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看護医療学科の新着情報一覧

2020年の看護医療学科の新着情報一覧

2020.11.09

認知症ケアサークル「畿央大学Orange Project®」2020年活動レポート!

やさしさを「チカラ」に変えるOrange Project®! Orange Project®とは、熊本県(熊本大学・熊本保健大学・崇城大学)と奈良県(畿央大学)を中心に活動している認知症啓発のための学生ボランティア団体で、“認知症になっても安心してくらせるまちづくりに貢献する”をコンセプトに、認知症啓発運動を行っている学生を中心とした団体です。2020年には、ロゴやマークが商標登録されました。   ■認知症になっても安心してくらせるまちづくりに取り組む Orange Project(YouTube)   畿央大学の卒業生たちは2019年から、在学中に熊本大学・熊本保健大学・崇城大学と共に、Orange Project®(認知症支援プロジェクト)に参画し、認知症になってもやさしい町づくりなどに、学生主体に取り組み始めました。そして「認知症にやさしい広陵町、認知症に強い畿央大学」となることを目的に2019年9月にサークルとして発足しています。 昨年までに認知症カフェのサポート、認知症啓発のRUN伴や認知症サポーター養成講座のサポートを行ってきました。現在は、前期からオンラインでのみ活動を再開していますが、本日はその活動の一部を紹介いたします。   その1  大雨による熊本災害支援(支援物資提供の支援) 2020年7月豪雨、日本各地に大雨が降りました。取り分け、九州南部を襲った豪雨によって、熊本県の球磨川をはじめ多くの河川が氾濫し、近隣の地域では水害の被害を被りました。 畿央大学OrangeProject®の有志で募金を声掛けし、マスクと消毒用のエタノール等を購入しました。そして、熊本大学のOrange Project®代表顧問の安武准教授を通じて、現地に届けました。物資、OrangeProject®のOGの保健師さんを介して湯前町や人吉地区などに送られました。   ▼熊本大学 代表顧問の安武綾先生からのお礼の写真メール   COVID-19(コロナウイルス感染拡大)のために、Orenge Project®の活動が思うようには進められていない状況の中ですが、ヒトの輪を大切に活動を続けていきます。 看護医療学科 准教授 上仲久   その2  オレプロ役員会議(2020年7月8日 zoom会議) 2020年7月8日(水)には、これからのOrangeProject®の運営の在り方について、学部生や大学院生の学生役員メンバーと各大学の顧問教員とでzoomで合同ミーティングを行いました。   ▼オレプロ学生役員によるZoom会議の様子   特に、2020年12月13日(日)に実施予定のOrangeProject®の開催記念式典の進行について、学生が中心となり意見交換していました。また、今後の活動について各大学の学生役員と意見交換を行っています。本学の参加者は、3回生の冨松里帆さん、東條真納美さん、小山美咲さんと2回生の浜田みゆきの4人です。 そして、「みんなで創るオレンジの輪プロジェクト」の公開動画を作成し、2020年9月25日(金)に公開となりました。動画のなかに、本学看護医療学科2回生の浜田みゆきさんが取材に回答している場面(5:26頃~)があります。  看護医療学科2回生 浜田みゆき   その3 認知症の理解のための介護家族へのzoomインタビュー(2020年10月11日)   ▲当事者の方やお母様を介護する娘さんと2回生のzoomでのインタビュー (以下、公開についてはご家族の同意を得ています)   今回の対談の大きな目的は認知症の当事者のご家族からお話を聴き、認知症に対する知識を深めることでした。若年性認知症当事者の平井正明さんが、コーディネートや対談中のサポートをしてくださいました。 話された内容としては、認知症と診断されるまで、診断されてからの当事者の方の症状・様子の変化やコミュニケーションの取り方などを教えてくださいました。特に印象に残っていることは「認知症とは症状の総称であり、実際同じ症状の人はいなく、その人の個性が出る」ということや「私たちが常識だと思っている行動がとれなくなってしまうとき、怒るのではなく“発想が豊かだな”とポジティブに捉えることが大切」ということです。コミュニケーションの取り方では「覚えている?」と聴くことは“忘れてしまう”という症状に対して不安などを与えてしまい「昔こんなことがあったよね、私はとても嬉しかったんだよ」などと言葉を変えることで“周囲が覚えてくれている”という安心感につながるということも新しく知ることができました。 対談を通して私たちのコミュニケーションの取り方、捉え方ひとつで当事者のかたの心情や見方が変化するのだと学ぶことが出来ました。平井さんは、後期授業でも「老年看護学援助論Ⅰ」の講義をしていただくので楽しみにしています。 看護医療学科2回生 白川桃子・浜田みゆき   その4 多世代まちづくりプロジェクト2020に応募 NPO認知症フレンドシップクラブが主催する、”多世代まちづくりプロジェクト2020”の学生参加者公募に本学からもオレプロの2回生メンバーが中心になりエントリーしました。このコンペティションは認知症の啓発活動など、次世代を担う高校生・大学生対象に公募したもので、今年で3回目になります。 畿央大学からのエントリーした演題名は「絵本・紙芝居で子どもから社会へつなげよう」(代表 看護医療学科2回生 浜田みゆき)で、書類審査を通過し二次選考に選出されました。二次選考は、2020年11月21日(土)の午後からで、zoom上で5分間のプレゼンテーションをした結果、参加者からの投票で審査されます。皆さんも以下のリンクから参加登録をして(参加無料)、畿央大学を応援してくださいね。  ■多世代まちづくりproject このように「認知症にやさしい町づくり」に向けて、オレンジプロジェクトのメンバーは地道に活動しています。学年や学科を超えたつながり、国境や大学間の垣根を超えた活動はこれからの次世代を担う学生の皆さんの力に左右されます。現在は、看護医療学科の学生のみの活動ですが、教育学部や理学療法学科、健康栄養学科・人間環境デザイン学科の皆さんとも協力して今後は活動の幅を広げていきたいと思います。ぜひ、みなさんのサークル参加をお待ちしています。   連絡先 看護医療学科3回生 小柳明梨   b8579384@kio.ac.jp     看護医療学科2回生 浜田みゆき b9619852@kio.ac.jp           看護医療学科 准教授  上仲 久   h.uenaka@kio.ac.jp   看護医療学科 教授 山崎尚美   ▶オレンジプロジェクトに関連するブログ記事 KIO Smile Blog

