2026年の理学療法学科の新着情報一覧
2026.09.11
【3年連続で最優秀賞・優秀賞を受賞!】第24回日本神経理学療法学会学術大会で本学大学院生が最高位の評価を獲得しました。
2026年9月5~6日、大阪国際会議場(グランキューブ大阪)にて「第24回日本神経理学療法学会学術大会」が開催されました。約3,000名が参加し、全741演題が発表された大規模な学術大会において、畿央大学大学院健康科学研究科の大学院生が、最優秀賞1名、優秀賞2名という輝かしい成果を収めました。 そして今回の受賞により、本学関係者は第22回、第23回、第24回の3大会連続で「最優秀賞」と「優秀賞」の双方を受賞することとなりました。一度の成果にとどまらず、複数の大学院生・修了生が3年間にわたり継続して高い評価を受けていることは、本学の神経理学療法・ニューロリハビリテーション研究の層の厚さと、継続的な研究教育の成果を示すものです。 全741演題の中から、最優秀賞・優秀賞を受賞 最優秀賞 山崎 雄一郎 氏(畿央大学大学院健康科学研究科 博士後期課程・森岡周研究室) 演題名:脳卒中後運動失調の回復軌道:ベイズモデルによるパラメータ分離とクラスター特性 第23回大会 奨励賞 → 第24回大会 最優秀賞 前年度の第23回大会において「小脳性運動失調歩行における方向特異的・速度依存的な体幹制御特性の定量的解析」を発表し、奨励賞を受賞しました。今年度は、運動失調という臨床課題への探究をさらに発展させ、脳卒中後の「回復軌道」をベイズモデルによって捉える研究へと展開し、最優秀賞を受賞しました。 前年の受賞を一つの到達点とするのではなく、そこから新たな問いへと研究を継続・深化させた成果が、今回の最高位受賞につながりました。 優秀賞 田上 友希 氏(畿央大学大学院健康科学研究科 博士後期課程・森岡周研究室) 演題名:脳卒中後歩行能力に至る体幹・下肢機能の階層的カスケード―動的座位を媒介ハブとする統合モデル― 第23回大会 最優秀賞 → 第24回大会 優秀賞(2年連続受賞) 前年度の第23回大会において「脳卒中後体幹機能評価の統合的構造解明―多尺度因子分析とRasch解析による新評価モデル―」を発表し、最優秀賞を受賞しました。今年度は、体幹機能そのものの構造を明らかにする研究からさらに発展し、体幹・下肢機能が歩行能力へどのようにつながるのか、その階層的な関係を統合的にモデル化した研究を発表し、優秀賞を受賞しました。 田上氏にとっては、これで2年連続の受賞となります。 大西 空 氏(畿央大学大学院健康科学研究科 博士後期課程・森岡周研究室) 演題名:脳卒中患者の歩行における機能的筋協調パターンの再構造化―部分情報分解による情報構造解析― 脳卒中後の歩行における筋協調を、機能的な協調パターンと情報構造の観点から解析した研究が高く評価され、優秀賞を受賞しました。 3年連続となる「最優秀賞・優秀賞」の受賞 本学関係者による受賞は、今回に始まったものではありません。第22回、第23回、そして第24回と、3大会連続で最優秀賞・優秀賞の双方を受賞しています。 大会 最優秀賞 優秀賞 第22回(2024年) 宮脇 裕 氏 藤井 慎太郎 氏 三枝 信吾 氏 第23回(2025年) 田上 友希 氏 寺澤 雄太 氏 本川 剛志 氏 第24回(2026年) 山崎 雄一郎 氏 田上 友希 氏 大西 空 氏 特に今年度は、昨年度に奨励賞を受賞した山崎氏が最優秀賞へ、昨年度の最優秀賞受賞者である田上氏が再び優秀賞へと選出されました。 評価された研究を終点にせず、そこから次の問いを生み出し、さらに研究を発展させていく。 山崎氏と田上氏の2年にわたる研究の歩みは、一つの研究成果を発表して終えるのではなく、臨床から生まれた問いを継続して掘り下げ、研究を発展させていく本学大学院の研究教育の一端を示しています。 臨床の問いを、より深く、より新しい方法で この3年間の受賞研究を振り返ると、本学の研究テーマが着実に広がり、深化していることが分かります。 第22回大会では、脳卒中後の運動主体感や患者自身の主観的な経験、予測制御など、人が自らの身体をどのように感じ、行為しているのかという身体性に関わる研究が高く評価されました。第23回大会では、体幹機能評価、パーキンソン病のすくみ足、脳卒中関連肺炎、小脳性運動失調、歩行時の視線制御など、病態理解から評価・予測へと研究の対象が広がりました。そして第24回大会では、回復軌道のベイズモデリング、身体機能の階層的構造、筋協調における情報構造解析といった方法によって、患者の回復や運動機能を構造的・時間的に捉える研究へと発展しています。 