理学療法学科の新着情報一覧
2025.12.23
第25回認知神経リハビリテーション学会学術集会にて本学関係者が学会長・多数登壇!~ ニューロリハビリテーションセンター
2025年11月29日(土)~30日(日)に、大阪市中央公会堂にて第25回認知神経リハビリテーション学会学術集会が開催されました。畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターの大松 聡子客員准教授が学会長を務め、本学からは多くの大学院生・修了生・教員が登壇しました。 冒頭の学会長講演では、大松 聡子客員准教授が、畿央大学大学院在学時から取り組んできた視線計測や脳画像を用いた研究を紹介しながら、学術集会テーマ「見えないものを観る〜行為と認知のVisualization〜」の背景や視座を示しました。 クリニカルディスカッションでは、9名の本学関係者が以下の各病態に関するセッションでモデレーターやパネリストを務め、最新の研究活動や臨床経験にもとづく発表を行い、『見えない「病態」を観る』視点や思考について議論を展開しました。 発表演題 慢性疼痛 大住 倫弘准教授が「疼痛リハビリテーションにおける情報の不一致と身体情緒」を捉える視点について、修了生の井川 祐樹さん(西大和リハビリテーション病院)が「痛みという現象の再考―臨床的洞察に基づく多角的評価の重要性―」について、修了生の長倉 侑祐さん(たつえクリニック)が「肩関節鏡視下腱板修復術後の疼痛患者におけるナラティブと客観的指標の統合―個別性を捉えた病態把握と介入の視点―」について発表しました。 姿勢バランス 修了生の菅沼 惇一さん(中部学院大学)が「姿勢バランスの見えない病態を多角的側面から観る」枠組みを提示し、植田 耕造客員准教授(JCHO大和郡山病院)が「見えない恐怖感や注意は姿勢バランスをどう変えるか」について研究成果にもとづく発表を行いました。 小児疾患 修了生の浅野 大喜さん(日本バプテスト病院)が発達に関する理論や症例をもとに「当たり前の視点に至るまでの臨床思考」を整理し、大学院生の私 長森 由依(北陸大学)が『「この子なりの成長」の可能性を観る~重度肢体不自由児と養育者の相互作用のVisualization~』と題して多層的・多角的・微視的な観察の視点について発表しました。 高次脳機能障害 修了生の玉木 義規さん(甲南病院)が「左半球損傷者をどのように観察し、病態を捉え介入につなげていくか」と題して失語症や失行症の症例を提示し、大学院生の産屋敷 真大さん(市立福知山市民病院)が「脳卒中後症例の身体に対する感情」の強度や空間的な広がりを可視化するbody mapping法を用いた取り組みについて発表しました。 教育講演 教育講演では、本学関係者4名を含む講師陣が登壇しました。 信迫 悟志教授が「実験的手法で明らかにする認知の構造」、石垣 智也准教授が「症例検討の在り方を再考する」、修了生の上田 将吾さん(結ノ歩訪問看護ステーション)が「言語の質的分析」、修了生の塩崎 智之さん(奈良県立医科大学)が「前庭系の多面的評価の視点」といったテーマを掲げ、それぞれの立場から「見えないものを観るための手段」について講演しました。 ポスター発表 ポスター発表では、CREST研究の一部として、大学院生の三枝 信吾さん(東海大学文明研究所)が「入院中の脳卒中者における上肢経験の変容過程–二症例に基づく比較的アプローチ–」について発表しました。異なる変容過程を辿った2症例の経過をもとに、活発な議論が行われました。 シンポジウム シンポジウムでは、修了生の赤口 諒さん(摂南総合病院)が「上肢機能の回復可能性と治療ストラテジーを把持力制御と認知神経リハビリテーションの視点から紐解く」というテーマで、大学院生の南川 勇二さん(西大和リハビリテーション病院)が「実生活における上肢活動の観える化と心理と文脈統合による行動変容支援」というテーマで発表し、見えない変化を可視化し実践へとつなげるストラテジーについて議論しました。 学会の最後には、2日間の総括と今後の課題について議論が行われました。ときにユーモアを交えながら忌憚のない意見が交わされ、あたたかい空気と身が引き締まる思いを胸に、学会は幕を閉じました。 この2日間では、一般化されたエビデンスから漏れてしまう対象者の個別性や主観的体験をどのように観るかについて、認知神経リハビリテーションの枠組みやそれにとらわれない視点で議論が繰り広げられました。日々の取り組みを異なる立場から振り返るとともに、視野を広げる貴重な時間とすることができました。また、私たち大学院生にとって初のパネリストやシンポジストとしての機会を、神経リハビリテーション学研究室の尊敬する先輩方と同じ壇上で経験し議論できたことは、かけがえのない財産となりました。 このような貴重な機会をくださった学会長の大松 聡子客員准教授はじめ運営のみなさま、そして日頃より親身にご指導くださり、この2日間も私たちをあたたかく見守り、励まし、誰よりも刺激的な議論を展開する背中を見せてくださった森岡 周教授に、心より感謝申し上げます。本学会での学びを活かして、引き続き神経リハビリテーション学研究室の仲間たちと切磋琢磨し研鑽に努めてまいりたいと思います。 畿央大学大学院 健康科学研究科 博士後期課程2年 長森 由依 関連記事 CREST「マルチセンシング」研究領域の領域会議が開催されました!~ ニューロリハビリテーション研究センター 地域リハビリテーション研究室大学院生・研究員の学会での活躍をご紹介~健康科学研究科 第23回日本神経理学療法学会学術大会にて本学関係者が多数登壇・受賞しました! 第35回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会学術集会で2年連続となる「医療の質特別賞」を受賞! ~ 健康科学研究科
2025.12.19
<理学療法学科3回生>医療接遇マナー講座を実施しました!