2020.09.18

教員が「日本地域看護学会」で優秀演題賞を受賞!~看護医療学科

令和2年8月30日、日本地域看護学会第23回学術集会(誌上発表)にて優秀演題賞を受賞しました。   この学術集会は、8月29日(土)、30日(日)に大阪にて開催予定でしたが、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大予防のため、現地開催を中止し、誌上開催となりました。   ▽クリックで大会HPに移動します。   演題は「愛着形成に焦点をあてた重症心身障がい児とその家族への在宅支援の検討」です。研究では、訪問看護ステーションスタッフに同行し参加観察やインタビューを行いました。ストレングスモデル(C.A.Rapp,2006)を基盤とし、訪問看護師が、重症心身障がい児とその家族の強さ・力であるストレングスにどのように着目し在宅支援を行っているのか明らかにすることを目的とした研究です。研究にご協力いただきました皆様に心より深く感謝申し上げます。     在宅小児ケアにおける愛着形成に焦点をあてた支援モデルの構築(科学研究費助成若手:1 8 K 1 7 6 0 9 研究代表者:田中陽子) 看護医療学科 講師 田中陽子

2020.08.28

マタニティヨガ・ベビーマッサージの特別演習~助産学専攻科

2020年8月21日(水)、ふみ子助産院の院長である森田婦美子先生によるマタニティヨガ、ベビーマッサージの演習がありました。   【マタニティヨガ】 マタニティヨガとは、妊娠中の身体に負担がかからないような緩い運動によって、コリやだるさなど母体の肉体的不調を改善し、ゆったりした気持ちで行うことで精神的なストレスを軽減することができるものです。また、家ではなく教室で行う場合は他のお母さんたちとおしゃべりをしたり、悩みなどを共有することで気分転換にもなります。     私たちも森田先生に教わりながら呼吸を意識してマタニティヨガをしました。演習や課題などで少し疲れていたこともあり、マタニティヨガをしたことで、学生自身も心も体も緊張が取れてリラックスすることが出来ました。     自分の身体であってもなかなか細部まで意識することはないですが、今回の演習ではじっくりと自分自身に向き合うことができた機会となりました。森田先生からはお母さん方もマタニティヨガをした後は表情がほぐれた状態で帰っていくというお話を聞かせていただき、お母さん同士の交流であったり、心身のリラックス、リフレッシュにもなったりと、様々な効果があることを学ぶことが出来ました。     マタニティヨガの演習の後、自分たちで作ったベビー人形を使用してベビーマッサージの演習を行いました。   【ベビーマッサージ】 ベビーマッサージとは、母子が触れ合うことで絆を深め、健やかな身体をつくるコミュニケーションの手段です。赤ちゃんへの効果としては、表情が豊かになる、自律神経に働きかけることで消化吸収がよくなる、リラックス効果が高まりよく眠ることができる、母親との信頼関係が発達するなどがあります。母親への効果としては、スキンシップを取ることで赤ちゃんへの愛情が深まる、触れ合うことで愛情ホルモンであるオキシトシンが分泌されストレスや不安が軽減する、赤ちゃんの成長や不調などを敏感に感じ取ることが出来るなどがあります。     