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理学療法学科の新着情報一覧

理学療法学科の新着情報一覧

2021.03.08

神経リハビリテーション学研究室、京都大学との研究交流会を開催!~健康科学研究科

第3回 畿央大学大学院 神経リハビリテーション学研究室・ 京都大学大学院大畑研究室 合同研究会   2021年3月6日(土)、オンライン上にて、畿央大学大学院 神経リハビリテーション学研究室と京都大学大学院大畑研究室の研究交流会が開催されました。プログラムとしては、大畑光司先生による開会のあいさつ後、大畑研究室の大学院生より現在取り組まれている研究についてご紹介していただきました。その後、畿央大学大学院から乾さん、赤口さん、宮脇さんから研究の紹介を行い、双方の研究内容に関して意見交換を行いました。最後に、森岡教授による閉会のあいさつが行われました。   大畑研究室からは、神尾さんが「ステップ位置の調節における中枢内制御」、Jeffreyさんが「脳性麻痺の歩行時の筋電図解析」、鈴木さんが「歩行時の下肢の大域的運動」について話題提供していただきました。現在進行形で取り組まれている研究内容について実験手続きや解析方法など試行錯誤されており、私としても共感できる部分が多く、大変興味深く聴講することができました。森岡教授からも各発表に対して意見やアドバイスを発しておられ、活発なディスカッションとなりました。   畿央大学大学院からは、乾さんが「脳卒中患者の不整地歩行」、赤口さんが「慢性期脳卒中患者の把持力調節」、宮脇さんが「脳卒中患者の自他帰属戦略」について話題提供しました。各研究に対して、大畑研究室の大学院生と研究員、そして大畑先生より的確なご意見とご指摘をいただけました。最終的には終了予定時間を超過するほど互いに議論し、日頃のゼミとは異なる視点の意見を伺うことができ充実した合同研究会となりました。   ▲延べ18名:畿央大学大学院 11名、京都大学大学院 7名が参加 (画面上は17名)   大畑研究室との合同研究会は今回で3回目となり、私自身は初めての参加となりましたが、今回は運動・歩行制御に関する研究内容であり、方向性は同じでありつつもお互いの研究室の「色」を感じることができました。そのため、異なる研究室間の意見交換は研究室の得意とする分野の知識および技術を提供することができ、研究を進めていく上で非常に有益な場であると感じました。森岡教授の閉会の挨拶では、将来的には双方に共同して神経理学療法学の発展を担っていく必要性についても述べられており、私も貢献できるよう改めて襟を正されました。   第1回は畿央大学で、第2回は京都大学で開催された本合同研究会は、COVID-19の影響でオンライン開催となりました。感染状況のより早い収束を願い、次回は社会性の面からも直接的にお互い顔を合わせ意見交換ができることを願っております。 最後になりましたが、大変お忙しい中、快くご対応いただいた大畑先生ならびに、大畑研究室の皆様、本会の調節役を担ってくださった研究員の川崎さんと当研究室の水田さん、そして、このような機会を与えてくださった森岡教授には心より感謝申し上げます。   畿央大学大学院 健康科学研究科 神経リハビリテーション学研究室 修士課程1年 田中智哉 【関連記事】 令和元年度 畿央大学神経リハビリテーション研究大会 平成30年度 畿央大学神経リハビリテーション研究大会 平成29年度 畿央大学神経リハビリテーション研究大会 平成28年度 畿央大学神経リハビリテーション研究大会 平成27年度 畿央大学神経リハビリテーション研究大会 平成26年度 畿央大学神経リハビリテーション研究大会 平成25年度 畿央大学神経リハビリテーション研究大会 平成24年度 畿央大学神経リハビリテーション研究大会 平成23年度 畿央大学神経リハビリテーション研究大会 平成21年度 畿央大学神経リハビリテーション研究大会 平成20年度 畿央大学神経リハビリテーション研究大会

2021.02.26

就職レポートNo.628(病院/理学療法士)理学療法学科

就職活動を終了したばかりの学生のリアルな声を紹介する「就職レポート」、第628弾! 理学療法学科15期生(21卒)  Y.N さん 病院(理学療法士)  勤務     【その病院に決めた理由】 急性期から生活期までを経験でき、様々な疾患を診ることができること、教育体制が整っており、研究に力を入れているところに魅力を感じました。 また、病院見学の際に、リハビリテーション室の雰囲気が良かったため、この病院に決めました。     【就職活動を振り返って】 新型コロナウイルスの影響で実習が後半組だったので周りの友人と比べて就職活動を始める時期が遅かったです。 病院見学は2病院だけしか行っていないので、もう少し早い時期から動いて多くの病院を見学できればよかったと感じました。 周りの仲間や先生、キャリアセンターの方々にたくさん情報をもらうことが大切だと感じました。 また、これまでの自分を振り返り、これからの自分について考える良い機会だと思いました。     【就職活動でPRしたポイント】 私は学生生活の中で、日本理学療法士学生協会(JPTSA)の大会長を務めていたこともあり、そこで経験したことを熱心に伝えました。 また、この病院で働きたいという強い気持ちを伝えました。     【キャリアセンターと就職サポートについて】 面接練習や履歴書の添削を丁寧に指導して頂きました。 また、自分が納得するまで練習をして頂き、就職試験当日は緊張することなく臨むことができました。 キャリアセンターには様々な病院の資料や、先輩方の経験談などもあるので、就職先を決める上で活用すべきだと感じました。     【後輩へのアドバイス・メッセージ】 自分のしたいことや目標を明確にして、たくさん病院見学をして、自分に一番あった就職先を選択すべきだと思います。 就職活動は、悩むことや大変なことが多々あると思いますが、周りの仲間と一緒に悔いのないように頑張ってください!  