2025年12月4日(木)、臨地実習を控えた理学療法学科3回生を対象に、接遇マナーや一般常識を学ぶ「医療接遇マナー講座」を実施しました。講師として、CAREER LABOの福井講師をお招きし、実践も交えながら90分間集中して学びを深めました。 講座内では、対人援助職として必要な資質についても触れられ、実習生としての心構えやマナーを理解し、患者様や実習先の職員の方々とのコミュニケーションを想定して取り組みました。 より良いコミュニケーションのためには、相手の質問の意図をくみ答えることや、答える際の姿勢・表情など、さまざまなところに意識を向けなければなりません。 普段、無意識にしている行動を「意識的な行動」に変えることで習慣化し、さらにそれを毎日見直し、明日への改善へと繋げていくことが重要と学びました。 実り多い実習となるよう、まずは当たり前のことを徹底して丁寧に取り組んでいきましょう。
2025.12.17
第4回日本老年療法学会学術集会で大学院生が最優秀ポスター賞受賞!~ 健康科学研究科
2025年12月6日(土)~7日(日)の2日間にかけて第4回日本老年療法学会学術集会が一橋講堂で開催されました。今年のテーマは「しんか ー深化・進化・真価ー」ということで、多様性が求められる社会で多様な価値観を尊重しながら老年療法学におけるさまざまな領域での「しんか」について考える機会がたくさんありました。地域リハビリテーション研究室(高取研究室)の私(山本)がポスター発表形式で発表をさせていただきました。 学会発表の概要 山本泰忠(博士後期課程) 演題名:「通いの場における地域在住高齢者の身体活動に対するグループ特性が与える影響」 本研究は、一自治体内の通いの場における地域在住高齢者の身体活動と通いの場各グループ特性との関連を検討したものです。各通いの場にOpinion Leader(OL)と呼ばれる同じグループ内の一定の割合からリーダーであると認識されている方たち(OL群)とそうでない方たち(非OL群)に分けて、各グループ特性と身体活動との関連を検討しました。OL群は非OL群と比較して、若年者で身体活動や身体機能、諸々社会性指標が高い傾向にありました。クラスタ分析の結果、3タイプに分けることができ、 「リーダー依存階層型」・・・リーダーが引っ張り、その他の参加者が階層的で縦関係をイメージ。リーダー性が高く、友人ネットワークやソーシャルキャピタルが希薄傾向 「友人高密度水平型」・・・特定のリーダーが少なく、友人関係が密で水平的で横関係をイメージ。リーダー性が低く、友人ネットワークやソーシャルキャピタルが密傾向。 「中庸型」・・・「リーダー依存階層型」と「友人高密度水平型」の間のイメージ。 の3タイプに分類しました。 身体活動の評価である日本語版Physical Activity Scale for the Elderly(日本語版PASE)に対するOL(p<.001)、グループ特性(p<.001)、交互作用(p<.001)の主効果は有意に正の関連を示しました。また、非OL群においては、「リーダー依存階層型」をReferenceとした際に「友人高密度水平型」(p=.003)が有意に正の関連を示しました。 これらは、因果関係に関しては不明であるものの、特に非OLにとって特定のリーダーが少なく、友人関係が密で水平的で横関係に近いグループ(「友人高密度水平型」)に属することが、「リーダー依存階層型」と比較すると身体活動を高く保てることと関連がある可能性が示唆されました。 これまでに通いの場個々のグループの影響に着目した研究は散見されず、本研究が初の試みになるかと考えております。今後は、こちらの内容を論文として形にしていければと考えております。 最優秀ポスター賞を受賞しました。 本研究では、高取教授をはじめ地域リハビリテーション研究室のみなさま、職場のみなさま、宝塚市高齢福祉課、宝塚市社会福祉協議会企画総務課のみなさま、測定にご協力してくださった地域住民さまにこの場をお借りして、心より御礼申し上げます。 ※第4回日本老年療法学会公式SNSより引用 本学会では、職場の同僚たちとも一緒に発表に臨むことができました。同じ志を持った仲間が増えていくことは、何にも代えがたい体験です。引き続き、切磋琢磨し合いながら臨床・研究活動に励んでいければと思います。 健康科学研究科 博士後期課程 山本 泰忠 地域リハビリテーション研究室 関連記事 地域リハビリテーション研究室の学生が第13回日本運動器理学療法学会にて発表しました。~ 健康科学研究科 地域リハビリテーション研究室大学院生・研究員の学会での活躍をご紹介~健康科学研究科 地域リハビリテーション研究室の学生・教員が World Physiotherapy Congress 2025 で発表 ~ 健康科学研究科 第11回日本地域理学療法学会学術集会で大学院生と修了生(客員研究員)が発表~健康科学研究科
