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理学療法学科の新着情報一覧

2016年の理学療法学科の新着情報一覧

2016.07.01

平成28年度 理学療法特別講演会のお知らせ

特別講演会は、毎年、畿央大学卒業生に向けてリカレント教育(卒業後も幅広い知識を養う)を兼ねて行っています。   今回の理学療法特別講演会では、現在、平成記念病院での臨床に加えて、畿央大学大学院の客員研究員としてご活躍されている徳田光紀先生(畿央大学理学療法学科1期生)をお招きし、大腿骨頚部骨折術後の理学療法についてご講演頂きます。大腿骨頚部骨折に対する理学療法の最新知見と徳田先生が実践している疼痛コントロールや筋力増強のための物理療法研究も含めてお話し頂きます。   なお本講演は、受講料1000円にて卒業生以外の医療関係者にも公開させて頂きます。   日 時 2016(平成28)年12月18日(日)  14:00~18:00  (13:30~受付) 会 場 畿央大学 L棟1階 L103講義室 講演 14:00~16:00 「大腿骨頚部骨折術後の理学療法の理論と実際」 徳田光紀 先生 平成記念病院 リハビリテーション科 主任 / 畿央大学大学院健康科学研究科 客員研究員 懇親会 16:20~18:00 講演会終了後、懇親会を予定しています。軽食・ソフトドリンクを用意しています(無料) 受講料 全て無料 (卒業生以外は1000円)   申込方法 下記①~⑥を明記のうえ、下記宛先にメールで申込みしてください。受講証の発行は致しません。当日、直接会場にお越しください。 ①氏名(ふりがな) ②卒業年度 ③住所(郵便番号から) ④電話番号 ⑤メールアドレス ⑥所属先(団体名、病院名等) 申込み締め切り 2016年12月14日(水)必着   宛先 E-mail:dousoukai@kio.ac.jp (畿桜会同窓会事務局) (件名に「理学療法特別講演会」と明記) お問合せ TEL:0745-54-1603(担当:増田、伊藤) ※公共交通機関を利用してご参加ください。

2016.06.16

TASK(健康支援学生チーム)活動レポートvol.25~6月は外部講師による勉強会!

こんにちは!健康支援学生チームTASK※、健康栄養学科3回生の村上と横田です!6月11日(土)におこなわれたTASK勉強会について報告します。今回のテーマは「ウィメンズヘルスとキャリアデザイン」ということで、神戸国際大学の荒木先生にお越しいただき、講演をしていただきました。 ※TASKはThink, Action, Support for Health by Kio Universityの略称です。学科の枠を越えて協力し合いながら、地域住民の方々や畿央生の健康支援を目的として活動しています。 まずはじめに、1年後・5年後・10年後に自分がどうなっていたいかをそれぞれ紙に書きました。次に、妊娠や出産時の母体の身体的・精神的変化などについてスライドを用いて説明してくださいました。先生自身の経験談を交えてお話ししてくださったので、教科書や授業ではなかなか学ぶことのできないことまで知ることができました! 続いてキャリアデザイン、特に主に社会での女性の働き方について教わりました。例として、理学療法士として働いている妊婦さんにおける出産過程の現状が挙げられていたのですが、妊婦さんを配慮する制度があるのにもかかわらず、それを知らない人が多いことで6割の妊婦さんが勤務先の施設とのトラブルを経験しているということに驚きました。日本では、男女平等に働こうという意識が完全には浸透していないため、女性が働きにくい環境となっていることを知りました。とても印象に残っているのは、女性が出産後退職しそのまま専業主婦になった人と比べて、大学卒業後60歳の定年退職まで正社員で働き続ける人のほうが約2億円多く生涯賃金を得られる、ということです!びっくりですね! 最後に、今回のお話を聞いて、もう一度1年後・5年後・10年後の自分について考え直し、紙に書きました。それをグループの人たちで見せ合い、共有しましたが最初に書いた時よりも、なりたい自分を明確にかけていた人が多かったです! 自分の将来について具体的に考えるよいきっかけとなりました(^^) \最後にみんなでお決まりの、TASKのT~!/ ●TASK関連の情報はTASK(健康支援学生チーム)活動レポートで、詳しくご覧になれます。

2016.06.15

学生広報スタッフblog vol.209~理学療法学科の新入生歓迎会レポート!