2021.02.12

他者との目的共有が行為主体感と運動精度を変調する~畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター

他者との協力動作において、自己と他者の行動が適切に調整されることで作業が円滑に行われます。しかしながら、どのようなメカニズムで他者と相互作用するのかは明らかではありませんでした。近年の理論研究において、"目的共有"が協力動作に重要であることが提案されていますが、その実際は明らかではありませんでした。この可能性を畿央大学大学院博士後期課程 林田一輝 氏と森岡 周 教授 は 行為主体感の観点から実験的に検証しました。この研究成果は、PLOS ONE誌(Goal sharing with others modulates the sense of agency and motor accuracy in social contexts)に掲載されています。   研究概要 人間社会を円滑にするためには、他者との協力動作は不可欠です。しかしながら、どのようなメカニズムで他者と相互作用し運動の精度を向上させているのかは不明でした。近年の予測的共同行為モデルという理論研究において、”目的共有”が自己の生成行為と他者の行為観察に基づく予測プロセスに影響し、協力動作を円滑にする可能性が提案されていますが、その実際は明らかではありませんでした。本研究では、この可能性を行為主体感の観点から検証しました。 行為主体感とは、ある行為やそれに伴う結果を自己に帰属する感覚のことであり、協力動作を含む日常生活の基礎を構成する可能性があるとされています。行為主体感の惹起には、予測プロセスが強く影響することが明らかであり、目的共有が行為主体感を変調する可能性があります。本研究は、目的共有が行為主体感に影響を与え、運動精度を向上させるのかを検証することを目的としました。参加者は2人1組のペアとなった協力群(目標共有)13ペアと独立群(非目標共有)13ペアにランダムに分けられました。実験参加者は、PC画面上を反復して水平移動する円形オブジェクトがターゲットの中心に到達したときにキーを押して、円形オブジェクトを停止することが求められました。そのキー押しから数100ミリ秒後に音が鳴り、参加者はその時間間隔を推定することが求められました。この時間間隔が短く推定される程、行為主体感が増幅していることを示します(binding効果)。参加者は、自己生成行為時と他者行為観察時それぞれの時間間隔を推定しました。協力群はペアで一緒に運動課題の精度を向上するように指示されましたが、独立群はペアがそれぞれ個別に課題を実行しました。本結果は、目的共有が目的非共有と比較して、運動の精度を改善させ、行為主体感を増幅させたことを示しました。   本研究のポイント ■ 目的共有が目的非共有と比較して、運動の精度を改善させ、行為主体感を増幅させる。   研究内容 参加者は2人1組の同性ペアとなり、目的共有する協力群13ペアと目的共有しない独立群13ペアにランダムに分けられました。PCディスプレイ上にblack crossが1秒間提示された後、水平方向に3,294 px/s (画面を1秒間に1.5往復)の速さで反復運動する円形オブジェクトをできるだけ画面中央のターゲットで、キー押しによって止めるように指示されました。オブジェクトの中心と画面中央のターゲットの誤差(px)を算出し、運動精度の指標としました。この値が低い程運動精度が高いことを示しています。「オブジェクトを止める」ためのキー押し後、数100ms後にbeep音が鳴り、参加者は遅延した時間間隔の推定をしました(自己生成行為のbinding効果)。その際、観察しているもう一方の参加者も時間間隔を推定しました(他者行為観察のbinding効果)。この時間間隔が短く推定される程、行為主体感が増幅していることを示します。協力群では先攻のオブジェクトの開始位置はPC画面上でランダムとしました。横方向に反復運動するオブジェクトを先攻はキー押しによって止め、「その止められた位置」から再び縦方向にオブジェクトが動き始めました。そして後攻もオブジェクトを画面中央でキー押しによって止めた。協力群は後攻が止めたオブジェクトの位置をペアの結果として画面に提示されました(図1)。つまり、2名それぞれの参加者の頑張りが1つのチームとしての成績として提示されます。     図1:協力群における実験課題 P=participant(参加者)、つまりP1は参加者の1人で、P2はもう1人の参加者を表す。   一方、独立群は、先攻・後攻ともオブジェクトの開始位置はPC画面上でランダムとし、先攻の結果が後攻に影響しない課題としました(図2)。オブジェクトと画面中央との誤差が0の時を100点(画面中央位置)とし、1試行毎に運動精度の結果を各々提示しました。協力群はペアで協力して運動精度を向上させるよう教示され、独立群はそれぞれが100点を目指すよう求められた。本課題は10block(18試行/block)で構成されました。つまり、相手の成績は自分とは全く関係ないものとして扱われました。   図2:独立群における実験課題 P=participant(参加者)、つまりP1は参加者の1人で、P2はもう1人の参加者を表す。   結果は、独立群と比較して協力群の方が自己生成行為のbinding効果と他者行為観察のbinding効果が増幅していました(二要因分散分析、目的共有(有vs無)×行為(自己生成vs他者観察)にて目的共有に主効果)。さらに協力群の方が運動精度が高いことを示しました(図3)。このことは、目的共有が、運動の精度と行為主体感を増幅させたことを示します。     図3:Binding効果と運動精度   Binding効果が高いほど(値が低くなるほど)行為主体感がつよいことを表す。 協力群では行為主体感が高まっているのが分かる。 平均±標準誤差 黄色プロット: 協力群 青色プロット: 独立群 **p < 0.01,*p < 0.05   本研究の意義および今後の展開 本研究は他者との目的共有が行為主体感を変調させる可能性を示唆しました.協力動作の円滑化のカニズムはまだまだ不明なことが多く、本研究結果は社会的な行為結果の帰属変容プロセス解明の一助になることが期待されます。   関連する論文 Hayashida K, Nishi Y, Masuike A and Morioka S. Intentional Binding Effects in the Experience of Noticing the Regularity of a Perceptual-Motor Task. Brain Sci. 2020 22;10(9):659. Hayashida K, Miyawaki Yu, Nishi Y and Morioka S. Changes of Causal Attribution by a Co-Actor in Situations of Obvious Causality. Front Psychol. 2020 11: 588089.   論文情報 Hayashida K, Nishi Y, Osumi M, Nobusako S and Morioka S. Goal sharing with others modulates the sense of agency and motor accuracy in social contexts. PLoS ONE. 2021 16(2): e0246561.   問い合わせ先 畿央大学大学院健康科学研究科 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 博士後期課程 林田 一輝(ハヤシダ カズキ) センター長 森岡 周(モリオカ シュウ)   Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: s.morioka@kio.ac.jp