2025.12.13
地域リハビリテーション研究室の学生が第13回日本運動器理学療法学会にて発表しました。~ 健康科学研究科
2025年11月22~23日に大阪国際会議場で開催された第13回日本運動器理学療法学会学術大会に地域リハビリテーション研究室から健康科学研究科 博士後期課程1年の池本 大輝が参加・口述発表をしてきました。 学会発表の概要 池本 大輝(博士後期課程1年) 演題名:「急性期運動器疾患患者における大腿前面筋厚の非対称性:サルコペニア診断アルゴリズムISarcoPRMの運用提案」 急性期運動器疾患患者では、サルコペニア*を有すると術後の機能回復を妨げ、入院期間の延長や自宅退院率の悪化など様々な悪影響があることが知られています。しかし、骨格筋量を評価できる生体電気インピーダンス法では、水分量や体内金属に影響されるため、手術が必要な急性期運動器疾患では、骨格筋量を正確に評価できないという課題があります。 国際リハビリテーション医学会によるサルコペニアの診断基準であるISarcoPRMでは、超音波画像装置で測定された大腿前面の筋厚をBMIで除した値であるSTARを骨格筋量の指標として用いられています。超音波画像装置は、水分量の影響が少なく、骨格筋量を測定することができますが、手術直後の患部では、腫脹の影響が避けられない可能性が考えられますが、診断基準とは疾患別の対応方法など詳細に決められていません。 そこで、今回は、急性期運動器疾患患者202名を対象に、人工膝関節全置換術、大腿骨近位部骨折後骨接合術、大腿骨人工骨頭置換術、手術を伴わない脊椎圧迫骨折の4群に分類し、STARの左右差および一致度について疾患別に比較・検討しました。 結果は、人工膝関節全置換術および大腿骨近位部骨折後骨接合術群では、手術側のSTARが非手術側と比較して有意に高い値を示し、人工膝関節全置換術群では、他の疾患群に比べ、手術側と非手術側の一致度が最も低く、ISarcoPRMに基づく骨格筋量低下の該当率においても、他の疾患群に比べ最も低い結果が得られました。さらに、大腿骨人工骨頭置換術では、手術をしていない脊椎圧迫骨折群と同等の左右差および一致度でした。 これらの結果から、STARにおける手術に伴う腫脹の影響は、疾患により異なることが示唆されます。よって、急性期運動器疾患患者においてISarcoPRMを用いたサルコペニアの判定には、手術側ではなく非手術側のSTARを使用するように提案できると考えられます。 *サルコペニア:加齢に伴う進行性の骨格筋量および筋力低下と定義されており、転倒、骨折、入院、死亡のリスクが高い疾患である 今年の学会テーマは、「運動器理学療法におけるアウトカムを確立する」であり、「何をもって理学療法の成果を評価するのか」という問題について多くの議論がなされておりました。私自身も日々の臨床で頭を悩ませる課題であり、講演やシンポジウムを非常に興味深く聞くことができました。特に、高齢患者を対象とした際には、主疾患とは別に、他疾患併存、低栄養や認知機能低下など様々な問題を抱えることが多く、より包括的な視点で理学療法介入を行う必要があることを再認識しました。 最後に、今回の発表に多大なご指導をいただきました松本准教授、地域リハビリテーション研究室の皆様、職場のスタッフに心より感謝申し上げます。 畿央大学大学院 健康科学研究科 博士後期課程1年 池本 大輝 地域リハビリテーション研究室 関連記事 地域リハビリテーション研究室大学院生・研究員の学会での活躍をご紹介~健康科学研究科|KIO Smile Blog 地域リハビリテーション研究室の学生・教員が World Physiotherapy Congress 2025 で発表 ~ 健康科学研究科 第11回日本地域理学療法学会学術集会で大学院生と修了生(客員研究員)が発表~健康科学研究科
2025.12.12
12/21(日)無印良品 イオンモール橿原「あさかつ」
イベントチラシ 申込フォームはこちら 関連記事 無印良品あさかつレポート 第1弾「いきいき!ウォーキング、野菜スープ試食会」 無印良品あさかつレポート 第2弾「呼吸と姿勢で整うチェアヨガ」 無印良品あさかつレポート第3弾 「爽やかモーニングストレッチ」「おくらと生姜のスープ試食」 無印良品あさかつレポート第4弾 代謝アップでぽかぽか!冬の「筋トレ&コンボウォーク」
2025.12.08
無印良品あさかつレポート第4弾 代謝アップでぽかぽか!冬の「筋トレ&コンボウォーク」を開催しました!