こんにちは、学生広報スタッフのKです。最近、梅雨入りして雨が降ることが多くなりましたね。理学療法学科1回生は大変なテストも一段落してきたのではないのでしょうか!   報告が遅くなりましたが、今回は少し前にあった理学療法学科の新歓について書こうと思います!5月28日(土)に、石川河川公園で新入生歓迎会をしました。1回生はほぼ全員参加する形で、あわせて約120名が集まりました!     途中から雨も降りだして中々火がつかなかったりしたのですが、何とか1回生が来るまでに間に合いました。いろんな1回生と話すことができたり、2回生同士でも知らないことがわかったりと、楽しくおいしくBBQを楽しむことができました!     BBQの後は、レクリエーション!グループ対抗の4択クイズとジェスチャーゲームを行いました。 4択クイズでは、理学らしい「胸鎖関節は何関節でしょう?」という問題から「畿央大学の校歌に畿央大学は何回出てくるか?」「大地の林檎とは何の野菜でしょうか?」までさまざまな問題が出題されました。 ジェスチャーゲームは、班の代表が一人前に出てジェスチャーをし、ほかの人が一緒になって考えるのですが、お題が「骨盤の挙上」などのこれまた理学っぽいものからスマートフォンなど様々なものがあり、たくさん笑わせていただきました!笑     毎年同じ場所で何年も行われている理学療法学科の新歓ですが、企画者さんや今回準備にたくさんの時間を割いてくれた人のおかげで、今年もみなさんが本当に楽しめた新入生歓迎会になったのではないでしょうか! 私は今回皆さんのキラキラの笑顔を写真に収めることができてとても楽しかったです。これからどんどん忙しくなると思いますが、この貴重な機会をきっかけに縦と横の交流を大事にできたらいいですね!   ▼企画した理学療法学科2回生

2016.06.14

平成28年度ニューロリハビリテーションセミナー機能編Aが開催されました。

日本全国から300名をこえるセラピストが集結! 2016年6月9日(土)、10日(日)の2日間にわたり、「ニューロリハビリテーションセミナー機能編A」が開催されました。北は北海道から南は沖縄まで日本全国から300名をこえる理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、柔道整復師など臨床で働くセラピストが畿央大学に集結しました。申込開始後すぐ満席になるほどの人気のセミナーですが、今年もわずか12分で定員に達しています。 1日目は松尾篤教授による「情動の神経機構」から始まりました。『(情動は、)理屈じゃない』をオープニングに紹介され、理屈ではない「情動」を科学した知見についてご紹介頂きました。続いて、前岡浩准教授よる「記憶の神経機構」では、認知症をはじめ何らかの記憶に問題を認める事例の基礎となる記憶に関わる中枢神経領域およびネットワーク、神経科学的メカニズム、分子メカニズムについてお話しして頂きました。第3講座、大住倫弘助教の「視覚・体性感覚の神経機構」では、視覚や体性感覚処理やそれらの変換・統合過程に特異的な症状の認められる視覚性運動失調、自閉症、慢性疼痛疾患の幅広い知見を交えながら講義して頂きました。初日最後の森岡周教授による「注意の神経機構」では、「注意」研究の歴史や方法論から始まり、「注意」のトップダウン処理・ボトムアップ処理に関わる脳領域や神経ネットワークについて、基礎研究と主に半側空間無視に関する臨床研究の両面から解説して頂きました。 2日目は言語聴覚士である河村民平客員研究員による「言語の神経機構」からスタートし、音・語の認知、語の意味処理、文章の理解と生成、言語の学習という一連の流れで説明して頂きました。そして、信迫悟志助教による「上肢運動制御の神経機構」では、到達運動に関わる背側‐背側経路、把握運動に関わる背側‐腹側経路の神経メカニズムに基づいて、物体を見てからそれに対して到達・把握運動が生じるまでのプロセスを概説して頂きました。第3講座、岡田洋平准教授による「姿勢制御の神経機構」では、ヒトの姿勢制御に重要である前庭感覚、視覚、固有感覚、触覚などの各論を概説して頂き、ヒトは状況に応じてそれらの感覚をどのように重みづけているのか、その神経機構はどのようなものなのかを紹介して頂きました。そして、機能編Aラストの講座である冷水誠准教授による「運動学習の神経機構」では、誤差学習に関わる小脳の機能から丁寧に噛み砕いて講義して頂き、学習についての神経システムにおける最新の知見を紹介して頂きました。 セミナー期間中には昼休みの時間を利用してニューロリハビリテーション研究センターや実験室の見学会をしたり、初日の夜には懇親会をしたりと、参加された先生方と研究センタースタッフが交流する機会にも恵まれました。 10月には「機能編B」、2017年2月には「病態・臨床編」が開催されます。参加される先生方のお役に少しでも立てるように内容をさらに洗練させていく予定です。 また研究センター主催で7月30日(土)・31日(日)に身体運動制御学/高次脳機能学とニューロリハビリテーション研究会が開催予定で、招待講演、指定演題発表、ポスター発表などセミナーとは異なる学びの場、研究の場を提供いたします。ぜひご参加ください。 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 助教  大住倫弘