2021.02.10

ひらめき☆ときめきサイエンス「身体と脳との不思議な関係~身体運動の脳科学~」をオンライン開催しました。

オンラインで学ぶ「脳と運動」の関係性   令和3(2021)年2月6日(土)、『ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~』を実施しました。 「ひらめき☆ときめきサイエンス」は、文部科学省所管の独立行政法人日本学術振興会からの助成を受けて実施されるイベントで、本学ではこれまで小学校高学年の児童を対象に平成21年から毎年実施しており、昨年度に引き続き高校生を対象に開催いたしました。大学は教育研究機関として、国の科学研究費の助成を受けて社会に役立つ様々な研究を行っています。その成果を高校生にも知ってもらい、未来の科学者を育てていくのがこのイベントの目的です。   通算12回目の開催となる今回は新型コロナウイルス感染症拡大の防止のため、対面式での講座ではなく、Zoomを用いて「オンライン」での初開催となりました。     この日のプログラムは「身体と脳との不思議な関係~身体運動の脳科学~」と題し、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターの信迫悟志准教授、大住倫弘准教授が講師を務め、脳と運動との密接な関係性を学んでもらいました。   はじめに事務局からZoomの動作確認とこの事業の目的と科研費についての説明、その後信迫先生からも視聴画面の確認や音声の確認を行ったあと、「身体運動の脳科学」と題して脳の構造や簡単な運動を通して“脳科学”の導入を講義してもらいました。     2時間目からは学生スタッフにも登場してもらい、様々な実験機器を使用した実験をLive配信し、画面越しに参加者の皆さんに実験を“疑似体験”していただきました。まず実験1として「映像遅延下運動課題」「両手干渉課題」「運動観察干渉課題」「スプリット・トレッドミル歩行課題」、実験2として「ラバーハンド錯覚課題」「腱振動錯覚課題」「視線計測課題」、最後の実験3は「運動中の脳活動測定」と題し、fNIRS(機能的近赤外分光法)と脳波を使用した運動中の脳活動実験を行いました。1つ1つの実験が終わるごとに画面上で実験の解説を行い、時折専門用語も混ぜつつ、高校生の皆さんにも理解できるように分かりやすく丁寧に説明しました。   ▼Live実験の様子   ▼Live配信の画面(視聴者側)   ▼その他実験の様子   全ての講義が終了した後は参加者にも声を出してもらい、質問タイムのコーナーを設けました。担当教員からは、今後の進路を選択する高校生へ向けて自身の昔話や、高校と大学での学修の違い、また大学生の先輩でもある学生スタッフからも実際の大学での学生生活について話をしてもらいました。     参加者からは「(オンラインではなく)実験などを実際にしてみたかったが、説明もわかりやすく映像での実験も様子がわかりやすかった」「高校生にも理解できるように噛み砕いて教えて下さったので理解しやすかった」等の感想をいただきました。コロナ禍においてほとんどの大学で授業形態の1つとなった“遠隔授業”も、今回の講座を通して高校生のみなさんに体験していただけたのではないでしょうか?   今回の体験を通して参加者の皆さんが科学に対してさらに興味を深めてくれることを願うとともに、次回はぜひ対面でのイベントが開催できるようコロナウイルス感染症が終息していることを祈っています。 ぜひまた畿央大学でのイベントにご参加ください!     【過去のひらめき☆ときめきサイエンス】 2019年「運動と脳との不思議な関係~運動の脳科学~」 2018年「運動中のからだのしくみ」 2017年「運動中の体の不思議を探る~健康をつくる運動と栄養のサイエンス入門~」 2016年「運動中のからだのしくみを発見しよう~健康をたもつ運動と栄養の科学~」 2015年「運動するとからだの中はどうなる?~健康をつくる運動と食事のサイエンス~」 2014年「運動中のからだの不思議を科学する~健康を支える運動と食事を学ぼう~」 2013年「世界から注目される『日本料理』のおいしさをサイエンスするーおだしの文化の調理科学実験ー」 2012年「お母さんの手作り料理の味は一生忘れないってホント?調理科学の不思議体験」 2011年「食から環境を考える」 2010年「食べ物の『おいしさ』と『こく』をサイエンスする」 2009年「食育をサイエンスする」

