められませんでした。これに対して慢性非がん性疼痛群では、起床時に高かった痛みが9時から12時に低下し、その後、夕方から就寝時に再び高くなる推移を示しました(図1)。また、慢性がん関連痛群では、3日間の平均的な痛みが強いことと、罹患期間の長さ、中枢性感作に関連する症状、痛みに対する破局的思考、抑うつ症状の強さとの間に関連が認められました。   図1.入院患者における慢性がん関連痛と慢性非がん性疼痛の1日の推移 慢性がん関連痛群(a)では、起床時から就寝時まで比較的安定した推移を示しました。一方、慢性非がん性疼痛群(b)では、起床時と就寝時に高く、午前中に低下する推移がみられました。なお、両群は患者背景が異なるため、両群間の差を直接検証した結果ではありません。 慢性がん関連痛群における時間帯の影響は、定時の強オピオイド使用と評価日を考慮した解析でも有意ではなく、集団レベルで比較的安定しているという解釈は変わりませんでした。一方で、集団の平均値による解析は、個々の患者にみられる一時的な痛みの増悪や変動を弱めて示す可能性があります。 したがって、本研究結果は「がん関連痛は1日の中で変化しない」ことを示すものではなく、個々の患者の痛みを、身体機能、薬剤、治療、心理面、入院環境と併せて評価する必要性を示すものです。   本研究の臨床的意義および今後の展開 本研究は、入院中の慢性がん関連痛を単一時点の数値だけで判断せず、身体機能、鎮痛薬、治療状況、心理面などを含めて解釈する重要性を示しました。今後は、活動量や睡眠、薬剤投与時刻、入院環境なども併せて評価し、個々の患者に応じた疼痛評価と支援方法の確立につなげる必要があります。   論文情報 Tatsuya Sugino, Yoichi Tanaka, Shu Morioka Within-Day Pain Profiles in Hospitalized Patients with Chronic Cancer-Related Pain: Implications for Inpatient Symptom Assessment Journal of Palliative Medicine. 2026 August 3 問い合わせ先 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 博士後期課程 杉野 達也 教授 森岡 周 Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: s.morioka@kio.ac.jp

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