2016.06.09

平成28年度運動器リハビリテーションセミナー「エビデンス編」を開講しました。

平成28年度の運動器リハビリテーションセミナーが始動!   平成28年5月22日(日)、「骨にかかる力」「高齢者の運動機能と免疫機能」「メカニカルストレスが関節に与える影響について」「運動器検診の動き」の4つのテーマを軸に、運動器リハビリテーションセミナーエビデンス編が本学にて開催され、35名(うち卒業生2名)が参加しました。   運動器に関する基礎的知識から応用・関連知識に加え、運動器検診についての講演もありました。運動器の健康はADLやQOLの維持、健康寿命の延伸にも大きく影響します。ロコモティブシンドローム、虚弱とサルコペニアなど運動機能の低下予防だけでなく、運動器検診にみられるように運動機能の向上にも我々理学療法士は目を向ける必要があります。私たちもセミナーを開催する度に、参加者の皆さんと共に多くのことを学び、吸収する意欲がわいてきます。本セミナーをさらに盛り上げ、興味を持っていただけるよう今後も努力していく所存です。 理学療法学科 教授 峯松亮     リカレントを目的とした本セミナーですので、例年は畿央大学の卒業生が多くを占めるのですが、今回はほとんどが一般聴講生という構成となりました。こうなりますと、講師陣の緊張感もなお一層上がります!(卒業生ならテンションが上がらないというわけではありません!) 「エビデンス編」ということで、最新の情報や動きなどについて各分野の教員が講義しました。その膨大な情報量に講義後も多くの聴講者が講師に質問に行く光景が印象的でした。運動器(整形外科系)検診については学童期の検診が平成28年度より開始されたことがまだまだ医療現場では知られていないこと、検診自体の問題点などを聴講者より講師が逆に習うという一コマもありました。 何より講師陣が楽しみにしているこの運動器リハビリテーションセミナー!次回、上肢・体幹編以降も様々なコンテンツを用意してお待ちしております。お楽しみに! 理学療法学科 准教授 福本貴彦 【次回以降のプログラム詳細は下記URLよりご覧いただけます】 平成28年度運動器リハビリテーションセミナー

2016.06.03

台湾での海外インターンシップに向けて準備スタート!~理学療法学科

理学療法学科3回生16名が、台湾にインターンシップへ!  2016年1月に中国医薬大学 China Medical University(台湾)と大学間提携を締結し、理学療法学科としては初めて9月8日(木)~13日(火)に海外インターンシップを実施する予定です。希望者を募ったところ、3回生16名の参加が決定しました。4月からは授業の空いている時間を活用し、みんなで集まって準備に取り掛かっています。     現在は『日本について』や『畿央大学について』、『日本の医療について』などいくつかのトピックスに関して調べてまとめあげ、プレゼンテーションするというところまで到達しました。また、その一方で、海外に渡航するのが初めての学生たちもいますので、パスポートを申請したり、海外渡航に関する心得なども学んだり、とすべてにおいて新しい学習経験を積んでおります。これからは、このまとめ上げたプレゼンテーションを英語にしていき、そして、それを英語で紹介すること、さらには日常的な英語コミュニケーションを身につけるべく計画を学生たちが率先して企画しています。 現在は、木曜日の4コマ、5コマで集まって活動していますが、それ以外にも、海外インターンシップのLINEグループを作成し、帰ってからも色々とディスカッションしています。さらにこれからは、金曜のお昼休みにみんなで集まって、英会話のレベルアップに取り組むようです!!もちろん教員たちも参加してレベルアップしていきます。今後の展開が非常に楽しみな海外インターンシップです。   理学療法学科 教授 今北英高 【関連記事】 中国医薬大学と大学間提携(MOU)を締結しました~理学療法学科

2016.06.02

健康科学研究科博士後期の大学院生が、第51回日本理学療法学術大会で「最優秀論文賞」を受賞!

