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公開講座の新着情報一覧

2014年の公開講座の新着情報一覧

2014.12.22

第9回FEPホール企画「ベニシア・スタンリー・スミス 映画上映・講演会」を開催しました。

京都大原でのガーデニングと独自のライフスタイルを講演   2014(平成26)年12月20日(土)、NHK放送番組「猫のしっぽ カエルの手 京都大原ベニシアの手づくり暮らし」で話題となっている英国貴族の家系に生まれたベニシア・スタンリー・スミスさんを招いて、映画「ベニシアの四季の庭」上映・講演会を開催しました。       畿央大学周辺は閑静な住宅地であるためガーデニングや有機栽培野菜などを楽しむご家庭が多く、ベニシアさんの映画と講演会を心待ちにしている方々が小雨模様にも関わらず会場を埋め尽くし、約500名の方にご来場いただきました。       映画「ベニシアさんの四季の庭」はNHKが撮影した四季折々の京都大原でのベニシアさんの暮らしと里山の方々とのふれあいを撮りためたものを昨年9月に1本の映画として公開され全国各地で大きな反響を呼びました。上映時間100分の後、15分間の休憩を挟んでベニシアさんご本人に登場いただき、映画の感想やベニシアさんの生き方や考え方について会場のみなさんからの質問に答えるトークショー形式での講演会がはじまりました。       ベニシアさんは「花が大好きで庭で手入れをしていると、匂いに誘われて訪れてくる蜜蜂や蝶らと共に夢中になる。問題を深く考えすぎると時間をとられて、人生を楽しむ時間が短くなってしまうので、他の事に夢中になることが大事なのではないか。そしてつらいことは忘れるようにしている。」という、京都大原の古民家に家族とともに生きるベニシア流人生の送り方を教えていただきました。この日も大原は雪で朝4時には起きて庭の手入れをして来られ、普段は必ずラジオ体操とウォーキングで健康的な生活を実践されているそうです。       最後に、FEP企画運営学生ボランティアスタッフを代表して看護医療学科1回生の吉中裕美さんから花束の贈呈が行なわれました。 会場のみなさまの参加アンケートからは、 「こよなく日本を愛されているベニシアさんに、私たち日本人として反省させられる点が多々あり、感銘いたしました。質問に対し、ベニシアさんの正直な応答こそが、何よりの魅力だと、再度好感度があがりました。ありがとうございました。」 「心の声を聴く、神様からのメッセージを受けて、心を強く自然体で生きたいとあらためて思いました。今日のお話を聴いて勇気と力をいただき、そして地球を想う大切な気持ちを大切にしていきます。素晴らしいひとときをありがとうございました。」 など、たくさんの「ありがとう」の声を頂戴しました。   ベニシアさんは年間40回ほどの講演をされていますが、来年は講演回数を減らし執筆活動にも時間を振り分けるそうです。新しい本の中でまたベニシアさんに会えそうです。   ご来場いただきましたみなさま、ありがとうございました。     ▼最後に、学生・職員スタッフとともに記念撮影。  

2014.12.09

2015年1月31日(土)理学療法特別講演会のご案内。

畿央大学 理学療法特別講演会のご案内 特別講演会は、毎年、畿央大学卒業生に向けてリカレント教育(卒業後も幅広い知識を養う)を兼ねて行っています。 畿央大学は2014年度で開学11年を迎え、理学療法学科では8期生を輩出しました。 今回の講演会では、研究者や職場のリーダーとして活躍している卒業生を講師に迎えて、講演をしていただきます。 なお本講演は専門的な内容になりますので、医療関係者を対象に一般公開させて頂きます。   日 時 2015(平成27)年1月31日(土)  14:00~16:30  (13:30~受付) 会 場 畿央大学 P棟2階 P201講義室 近鉄大阪線「五位堂」駅下車 ※公共交通機関をご利用ください。 講演① 14:00~15:00 「難治性疼痛に対するニューロリハビリテーションの試み」 大住 倫弘 先生  畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 特任助教 (理学療法学科3期卒業生) 講演② 15:10~16:10 「神経リハビリテーションにおける新たな電気刺激療法 ~半側空間無視、Pusher症候群に対して~」 中村 潤二 先生 西大和リハビリテーション病院 (理学療法学科1期卒業生) 受講料  500円(当日受付でお支払いください。)   申込方法 参加を希望される医療関係者の方は下記①~⑤の内容をE-mail、はがき、FAXのいずれかでお申し込みください。受講証の発行は致しません。当日、直接受付にお越しください。 ①氏名(ふりがな) ②住所(郵便番号から) ③電話番号 ④メールアドレス(お持ちの方) ⑤所属先(団体名、病院名等)   本学卒業生はコチラをご参照ください。   宛先 〒635-0832 奈良県北葛城郡広陵町馬見中4-2-2畿央大学 企画部 理学療法特別講演会係E-mail:kikaku@kio.ac.jpFAX : 0745-54-1600   お問合せ TEL:0745-54-1601(担当:水野、増田) ※公共交通機関を利用してご参加ください。