ベビーマッサージは特別な技術や力はいらず、母子のスキンシップの時間としてベビー人形に話しかけながら、楽しく穏やかな雰囲気で実施しました。マッサージの時は赤ちゃんの成長・発達の方向(中枢から末梢)に向かって撫でるようにし、ベビーオイルをつけて滑りをよくして行うと、さらに効果は高まると学びました。短い時間でしたが、赤ちゃんと向き合いながらコミュニケーションを取ることの大切さを理解することができました。              助産学専攻科 岡本悠希 河野美佳   【関連記事】 熟練助産師から学ぶ分娩介助の応用「側方介助と肩甲難産の分娩介助方法」~助産学専攻科 産婦人科医に学ぶ!会陰縫合の理論と技術~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅱ」 産婦人科医に学ぶ!超音波診断法の理論と実際~助産学専攻科 スペシャリストに学ぶフリースタイル分娩!~助産学専攻科 分娩介助・乳房マッサージの遠隔演習用教材を手作りしました!~助産学専攻科 

2020.08.19

産婦人科医に学ぶ!会陰縫合の理論と技術~助産学専攻科「助産診断技術学Ⅱ」

2020年7月15日(水)に「助産診断技術学Ⅱ」の科目で、健康科学部長で産婦人科医師である植田政嗣先生に、会陰縫合理論と縫合技術について教えていただきました。     講義では会陰裂傷の原因や会陰切開が必要な場合、局所麻酔や様々な縫合技術について教えていただきました。赤ちゃんやお母さんにとって安全な分娩を行うためには、医師による会陰切開が必要になることがあります。今までの講義の中で、会陰の傷によって産後も痛みを抱えながら育児をされている褥婦さんについて学んできました。今回講義を受けたことで、助産師が会陰裂傷や会陰切開について理解しておくことは、お母さんたちの痛みや不便さを少しでも軽減するためにも大切なことであると強く感じました。     会陰裂傷が生じた場合や会陰切開を行った場合には、その処置として会陰縫合を行います。適切な縫合糸と針の種類や、時と場合に応じた糸結びの種類、局所麻酔時の注意点などについて教えていただき、実際に縫合練習用のセットを用いて演習を行いました。     演習ではまず、植田先生に実際の縫合糸の結び方を見せていただきました。はじめは見様見真似でしたが、分からないところなど学生同士で協力しあったり、植田先生に教えていただいたりして、縫合時に使う糸の結び方を修得することができました。また、縫合の仕方も教えていただき、それらの修得した技術を用いて、最後に1人ずつ裂傷のある会陰の模型で練習しました。コッヘルや持針器の使い方についても学ぶことができ、とても勉強になりました。     今回の講義や演習で会陰裂傷や会陰切開、会陰縫合技術について学んだことから、産後の褥婦さんの負担について改めて考え、褥婦さんの身体にとってより良い助産ケアを行うにはどうしたらよいか、という助産師の役割についても考えることができました。   今後も助産師として対象となる方々のために何が出来るのかを常に考えながら、学びを深めていきたいと思います。    助産学専攻科 伊良原日南乃 末岐茉由   【関連記事】  産婦人科医に学ぶ!超音波診断法の理論と実際~助産学専攻科 スペシャリストに学ぶフリースタイル分娩!~助産学専攻科 分娩介助・乳房マッサージの遠隔演習用教材を手作りしました!~助産学専攻科 