2021.02.10

就職レポートNo.625(病院/理学療法士)理学療法学科

就職活動を終了したばかりの学生のリアルな声を紹介する「就職レポート」、第625弾! 理学療法学科15期生(21卒)  K.H さん 病院(理学療法士)  勤務     【その病院に決めた理由】 私が理学療法士を目指すきっかけとなったのが、高校時代のマネージャー経験です。ケガで大事な試合に出られない選手、ケガを繰り返して早期引退をするメンバーを前にして、何もできない自分に悔しさを感じました。そこで、少しでも選手の力になりたいと考え、理学療法士を目指しました。 その経験から、私は、将来、スポーツに関わりたいと考えており、スポーツ疾患に力を入れている病院を探していました。また、様々な経験を積みたいと考えていたため、急性期も回復期もあり、整形疾患、脳血管系、呼吸器などの様々な病期と疾患に関われる総合病院を探していました。 候補の中からこの病院に決めた理由は、興味のあるスポーツ分野に力を注いでいることが一番大きな理由でした。ほかにも、病院の合言葉に「全ては患者様の為に」という言葉を掲げられており、患者様を大切にしている様子や、院内の教育制度や勉強会など、スキルアップするための環境が整っていると思ったから、そして、科長の先生とお話しした際に、この先生の下で働きたいと思ったからです。     【就職活動を振り返って】 病院見学はたくさん行ったほうがいいと思うし、先生方やキャリアセンターの方にいっぱい相談してよかったと思いました。正直、たくさん見学に行ったから悩んだところもありますが、多く行ったからこそ、様々な病院のカラーを知ることができて、自分に合った病院を選ぶことができたと思います。 とても興味があった病院でも、見学に行って、先生方と話して、何か違うと感じることもありました。逆に予想していた以上に魅力を感じたりすることもあるので、見ないとわからないと思いました。だから、早期からたくさん見学に行って、たくさんの情報を得ることが大事だと思います。 そして、様々な人に相談することで、先生は先輩方の情報や、病院のカラー、そこに自分が合うかどうかも一緒に考えてくださったり、キャリアセンターでは就職地を考えるにあたって、どんなことを重要視したいか、したほうがいいのかを教えていただいたり、離職率などの環境がどうかなど、様々なことを教えていただけました。     【就職活動でPRしたポイント】 スポーツに興味があること、積極性があることをアピールするようにしていました。自分が興味を持っている分野を伝えることで、ここでその経験ができるかをはっきり言ってもらえたり、逆にどういう病院を探したほうがいいなど教えてもらえました。 そして、そこが一致していたら、後は積極性をアピールしました。質問は前もって用意しておき、一番に質問をし、受け答えは一番に返答するようにしていました。また、相手の目を見て会話をすること、メモを細めにとる、笑顔でいる、ハキハキ喋るように気を付けていました。     【キャリアセンターと就職サポートについて】 本当にたくさんお世話になり、感謝しています。初めての就職活動で、どう探したらいいのか全く分からない状況で、さらにコロナで動きがとりにくい状況で不安でした。 キャリアセンターに行くと、資料やサイトの使い方、一緒に病院を絞り込んでくださって、とても助かりました。また面接練習や、履歴書の添削など、事細かくしてくださったため、しっかりと準備をして面接に臨むことができました。     【後輩へのアドバイス・メッセージ】 就職活動は早く動き出したほうがいいと思います。人気の病院は早期に締め切ってしまいます。自分が動き出すのが遅かったからそこには入れなかったほど悔やむことはないと思います。 またたくさんの病院に見学に行くことも大切だと思います。行って損はないです。様々な病院に見学に行くことで、自分がどんな環境で働きたいか、給料はどれくらいがいいか、手当はどうか、どんな分野、病期に興味があるのか、何を優先したいかが見えてくると思います。 そして、周りが早く決まるからと言って、焦らなくていいと思います。しっかり考えて、決めたほうが後々納得して決めることができると思うからです。 実習が終わったと思ったら就活が始まって、大変だと思います。頑張りすぎず、少しずつ始めて、第一志望の病院に内定をもらえるように頑張ってください!  