2014.12.09

ニューロリハビリテーションセミナー臨床編を開催しました。

2014年12月6日(土)、7日(日)にニューロリハビリテーションセミナー臨床編が開催されました. 寒さが厳しい日での開催となりましたが,300名以上の方々にお越しいただきました.ありがとうございました. 当日の模様を,私(大住倫弘)の方から報告させてもらいます. 今回は7講座+症例提示をさせて頂きました.     松尾先生による「損傷脳の再組織化と機能回復の神経機構」では,脳損傷後のシナプスレベルでの変化から脳機能の変化まで網羅された情報提供でした.脳卒中後の機能的コネクティビティについてのfMRI研究も多く紹介してくれ,回復プロセスでそのようなリハビリテーションが必要なのかを考える材料となったと思います。   前岡先生による「痛みの神経機構」では,痛みに関する神経科学的知見の情報提供でした.慢性疼痛における機能的コネクティビティの変化や,慢性疼痛患者に対する教育学的アプローチに関するものは非常に興味深いと感じました.   冷水先生による「運動失調症の神経機構」では,いわゆる失調症についての臨床的知見を多く紹介されました.運動障害におけるサブタイプ分類の方法や,失調症患者さんの運動学習の可能性についての知見を多く紹介してくれました.まだまだ失調症に対するニューロリハビリテーションのエビデンスが低いことも今後の課題としてお話頂けました.   岡田先生による「Parkinson病の神経機構」では,実際の症例の動画も提示しながら,パーキンソン病に出現する感覚運動障害や訴えを紐解くための科学的知見を大量に紹介してくれました.基底核のみならず,parietalの機能低下やSMAとの機能的コネクティブティの異常なども取り上げてくれました.     森岡先生による「半側空間無視の神経機構」では,半側空間無視の様々な病態を分類していく必要性が分かる講義になっておりました.また,情動や文脈が注意に及ぼす影響なども網羅された情報提供になっており,注意という機能の深さを感じました.   信迫先生による「失行の神経機構」では,オンライン情報処理,オフライン情報処理,その相互作用,模倣,・・・と広範で膨大な情報提供でした.膨大な情報と対照的な優しい語りがとても印象的でした.本年度は統合運動障害に関しても,実際の動画を交えて解説されました.   松尾先生による「神経科学に基づく脳卒中リハビリテーション」では, Dose-dependentに基づくリハや、脳半球間抑制モデル・運動イメージ・運動観察などのエビデンスが次々と紹介されました.報酬フィードバックやチームワークの重要性も紹介され,社会的要因がリハビリテーション効果に影響を与えるという意味でとても興味深かったです.   本年度のセミナーでは,神経科学を用いたクリニカルリーズニングとして,実際の症例報告を紹介されました. 今年度は,私(大住倫弘)が複合性局所疼痛症候群の症例を,大松さんが半側空間無視の症例を提示しました.不十分な部分が多くあると思いますが,基礎的知見と目の前の患者さんの症状とを行ったり来たりしながら,病態を紐解き,介入手段の選択を吟味していくプロセスは紹介できたかなと思います.     今回は,このような症例を提示する機会は一方向性のものでしたが,次年度は「ニューロリハビリテーションフォーラム」という場で,1症例を2時間ほど参加者の皆様とディスカッションする機会を設けたいと思っています.アナウンスは,畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターHPや畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター公式facebookからしていこうと思っていますので宜しくお願い致します.   また,次年度からは内容をリニューアルしていこうと考えております!これまでニーズが高かった「応用編」「臨床編」をさらに分厚くするために,「機能編A」「機能編B」「病態・臨床編」というように講座数を増やしていく予定です.既に参加された方々にも新たな情報を提供できるかと思いますので,是非とも一緒に意見交換できれば幸いであります.     畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 大住倫弘