畿央大学では、地域のみなさまの健康づくりをサポートするため、無印良品イオンモール橿原で開催されている健康イベント「あさかつ」に協力し、継続的に取り組みを進めています。12月7日(日)理学療法学科 3回生4名 教員1名で、代謝アップの筋トレメインの運動プログラムを行いました。 ▼▼ 前回の「あさかつ」の様子はこちらから ▼▼ 無印良品あさかつレポート 第3弾「爽やかモーニングストレッチ」「おくらと生姜のスープ試食」 今回は定番の血圧測定に加えて、握力測定も実施しました。健康づくりは「自分の身体を知ること」からスタートです。大人になると、体力測定をする機会がなくなるので、久々の握力測定でしたが、60㎏を超える方もいて、こちらもびっくりです!初めて参加される方もいらっしゃいましたが、学生との会話を楽しんでいただきながら、和やかな雰囲気で始めることができました。 まずは、松本から、健康づくりのためには、 筋トレは週2〜3回が推奨されていること、血圧が上がり過ぎないように、息を止めず、数字を声に出してカウントしながら行うことを説明しました。 早速、学生が事前に考えてきた 「筋トレタイム」!今回は参加者全員にセラバンドというゴムバンドをお配りし、座位でもできる筋トレを体験していただきました。 学生が近くでフォームを確認し、「どこの筋肉に効いているか」を一緒に感じながら進め、参加者のみなさんも「効いてる!」という声もいただきました。その後は、少しずつ負荷を上げ、自重トレーニングとして、スクワットや踵上げなど計6種目を実施しました! 後半は恒例の「店内ウォーキング」。 店舗内は開放感があり、自然を感じることができるようなデザインで、長い通路を広々と使用できるのも店内ウォーキングは醍醐味です。 学生から意識していただきたいこととして、背筋を伸ばして・踵からつく・腕はひくことを説明し、シャキシャキコースとゆっくりコースに分かれて、ウォーキングが始まりました! 今回の脳トレは新ネタとして「後出しジャンケン」を取り入れました!学生が出した手に合わせて、参加者のみなさんが瞬時に反応。 特に「わざと負ける」場面では、時間がかかる、思わず間違う、その結果、みんなで笑い合うという温かいシーンがたくさん見られました。 筋トレとウォーキングを組み合わせて、合計約40分の運動で、身体も心も頭もスッキリします。 寒い朝にもかかわらず、「身体が温まった!」「スッキリした!」という声が聞かれました。 中には、「継続して参加していたら、体力がついてきて内容にも慣れてきました!」 という嬉しいお声もいただきました。 「あさかつ」が、少しずつ参加者のみなさんの健康づくりに役立っていることを実感できました。 参加学生の感想 参加者さんが積極的に参加してくださり、笑顔で生き生きとされていたのが印象的でした。また、それを見た自分たちも自然と笑顔になり、楽しく、やりがいを感じました。朝からの筋トレでしたが笑顔で帰っていただけて嬉しかったです! 小林 穂高・津田 逸朗 前回のチェアヨガに引き続き、今回の筋トレも参加させていただきましたが、みなさんとても意欲的で動きの質問も多くいただきました。学生が主体となって動き方や筋肉の説明など詳しく説明できたのがとても良かったと思います。 店内ウォーキングの内容も基礎的な部分は変えず、細かい部分を少しずつ変えたことでリピーターの方もとても楽しそうにご参加いただけたのでその点も良かったと思いました。 梶原 史絵 今回の活動では、みんなで運動メニューを考える中で、負荷量の調整や狙った筋肉へのアプローチなど、普段学内で学んでいる内容を実際の場面に結びつけて考えることができました。先生からのワンポイントアドバイスも随所にいただき、より効果的な運動を提供できたと感じました。 ウォーキングの時間では、参加者の皆さんが笑顔で取り組んでくださる場面が多く見られ、それが私たち自身の自信にもつながりました。地域の方と直接関わり、その中で「笑顔になってもらえた」と実感できたことは、自分たちの学びへのモチベーションにもつながり貴重な経験になりました。 西村 茉帆乃 12月に入り、朝の冷え込みが一段と厳しくなってきました。外のウォーキングが続けにくい季節ですが、無印良品の広い店内は適温で快適。天候や気温の心配なく、安全に身体を動かすことができます。 次回、畿央大学が協力する『あさかつ』12月21日(日)は健康栄養学科と理学療法学科のコラボ回になります。「肩こり・腰痛ストレッチ+コンボウォーキング + 無印良品『すぐ使える緑の野菜』を使った『緑の野菜とウインナーの豆乳みそスープ』試食つき!(仮)」 「運動 × 食」で身体の内外から元気になれる内容をご用意しています。みなさまのご参加を心よりお待ちしております。 理学療法学科 准教授 松本大輔 関連記事 無印良品あさかつレポート第3弾 「爽やかモーニングストレッチ」「おくらと生姜のスープ試食」 無印良品あさかつレポート 第2弾「呼吸と姿勢で整うチェアヨガ」 無印良品イオンモール橿原「あさかつ」に理学療法学科・健康栄養学科の学生が協力しました。