2021.02.10

抗重力姿勢時に前庭脊髄路興奮性は増大する~畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター

ヒトは地球上で重力に抗して座位や立位のような姿勢を保っています。このような抗重力姿勢を保つ上で、前庭脊髄路という神経経路を介した抗重力筋の制御が重要な役割を果たすと考えられています。しかしながら、ヒトにおいて、抗重力姿勢を保つ際に非抗重力姿勢と比較して前庭脊髄路興奮性が増大するかどうかについてこれまで十分に明らかにされていませんでした。畿央大学大学院修士課程の田中宏明氏と岡田洋平准教授は、ヒトにおいて抗重力姿勢時に前庭脊髄路興奮性が増大するかどうかについて、直流前庭電気刺激(Galvanic Vestibular Stimulation: GVS)やH反射という神経生理学的手法を用いて検証しました。この研究成果は、Experimental Brain Research誌(Posture influences on vestibulospinal tract excitability)に掲載されています。   研究概要 前庭脊髄路は抗重力姿勢を保持する上での抗重力筋の制御に重要な役割を果たすと考えられています。しかしながら、ヒトにおいては抗重力姿勢時に前庭脊髄路興奮性が増大するかについては明らかにされていませんでした。ヒトにおいて非侵襲的に前庭脊髄路興奮性を評価する方法として、ヒラメ筋H反射を誘発する脛骨神経刺激の100ms前に直流前庭電気刺激(galvanic vestibular stimulation (GVS))を条件刺激として与えることによるヒラメ筋H反射の促通率を評価するという神経生理学的方法があります。この方法は、耳後部に電極を貼付し直流電流で経皮的に前庭系を刺激し、前庭神経、前庭神経核、前庭脊髄路を介して、脊髄の抗重力筋の運動ニューロン群の興奮性の変化を評価していると考えられています。畿央大学大学院修士課程 田中 宏明 氏 と 岡田 洋平 准教授らの研究チームは、まず実験①において本手法を用いて、抗重力姿勢である座位において、抗重力姿勢ではない腹臥位、背臥位と比較して前庭脊髄路興奮性が高いことを示しました。しかしながら、GVSは乳様突起で電極を貼付し、経皮的に電気刺激する方法であるため、GVSによるH反射の促通が前庭刺激によるものでなく、単なる皮膚刺激によるものである可能性も棄却できていませんでした。そのため、同研究チームは実験②において、背臥位と座位においてGVSと皮膚刺激によるH反射促通の差異について検証し、GVSによるH反射の促通の程度は皮膚刺激による促通の程度よりも大きいことを示しました。   本研究のポイント ■ 座位のGVSによるH反射(最大H波)促通の程度は腹臥位、背臥位より大きかった。 ■ GVSによるH反射(最大H波)促通の程度は皮膚刺激による促通の程度と比較して、背臥位では同程度であったにも関わらず、座位では大きかった。   研究内容 実験①では、14名の健常者が研究に参加しました。対象者は、腹臥位、背臥位、座位の3つの姿勢において両耳後部の乳様突起に電極(右陰極、左陽極)を貼付し、GVSすることによる右ヒラメ筋H反射の変化率について検証しました。その結果、座位におけるGVSによるH反射(最大H波)促通の程度は、腹臥位や背臥位と比較して大きいことが示されました(図1、2、3)。   図1:GVSによるH反射の変化の測定と各姿勢条件   図2:各肢位におけるH反射(最大H波)の波形(GVSあり、GVSなし)(実験1)   図3:GVSによるH反射(最大H波)の姿勢間比較(N = 14)(実験1)   実験②では、実験①の座位におけるGVSによるH反射促通の程度が大きい結果が、GVSによる前庭刺激によるものなのか、単なる皮膚刺激によるものなのかについて明らかにするため、10名の健常者を対象に、背臥位と座位においてGVSと皮膚刺激によるH反射促通の差異について検証しました。GVSは実験①と同様に実施し、皮膚刺激は前庭系を刺激することなく、できる限りGVS時と近い部位を刺激するため、刺激電極を耳介後部と耳垂に貼ってGVS時と同じ方法で直流電流刺激を実施しました。その結果、背臥位、座位ともにGVSだけでなく皮膚刺激によってもH反射(最大H波)が促通されましたが、GVSによるH反射(最大H波)促通の程度は、座位においてのみ皮膚刺激によるH反射(最大H波)促通の程度よりも大きいことが示されました(図4)。     図4:各姿勢におけるGVSおよび皮膚刺激によるH反射(最大H波)の変化率 (実験2)   これらの結果は抗重力姿勢である座位では腹臥位や背臥位と比較して前庭脊髄路が増大することを意味しています。実験②を追加実験として行うことにより、座位におけるGVSによるH反射促通効果の増大は、単なる皮膚刺激によるものではなく、前庭刺激によるものであることが示され、抗重力位である座位において前庭脊髄路興奮性がより増大するという結果の解釈はより強く支持されました。   本研究の意義および今後の展開 本研究は、抗重力姿勢である座位において腹臥位、背臥位よりも前庭脊髄路興奮性が増大することをヒトで初めて明らかにしました。このことは、ヒトにおいて前庭脊髄路が抗重力姿勢の制御に重要であるという従来の説をより支持するものです。今後は、抗重力姿勢において前庭脊髄路興奮静性が増大する神経機序について非侵襲的脳刺激などを用いて検証する必要があります。また、脳卒中やパーキンソン病、前庭疾患などの姿勢制御に異常のある患者を対象にGVSを用いた前庭脊髄路興奮性の評価を行い、臨床において遭遇する姿勢制御の異常と前庭脊髄路機能の関連性について検証し、その病態の理解を深め、介入可能性を模索していきたいと考えています。   関連する論文 Okada Y, Shiozaki T, Nakamura J, Azumi Y, Inazato M, Ono M, Kondo H, Sugitani M, Matsugi A. Influence of the intensity of galvanic vestibular stimulation and cutaneous stimulation on the soleus H-reflex in healthy individuals. Neuroreport. 2018 Sep 5;29(13):1135-1139.   論文情報 Tanaka H, Nakamura J, Siozaki T, Ueta K, Morioka S, Shomoto K, Okada Y. Posture influences on vestibulospinal tract excitability. Exp Brain Res. 2021 Jan 21.   問い合わせ先 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 畿央大学大学院健康科学研究科 修士課程 田中宏明 准教授 岡田洋平   Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: y.okada@kio.ac.jp  