平成28年5月27(金)~29日(日)に札幌コンベンションセンターにて第51回日本理学療法学術大会が行われました。今学会は、日本における理学療法士の学会で最も大きな学術大会であり、12の分化学会から成り立っています。その中、第50回日本理学療法学術大会における受賞者,そして日本理学療法士学会編集発行の2015年度「理学療法学」に掲載されている研究論文から選出され、それらに対する表彰式が行われました。私(今井亮太)は、「理学療法学第42巻1号」に掲載された原著論文「橈骨遠位端骨折術後患者に対する腱振動刺激による運動錯覚が急性疼痛に与える効果-手術後翌日からの早期介入-」が最優秀論文賞となり、今学会で表彰されました。これで私自身、5度目の表彰・受賞となりました。     本研究論文は、橈骨遠位端骨折術後患者に対し、あたかも自分の手が動いているかのような錯覚(腱振動刺激を用いた)を惹起させることで、痛みや痛みに対する不安、関節可動域への効果検証を行ったものです。結果、介入1週間後に痛み、心理面、関節可動域に有意な改善を認め、さらに2ヵ月後まで効果が持続することを明らかとしました。 本研究結果の理学療法への示唆は、疼痛理学療法においては、対象者の不動期間、痛み経験、破局的思考、不安を考慮した理学療法の実施が重要であるという点と、腱振動刺激は痛みの知覚をさせることなく、運動錯覚を惹起させることが可能であり、術後翌日といった早期介入が可能な有効な手段であることを示した点にあります。さらに、急性疼痛の軽減だけでなく、その後の痛みの慢性化防ぐことができる可能性がある方法であることも示しています。     現在はこの効果機序を検証するための研究を行っています。これにより、本介入方法の適応・不適応をより明確にすることができ、臨床で広く一般化された方法として使用されることを目的としています。 私が研究対象としている「痛み」は、不快な知覚、あるいは情動体験と定義されています。恐怖や嫌悪だけでなく不安や妬みなども痛みを修飾します。さらに、不快な知覚は人それぞれ違っており、バックグラウンドや生活環境によっても痛みは増悪することも考えられます。そのため、痛みに対するリハビリテーションは病態を多角的に捉え、対応することが求められています。私が所属する畿央大学大学院神経リハビリテーション学研究室、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターでは、「高次脳機能学部門」「社会神経科学部門」「身体運動制御学部門」「発達神経科学部門」の4つの領域で研究を行っています。大学院での授業では包括的にすべての講義を聞き、ゼミでは様々な分野から指摘・助言を頂ける環境です。このような研究領域を超えたコミュニケーションを図れることは、ニューロリハビリテーション研究センターの強みであり、このような環境で研究を行えたからこそ、今回の受賞に繋がったものと考えています。     最後に、研究を指導し受賞に導いて下さいました森岡周教授をはじめ、畿央大学ニューロリハビリテーションセンター特任助教の大住倫弘先生、本学大学院の神経リハビリテーション学研究室の皆様に深く感謝申し上げます。今後も、痛みを有する患者さんに有益な研究成果を発信し続けられるように、更なる研究活動に取り組んでいきます。   畿央大学大学院健康科学研究科 神経リハビリテーション学研究室 博士後期課程 今井亮太    