これらに共通しているのは、方法そのものを目的とするのではなく、臨床現場から生まれた問いを出発点として、その問いをより深く理解するために新しい計測・解析・理論を用いる姿勢です。 研究成果を支える、本学の研究・教育環境 こうした継続的な研究成果の背景には、本学大学院健康科学研究科とニューロリハビリテーション研究センターを中心とした研究・教育環境があります。 本学では、修士課程から博士後期課程まで一貫した研究指導に加え、臨床現場と密接に連携した研究を進めています。また、最新の計測技術や統計解析だけでなく、質的研究も含めた多様な研究方法を取り入れながら、神経理学療法・ニューロリハビリテーションに関する独創的な研究を展開しています。 今回の3年連続受賞は、個々の大学院生・修了生の継続的な努力はもちろん、研究にご協力いただいた患者様、共同研究施設、臨床現場の先生方、そして大学院生・修了生・教員が互いに議論しながら研究を育ててきた積み重ねによるものです。 第24回大会では講演・シンポジウムでも本学関係者が活躍 第24回大会では、受賞研究に加えて、本学関係者がモーニングセミナー、スキルアップセミナー、シンポジウム、一般演題など多くの場で研究成果を発信しました。 私自身は基調講演「神経理学療法はどこへ向かうのか―機能回復から自己再構成へ―」を担当し、身体機能の回復にとどまらず、患者の経験や自己の再構成を含めて神経理学療法を捉える今後の方向性について講演しました。また、受賞記念講演「コンパレータモデルに魅せられて30年―臨床の問いが描いた三層の見取り図―」では、30余年にわたる臨床と研究を通して発展させてきた考えについて紹介しました。 次の問いへ―研究は続く 受賞は研究のゴールではありません。一つの研究から生まれた新たな疑問を次の研究へつなげ、その積み重ねによって神経理学療法・ニューロリハビリテーションの発展に貢献していくことが重要です。3年連続という成果を新たな出発点として、畿央大学はこれからも神経理学療法・ニューロリハビリテーションの新しい可能性を切り拓いてまいります。 最後になりましたが、今回の研究成果を支えてくださったすべての関係者の皆様、研究にご協力いただいた患者様、大学院生の研究活動を支えてくださる臨床現場・共同研究施設の皆様に、心より感謝申し上げます。 今後も本学は、理学療法学ならびに神経リハビリテーション研究の発展に貢献するとともに、臨床と研究を結び、新たな知を生み出すことのできる人材の育成に取り組んでまいります。 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター センター長 森岡 周 関連記事 第24回日本神経理学療法学会学術大会に参加しました ― 本学関係者が最優秀賞・優秀賞を受賞 第23回大会:【快挙】躍進と深化:第23回日本神経理学療法学会学術大会での圧倒的な成果 第22回大会:【快挙】挑戦と革新:第22回日本神経理学療法学会学術大会での輝かしい成果を収めました! 健康科学研究科の記事 理学療法学科の記事
2026.09.11
第24回日本神経理学療法学会学術大会に参加しました ― 本学関係者が最優秀賞・優秀賞を受賞
2026年9月5日(土)~6日(日)に、大阪府大阪市のグランキューブ大阪(大阪国際会議場)にて「第24回日本神経理学療法学会学術大会」(以下、第24回学術大会)が開催されました。 本大会には約3,000名が参加し、全741演題が発表された大規模な学術大会となりました。畿央大学大学院およびニューロリハビリテーション研究センターからも多くの大学院生・修了生・教員が参加し、研究発表や講演、そして受賞という形で大きな成果を収めました。 今回は、第24回学術大会における畿央大学大学院、ニューロリハビリテーション研究センター関係者の活躍とともに、近年の学術大会における神経理学療法の議論の広がりについてご紹介します。 近年の学術大会からみる神経理学療法の広がり 近年の日本神経理学療法学会学術大会では、神経理学療法が扱う対象や問いにも広がりがみられます。 第22回学術大会では「創始―次代への超克―」をテーマに、Society 5.0や人と機械、データサイエンスなどを踏まえた神経理学療法の未来とともに、身体を介した交流や間主観性、自己の再構築といった、人の経験や関係性を捉える視点が提示されました。 続く第23回学術大会では「根拠と反証―エビデンスのブラッシュアップ―」をテーマに、科学哲学や運動学習、感覚機能などを通して、神経理学療法における根拠や検証のあり方について議論が深められました。 そして今回の第24回学術大会では、虫明 元先生、下畑 享良先生、大平 英樹先生、田口 茂先生らによる講演を通して、神経理学療法や神経生理学の歴史、予測的処理、身体と環境との相互作用、現象学などへ議論が広がりました。