2021.02.08

経頭蓋直流電気刺激(tDCS)と有酸素運動の組み合わせが鎮痛効果を早める~畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター

ヒトには、痛みの感受性を低下させる疼痛抑制メカニズムが備わっており、その働きは有酸素運動によって促進されます。この“有酸素運動による鎮痛効果”を得るためには、中等度以上の運動強度(軽いジョギングくらいの運動強度)で10~30分間が必要とされていますが、一部の患者では逆に痛みが増幅してしまうことが指摘されています。そこで、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 佐藤 剛介 客員研究員、森岡 周 教授らは、非侵襲的脳刺激法の一つである経頭蓋直流電気刺激(Transcranial direct current stimulation:tDCS)を有酸素運動と併用すれば、身体の負担を最小限にした鎮痛効果が得られるのではないかと仮説を立て、それを検証しました。この研究成果は、Pain Medicine誌(The effects of transcranial direct current stimulation combined with aerobic exercise on pain thresholds and electroencephalography in healthy adults.)に掲載されています。   研究概要 慢性疼痛は、生活の質や動作能力の低下を引き起こすことが知られており、治療も難しいことから社会的な問題となっています。慢性疼痛の治療には様々な方法があり、その治療法の一つに有酸素運動があります。有酸素運動は、疼痛抑制メカニズムを作動させることにより鎮痛効果を得られる(Sato et al. J Rehabil Med, 2017)ことが知られていますが、中等度の運動強度(軽いジョギングくらいの運動強度)で10~30分間の運動を必要とし、線維筋痛症や慢性疲労を伴う症例では逆に痛みを増強させることが指摘されています。そのため、鎮痛を企図した有酸素運動の適応範囲を拡大する方法を検討していくことは、慢性疼痛の治療にとって重要であります。 近年、非侵襲的脳刺激法の一つであるtDCSが注目されています。tDCSは、頭皮の上から脳に微弱な電流で刺激することにより脳活動を修飾することができる機器であり、一次運動野にtDCSの陽極刺激を行うことで鎮痛効果を得られることが報告されています。さらに、先行研究ではtDCSを単独で使用する場合よりも、他の介入法と併用することでより高い鎮痛効果を得られることが明らかにされています。また、これまでのtDCSによる鎮痛効果を調べた研究では、運動前後での比較に限られており、鎮痛効果の経時的変化を調べた研究はありませんでした。本研究では、健常者を対象に実験的疼痛を用いて、tDCSと有酸素運動の併用による鎮痛効果の時間依存的変化を検証しました。加えて、本研究では鎮痛メカニズムを検証するために、安静時脳波活動を指標として測定しました。   本研究のポイント ■ tDCSと有酸素運動を併用することでより早期かつ大きな鎮痛効果が得られた。 ■ 安静時脳波活動は、後頭領域においてPeak alpha frequency(PAF)の高周波域へのシフトが確認された。   研究内容 健常成人10名が本研究に参加し,以下の3つの条件で運動を実施しました. ① tDCSを単独で行う条件(tDCS条件) ② 偽tDCSと有酸素運動(Aerobic exercise: AE)を併用した条件(Sham tDCS/AE条件) ③ tDCSと有酸素運動を併用した条件(tDCS/AE条件)   tDCSの電極は、陽極を左側の一次運動野、陰極を右側眼窩上部に配置して、2mAで20分間の陽極刺激を行いました。有酸素運動はウォーミングアップの後に20分間実施しました。疼痛閾値は、右側中指の爪で圧痛閾値(Pressure Pain threshold:PPT)を運動開始前と開始から5分毎、運動終了から15分経過時点で測定しました(図1)。   図1:tDCSおよび実験設定と圧痛閾値の測定   図(左)は、電極の位置とtDCS刺激装置を示した。陽極は左側一次運動野、陰極は右側眼窩上部に配置した。図(中)は運動実行中の状況を示す。運動は自転車エルゴメーター上で行い、tDCSによる刺激およびペダリング運動による有酸素運動を行った。図(右)には PPT の測定方法を示した。測定部位は右側中指の爪とし、固定具を用いて圧痛計を垂直に当て測定した。   PPTは、運動開始前と各時点での変化率を求め、PPT変化率の増加は痛みへの感受性が低下していることを示し、鎮痛効果の指標としました。安静時脳波は32チャンネルで測定し、各実験参加者のα帯域でのピークパワーを示す周波数であるPeak alpha frequency(PAF)を前頭領域、中心領域、頭頂領域、後頭領域で算出しました。PAFは、視床―大脳皮質間の神経回路の活動を反映しているとされており、高周波域へシフトしている場合は痛みを感じにくい状態を意味しています。   図2:各時点での圧痛閾値 (PPT)変化率の比較   tDCS条件:tDCSを単独で行う条件 Sham tDCS/AE条件:tDCSと有酸素運動を併用した条件 tDCS/AE条件:偽tDCSと有酸素運動(Aerobic exercise: AE)を併用した条件   図は各時点(5分、10分、15分、20分、運動終了後15分)における圧痛閾値 (PPT)変化率を示す。5-10分後のtDCS/AE条件では、tDCSおよびSham/AE条件と比較して圧痛閾値 (PPT) 変化率が有意に増加した。Sham tDCS/AEおよびtDCS/AE条件の圧痛閾値 (PPT) 変化率は、15~20分でtDCS条件と比較して有意に増加し、tDCS/AE条件はSham tDCS/AE条件よりも有意に高かった。運動終了後15分では、tDCS/AE条件の圧痛閾値 (PPT)変化率はtDCS条件よりも有意に高い状態を維持していた。   結果として、tDCS/AE条件は運動開始5分の時点から他の条件と比較してPPT変化率が有意に増加し、20分経過した時点では83.4%の増加を認めました(*PPTが増加するほど痛みを感じにくくなったことを意味します)。つまり、tDCSを有酸素運動と併用することによって鎮痛効果が早期に認められました。さらに、tDCS/AE条件は、運動終了後15分経過時点でもtDCS条件と比較して有意に高い鎮痛効果を示しました。20分経過時点における他の条件のPPT変化率については、tDCS条件で40.7%、Sham tDCS/AE条件では51.5%となっていました。一方、Sham tDCS/AE条件においては、運動開始より15分と20分経過時点でtDCS条件より有意に高い鎮痛効果を示しました(図2)。   なお、安静時脳波活動については、Sham tDCS/AE条件とtDCS/AE条件において、後頭領域で有意なPAFの高周波域へのシフトが認められました。有酸素運動を行った両条件で有意な変化を認めたことから有酸素運動によるPAFの変化を反映したものと考えられ、tDCS併用による特異的な変化を発見するには至りませんでした。   本研究の意義および今後の展開 本研究は、tDCSと有酸素運動を併用することで、より早期かつ大きな鎮痛効果が得られることを初めて明らかにしました。これは、tDCSによる一次運動野への陽極刺激を併用することで、有酸素運動による鎮痛効果を促進できることを示唆しています。本研究の知見は、有酸素運動により疼痛が増強されてしまうような症例や体力が不十分な症例に対して、tDCSと有酸素運動の併用による介入が有用である可能性を示しています。   関連する論文 Sato G, Osumi M, Morioka S. Effects of wheelchair propulsion on neuropathic pain and resting electroencephalography after spinal cord injury. J Rehabil Med. 2017 Jan 31;49(2):136-143.   論文情報 Sato G, Osumi M, Nobusako S, Morioka S. The effects of transcranial direct current stimulation combined with aerobic exercise on pain thresholds and electroencephalography in healthy adults. Pain Medicine. 2021 in press.   問い合わせ先 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 客員研究員 佐藤剛介 E-mail: gpamjl@live.jp   畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 畿央大学大学院健康科学研究科 教授 森岡 周 Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: s.morioka@kio.ac.jp