2016.06.01

第51回日本理学療法学術大会で20演題の発表、最優秀論文賞も受賞!~ニューロリハビリテーション研究センター

ニューロリハビリテーション研究センター特任助教の大住倫弘先生と私(信迫悟志)が、第51回日本理学療法学術大会に参加・発表してきました。その他、理学療法学科と健康科学研究科に所属する多くの先生方が参加・発表されました。 今学術大会より12分科学会・5部門に分かれて行われるようになり、非常に多岐に渡る内容で全ての講演・演題を把握できませんし、私が見て・聞いたものに限り報告させて頂きます。   神経理学療法学会の「運動制御と身体認知を支える脳内身体表現の神経基盤」と題した内藤栄一先生のご講演では、腱振動錯覚の神経基盤としての反対側一次運動   野と右半球前頭-頭頂ネットワークに関するお話がなされました。腱振動錯覚は、運動を行わずして、反対側一次運動野を活動させることが可能であり、運動療法が行えない麻痺や固定肢の回復に有用である可能性を指摘されました。 実際、本研究室博士課程の今井亮太さんは、この腱振動錯覚を利用した橈骨遠位端骨折術後急性疼痛に対する介入効果を調査しており、理学療法学に掲載されたその論文「橈骨遠位端骨折術後患者に対する腱振動刺激による運動錯覚が急性疼痛に与える効果 : 手術後翌日からの早期介入  」が、本学会において、最優秀論文賞として表彰されました。このような内容が、日本の理学療法界において最も権威ある学術誌で認められたことは、本学のニューロリハビリテーション研究を推し進めていくうえで、非常に大きな勇気と力になるものと感じます。     私は、小児理学療法学会と神経理学療法学会で2つの演題を発表させて頂きました。小児理学療法学会の方では、理学療法にはあまり馴染みのない模倣抑制や視点取得といった内容を含んだものでしたが、経頭蓋直流電気刺激(tDCS)を使用していることもあり、多くの方にご意見を頂くことができました。私が楽しみにしていた小児理学療法学会で行われた「教育現場と理学療法士」のシンポジウムでは、羽田空港で発生した事故の影響で、ご講演者がお一人登壇できなくなってしまいましたが、特別支援学校における支援の在り方について非常に考えさせられる時間となりました。一方で、この分野は科学的追及が困難な部分がある領域かと思われますが、私の研究分野でもあり、障害を抱えた子どもたちに価値ある研究を行わなくてはならないと思いを強くいたしました。     またもう一つの演題発表であった神経理学療法学会の方では、映像遅延装置システムを用いた視覚フィードバック遅延検出課題を用いた基礎研究であり、これまた理学療法にはあまり馴染みのないものでしたが、幾つかの的確な指摘を頂くこともでき、大変勉強になりました。この神経理学療法学会や日本支援工学理学療法学会では、tDCSや経頭蓋磁気刺激(TMS)などのニューロモデュレーション技術を使用した臨床研究やロボティクス技術を使用した臨床研究が数多く報告されるようになり、ニューロリハビリテーション技術は理学療法の一手段として定着しつつあるのを感じました。 私が拝聴した研究発表はいずれも高い精度で行われており、理学療法研究が非常に進歩しているのを強く感じました。その中でも、個人的に非常に面白く、今後が楽しみに感じたのは、本学理学療法学科の前岡浩准教授の研究報告でした。独創的で、これを臨床研究として活かすためには、どのようにしたら良いか、色々と思いを巡らされる内容でした。 その他、本研究室からは約20演題の発表がありましたが、皆さんそれぞれ良いディスカッションができたようで、次の研究へのモチベーションが高まったようです。     最後に本学会においても、森岡周教授の著書『リハビリテーションのための脳・神経科学入門 改訂第2版』が、売り上げ1位だったようです(ちなみに私も分担執筆させて頂いた阿部浩明先生編集の『高次脳機能障害に対する理学療法』は、3位だったようです)。先述したように、この日本理学療法学術大会においても、ニューロリハビリテーション技術に関する研究報告が非常に多くなってきましたが、その流れは森岡教授が10年前に著された第1版から始まったと考えると、敬服いたします。   畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 特任助教 信迫悟志

2016.05.31

「広陵町チャレンジデー2016」に理学療法学科教員とTASKが協力!