2025.12.05
「重り×速度」が脳による歩行修正を促進-重り負荷は「速く歩く」ことで中枢神経系の適応を引き出す-~ニューロリハビリテーション研究センター
歩行には、脚の重さや速さの変化による誤差を感知し、徐々に動きを修正・適応・学習する機能があります。畿央大学大学院健康科学研究科(修了生/現 トヨタ記念病院)の本川剛志氏と森岡周教授(畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター・センター長)らは、健常成人を対象に「片脚への重り」と「歩行速度」の組み合わせが、この学習効果に与える影響を検証しました。その結果、単に重りをつけるだけでなく、「重い×速い」という高強度の条件下でのみ、歩幅や関節運動に顕著な学習(遅延適応)と、重りを外した後も効果が続く現象(残効)が確認されました。これは、リハビリテーションにおいて歩行の修正を促すには、負荷と速度を組み合わせた強度の設計が重要であることを示唆する成果です。この研究成果はHuman Movement Science誌(Effects of Unilateral Leg Weight Perturbation Intensity on Spatiotemporal Gait Parameter Symmetry and Lower Limb Muscle Activity: An Exploratory Laboratory Study in Healthy Adults)に掲載されています。 本研究のポイント 「重い×速い」高強度条件のみで、歩幅や関節角度などの空間的指標に学習効果(遅延適応・後効果)が認められました。 一方、スイング時間などの時間的指標には学習効果が生じず、脳による学習よりも即時的な調整に依存することが示唆されました。 負荷と速度の条件により筋活動パターンが異なることから、リハビリにおける適切な「処方設計(重さ・速さ)」の重要性が示されました。 研究概要 私たちの脳には、歩行中に脚の重さや環境が変化しても、その誤差を感知して少しずつ動きを修正し、最適なパターンを学習する能力(適応)が備わっています。この学習効果は、重りなどの刺激を外した後もしばらく残ることがあり、これを「残効(aftereffects)」と呼びます。 リハビリテーションの現場では、脳卒中などによる歩行の左右非対称性を改善するために、片脚に重りをつけて歩く手法が用いられます。しかし、どのような「重さ」と「歩行速度」の組み合わせが、脳(中枢神経系)による効果的な運動学習を引き出すのかについては、これまで十分に分かっていませんでした。 畿央大学大学院 健康科学研究科(修了生/現所属:トヨタ記念病院)の本川剛志氏、同大学 ニューロリハビリテーション研究センターの森岡周教授らの研究チームは、健常成人15名を対象に、片脚に重りを装着してトレッドミルで歩く実験を行いました。実験では、負荷の強度を変えるために「①軽い×速い」「②重い×遅い」「③重い×速い」という3つの条件を設定し、歩幅(ステップ長)の対称性や関節の角度、筋肉の活動パターンがどのように変化するかを詳細に解析しました。 その結果、最も負荷が高い「③重い×速い」条件においてのみ、歩行中に徐々に対称性が改善していく「遅延適応」という学習プロセスが明確に観察されました。さらに、重りを外した後も強い「残効」が現れ、歩幅や膝・股関節の動きに学習効果が定着しやすいことが示されました。 一方、他の2条件(軽い×速い/重い×遅い)では、重りを外した後の「残効」は見られましたが、歩行中の明確な「遅延適応」は生じませんでした。これは、負荷が不十分な場合、脳が積極的に動きを予測して修正する(フィードフォワード制御)までには至らない可能性を示唆しています。また、歩行のリズム(時間的指標)は空間的な動き(歩幅など)とは異なり、学習効果が残りにくいことも明らかになりました。 本研究の新規性は、歩行の左右差を修正するためには、単に重りをつけるだけでなく、「速く歩く」ことを組み合わせた高い強度の負荷設定が、脳の学習機能を最大限に引き出す鍵であることを体系的に示した点にあります。 この知見は、「どの脚に、どれだけの重さをつけ、どのくらいの速さで歩けばよいか」という、効果的なリハビリテーションプログラムを設計するための科学的な根拠となります。今後は、実際に歩行障害を持つ患者さんへの応用が期待されます。 研究内容 歩行中に脚の重さなどの環境が変化すると、私たちはその誤差を感知して動きを修正し、徐々に新しいパターンを学習します(遅延適応)。この学習効果は、環境が元に戻っても一時的に残存すること(後効果)が知られています。