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2019.09.07

高校生向け「ひらめき☆ときめきサイエンス~大学の研究室へようこそ~」を実施しました!

高校生11名が、「運動と脳との不思議な関係~運動の脳科学~」について学びました。

 

 8月19日(月)、『ひらめきときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~』を実施しました。

「ひらめき☆ときめきサイエンス」は、文部科学省所管の独立行政法人日本学術振興会からの助成を受けて実施されるイベントで、本学ではこれまで小学校高学年の児童を対象に平成21年から毎年実施しており、本年度は対象を高校生に変更し、通算11回目の開催となります。大学は教育研究機関として、国の科学研究費の助成を受けて社会に役立つ様々な研究を行っており、その成果を子どもたちにも知ってもらい、未来の科学者を育てていくのがこのイベントの目的です。参加者は高校生11名で、県内だけでなく大阪府や、関東からの参加者もいました。

 

この日のプログラムは運動と脳との不思議な関係~運動の脳科学~」と題し、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターの信迫悟志准教授<実施責任者>、大住倫弘准教授を講師として、脳と運動との密接な関係性を学んでもらいました。

 

まず初めにこの事業の目的と科研費についての説明を行ったあと、信迫先生から当プログラムの概要とスタッフの紹介を行い、まず1時間目「運動の脳科学」と題した講義を行いました。「ヒトは様々な運動が当たり前に可能であるが、それはなぜなのか?」からスタートし、脳の構造や簡単な運動を通して“脳科学”の導入を講義してもらいました。

 

 11写真①

 

その後の2時間目からは2グループに分かれ、実際の機器を使用しながら6つの実験を行い、脳に問題が起こった場合に動作や感覚が困難になる様子を実際に体感してもらいました。

 

【左】映像遅延下運動課題 【右】スプリット・トレッドミル歩行課題

写真②

 

【左】両手干渉課題 【右】ラバーハンド錯覚課題

写真③

 

【左】プリズム順応課題 【右】運動観察干渉課題

写真④

 

【左】視線計測課題 【右】サーマルグリル・イリュージョン課題

写真⑤

 

参加者の高校生は、初めて見るのはもちろん、体験するのも初めての機器ばかりのようで、教員から「畿央大学は他大学と比較すると規模は小さな大学ですが、これらの研究機器は本当に充実しており、他の研究者の方々にも驚かれます。」という補足説明があり、また機器の中には参加者の想像を大幅に超えるような高額なものもあり、実際の値段を聞いて驚きの声もあがっていました。

 

学生食堂で実際の食堂のランチ体験をしてもらった後は、fNIRS(機能的近赤外分光装置)を使用し、運動中の脳活動を測定してみました。

写真⑥

 

全ての実験・計測が終了したあとは、クッキータイムと称し、一息つきながら感想を言い合ったりディスカッションしたりしました。また担当教員からは、今後の進路を選択する高校生へ向けて、自身の昔話や、脳科学や理学療法士についての話もしていただき、楽しく歓談しました。

 

 ▼クッキータイム(ディスカッション)

写真⑦

 

様々な機器を実際に使用しながら研究の一部を体験してもらい、あっという間にプログラムが終了しました。受講生一人ひとりに冬木正彦学長から修了証書が授与され、冬木学長からは、『この事業のタイトルである“ときめき”を英語で表現するとなんというか知っていますか?“butterfly in stomach”というように胃の中で蝶が羽ばたくような衝撃を“ときめく”と表しているのです』といった豆知識や、また学長先生自身も幼少期に科学に興味のあった話をしていただき、『これからたくさんの「なぜ?」を追求し、今後の学びにぜひ繋げていってください』と期待を込めたお言葉を頂戴いたしました。

 

▼受講者1人ひとりに修了証書を授与

写真⑦   

参加者からは、「脳はとても興味深いと改めて感じました。実際に体感できたのでおもしろかったです。」「普段できないような貴重な体験ができて嬉しかったです。」等、学校の授業とは異なった貴重な体験ができたとの感想をいただきました。様々な体験・実験を通して、今回のテーマであった「運動と脳との密接な関係性」について少しでも学んでいただけたことと思います。また今回の体験を通して、科学に対してさらに興味を深めてくれることを願っています。

ぜひまた畿央大学にお越しくださいね!

  

 

【過去のひらめき☆ときめきサイエンス】

2018年「運動中のからだのしくみ」

2017年「運動中の体の不思議を探る~健康をつくる運動と栄養のサイエンス入門~」

2016年「運動中のからだのしくみを発見しよう~健康をたもつ運動と栄養の科学~」

2015年「運動するとからだの中はどうなる?~健康をつくる運動と食事のサイエンス~」

2014年「運動中のからだの不思議を科学する~健康を支える運動と食事を学ぼう~」

2013年「世界から注目される『日本料理』のおいしさをサイエンスするーおだしの文化の調理科学実験ー」

2012年「お母さんの手作り料理の味は一生忘れないってホント?調理科学の不思議体験」

2011年「食から環境を考える」

2010年「食べ物の『おいしさ』と『こく』をサイエンスする」

2009年「食育をサイエンスする」

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