2014.12.01

奈良県大学連合「2014なら講座」で本学教員が講演しました。

健康栄養学科浅野教授が、世界無形文化遺産の和食と大和伝統野菜について講演しました。  奈良県大学連合(奈良県内の4年制大学・大学院により結成された連携組織で、現在13校が加盟)が主催する「2014なら講座」が2014(平成26)年11月30日(日)幹事校天理大学で開催され、畿央大学からは健康栄養学科教授浅野恭代先生が講演されました。     浅野先生の講演テーマは、「世界無形文化遺産 和食のルーツと大和伝統野菜」。 平成25年12月にユネスコ無形文化遺産に登録された背景と、古くは奈良時代に遡り精進料理、本膳料理、茶懐石、会席料理など現在の日本の料理の歴史を振り返って説明していただきました。   昔の貴族、僧侶、武士、そして商人・町人文化の発展とともに庶民の食として親しまれてくるようになった和食は、これからは家庭の中の料理として郷土の食材を活かして次世代に受け継いでいかねばならないと説かれました。     文献により復元された弥生時代の食事は1,300kcalで固い食べ物が多く噛む回数は約4,000回、鎌倉時代は1,130kcalで2,650回、昭和初期は840kcalで1,420回、現代では2,025kcalで620回、食事にかける時間も短くなっています。 やわらかい高カロリーな食事を時間をかけずあまり咀嚼しない結果が肥満や歯並びの悪さに現れてきているようです。 そして、最近栽培も盛んになり栄養価面でも見直されてきた「大和伝統野菜」についてお話していただきました。 大和は国のまほろばと言われていますが、その奈良で学ぶ私たちは改めて日本食や伝統野菜を大切にしなければいけないと感じた講演会でした。 浅野先生、ありがとうございました。

2014.11.20

第13回畿央大学公開講座のご案内

メインテーマ 『子どもからお年寄りまで 家族みんなの健康づくりのコツ』   健康には食と運動が大切ということは多くの方がご存じでしょう。塩分取りすぎやメタボに気をつけなくてはいけないことも・・。でも、やっぱり味が薄いと美味しくないし、身体を動かすのは面倒くさい。そんなあなたや家族の皆さんの健康を守るコツをお教えしましょう。ぜひご来聴ください。     畿央大学公開講座(受講料 無料)  2015/2/7(土) 講座A   13:00~14:30 受付12:30~    「家庭でできる減塩のコツ」   ~家族みんなで手軽にチャレンジ!~    健康科学部健康栄養学科 准教授 村木 悦子 塩分の取り過ぎは高血圧につながります・・・なんてことは、もう、誰もがご存知のことでしょう。しかし一度“濃味生活”をしてしまいますと、なかなか塩分の魅惑から逃れることができません。頭では分かっていても、そのまま『美味しい“濃味生活”』を続けていますと、どんどん血圧が上がり始め、気が付くと動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中など、寝たきりの原因にもなる疾患を引き起こしてしまいます。今回はご家庭の“濃味生活度”をチェックしつつ、家族みんなでチャレンジできる手軽で美味しい減塩のコツをお話したいと思います。 ★2014年度奈良県食育県民講座として行います。 講座B   15:00~16:30 受付14:30~    「子どもと大人のメタボリックシンドロームを             予防するためのコツ」    ~運動が好きな家族になろう~   健康科学部理学療法学科 助教 松本 大輔 最近では、大人だけでなく、子どものメタボリックシンドロームも増えてきています。その原因として、子どもの体力が低下し、運動する習慣が減ってきていることが挙げられます。子どものころに生活習慣が確立し、その体力や生活習慣は中年、高齢期にも影響すると言われています。メタボを予防するためには、学校も含め家族や地域で運動するような機会を増やしていくことが重要です。親子や祖父母と一緒に運動を好きになり、日頃から運動することで家族みんなの健康につながります。今回は奈良県で実際に関わった調査・取り組みの結果をご紹介しながら、子ども~お年寄りの方まで使える、メタボ予防のためのコツをお伝えしたいと思います。 ※会場はいずれも 畿央大学 L101講義室。講座は1コマ90分です。 ★奈良県食育県民講座は、2月7日(土)10時~11時30分、同じく畿央大学L101講義室において、近畿大学農学部食品栄養学科講師郡俊之先生による「減塩で予防する生活習慣病」(骨密度測定あり)が開講されます。 お申込み先は、「奈良県健康福祉部健康づくり推進課」となります。⇒ チラシをご参照ください。     申込方法   申込フォームはこちら   ▼官製ハガキ・FAX・E-mailでお申込の場合、下記6点を明記してください。 ・希望される講座区分(A,B)複数可 ・お名前(ふりがな) ・年齢 ・ご住所(郵便番号から) ・電話番号(連絡先) ・メールアドレス    宛先 〒635-0832 奈良県北葛城郡広陵町馬見中4-2-2 畿央大学企画部 公開講座係E-mail:uketsuke@kio.ac.jpFAX : 0745-54-1600   締切  平成27年2月5日(木)   ※受講証の発行は致しません。当日直接本学にお越しいただき、公開講座受付で会場をご確認ください。 ※公共交通機関を利用してご参加ください。   お問い合わせ 畿央大学企画部 TEL0745-54-1601