さらに、森岡 周先生による基調講演「神経理学療法はどこへ向かうのか―機能回復から自己再構成へ―」や、ナラティブを扱う企画も含め、機能回復だけでなく患者の経験やその人らしさをどのように捉えるかが、より明確に議論される大会となりました。 この3年間を通して、神経理学療法は、機能や障害を捉えるだけでなく、その根拠を問い直しながら、患者の経験や他者・環境との関係性、自己の再構成までを含めて考える方向へと議論が広がってきたことがうかがえます。 本研究センター関係者の学会での主な講演・発表 初日には、モーニングセミナーにて、山崎 雄一郎氏(博士後期課程)が「脳卒中後運動失調の臨床推論:評価に基づく介入設計」、古賀 優之氏(客員研究員)が「脳卒中後疼痛:病態に基づく評価の組み立て方と介入展開」をテーマに講演を行いました。 また、受賞記念講演では、「第1回日本理学療法学会連合学術総会」にて臨床研究学術賞を受賞した研究センター長の森岡 周教授が「コンパレータモデルに魅せられて30年―臨床の問いが描いた三層の見取り図―」をテーマに講演を行い、長年にわたる臨床と研究を通して発展させてきた考えについて紹介しました。 スキルアップセミナーでは、西 祐樹氏(客員研究員)が「運動障害の評価:運動制御で組み立てる介入設計」をテーマに講師を務め、運動制御の観点から臨床評価と介入を組み立てる考え方について講演しました。 さらに、公募型シンポジウム「関係性から再考するこどもの発達:Family-Centered Careに基づく新たな臨床の探究」では、長森 由依氏(博士後期課程)がシンポジストとして登壇し、こどもの発達を本人や家族との関係性から捉える臨床について議論しました。 2日目には、森岡 周教授が基調講演「神経理学療法はどこへ向かうのか―機能回復から自己再構成へ―」の講師を務めました。身体機能の回復にとどまらず、患者の経験や自己の再構成を含めた神経理学療法の今後の方向性について講演しました。 また、基幹シンポジウムでは、尾川 達也氏(客員研究員)が「語られる身体と生きられる世界:「その人らしさ」を描く臨床記述の価値」をテーマに発表し、患者の経験や語りを臨床の中でどのように捉え、記述していくのかについて議論を展開しました。 このほかにも、2日間にわたり多くの一般演題が発表され、本学関係者が多方面で活躍を見せました。 大学院生の輝かしい受賞 全741演題の中から、本学大学院健康科学研究科の在学生が最優秀賞および優秀賞を受賞しました。また、第22回学術大会の宮脇 裕氏(客員研究員)、第23回学術大会の田上 友希氏(博士後期課程)に続き、今回は山崎 雄一郎氏(博士後期課程)が最優秀賞を受賞し、本学関係者が3年連続で最優秀賞を受賞することとなりました。 ▶第22回学術大会blogはコチラ ▶第23回学術大会blogはコチラ 最優秀賞 山崎 雄一郎氏 演題名: 脳卒中後運動失調の回復軌道:ベイズモデルによるパラメータ分離とクラスター特性 ※第23回学術大会 奨励賞受賞 優秀賞 田上 友希氏 演題名: 脳卒中後歩行能力に至る体幹・下肢機能の階層的カスケード―動的座位を媒介ハブとする統合モデル― ※第23回学術大会 最優秀賞受賞 優秀賞 大西 空氏(博士後期課程) 演題名: 脳卒中患者の歩行における機能的筋協調パターンの再構造化―部分情報分解による情報構造解析― 終わりに 今回の成果は、指導教員をはじめとする多くの関係者の支えと、研究に真摯に取り組む大学院生・修了生・教員一人ひとりの努力によって実現したものです。講演やシンポジウム、一般演題を通して多くの研究成果を発信するとともに、最優秀賞・優秀賞という形でも本学の研究が評価される学術大会となりました。 全ての関係者の皆様に心からの感謝を申し上げます。 本学は今後も、理学療法学および神経リハビリテーションの発展に貢献できるよう努めてまいります。 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター長 森岡 周 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 特任研究員 大西 空 関連記事 第24回大会:【3年連続で最優秀賞・優秀賞を受賞!】第24回日本神経理学療法学会学術大会で本学大学院生が最高位の評価を獲得しました。 第23回大会:【快挙】躍進と深化:第23回日本神経理学療法学会学術大会での圧倒的な成果 第22回大会:【快挙】挑戦と革新:第22回日本神経理学療法学会学術大会での輝かしい成果を収めました! 健康科学研究科の記事 理学療法学科の記事