2020.08.07

「薬害の実情」と「患者の人権」を学ぶ~看護医療学科「保健医療福祉システム論Ⅰ」

看護医療学科4年次生必修科目である「保健医療福祉システム論Ⅰ」では、公衆衛生システムや社会福祉のあり方を学んできました。パンデミックが起きている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)についても、4月から一早く、国の専門家委員会が公表した資料をはじめとした様々資料を読み、理解を深めてきました。 また、感染者のみならず社会的弱者がコロナ禍において差別や偏見に苦しんでいることを学び、それらを医療従事者としてどのように対処するのかも考えてきました。   そのような中、7月23日の授業では全国薬害被害者団体連絡協議会 副代表世話人の勝村久司氏をお招きし、「『薬害の実情』と『患者の人権』~医療倫理や患者安全について考えながら~」と題した内容について講演いただきました。あいにく遠隔での講演ではありましたが、それを凌駕する心に突き刺さる内容でした。   ▲Microsoft Teamsを用いて、講演いただいている様子   勝村氏は、現在も大阪府立高校の理科教員をされておりますが、「陣痛促進剤」の被害によりわずか9日間の命しかなかった、娘さんの星子さんのことがきっかけ(詳細は、勝村さんの著書である「ぼくの『星の王子さま』へ」~医療裁判10年の記録~(幻冬舎文庫))で、薬害に関する運動に身を投じます。 その中で、薬害は人災であることを痛感され、陣痛促進剤(子宮収縮剤)は感受性の個人差がかなり大きいがその理解が医療従事者の中でも十分ではないこと、陣痛促進剤の誤った使用がまだ改められない医療機関があることも非常に懸念されておられました。また、一般社会にも薬害の被害に遭われた方々へのインターネットを用いた中傷がまだ残っていることもお話しされておられました。   最終学年にあたる受講生に対して、これから大切なことは「健全なチーム医療による専門性の発揮」と「患者・家族を中心とした情報共有」であり、真実を求め続け、情報収集の努力を続けることと、「患者のための薬・医療」であることを忘れないことが重要であると話されました。その実践例として、診療報酬明細書の開示につながり、ある病院ではカルテの開示を積極的に行っているそうです。 学生も今回の講演の内容を重く受け止めていました。学生たちの感想から一部紹介したいと思います。       勝村さんの話は言葉の一つ一つが重く、家族を含めた方々の気持ちを思うと聞いているのが辛く、心が痛くなった。勝村さんの奥さんがどれほど苦しみ、それでも自分の子どもを助けたい一心で意識を手放さないように耐えていたこと、子どもが亡くなった苦しみを夫婦で乗り越えられてきたことに対して胸が詰まる思いでした。 また、陣痛促進剤等の薬害による被害に関する問題について考えることができた貴重な時間でもあった。二度と陣痛促進剤等の薬害による被害が出ないように、この問題が自分や家族にも大いに関係あることだと認識し、みんなで考えていきたい。 学生A   本日学んだ薬害の問題について被害者の方の気持ちを考え、二度とこのようなことが起こらないように本日の学びを忘れない。医師から指示された薬を何も考えずに患者に勧めるのではなく、常にクリティカルシンキングをして医療に従事していきたい。 学生B     学生たちは、あと半年で医療の現場に飛び込んでいきます。特に今は、新型コロナウイルスの影響が大きく、患者の人権がより大きくクローズアップされることでしょう。今回の勝村氏の講演を通じて、学生たちの学びは非常に大きく、今後に必ず活かされるだろうと思います。この場を借りて改めてお礼申し上げます。   看護医療学科 准教授 文鐘聲