2014.10.28

【満員御礼】FEPホール企画「ベニシア・スタンリー・スミス 映画上映・講演会」のご案内

   定員に達しましたので、募集は締め切らせていただきました。           NHKのEテレで放映中「猫のしっぽ カエルの手~京都・大原 ベニシアの手作り暮らし~」でおなじみ、ベニシアさんの映画上映と講演会を行います。       内 容 映画「ベニシアさんの四季の庭」上映と講演 映画終了後、ベニシアさんご本人に映画に描ききれなかった思いを語っていただきます。 開催日 平成26年12月20日(土) ▲クリックで拡大します。 映画上映 13:30~15:00 (受付13:00~) 講演会 15:25~16:30 会 場 畿央大学冬木記念ホール      →アクセスはこちら 対 象 一般(地域住民の方々) 定 員 500名(先着順、無料) 応募は締切りました。 後 援 奈良県、奈良県教育委員会 真美ケ丘自治会設立30周年記念事業委員会     【定員に達しましたので、応募は締切りました】                         【宛先】 〒635-0832  奈良県北葛城郡広陵町馬見中4-2-2 畿央大学企画部 ベニシア講演会係あて FAX:0745-54-1600   E-mail:fep@kio.ac.jp   お問い合わせ 畿央大学企画部 水野、増田、伊藤、横沢 TEL:0745-54-1601   ※公共交通機関を利用してご参加ください。 ※個人情報については、本イベントの受付整理以外には使用いたしません。

2014.10.07

2014なら講座で本学教員が講演します。

メインテーマ 『奈良から歴史・人間・環境を考える』   奈良県大学連合は、奈良県内の九つの大学によって平成13年3月に結成された大学間の連携組織です。 このたび、奈良県大学連合主催「2014 なら講座」が開催されます。本学の担当講座は、講座4、健康栄養学科 教授 浅野恭代先生が講演されます。ぜひご参加ください!   なら講座 (受講料無料) 会 場:天理大学第一会議室(奈良県天理市杣之内町1050) 開催日:2014年11月29日(土)・30日(日) 講座1 11月29日(土) 13:00~14:30     「認知症の人に優しい環境づくり」    奈良県立医科大学医学部看護学科 教授 水主千鶴子  講座2 11月29日(土) 14:40~16:10     「やまい上手」    天理医療大学 学長 吉田修  講座3 11月30日(日) 13:00~14:30     「地域に根付くプロ・スポーツの魅力」    ~バンビシャス奈良の観客調査から~   奈良教育大学教育学部 教授 高橋豪仁 講座4 11月30日(日)    14:40~16:10      「世界無形文化遺産 和食のルーツと大和伝統野菜」      畿央大学健康科学部健康栄養学科 教授 浅野恭代    和食がユネスコの世界無形文化遺産に登録され、和食はバランスの良い食事で地域の野菜を使い、家庭における伝統行事とも密接に結びついていることが認められました。古の食を伝えてきた大和の伝統食や文化とは何でしょうか。また大和伝統野菜をご存知ですか。私たちが次の世代に受け継いでいきたいものは何か、考えてみましょう。       ▲クリックで拡大します。   申込方法 件名に「なら講座申込」を明記の上、官製ハガキ・FAX・E-mailでお申込ください。 ・実施日・希望講座番号(複数可) ・お名前(ふりがな) ・年齢、性別・連絡先(住所・電話番号・FAX番号)   宛先 〒632-8510 奈良県天理市杣之内町1050 天理大学学長室 なら講座申込係E-mail:gakucho-shitsu@sta.tenri-u.ac.jpFAX : 0743-62-7029   締切  平成26年11月20日(木)   お問い合わせ 奈良大学連合事務局(天理大学学長室)TEL 0743-63-9012、FAX 0743-62-7029