「チャレンジデー」とは笹川スポーツ財団の主催により毎年5月の最終水曜日に全国で実施されている住民参加型のスポーツイベントです。この日は、人口規模がほぼ同じ自治体同士が、午前0時から午後9時までの間に15分間以上継続して何らかの運動やスポーツをした住民の『参加率(%)』を競い合います。   ▼チャレンジデーポスター   対戦相手に敗れた場合は、相手自治体の旗を庁舎のメインポールに翌日から1週間掲揚し相手の健闘を称える、というユニークなルールが特徴です。本学の地元である広陵町は昨年から初参加し、奈良県で唯一参加している自治体です。昨年は長野県の東御市と対戦しましたが、ダブルスコアで敗れるという残念な結果に終わってしまいました。   2回目の挑戦となる今年は、昨年の中央体育館での1コーナーだけでなく、広陵町図書館会場、エコールマミ会場、イズミヤ会場に広陵町介護予防リーダー(KEEP)の皆様、TASKの学生達とも参加させて頂きました。介護予防リーダーKEEPの皆さんはこの他、さわやかホール、はしお元気村を加え計5会場に分かれて頑張って下さいました!TASKの参加は広陵町と本学が共同で実施している文部科学省の助成を受けた地域密着型研究プロジェクトである「広陵町×畿央大学KAGUYAプロジェクト」の一環にもなっており、KEEPとTASK※の世代を超えたコラボレーションです。 ※TASKはThink, Action, Support for Health by Kio Universityの略称です。学科の枠を越えて協力し合いながら、地域住民の方々や畿央生の健康支援を目的として活動しています。   ▼イズミヤ会場   「超高齢社会を乗り切る地域の底力!」と題してミニ講演させて頂いた図書館会場ではKEEPの活動を町内外へアピールするための報告会も行われ、KEEPのプロモーションVTRの上映から参加者への運動実践と盛りだくさんの内容でした。参加者は住民の方々に加えて県地域包括ケア推進室、香芝市、葛城市、大淀町、田原本町、橿原市など多くの行政担当者が見学に来られました。また今年生まれた香芝KEEPのメンバーも応援に来てくれました。   ▼図書館会場   ▼KEEPによる運動実践   午後からのエコールマミ会場では100人近くの地域の方々が来場され、KEEPによるロコモチェックコーナー、「奈良県健康長寿共同事業」とのコラボによる体組成計を用いた筋肉量チェックコーナーが好評でした。各会場のポスターもKEEPの皆さんの手作りで、一週間前に自主的に集まって作成したものです。     今年こそは!と臨んだチャレンジデーでしたが、結果はまたしても負けてしまいました…。しかし、今年はチャレンジデー参加率が昨年より20%増え、僅差での敗退でした。     結果は残念でしたが、それよりも本学と町との連携で養成したKEEPの皆さんの頑張りとTASK、KAGUYAなどのアピールにつながった1日になったことは間違いないと思います。     理学療法学科 准教授・ヘルスプロモーションセンター長 高取克彦 【昨年の様子】 町制施行60周年記念事業「広陵町チャレンジデー」に協力しました。

2016.05.11

第1回身体性システム領域国際シンポジウムで研究発表!~ニューロリハビリテーション研究センター

2016年5月8日(日)~9日(月)に東京大学伊藤国際学術研究センターで開催されたThe 1st International Symposium on Embodied-Brain Systems Science (EmboSS 2016)で、森岡周教授が現在までの研究成果を発表され、大住倫弘特任助教と私(信迫)がそれぞれの研究成果を発表してきました。     この国際シンポジウムは、文部科学省科学研究費補助金(平成26~30年度)新学術領域研究(研究領域提案型)「脳内身体表現の変容機構の理解と制御」に取り組む各領域の研究者による国際会議であり、本研究センターは「身体失認・失行症における身体性変容の解明とニューロリハビリテーション法の開発」という研究テーマで参画しております。 ※詳細はニューロリハビリテーション研究センターHPでご覧になれます。   今回は森岡教授から「Characteristic of visual feedback delay detection in apraxia(失行症における視覚フィードバック遅延検出特性)」のタイトルで包括的な研究成果の紹介が行われ、大住特任助教と私はそれぞれ「Effect of conflict between motor intention and sensory feedback on periodic movement and subjective perception(運動意図と感覚フィードバック間の競合が周期運動と主観的知覚に与える影響)」と「Distorted bodily consciousness in apraxia(失行症における身体意識の歪み)」のタイトルで発表しました。 多くの研究者から意見を頂き、非常に充実したディスカッションの場となりました。また連携研究者とのディスカッションによって、次の研究の計画も進めることができました。引き続き、研究を進めてまいります。   畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 信迫悟志 【関連記事】 新学術領域研究(研究領域提案型)に採択!~畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター

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