2020.07.22

4ヵ国を結んだ遠隔授業を行いました~看護医療学科「国際看護論」

令和2年7月21日(火)の「国際看護論」では、ベトナム(ホーチミン市)・スウェーデン(ウプサラ市)・オーストラリア(メルボルン市)と、日本(奈良:畿央大学)をZoomで繋ぎ、国際的な看護の実際を学ぶことができました。各国の看護の本質は日本と同じであるものの、実際の看護の実践の仕方や働く環境には大きく違いがあることを学びました。   この日の学修目標は、①国際看護師として活動している人の活動の実際を知る、②先進国の看護の実際を知る、③開発途上国の看護の実際を知る、といった目標設定に基づき、3人のゲストスピーカーの方に各テーマに沿って紹介していただきました。   ▲Zoomで4ヵ国をつないだ様子(左下:マイ・アイン氏、右下:長谷川祐子氏、右上:Julie.Paul氏、左上:本学 山崎先生)   まず、CICS(EPA看護師や技能実習生を送り出し機関)代表のマイ・アイン氏から「EPA看護師の訪日の実際と課題」のプレゼンテーションがありました。 ベトナムでは看護の他に介護という概念がなく現在、ベトナム看護協会と奈良東病院の方や本学の山崎先生とともに老年看護学のテキストや介護教育課程を作成しているとのことでした。この10月からベトナム国内で介護に関する教育が開始することから、日本と同じく高齢化が進むベトナムで、介護という概念を作っていくことは重要であると思いました。また、日本などの先進国で行われている介護についての課題を踏まえたうえで、介護を行う方にとっても介護を受ける方にとってもベトナムという国に合った教育がされることが求められると学びました。     次に、アカデミスカ大学病院で認知症専門看護師(シルビア女王認定の認知症看護師)として勤務中の長谷川佑子氏から「スウェーデンの認知症看護」について講義していただきました。 スウェーデンでは「頑張っている空気が患者や他のスタッフに良い影響を与えないので、リラックスして仕事をする。」ということが大切にされていました。また、日本でも言われているように、「コミュニケーションを大切にする」というポイントもありました。実際にスウェーデンでは1日に何度もミーティングを行ったり、どんな時でもお茶の時間(FIKA)を取るというように一息ついて話ができるコミュニケーションの場を大切にするという環境が整っていることを学びました。日々忙しく仕事を頑張っていても患者さんを思う気持ちが伝わらなければ結果的には自己満足の看護で終わり患者さん中心の看護ではないと思います。「リラックスして仕事をする」ということはとても大切であると学びました。 また、医学生や看護学生が「アンダーナース」として就職する前に現場で働くことができるというお話もありました。学校で受ける授業や演習とは別ではありますが、実際に働いて現場を知るということは、多くの経験を積みながら自分の目指す医療・看護を模索している学生にとって重要な経験であると考えました。     最後にオーストラリアのPalliative Cere のNurse practitioner(元NP)のJulie.Paul氏による「メルボルンのヘルスケアシステムと看護師の役割」についてです。 調べてみるとナースプラクティショナーはオーストラリアの看護師が行っている医療行為を日本ではまだ医師が行っていることもあるそうです。医師の仕事を適切に分担することは単に看護師の仕事が増えるだけでなく、より効率的に動くことができ、患者さんに利益をもたらすことができるような看護ができるのではないかと考えました。また、そのように分担することでさらに看護師自身が責任感を持ち主体的に行動することにつながることを学びました。   最後に、看護師からのメッセージ「私にとっての看護とは」を視聴して終了しました。     以上のように本日のグローバルな視点での遠隔授業はとても興味深い内容であり、多くの学びを得ました。看護の本質は同じであっても国によってどのように取り組んでいくのかは多くの違いがありました。これから現場に出ていく者として世界にも目を向け学び続けていきたいと思います。     看護医療学科4回生 奥田帆乃夏  