2014.09.03

第6回やまとフォーラム(夏の公開講座)を開催しました。

西山厚氏(前奈良国立博物館学芸部長)を基調講演者に迎え、 全14講座にのべ1,300人が聴講!     冬木学園(畿央大学)が地域の文化交流の要となり、地域の発展に貢献することをめざして、毎年8月最後の日曜日に開催しているやまとフォーラムも今年で6回目となり、2014(平成26)年8月31日に開催しました。   今回は帝塚山大学文学部文化創造学科教授(前奈良国立博物館学芸部長)の西山厚氏を基調講演者としてお招きし、「江戸時代の大仏復興~公慶上人の生涯~」と題して講演していただいた後、畿央大学教員および地域で活躍されている方々を講師として全14の公開講座に、のべ約1,300人の地域住民の方々が参加されました。       今年の夏は台風、局地的豪雨が続いていますが、この日は穏やかな晴天となり来場者も予想を上回る好調な出だしでした。正門、北門、第2駐車場、会場の冬木記念ホールでの受付、案内誘導、1限目・2限目使用教室担当などはボランティア学生に運営を任せており、手作り感いっぱいのフォーラムです。      13時から冬木智子学長による挨拶、日頃お世話になっている地元広陵町から山村吉由町長によるご挨拶をいただき、続いて西山先生の基調講演が行われました。     東大寺の大仏造立の詔を発した聖武天皇の頃の、飢饉や疫病が続き混沌とした時代背景のなか、「すべての動物、すべての植物が、共に栄える世の中を作りたい」という聖武天皇の崇高な思いが、多くの民の力で建立されたこと。当時の日本の人口500万人のうち260万人が協力したという。その後大仏は二度焼失することになるが、ともに大仏復興に尽くした鎌倉時代の重源、江戸時代の公慶上人にも聖武天皇の意志は引き継がれ、公慶は全国に勧進状を募り多くの人から現在価値で125円のわずかな募金が12億円相当の費用が集まった。また元禄5年の開眼供養には1日だけで奈良に4万9,054人の宿泊者が集まったという記録があり、ここから奈良が観光都市になった始まりと思われる。しかし、現在宿泊施設では全国最下位クラスといわれる観光県奈良に苦言のひとことでした。     基調講演後は、Ⅰ限目7講座、Ⅱ限目6講座と続き、今回も多方面から秀でた才覚をお持ちの講師をお招きして興味あるお話をしていただきました。     【No.1】栢野新市講師:畿央大学健康科学部 健康栄養学科教授      くだもの、足りていますか?~ドライフルーツの健康パワー~     普段の生活では生の果物は十分に摂取しにくいのですが、保存の効くドライフルーツでも健康に対する様々な効果があることをご紹介いただきました。      【No.2】大原弘信講師:菩提山真言宗 正暦寺住職       奈良は清酒発祥の地~菩提泉という僧坊酒の歴史的価値について~     平安中期一条天皇の時代、寺院で造られていた酒を僧坊酒といい奈良正暦寺が発祥の地。今は酵母菌を使って冬に仕込むが当時は菩提泉といい乳酸菌を使って夏に作っていたという歴史を語っていただきました。       【No.3】松本泉美講師:畿央大学健康科学部 看護医療学科准教授     禁煙でいきいきライフしませんか?~禁煙の成功の秘訣は上手なサポート活用から~     企業や地域で禁煙サポートをしてきた経験と研究から、ニコチン依存、心理的依存、社会的要因からの依存症の弊害を指摘。禁煙に成功すればたばこから解放され、自分に自信が持てると説かれました。       【No.4】河村真希講師:香芝市福祉健康部 地域包括支援センター 社会福祉士、精神保健福祉士      あなたも「悠遊老活」はじめませんか?~「私の☆年後 悠遊ノート」を作成しよう~     元気な今から数年後、数十年後の自分、健康・介護・お金・生活支援などを想定して、悠遊自立の豊かな暮らしを実現するために、「悠遊ノート」の作成を提案していただきました。       