本研究では、リハビリテーションへの応用を見据え、「重さ(負荷量)」と「歩行速度」の組み合わせが、この学習プロセスにどのような影響を与えるかを検証することを目的としました。 健常成人15名を対象に、片脚に重りを装着してトレッドミル歩行を行う実験を実施しました(図1)。条件は、負荷(体重の3%または5%)と速度(3.5 km/hまたは5.0 km/h)を組み合わせた「①軽い×速い」「②重い×遅い」「③重い×速い」の3パターンとし、別日にランダムな順序で測定しました。 各条件のプロトコルは、ベースライン(5分)→ 重りありの適応期(10分)→ 重りなしの脱適応期(5分)とし、ステップ長(歩幅)とスイング時間(脚を振る時間)の対称性、下肢屈伸角度、筋活動を計測しました。 図1.実験環境および条件とプロトコルの概略 データ解析では、各時期(ベースライン:BL、適応期:EA/LA、脱適応期:EP/LP)から10歩ずつを抽出し、統計的に比較しました。 実験の結果、最も高強度である「重い×速い」条件においてのみ、ステップ長の対称性と下肢屈伸角度の両方で、明瞭な遅延適応(徐々に対称性が改善する現象)と、強い後効果が確認されました(図2、3)。 一方、「軽い×速い」や「重い×遅い」条件では、ステップ長には後効果が見られましたが、関節角度の変化に顕著な後効果は認められませんでした。また、時間的な指標である「スイング時間の対称性」は、どの条件でも後効果を示しませんでした。 図2.ステップ長(歩幅)とスイング時間(脚を振る時間)の対称性の変化 ※各時期の定義 ・BL(Baseline):ベースライン期終盤の10歩 ・EA(Early Adaptation):適応期開始直後の10歩 ・LA(Late Adaptation):適応期終了直前の10歩 ・EP(Early Post-adaptation):重り除去後(脱適応期)開始直後の10歩 ・LP(Late Post-adaptation):重り除去後(脱適応期)終了直前の10歩 図3.下肢の関節角度(屈伸)における遅延適応と後効果 歩行周期全体を通した関節角度の変化(SPM1D解析)。 上段の**「低重量/高速度」条件では、重り側(摂動側)の振り出し動作において、初期(EA)から後期(LA)にかけて元の動きに戻る遅延適応が見られた(上部赤矢印)。 下段の「高重量/高速度」条件では、重りをつけていない側(非摂動側)において遅延適応**(下部赤矢印)が生じ、重りを外した後には両脚の蹴り出し動作(立脚後半)に強い後効果が出現した(右側赤枠)。これらの結果は、条件によって学習の現れ方が異なることを示している。 これらの結果から、重い負荷と速い歩行の組み合わせは、感覚的な誤差信号と筋肉への出力要求を高め、その場しのぎの修正(フィードバック制御)だけでなく、脳による予測的な制御(フィードフォワード制御)を強く動員させると考えられます。これにより、空間的な運動パターン(歩幅や関節角度)の学習が促進されたと解釈されます。対照的に、時間的なリズム調整は即時的な反応に依存しやすく、学習効果が残りにくい特性があることが示唆されました。 本研究は、歩行のリハビリテーションにおいて、「どの脚に・どれだけの重さを・どの速さで」**という処方設計が、再学習の効果を決定づける重要な要素であることを示しています。 本研究の臨床的意義および今後の展開 本研究は、「重さ×速さ」の強度が歩行学習の効果を左右し、特に「高負荷×高速度」条件が空間的パターンの学習を強く促進することを実証しました 。これは、リハビリテーションにおける「どの脚に・どれだけの重さを・どの速さで」という科学的な処方設計の基盤となります 。今後は、脳卒中後の歩行障害に対する安全性を検証しつつ、個々の歩行特性に合わせた負荷設定や、日常歩行への波及効果を含めた臨床ガイドラインの構築を目指します。 論文情報 Motokawa T, Terasawa Y, Nagamori Y, Onishi S, Morioka S. Effects of unilateral leg weight perturbation intensity on spatiotemporal gait parameter symmetry and lower limb muscle activity: An exploratory laboratory study in healthy adults. Hum Mov Sci. 2025 Nov 4;104:103426. 問い合わせ先 畿央大学大学院健康科学研究科 修士課程修了生(現所属:トヨタ記念病院) 本川剛志 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 教授 森岡 周 Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: s.morioka@kio.ac.jp