2021.02.01

就職レポートNo.622(病院/理学療法士)理学療法学科

就職活動を終了したばかりの学生のリアルな声を紹介する「就職レポート」、第622弾! 理学療法学科15期生(21卒)  H.K さん 病院(理学療法士) 勤務       【その病院に決めた理由】 ①法人内に医療分野・介護分野の医療サービスを提供している点 ②実習先であり、この職場で将来働いていきたいなと感じた点 ③地元住民の方に貢献していきたいという点、この3点で決めました。 ①についてはWeb上で知ることができる情報、②は実習先で感じた経験、③は生涯仕事をしていく中で自分が大事にしたかったことです。 一つの事柄で決めずに、複合して自分に合う就職先を決めました。     【就職活動を振り返って】 私は足を怪我して、他の方よりも実習期間が1ヶ月遅れました。実習までの間は緊張もあり就職活動について深く考えることができませんでした。 いざ動き始めたのは実習終了後の8月末で、9月の間に病院見学に行き、キャリアセンターで就職活動相談や履歴書添削指導、面接練習を行い、10月初めに面接本番、一週間後に合格連絡が来たという流れです。 この間には卒業研究などもあり、1ヶ月間とても忙しかったです。キャリアセンターの方やゼミ担任の先生に支えていただいたなと改めて感じています。     【就職活動でPRしたポイント】 私は地域貢献していきたいという気持ちを履歴書・面接を通してアピールしました。理由としては、それが私自身の知って欲しい最大の気持ちだったからです。この病院で働きたいという気持ちを前面に出しました。     【キャリアセンターと就職サポートについて】 私は人見知りでなかなかキャリアセンターに行く勇気が出ませんでした。しかし、相談に乗っていただいた際に丁寧に話を聴いて下さったことがきっかけとなり、それからは就職活動で困ったことがあれば直ぐにメールなどで相談しました。 履歴書添削指導や面接練習は一度ではなく、私が納得できるまで付き合っていただきました。安心して面接本番ができたと思います。就職活動で困った際には、キャリアセンターに行ってみるのが一番だと思います。     【後輩へのアドバイス・メッセージ】 私は足を怪我して、他の方よりも実習期間が1ヶ月遅れました。イレギュラーなことが起きると、就職活動にも影響してくると身をもって実感しました。この経験から、予防できる病気や怪我には注意し、また、就職活動も早めに始めることをオススメします。 また、将来自分はどうなりたいのかを今から考えておくことで、漠然とした病院見学や病院検索に時間がかからず、条件は絞れるのではないかと思います。  