【No.5】平田政彦講師:斑鳩町教育委員会事務局 生涯学習課文化財活用センター課長補佐     斑鳩地域における飛鳥時代の様相~聖徳太子ゆかりの遺跡の調査成果から~     平田氏自身が発掘調査に携わった法隆寺(別名斑鳩宮)、中宮寺、法輪寺などの遺物から読み取れる史実と持論を展開して、考古学からみた飛鳥時代の様相についてお話いただきました。       【No.6】中川行夫講師:奈良県神社庁参事、櫛玉比女命神社宮司      古事記1300年の幕開け~神武以前に大和には大王がいた?~      紀元前神武天皇が橿原宮で即位される前、大和は大王に統治されており、その名は饒速日尊、別名大歳大神、櫛玉彦大神、大物主大神、天照御魂大神ともいわれています。古代史を紐解いていただきました。       【No.7】渡邉健治講師:畿央大学教育学部 現代教育学科教授     いいじゃない、障がいがあっても。共に生きよう!~障がいがある子とない子とが共に学ぶ教育~     日本は最近ようやく障がい者の権利条約を締結したが、国際的にみて遅れているのは明らか。日本における自立生活運動のこれからの方向性や私たちみんながどうすべきかについて熱く語られました。       【No.8】信岡尚講師:広陵町事業部技術監・農業塾 塾長、前奈良県農業大学校校長     奈良県の農業と、その担い手の育成について~奈良県と広陵町における取り組み~     荒廃する農地と農業の再生のため広陵町では新たな取り組み「農業塾」を立ち上げ、新しい農業の担い手育成をめざしています。この農業塾についての説明とあるべき奈良県の農業の姿を一緒に考えます。       【No.9】山本嘉彦講師:創業亨保四年 油長酒造株式会社 第13代社長      奈良酒を世界に向けて~日本酒の可能性~     本日の1限目日本酒発祥の地正暦寺とも縁が深く、御所市旧市街にある由緒ある油長酒造若社長の新たな挑戦、日本酒の国内ファンづくりと海外への輸出戦略について熱い思いを語っていただきました。       【No.10】宮本直美講師:畿央大学健康科学部 理学療法学科助教      肺の健康を考えてみよう!~肺と上手につき合っていく方法~     人の体で最大の容積をもつ「肺」は唯一体外に開放した臓器です。近年よく言われる誤嚥性肺炎は喉頭蓋がうまく機能しなくなることで併存疾患として筋量筋力低下、骨粗しょう症などがあることを紹介されました。       【No.11】石谷香菜子講師:香芝市福祉健康部 保健センター 保健師      受けるが得!!特定健診で知るからだのこと~結果の見方があなたの未来を変える~     特定健診でわかる結果で、糖尿病、中性脂肪過多、動脈硬化や脳梗塞予防など放置すれば命の危険に関わる病気の怖さ、また生活習慣改善で未然に防ぐ方法など、保健師の立場から警鐘を鳴らしています。       【No.12】露口真広講師:橿原市世界遺産推進課 課長補佐      日本の国の成り立ち、知っていますか?~世界遺産をめざす考古学遺跡と首都・藤原京~     世界遺産をめざす「飛鳥・藤原の宮都をその資産関連資産群」の発掘遺跡から見て取れる当時の国づくりについて、出土した木簡、貨幣などを日本の歴史に照らし合わせて解説していただきました。       【No.13】李沅貞講師:畿央大学健康科学部 人間環境デザイン学科講師      色?形?~好きなモノの決め手になる色と形について~     日常生活の中でよく目にすることや聞くことはよく知っていると思いがちです。歩行者用の赤信号はどれ?色彩を認識する人の神経構造や味覚と色彩、色と形と衣食住など、すべてが関連しているそうです。     魅力あふれる講師の先生方のお話につい引き込まれてしまう、充実したフォーラムでした。 お越し頂いた方々からも「とても良いお話で、感動しました」「今日のお話をずっと忘れないと思います」「健康について考える良い機会になりました」「ありがとうございました」という嬉しい声をたくさん頂きました。 畿央大学の社会貢献事業に今後ともみなさまのご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。  