2025.12.05
就職レポートNo.840(企業/理学療法士)理学療法学科
就職活動を終了したばかりの学生のリアルな声を紹介する「就職レポート」、第840弾! 理学療法学科4回生 塔本 廉大郎さん 企業(理学療法士) 内定 あなたがその職種を志したきっかけを教えてください。 高校1年生の時に、学校開催の大学見学で畿央大学を見て、入学を決めました。理学療法士を目指したのは、「何か自分の強みを作って、その強みが誰かの役に立てるような仕事に就きたい」と考えたのがきっかけです。「誰でもできる仕事」ではなく、「自分だからできる仕事」に就きたかったので、理学療法士を選びました。あとは、人の構造やメカニズムについて知りたいと考えたのも、理由の一つです。 畿央大学での学生生活を振り返ってどうでしたか? 充実した4年間を過ごすことができたと思います。特に、私は学業に一番力を入れてきました。理学療法学科は、定期試験から普段の課題まで、大変なことばかりだったので、一番時間をかけた部分だと感じています。しかし、普段ずっと勉強している分、部活動やイベントなどはすごく楽しむことができましたし、何よりいいリフレッシュになったと考えています。資格取得は学生のうちにやっておいて良かったと感じています。資格取得は就職に役立つということもありますが、それ以上に勉強習慣が身に付いたことが一番の成果だと考えています。一日や一週間では合格できないことが多いので、資格取得を通じて日ごろから勉強する大切さを実感したと同時に、コツコツと継続すれば少しずつでも成長できることを感じました。 就職活動について、その就職先に決めた理由を教えてください。 理由は2つあります。一つは、「予防領域で専門性を活かしたい」と考えたからです。理学療法士は「治療」のイメージが強いと思いますが、運動指導や姿勢・動作改善などは病院以外でも活きると考えています。臨床実習で患者さんと関わる中で、リハビリにすごく苦労されている姿を多く見てきました。その姿を見てきて、「病気を発症する前に予防できたら、より人生長く楽しめるのでは?」と考えました。 もう一つは、「自分の趣味を活かすことができる仕事がしたい」と考えたからです。これから仕事をするとなると、約45年、もしくは50年働く時代になっていると考えられます。自分の人生の大半を占める仕事に、自分の趣味を活かすことができれば、人生楽しくなりそうと考えました。これらの理由から、自分の趣味が活かせる企業を選びました。 就職活動を振り返っていかがでしたか? 「計画を立てて自分のペースで就職活動すること」が、大切だと感じました。理学療法学科は、3回生の2月下旬から実習が始まり、4回生の前期はすべて実習です。合計で約半年間の実習があるため、なかなか就職のことについて考えるのが難しかったです。実習が終わってから、毎日少しずつ自己分析をしたり、様々な病院や企業の見学会に行ったりして、就職先を決めていきました。周りの人が徐々に内定しているという情報は聞いていましたが、自分のペースでコツコツ進めていこうと思って頑張りました。就職活動進めていく中で、とてもお世話になったのがキャリアセンターの方々です。私は悩むとすごく時間がかかってしまうので、すぐにキャリアセンターの方に相談することを心がけていました。大変で忙しい就職活動でしたが、社会人で必要なスキルや知識を得ることができたと感じています。 就職活動で役立ったツールを教えてください。 「自己分析シート」はとても役に立ちました。面接は短時間なので、その中で「いかに自分の魅力を伝えることができるか」を考えていました。自分という人間はどのような人間かを視覚的に捉えることができるのが「自己分析シート」でした。質問内容を全て予測して、それに対する回答を用意するのはほぼ不可能ですし、棒読みになってしまう可能性が高く、自分の魅力が伝わらないと考えました。「自己分析シート」をしっかり活用することで、どんな質問にも何かは答えることができるので、黙ってしまうことがなくなりました。この「自己分析シート」はおすすめです!(笑) 後輩のみなさんへメッセージをお願いします! 畿央大学の理学療法学科は本当に大変だと思います。他大学と比べると、勉強量は圧倒的に多いし、授業数も多い。課題も多い。遊ぶ時間も少ない。もしかしたら「しんどい」とか「もう辞めたい」と思うことがあるかもしれない。でも今苦労している分、今後必ず役に立つと思っています! 無駄になるなんてことはないと思います!定期試験や就職活動など大変だとは思いますが、友達と一緒に勉強して、就職活動の時にはキャリアセンターの方々をたくさん頼って、時にはリフレッシュする時間も作って、学生生活を楽しみながら頑張ってください!!応援してます!!