2020.07.10

スペシャリストに学ぶフリースタイル分娩!~助産学専攻科

助産専攻科は入学してからコロナウイルスの影響で、遠隔授業が続いていました。6月からは登学が始まり技術面の授業が増え、実習に向けて毎日演習をしています。 その中、令和2年6月19日(金)に岩田塔子先生の「フリースタイル分娩」の講義を受けました。岩田塔子先生は、助産師の他に超音波検査師、鍼灸師の資格も持っておられるフリースタイル分娩のスペシャリストの先生です。そのような素晴らしい開業助産師の先生に分娩の基本やフリースタイル分娩の考え方、介助方法について教わりました。     フリースタイル分娩とは、分娩台や決まった体位にこだわらず、自然なお産のリズムに合わせて分娩を行うことです。この自然というのは産婦が思うままに、こうすると陣痛が楽だというような感覚をもとに体位を変え、赤ちゃんが出てきやすい方法を試しながら産むという母子主体のお産のことです。 実際に学生間で産婦・助産師の役割を決めて岩田先生の指導のもとフリースタイル分娩の介助方法や、分娩中の異常が起こったときにどう対応すれば良いのかを試行錯誤しながら実践しました。  岩田先生からは、「どんな姿勢で産むかではなく、助産師としてどんな姿勢でも産むことができる技術を持っておくことが大切である」という言葉をいただきました。実際にどのような体位の分娩介助でも、胎児の回旋や母体の解剖学的な基礎知識が重要であり、その知識があるからこそ応用に繋げていくことができるのだということを実感しました。今回の学びを活かし、産婦が自分で産むということを意識できるように支援しながら分娩介助を行っていきたいです。       助産学専攻科 杉野茉由 西本真央   【関連記事】 産婦人科医に学ぶ!超音波診断法の理論と実際~助産学専攻科 分娩介助・乳房マッサージの遠隔演習用教材を手作りしました!~助産学専攻科 

2020.07.10

産婦人科医に学ぶ!超音波診断法の理論と実際~助産学専攻科

令和2年7月8日(水)の「助産診断技術学Ⅰ(妊娠期診断とケア)」の科目の中で、産婦人科医師である健康科学部長の植田政嗣先生に助産学専攻科の学生10名が超音波検査について教えていただきました。 始めに、超音波診断法の理論と実際の講義を受けたあと、演習を行いました。 演習ではまず、植田先生が実際の超音波検査機器を用いて、胎児の観察や機械の使用方法、胎児の推定体重測定や妊娠週数の導きだし方などについてわかりやすく説明しながら腹部模型で実演していただきました。植田先生の実演に学生たちはすっかり感心し、必死にメモを取っていました。     その後、学生一人ひとりが植田先生の指導のもと、順番に超音波診断の演習を行いました。 最初は不慣れな為時間がかかっていましたが、植田先生の笑いも交えた丁寧なレクチャーもあり、学生10名全員が胎児推定体重を測定し、妊娠週数を導き出すことが出来ました。 超音波診断では腹部にプローブをあて、胎児がうまく映っている箇所で画面を静止するのですが、学生たちはやや苦戦している様子でした。それでも、「今だ!」と応援する声や、正確な胎児推定体重が測れた時には拍手が起こるなど、和気あいあいとした楽しい雰囲気の中で演習が行われました。 今回も新型コロナウイルスの感染予防を行いながらの演習となり、制約は多くありましたが、学生10名で工夫しながら学びを深めることが出来ました。 助産学専攻科 助手 畠中美有希     初めて実際に超音波の機械を使って、胎盤や羊水量、胎児の様子を見せていただきました。もちろん腹部に入っているのは胎児模型なので動いてはいないのですが、なかなか胎児の測定部分をエコーで探し出すのが難しく、植田先生のサポートのもとやっと測定することが出来ました!実際の胎児は動いているのでより一層難しいだろうな…。と感じました。 講義を受け、超音波診断法で胎児付属物や胎児の発育状態をきちんと見ていくことが、母子共に健やかに妊娠を継続していくために大切なことであると学ぶことができました。 助産学専攻科 岡本悠希 【岡本さんが登場する「1分でわかる畿央大学」ムービー】 畿央生リアルボイス「看護医療学科→助産学専攻科」編|1分でわかる畿央大学#52 保護者インタビュー「我が子と畿央大学」岡本さん編|1分でわかる畿央大学#51