2014.09.02

小学校5・6年生向け「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~」を開催しました。

科学に興味のある小学校5・6年生の児童・保護者24組が 夏休み最後の楽しい思い出づくりに参加!   2014(平成26)年8月30日(土)、独立行政法人日本学術振興会への応募採択事業「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~」を開催しました。 畿央大学では平成21年から毎年小学校5・6年生向けに夏休みが終わる頃に本事業を実施しており、6年目となる今回は健康科学部健康栄養学科准教授永澤健先生を実施責任者とし、また理学療法学科助教松本大輔、健康栄養学科助手富岡華代、同学科助手峰松祐至を実施分担者、そして子どもたちの学びを補助する学部生スタッフ15名を実施協力者として、「運動中のからだの不思議を科学する〜健康を支える運動と食事を学ぼう〜」と題する体験型イベントプログラムを提供しました。   大学近隣の広陵町、香芝市、大和郡山市、大和高田市、橿原市はじめ大阪府からは富田林、羽曳野、南河内、高槻などの遠方から24組の元気な児童と保護者にお越しいただき、夏休み最後となった土曜日に親子一緒に楽しく大学の先生の講義と実験を受講していただきました。(下記は修了後の記念集合写真)       オリエンテーション、科研費の説明の後、1限目は生理機能実習室で「運動中のからだの不思議を観察〜筋肉をはかろう〜」の講義と実験です。 まず普通の状態で聴診器をあて脈拍数を測り、少し運動してから測り直すと数値が上昇するのがわかりました。握力測定や垂直跳びで自分の体力がどのくらいかを知り、また長い棒が落下するのを握って止める時間を計り筋肉の反応をみました。運動するということは筋肉を使うことなので、自分の筋力がどのくらいあるのかを知ることから始めました。腕と背中の筋肉をつまんでキャリパーで厚みを測り体脂肪率を推測したり、超音波画像診断装置(エコー)で筋肉や脂肪、骨の状態を映し出しました。 筋肉が多いほどスポーツするには有利でスポーツ選手の筋肉量は最大60kgにもなり、宇宙飛行士が宇宙から帰還すると筋肉が最大20%も軽くなるそうです。        2限目は、今春に増築されたばかりの学生食堂新棟で、「運動効果アップの食事を学ぶ~食事バランスをよくするコツ~」を教えていただきました。 「サッとシステム」というフードモデルを使った栄養カロリー計算機器を使って、主食・主菜・副菜・デザート・飲み物の栄養バランスをチェックしました。 そして昼食は、「まごはやさしいわ」というゴロの栄養が詰まったお弁当です。栄養価に配慮して業者に特別仕様でつくってもらったものです。「ま=豆、ご=ごま、は=発酵食品、や=野菜、さ=魚、し=しいたけ(きのこ)、い=芋、わ=わかめ(海藻)」。組ごとに学生スタッフと保護者も加わってみんなで楽しい食事タイムとなりました。       3限目は、生理機能実験室に戻っての実験「血液中の酸素をはかろう!」です。 腕に計測器を取り付け、ぐっと力を入れることにより筋肉が酸素を使う量が多くなるのがグラフに表れ、納得できます。腕に赤い光をあてると血管が網の目のように浮かび上がります。エアロバイクを漕ぐことによっても心拍数とともに血流も上がります。いろんな測定機器を利用して、結果が数値やグラフになって見える化することで、子どもたちにも理解してもらえます。       4限目は、3階の理学療法学科運動療法実習室まで移動して、松本大輔先生から「運動不足解消のための健康体操」と題して、腹筋運動を中心にストレッチ体操を教えていただきました。 (47都道府県中)奈良県の小学生の体力は41位、中学生47位であることや生活習慣についての課題を聞き、現状を打破すべく、エクササイズをしたり、裸足になって足指で負けジャンケンをすることで脳の働きと手足の運動能力が増すことを学びました。       いよいよ最後、ひらめき☆ときめきサイエンスの修了証書「未来博士号」の授与式は、冬木正彦副学長にプレゼンテーターを務めていただきました。 朝10時から午後3時まで講義や実技、実験など盛りだくさんの授業を受けた子どもたち。科学に興味を持ってくれたでしょうか。 元気に「ハイ!」と返事して「未来博士号」を受け取りました。 後ろでは我が子の成長を見守る保護者から大きな拍手の渦が起こっていました。       畿央大学では一般の方々向けの公開講座は年間に何度か実施していますが、小学生児童向けの講座は「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~」が唯一の講座です。先生方のイベント運営への労力は並大抵ではありませんが、最後の修了証書授与式が済み、関わった教職員、学生、参加者全員が笑顔で記念写真を撮り、無事正門まで送り出したとき感慨深い心境になり、来年も頑張ろうという気持ちになります。 子どもの受講後のアンケートでは、「ふだん見たこともない物を使って実験するのが楽しく、講義だけだとわからないことも楽しく学べた」「研究もおもしろかったけど、ご飯がおいしかった」「いっしょに実験したり友達がふえた」など、また保護者の方からは「親子で楽しく学べ、自分の体を知る機会にもなった」「1つ1つのプログラムが子どもにわかりやすく、また楽しめる方法をとり、保護者もワクワクしながら見ることができた」「興味深い内容で大人でも勉強になり素晴らしかった」など、たくさんのお褒めの言葉をいただきました。 参加者、関係者のみなさまのご支援、ご協力により無事終えることができました。心から感謝いたします。