2026.09.01
第20回Motor Contorol研究会に大学院生が参加しました! ~ ニューロリハビリテーション研究センター
2026年8月19日(水)~21日(金)の3日間、慶應義塾大学 日吉キャンパス 協生館にて「第20回Motor Control研究会」が開催されました。本学からは、蓮井 成仁氏(博士後期課程)、若林 汰氏(博士後期課程)、大西 空氏(博士後期課程)が参加し、ポスター発表を行いました。 本研究会では、沖縄科学技術大学院大学(OIST)の銅谷 賢治先生による特別講演に加え、シンポジウムとして、運動制御における腱の新たな役割や、自然環境下における非侵襲的脳計測の技術的・解析的課題などをテーマとした議論が行われました。また、一般演題として計122題の発表が行われ、多くの研究者や院生が参加し、運動制御に関する幅広いテーマについて活発な議論が交わされました。 本学からの発表内容は以下の通りです。 蓮井 成仁氏(博士後期課程):亜急性期脳卒中歩行における筋協調の縦断的変化:テンソル分解による共有構造と動員量の再配分 若林 汰氏(博士後期課程):高齢者の転倒歴に関連する足圧中心指標:複雑性喪失仮説に基づく探索的分析 大西 空氏(博士後期課程):脳卒中後歩行における機能的筋ネットワークの再編成 3日間を通して、運動制御を中心とした多様な研究テーマに触れるとともに、さまざまな分野の研究者や専門家と議論・交流を深める貴重な機会となりました。本研究会での学びを活かして、引き続き臨床・研究ともにさらに精進してまいります。 畿央大学大学院 健康科学研究科 博士後期課程 2年 大西 空 関連記事 科学研究費助成事業・学術変革領域研究(A)「顔身体のデザイン」第2回領域会議が開催されました! ~ ニューロリハビリテーション研究センター 第1回日本理学療法学会連合学術総会で森岡 周 教授が臨床研究学術賞を受賞、本学関係者が各専門領域の主要企画で活躍! 記念講演を終えて~森岡周教授が第1回日本理学療法学会連合学術総会「臨床研究学術賞」に 在外研究員レポート~オルレアン大学における特別講義と学術交流 令和8年度 在外研究員 研究計画説明会を開催しました。 第1回日本理学療法学会連合学術総会において、森岡 周センター長が「臨床研究学術賞」を受賞します NARRA BODY-NARRATIVE EMBODIMENT PROJECT〜ナラティブ・エンボディメント〜 森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。 2023年度 戦略的創造研究推進事業(CREST)新規採択課題・総括総評 国立研究開発法人学術技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業(CREST) 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター
2026.08.26
10/3,4 夢ナビライブに畿央大学のプログラムを実施します!
2026.08.18
科学研究費助成事業・学術変革領域研究(A)「顔身体のデザイン」第2回領域会議が開催されました! ~ ニューロリハビリテーション研究センター
2026年8月8日(土)から9日(日)にかけて、立教大学池袋キャンパスにおいて、科学研究費助成事業・学術変革領域研究(A)「顔身体のデザイン」の第2回領域会議が開催されました。 学術変革領域研究(A)は、従来の学問分野の枠を超え、多様な分野の研究者が連携しながら新しい学術領域を切り拓くことをめざす大型の研究プロジェクトです。「顔身体のデザイン」領域では、未来の顔身体を設計するとともに、そこに生じうる差別や痛みを解消するための倫理形成と教育のあり方を提案することを目指しています。 2026年度からは、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター長の森岡 周教授が、公募研究班の研究代表者として参画しています。 言葉を超えたケアのかたちを探る研究が学術変革領域研究(A)に採択されました。 | 畿央大学 公募研究班として初めて参加した今回の領域会議では、森岡 周教授が研究代表者を務める研究課題「逸脱する身体との“対話”のデザイン:〈間〉の科学とアートで紡ぐケアの倫理」について、研究の概要説明や進捗報告を行いました。森岡 周教授は、在外研究のため滞在中のフランス・リヨンからオンラインで参加し、会場の参加者と研究のビジョンを共有するとともに今後の展開に向けて意見交換を行いました。 