2025.12.04
無印良品あさかつレポート第3弾 「爽やかモーニングストレッチ」「おくらと生姜のスープ試食」
2025年11月30日(日)、無印良品イオンモール橿原で開催された健康イベント 「あさかつ」に、畿央大学(理学療法学科・健康栄養学科)が協力し、運動プログラムと無印良品の食材を使ったスープの試食を行いました。 ▼▼ 前回の「あさかつ」の様子はこちらから ▼▼ 無印良品あさかつレポート 第2弾「呼吸と姿勢で整うチェアヨガ」 今回の運動テーマは… 美しい姿勢に繋がり、手軽にできるモーニングストレッチ 脳と身体を一緒に使う コンボウォーク(いきいき!ウォーキング) の2本立てです。 ディスプレイで季節を感じながらのウォーキング 運動前には全員の血圧測定を行います。 高取先生によるストレッチで、ゆっくり気持ち良く筋肉を伸ばしました。誤嚥防止のための胸郭ストレッチなどを行い、体をほぐしたところで、ウォーキングを開始。 後半は、開店前の無印良品の広いフロアを活かし、身体と脳を刺激する「コンボウォーク」。しゃきしゃきグループとゆっくりグループにグループ分かれ、自分に合ったペースで参加してもらいました。 ウォーキングは、学生が主体となり、正しい姿勢とフォームを意識しながら、脳トレ歩行(3の倍数で手をたたく)、綱渡り、速歩などの多機能ウォーキングを行いました。 店舗内は、クリスマスとお正月のディスプレイになっていて、歩き回るのがとても楽しかったです。 身体を温める簡単レシピをご紹介 運動の後は、運動の後は本と喫茶ラウンジへ移動。 今回は、「おくらと生姜のほっとスープ」を食べていただきました。このスープは、本学のヘルスチーム菜良の学生(管理栄養士のタマゴ)が、無印良品の商品「すぐ使える ねばねば野菜」「水餃子」「素材を生かしただしパック飛魚とかつお」を使ってレシピ開発した、とろみ×香り×旨みで、心も体もほぐれる和洋折衷スープです。 健康栄養学科の野原先生・岩田先生と学生がレシピと商品の紹介をしました。 寒くなる時期にぴったりな体が温かくなることだけでなく、鍋を準備するだけで作ることのできる作りやすさもこのレシピのポイントです。 適度な運動と試食で食欲が増進され、レシピの食材を購入されたり、おにぎりセットを追加注文して食べられていた参加者もいらっしゃいました! レシピのご紹介 あさかつvol.5 実施メニューのご紹介 次回、畿央大学が協力する『あさかつvol.5』は、12月7日(日)です。 ▶ 代謝アップでぽかぽか!筋トレ 寒い冬・冬太り対策に、ご自宅でもできる、代謝アップとスタイルを改善につながる筋トレです。 ▶ いきいき!ウォーキング(コンボウォーク) 参加申込は無印良品HPから可能です。ご参加をお待ちしております!! 関連記事 無印良品あさかつレポート 第2弾「呼吸と姿勢で整うチェアヨガ」 無印良品イオンモール橿原「あさかつ」に理学療法学科・健康栄養学科の学生が協力しました。
2025.12.02
12/7(日)無印良品 イオンモール橿原「あさかつ」
イベントチラシ 申込フォームはこちら 関連記事 無印良品あさかつレポート 第1弾「いきいき!ウォーキング、野菜スープ試食会」 無印良品あさかつレポート 第2弾「呼吸と姿勢で整うチェアヨガ」