2014.08.22

2014年度教職員のための夏の公開講座を開講しました。

夏休み期間中に教員自身が自己研鑽するための任意参加講座に多くの先生が参加しました。     この講座は、奈良県教育研究所の依頼に基づいて、子どもたちが夏休みの間も先生方には知識を深め、得意分野はさらに伸ばしていただくことを目的に任意に選択受講していただく講座です。 畿央大学では2014(平成26)年8月22日午前・午後の2講座を設け、100名以上の奈良県内の教職員の方々にご参加いただきました。     午前の部は、畿央大学健康科学部健康栄養学科准教授の並河信太郎先生による『食をめぐる現状から学校教育において取り組みたい課題を考える』。 栄養教諭の養成にかかわっておられる並河先生から、小学生から高校生・大学生までの食生活の現状と理想について多くのデータや具体例を交えて分かりやすく講義していただきました。 朝食をとらない小学生の割合は11%、20歳以上の男子で糖尿病が疑われる者は27.3%にも上ります。奈良県民の食塩摂取量は全国平均より少なくて良好ですが、野菜の摂取量は全国平均を下回っています。 家庭では、1人で食事をとる子どもや家族で食べても別々のメニューということも増えているようです。学校教員として子どもたちに伝えられることは、食物の味や共食を通して食べる喜びを体験させること、いのちをいただいていることを教えること、などお話されました。     養護教諭や家庭科教諭の参加者が多く、受講後アンケートには、「アナフィラキシーショックの事例紹介では、衝撃的で怖さが伝わった。食物アレルギーの勉強になった」「家族の食生活を振り返ります」など、ご自身の食生活も見直していただけるきっかけにもなったようです。       午後の部は、畿央大学教育学部現代教育学科准教授の大久保賢一先生による『すべての子どもたちの成長を支える「かかわりの原理」』。 特別支援教育や応用行動分析学を研究テーマにしておられる大久保先生から、ご自身の体験や研究を通して、行動の原理を利用して子どもとうまくかかわる方法、成功へのスモールステップの大切さ、罰的な対応への問題点について、特別支援の必要な子どものケース事例なども交えてお話していただきました。 普段はあまり注目されませんが、行動した後の「褒められる」、「叱られる」などの経験が、その子どもの将来の行動の起こりやすさに影響しています。ただし、相手による反応の違いを理解することが必要です。問題行動にはその子どもなりの理由やメッセージが込められているので、相手を理解して、適切な道筋を作ってあげることが大切であることを話されました。      受講者アンケートでは、「2学期からの支援に取り入れてやってみます」「ムチ(罰)のない指導を心がけたい」「畿央大学で教員も参加できる応用行動分析の研究会があれば良いのにと思います。学生さんと一緒に研究法から実践まで学びあえるようなものが欲しい」など、前向きなご意見をいただきました。