また、畿央大学からは複数の教員・大学院生が参加し、本研究課題に関するデータや関連テーマについて以下のポスター発表を行いました。 大住 倫弘教授:幻肢痛のリハビリテーション経験から失われた身体の補完について再考する 平川 善之客員教授、森岡 周 教授:『逸脱する身体』との対話をデザインする:CRPS患者に対する影絵を用いた間身体的アプローチ 長森 由依(博士後期課程)、高村 優作特任研究員、堀田 祥司氏、森岡 周教授:重度肢体不自由児と養育者の再会場面における顔身体を介した対話 堀田 祥司氏(修士課程)、長森 由依、森岡 周教授:言葉による意思表出が難しい子どもにおける顔身体のサインの変化―一人場面とかかわり場面に着目した予備的検討― 小仁田 充氏(博士後期課程)、森岡 周教授:意識障害患者における「顔」を介した関係性の再構築 公募研究班の報告や各発表に対して、哲学、文化人類学、心理学をはじめとする多分野の研究者の方々から講評をいただきました。また、他の研究班による発表や意見交換会、分野別勉強会などの2日間のプログラム全体を通して、幅広い視点から意見交換を行うことができました。 「顔身体のデザイン」領域の目的のもと、私たちは「育ち」と「老い」のケアの現場で繰り広げられている“対話”の実証・実践・設計に取り組み始めたところです。今回の領域会議への参加を通じて、リハビリテーション現場のフィールドワーカーとしての私たちのアイデンティティや強みを再認識するとともに、本研究がリハビリテーション分野を超えて発展していく可能性を強く実感しました。 このような貴重な機会をくださった領域代表の山口 真美教授(中央大学、認知科学・実験心理学)、計画班の河野 哲也教授(立教大学、哲学)をはじめとする「顔身体のデザイン」領域のみなさまに、心より感謝申し上げます。また、私たちの取り組みの可能性を大きく広げ、多くのご縁をつなぎながら本研究課題を牽引してくださっている森岡 周教授に、改めて深く感謝いたします。今回の領域会議で得た新たな視点やご縁を大切にして、未来の顔身体のデザインの実現に向けて着実に歩みを進めてまいりたいと思います。 健康科学研究科 博士後期課程3年 長森 由依 関連記事 明治大学・嶋田研究室にてJST CREST領域内研究交流を行いました ~ ニューロリハビリテーション研究センター 第1回日本理学療法学会連合学術総会で森岡 周 教授が臨床研究学術賞を受賞、本学関係者が各専門領域の主要企画で活躍! 記念講演を終えて~森岡周教授が第1回日本理学療法学会連合学術総会「臨床研究学術賞」に 在外研究員レポート~オルレアン大学における特別講義と学術交流 令和8年度 在外研究員 研究計画説明会を開催しました。 第1回日本理学療法学会連合学術総会において、森岡 周センター長が「臨床研究学術賞」を受賞します NARRA BODY-NARRATIVE EMBODIMENT PROJECT〜ナラティブ・エンボディメント〜 森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。 2023年度 戦略的創造研究推進事業(CREST)新規採択課題・総括総評 国立研究開発法人学術技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業(CREST) 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター
2026.08.17
卒業生メッセージ~理学療法士として活躍する先輩~【学研都市病院】
社会に出て様々な分野で活躍している卒業生をご紹介! 学研都市病院(理学療法士)勤務 理学療法学科 18期生 (2024年卒) R・Yさん 現在のお仕事内容 ・どのような仕事を担当していますか? 私は整形外科を主軸とした総合病院の急性期病棟で理学療法士として勤務しています。 主に術後の患者さんのリハビリテーションを中心に診ています。また、院内スタッフの介助負担に関する研究や腰椎術後患者への機能的電気刺激の効果に関する研究などをしています。他にも、地域住民向けの体操イベントや地域の医療機関での介助動作研修の地域事業や国際電気通信基礎技術研究所(ATR)との共同研究にも参加しています。 ・仕事のやりがいや魅力は? この仕事の一番の魅力は、患者さんの心を動かせるところです。理学療法士は治療技術だけでなく、患者さんとの対話や声掛け、利他の心を持った関わりがとても大切だと感じています。そうすることで、患者さんの表情や、自身の病気や体への向き合い方を変えることができたり、たとえ治らなくてもできることを一緒に見つけたりできるところがこの仕事の魅力です。 