2021.01.27

第6回畿央大学シニア講座「なぜ腰痛を治すために運動が必要なのか、どのように運動をすればいいのか」をオンライン開催しました。

令和3(2021)年1月23日(土)、畿央大学では地域のシニア世代の方々を対象に、「健康」と「教育」について学びを深めるための「畿央大学シニア講座」を開催いたしました。 今回で6回目の開催となりますが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、例年実施していた対面式での講座を実施することが困難となり、今年は初の試みとしてZoomアプリを用いて「オンライン」での開催となりました。   「なぜ腰痛を治すために運動が必要なのか、どのように運動をすればいいのか」をテーマに、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターの大住倫弘准教授が、運動不足になりがちなコロナ禍だからこそ正しく腰痛を理解していただくべく、オンライン参加者22名の皆さまに最新の知見を学んでいただきました。     まず、画面上で資料を見ていただきながら、「腰痛のメカニズム」や「痛み」についての講義を行いました。痛みが出たときや痛みが長引くときにどう対処することが良いのか、自身の腰痛の状態についてどのように把握すれば良いのかなど、参加者の方にもわかるよう専門の知識を丁寧にお伝えしました。     また講義だけではなく、腰痛に効果的なストレッチもレクチャーしました。参加者の皆さまが画面越しにストレッチを実践し、動画の中では大住准教授が実際にストレッチのデモンストレーションをしたり、実践のための時間を取ったりして、ただ動画を視聴していただくだけでなく実際に身体を動かす場を設けて参加者の方を退屈させないような工夫も行いました。   ▼腰痛に効果的な体操をレクチャー     すべての講義が終了した後はZoomアプリのQ&A機能を使い、質疑応答の時間を設けました。「1日にどれくらいストレッチをしたら良いでしょうか」「寝方が悪いのですが、それも腰痛の原因でしょうか」等の多くの質問があり、その一つ一つを大住准教授が口頭で回答していきました。   講座終了後、参加者の方からは、「理論的な説明、具体的に運動の仕方を教えていただき、ありがたかった。」「痛みの原因、骨格と筋肉図での解説でわかりやすかった。」といった内容についての感想や、「大学に行かなくても有意義な講座を受講することができました。今後もオンライン講座を開催していただけると気軽に参加しやすいです。」「自宅からも気軽に参加できるので、今後もオンライン枠を残してほしい。」といった、オンライン講座に対しての好評なご感想・ご要望も数多くいただきました。   オンラインでの初開催となりましたが、このような形での情報発信、地域貢献も大変有効だということを実感することができました。引き続き、畿央大学では今後も社会情勢に寄り添いながら、様々な形で地域貢献ならびに社会貢献に取り組んでまいります。   【関連記事】 第5回畿央大学シニア講座 第4回畿央大学シニア講座 第3回畿央大学シニア講座 第2回畿央大学シニア講座 第1回畿央大学シニア講座

2021.01.20

就職レポートNo.619(病院/理学療法士)理学療法学科

就職活動を終了したばかりの学生のリアルな声を紹介する「就職レポート」、第619弾! 理学療法学科15期生(21卒)  S.M さん 病院(理学療法士)  勤務       【その病院に決めた理由】 患者様と真剣に向き合う姿勢や、熱心な他職種連携、急性期と回復期での情報共有を行われているなど、患者様に最高の医療を提供するための姿勢や環境に魅力を感じ、志望しました。また、実習先でもあったため、先生方の距離が近く、相談や情報共有を気兼ねなく行える職場であるということを肌で感じ、とても惹かれました。 このような環境が患者様への治療の質の向上や、自分自身の成長にも繋がると考えました。先生方のように、患者様と真摯に向き合い、患者様のために何か一つでも多くのことを提供できるよう貢献したいと感じました。     【就職活動を振り返って】 私は、実習先の病院でこの職場で働きたいと感じたため、他の病院も見学には行かせてもらいましたが、受験する病院はすぐに決まりました。しかし、試験項目が多かったので準備がとても大変でした。 筆記試験に向けての勉強は自分との戦いでしたが、面接練習や履歴書作成等はキャリアセンターの方が親身に協力してくださったので本番に向けての自信もつき、本当に有難かったです。     【就職活動でPRしたポイント】 国内・国外の理学療法学生と交流する学生団体に所属し、一生懸命に活動したことや、そこでの自分の経験を具体的に伝えました。 また、個人面接だったので試験官の方々としっかりアイコンタクトを取ることや、表情を豊かにできるようにするなどを意識し、コミュニケーション力をアピールしました。     【キャリアセンターと就職サポートについて】 キャリアセンターについては、求人票や病院のパンフレットなどがおいてあるので、情報収集はしやすい環境だと思います。 就職サポートについては、病院についての相談から履歴書作成、面接練習など、親身になって協力してくださりました。 準備中の不安や緊張なども聞いてもらえたので、気持ちの面でも支えてもらったと感じています。     【後輩へのアドバイス・メッセージ】 就活の時期は、卒業研究や国家試験の勉強などが重なってくるので、余裕がなくなってきて徐々に気持ちが疲れてくると思います。 現時点でできる準備は早めから行うことや、就活が終わった人は協力してあげるなど周りとの助け合いも必要だと思います。 また、こんなに自分と向きあうこともあまりない機会だと思うので、自分の魅力を発見して相手に伝えられるよう頑張ってください!! 皆さんが、ここで働きたいと思えるような職場に出会えることを祈っています。  

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