学生時代について ・在学中に力をいれたこと 在学中はスポーツ用品店で靴の販売業務のアルバイトに力を入れていました。学校で学んだ知識を一般の方にも分かりやすい言葉で伝えるにはどうすればよいか、また、お客様が何を求めているのかを考える力を養うことができました。この経験が今も患者さんと向き合う際の土台となっているように思います。 また、病院では待っていたら患者さんから来院されますが、一般企業やお店ではそうはいきません。当たり前のことですが、医療従事者になると忘れがちな“提供したものに対してお金をいただいている”という意識を身につけられたことも、アルバイトに全力で取り組んでいたからだと感じています。 ・印象に残っている授業 松尾先生の評価学の授業です。 あの時に教わった“患者は練習台じゃない”という言葉を未だに心に刻んで臨床に励んでいます。 就職活動を振り返って ・志望業界を選んだ理由 私が学研都市病院を選んだ理由は、若いうちから研究や病院の事業に参加でき、多くの経験を積める環境だと感じたからです。また、将来的には産業・予防の分野で働きたいという思いがあり、整形疾患、特に首や腰の疾患を抱える方の現状を知りたいと考えたからです。 ・就職活動で苦労したことや、役に立ったこと アルバイトや国家試験勉強の傍ら、履歴書の作成や病院見学に行ったりするのが大変でした。そのため、少しでも気になる病院があれば、早めに見学など行ってみるのがオススメです。 就職活動で役立ったのは、アルバイトでの経験でした。接客を通して、言葉遣いや提案の仕方を普段から意識していたため、面接などでも落ち着いて自分の考えを伝えることができました。 大学での学びが役立っていること ・現在の仕事で役立っている知識や経験 働き始めて感じたのは、畿央大学の授業は臨床(病院や地域での理学療法士として働く場)を強く意識した内容が多いということです。授業を聞いて自分の言葉で説明できるように勉強しておけば自然と基礎的な力が身に着くと感じました。 ・学生時代にやっておいて良かったこと 友達と遅くまで飲みにいったり、朝まで遊んで授業に出たりと、学生らしい経験をたくさんしたことです。社会人になって大きな失敗をしないためにも、大学生のうちに失敗を経験して、自分の弱点や限界を知っておくのも大事です。 入職後成長したと感じること ・成長したと感じることは2つあります。 1つ目はコミュニケーション能力です。 先輩や同期、後輩など様々な立場の人と仕事をする中で、相手の置かれている状況を考えながら話せるようになりました。 また、患者さんも優しい方から気難しい方、小さなお子さんまで本当にさまざまです。毎日試行錯誤しながら「どうすれば伝わるか」を考えているうちに、コミュニケーション能力は格段に成長したと感じています。 2つ目は、理想と現実のギャップのすり合わせができるようになったことです。 患者さんやご家族、多職種間・部署間それぞれに理想がありますが、現実との間にはすごくギャップがあります。 そのギャップがなぜ生まれるのか考えると、自分たちのこと(現状)が分かっていないからだということに気が付きました。そこで、患者さんであれば評価したデータをわかりやすくご家族や患者さんに伝え、目標にしているところまではこれだけの努力と時間が必要だということを丁寧に伝えるなど工夫をするようにしました。その結果、患者さん自身やご家族が思い描いている理想には届かないという現実を理解すること、そしてその現実に届かなくても、それぞれがしたいことや思いは実現できる可能性があるということを理解してもらうことができるようになり、患者さんの満足度向上につながっていると感じています。 後輩へのメッセージ ・就職活動へのアドバイス 私は直感で就職先を決めた部分もありましたが、できるだけ多くの病院を見学し、後悔のない選択をしてください! 実際に入職してから、「思っていたのと違う」と感じて辞める人もいますので、まずは「自分がどうなりたいか、何をしたいか」を基準に就職先を選ぶのがオススメです。 ・学生生活で大切にして欲しいこと まずは勉強です。当たり前ですが、大学にお金を払ってわざわざ学びに来ているのですから、支えてくれている親や家族に感謝して全力で学んでほしいと思います。そして、アルバイトや遊びなど、さまざまな経験を大切にしてください。自分で働いてお金を稼ぐことの大変さとお金のありがたみを知ることで分かることもあります。 また、大学生は時間も体力も山ほどあります。多少無理してでもいろいろな経験をして、何かと出会ってください。大学生活での経験は社会人になった時、大きな財産になると思います。後悔のないように全力で楽しんでください!
2026.08.14
明治大学・嶋田研究室にてJST CREST領域内研究交流を行いました ~ ニューロリハビリテーション研究センター
JST CREST「生体マルチセンシングシステムの究明と活用技術の創出」領域の研究交流として、明治大学の嶋田 総太郎教授の研究室を訪問しました。 当日は嶋田研究室で開発・活用されている全身VRシステムを体験させていただきました。本学ニューロリハビリテーション研究センターからは、林田 一輝客員研究員(宝塚医療大学助教)、大西 空CREST特任研究員が参加しました。 体験では、全身を用いて勇者となり敵と戦うコンテンツや、月面を歩行するコンテンツなどを体験しました。特に月面歩行では、月面に降り立つ場面だけでなく、宇宙船で地球を離れ月へ向かう過程から体験が始まり、ストーリーの中で身体を動かす構成となっていました。 同じ「歩く」という行為であっても、その背景となる物語(ナラティブ)が加わることで体験の意味づけや没入感が大きく変化することを実感しました。身体運動とナラティブを統合した体験設計は、人の認知や自己のあり方にどのような影響を与えるのかを考える上でも、大変興味深いものでした。 体験後には、VR技術をリハビリテーションへどのように応用できるかについて意見交換を行いました。身体機能の回復だけでなく、患者さんの主体性や自己の再構築を支える体験としてVRを活用する可能性や、身体運動とナラティブを組み合わせた新たな介入のあり方について活発な議論が交わされました。 今後もこのような領域横断的な交流を通じて、新たな研究の視点を深めていきたいと考えています。 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 関連記事 第1回日本理学療法学会連合学術総会で森岡 周 教授が臨床研究学術賞を受賞、本学関係者が各専門領域の主要企画で活躍! 記念講演を終えて~森岡周教授が第1回日本理学療法学会連合学術総会「臨床研究学術賞」に 在外研究員レポート~オルレアン大学における特別講義と学術交流 令和8年度 在外研究員 研究計画説明会を開催しました。 第1回日本理学療法学会連合学術総会において、森岡 周センター長が「臨床研究学術賞」を受賞します NARRA BODY-NARRATIVE EMBODIMENT PROJECT〜ナラティブ・エンボディメント〜 森岡周教授らの共同研究が2023年度 CRESTに採択されました。 2023年度 戦略的創造研究推進事業(CREST)新規採択課題・総括総評 国立研究開発法人学術技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業(CREST) 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター
2026.08.12
<理学療法学科4回生>学内就職合同説明会を開催しました!
8月1日(土)に理学療法学科4回生を対象とした「学内就職合同説明会」を午前・午後の2部制で開催しました。 当日は、本学卒業生が就職している施設や実習でお世話になっている施設を中心に、全国から46の事業所にご参加いただきました。 説明会には、採用担当者の方々に加え、本学の卒業生も多数参加してくださいました。 まずは全体会を行い、各施設から概要や特徴についてご説明いただきました。学生たちは各施設の方針や特徴を比較しながら熱心に耳を傾け、それぞれの施設への理解を深めていました。 <全体会の様子> その後は食堂に移動してブース形式での個別説明会を実施しました。学生たちは興味のある施設のブースを訪れ、採用担当者や卒業生から直接話を聞くことで、求人票やホームページだけでは分からない情報に触れることができました。 現場のリアルな声を聞き、施設の雰囲気や働き方、新人教育、福利厚生など、就職先を選ぶうえで重要となるさまざまな情報を得ることができ、就職活動に向けた理解を深める良い機会となりました。 参加した学生からは、 「視野が広がった」 「さっそく施設見学に行ってみようと思う」 「身近な先輩から実際の働き方を聞くことができて、とても参考になった」 といった声も聞かれ、充実した時間となったようです。 <個別ブースの様子> ご参加いただいた事業所の皆様、誠にありがとうございました。 学生の皆さんには、今回得た情報や気づきを今後の就職活動に活かし、自分らしい進路選択につなげてもらいたいと思います。
2026.08.10
<理学療法学科4回生>就活本番スタート! ~就職面接マナー講座&グループ面接対策レポート~
長期実習を終えた理学療法学科4回生にとって、いよいよ就職活動が本格化する時期となりました。 キャリアセンターでは、学生の皆さんが自信を持って採用試験に臨めるよう、「就職面接マナー講座」と「グループ面接対策」を実施しました。 面接は、自分自身の魅力や熱意を伝える大切な機会です。今回のプログラムでは、基本的なマナーの確認から実践的な面接練習まで行い、本番に向けた準備を進めました。 ■就職面接マナー講座 7月30日(木)、株式会社CAREER LABOの福井真貴子先生を講師としてお招きし、就職面接マナー講座を開催しました。 講座では第一印象の重要性について理解を深めるとともに、入退室の動作やお辞儀、言葉遣いなど面接に欠かせない基本マナーを学びました。 また、学生同士で取り組むワークでは、面接でよく聞かれる質問に対し「質疑応答即答トレーニング」にも取り組みました。限られた時間の中で自分の考えを整理し、相手に分かりやすく伝えるポイントについて実践を通して理解を深めました。 普段は意識しづらい姿勢や表情、声の大きさなどについても学び、面接に必要な実践力を身につける機会となりました。 ■グループ面接対策 8月4日(火)、5日(水)の2日間にわたり、キャリアセンターの職員が面接官となり、グループ面接対策を実施しました。 学生は4~5名のグループに分かれて、入室から着席、退室までの流れを確認しながら、本番さながらの面接に挑戦しました。 面接では、自己PRや学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)など、よくある質問に答える形式で進められました。他の学生の受け答えを聞くことで自身の伝え方を見直す機会にもなりました。 練習後には、 「頭の中では整理できていたつもりでも、言葉にすると難しい」 「思った以上に緊張し、伝えたいことが十分に話せなかった」 といった声も聞かれました。 一方で、自分の課題に気づけたことで、本番までに準備すべきポイントがより明確になった様子でした。 職員からは、一人ひとりに対して話し方や内容の構成、表情、視線などについてアドバイスを行い、学生たちは真剣な表情でフィードバックに耳を傾けていました。 就職活動では、事前にどれだけ準備を重ねられるかが自信につながります。 今回の講座や面接対策を通して得た学びや気づきを活かし、理学療法学科4回生の皆さんが希望する進路の実現に向けて力を発揮してくれることを期待しています。 キャリアセンターも、学生一人ひとりの進路実現に向けて全力でサポートしていきます!
2026.08.07
第16回呼吸・循環リハビリテーション研究大会を開催しました!~ 健康科学研究科 田平研究室
2026年8月1日(土)・2日(日)の2日間にわたり、滋賀県米原市のエクシブ琵琶湖にて「第16回呼吸・循環リハビリテーション研究大会」を開催しました。本研究大会は、田平研究室の大学院生や修了生が、それぞれの研究成果や現在取り組んでいる研究課題を持ち寄り、意見交換を行う機会として毎年開催されています。今回は、現地参加11名、Web参加5名の計16名が参加しました。 ▶昨年度実施された第15回呼吸・循環リハビリテーション研究大会の様子はこちら 研究発表会は、対面とZoomを組み合わせたハイブリッド形式で行われ、2日間で計11題の演題が発表されました。各演題には発表15分、質疑応答15分の時間が設けられ、学会発表とは異なり、研究の背景や方法、解析結果の解釈、今後の研究の進め方などについて、一つひとつじっくりと議論することができました。研究に対するそれぞれの思いが交わるなかで議論は尽きることなく、もう少しこのまま語り合っていたいと感じるほど、充実した時間となりました。 ▲研究発表の様子 演題は、自律神経調整や急性心不全、間質性肺疾患、胸部外科術後、小児患者に対する呼吸理学療法などの呼吸・循環リハビリテーションに関するテーマに加え、がん患者の身体機能、栄養評価、体液バランス、新生児・乳児期の心臓血管外科術後リハビリテーションなど、多岐にわたりました。異なる領域や施設で臨床・研究に取り組む参加者から多様な意見が出され、それぞれの研究をブラッシュアップするための貴重な機会となりました。 ▲質疑応答の様子 1日目の研究発表終了後には、夕食を囲みながら、研究の話だけでなく、日々の臨床や近況についても語り合いました。研究発表中とは異なる和やかな雰囲気の中で、大学院生と修了生、また所属施設の異なる参加者同士の交流を深めることができました。 ▲夕食会・交流の様子 2日間を通して、自身の研究を改めて見直すとともに、今後の研究を進めるうえで多くの助言や新たな視点を得ることができました。また、研究室の修了生を含めたつながりの大切さを実感する、充実した研究大会となりました。 田平研究室では、呼吸・循環リハビリテーション領域における日々のClinical Questionを研究につなげ、その成果を臨床へ還元することをめざして活動しています。当研究室の活動や研究内容に興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にご連絡ください。 研究室スタッフ一同、心よりお待ちしております。 健康科学研究科 修士課程 北村 憲一 関連記事 ▼田平研究室に関連する記事 第15回日本リハビリテーション栄養学会学術集会において大学院生が最優秀YIA賞を受賞 ~ 健康科学研究科 第35回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会学術集会で2年連続となる「医療の質特別賞」を受賞! ~ 健康科学研究科 第65回日本呼吸器学会学術講演会で『トラベルアワード』を受賞 ~ 健康科学研究科 ▼健康科学研究科に関連する記事 第1回日本理学療法学会連合学術総会で森岡 周 教授が臨床研究学術賞を受賞、本学関係者が各専門領域の主要企画で活躍! 田原本町との連携を強化 -健康づくりと地域課題の解決を推進~健康科学研究科・ウェルネス共創研究センター 地域リハビリテーション研究室の教員・院生が第35回奈良県理学療法士学会で講演・研究成果を発表し、学会賞を受賞!~健康科学研究科・ウェルネス共創研究センター 合同ゼミ懇親会を開催!~ 健康科学研究科 地域リハビリテーション研究室