2020.06.23

1回生担任紹介「山崎先生」編~新入生応援!やさしさを「チカラ」に変えるプロジェクトvol.31

新型コロナウイルスの影響で大学に来れない1回生の皆さんを応援する”やさしさを「チカラ」に変える”プロジェクトの一環で、先生方に7つの質問に答えていただきました。今回は看護医療学科の山崎教授です!       【1】氏名・担任クラス 山崎 尚美(やまさき なおみ)  看護医療学科 1回生1組担任/看護医療学科主任・看護実践センター長   【2】研究分野と担当科目 研究分野は「認知症ケア」になります。今までは「グループホームでの認知症高齢者の看取り」に関する研究を行っていましたが、昨年度からは「認知症ケアのアジア圏における国際通用性を目指した実践教育パッケージの開発」に関する研究をしています。この研究は、日本の認知症ケアをパッケージ化し、これから高齢化が進んでくるアジア(ベトナム・タイ・台湾・韓国)の国の言語に変換し教育する教材・教育システムを開発する実践研究です。グローバルな社会にむけて海外研究者とともに「認知症になっても安心して生活できる世の中」を創っていきたいと思っています。また、他の先生方と一緒に「認知症カフェの実践研究」や「認知症アプリを用いた人材育成」に関する研究も行っています。 専門分野は、老年看護学(高齢者看護学)になります。担当科目は「老年看護学対象論:2年次前期」「老年看護学援助論Ⅰ:2年次後期」「老年看護学援助論Ⅱ:3年次前期」「老年看護学実習:3年次後期」「国際看護論:4年次前期」「卒業研究:4年次」「病院インターンシップ実習:4年次前期」「海外インターンシップ研修:2.4年次」になります。 地域連携や社会活動では、ベトナムの方たちと高齢者看護のテキスト教材の作成や、サークル顧問として学生ボランティアチーム「Orange Project」の学生や地域の方たちと一緒に地域の認知症カフェの企画実践や認知症サポーター養成講座など行っています。   【3】モットーや好きな言葉、大切にしていること 「一期一会」という言葉が好きです。人との出会いももちろんですが、動物や草木などの出会いは、「今この時」を大切にしたいと思っています。また、日常生活が充実しているということは、仕事をするうえでも大切な生活の基盤となるので「オンもオフもアクティブに」行動したいと思っています。   【4】好きなこと(趣味・特技など) 趣味は「釣り」です。船で見る海の上の景色は、とてもきらきらしていてリラックスできます。広大な海の中にいる魚が、私の竿(針)にかかったという縁(えにし)を感じることが大好きです。また、自然の中をウォーキングすることも好きです。     【5】1回生にオススメの本や映画 皆さんにお勧めする本は「やりぬく人の9つの習慣:ハイディ・グラント・ハルバーソン,林田レジリ浩文(訳)2017年」という本です。この本の中で、「グリット」とは、心理学用語では長期目標に向うときの粘り強さとやる気を意味していると言われています。これから4年間の大学生活のなかで、皆さんにもこの「グリット」をもち続けて学習すると有意義な大学生活になると思います。   【6】先生から見た畿央大学や畿央生の印象は? 畿央大学の学生は、とても素直でピュアな学生達だと思います。真面目に課題に取り組み、クラスで支えあいながら学習をしていると思っています。そして卒業した先輩たちは、臨床現場ではとても誠実な看護師だと高い評価を得ています。皆さんも先輩たちのあとに続いてほしいと願っています。   【7】1回生にメッセージを! 皆さんは、大学の授業は非対面授業からスタートしていますが、これはある意味でこれからの世の中を生き抜くための力を身につけるためのチャンスかもしれません。世の中は急速にITリテラシーが進みましたが、本学は学生全員にノートPCを入学時に貸与していますし、Open CEASを活用した教育も初年時から行っています。そのおかげで4月16日からの開始の前期授業は休止することなく進行しています。また、専門科目だけでなく情報処理演習などもこれからの社会で生きていくためには不可欠な知識・スキルだと思います(知をみがく)。皆さんの先輩たちはこの数か月間、医療現場で想像のできないような激務を経験されています。先輩たちの働きを誇りに思うとともに、できないことを憂い嘆くのではなく、今できること(今でき)や今やるべきこと(今やる)を見つけて取り組んでみましょう(徳をのばす)。 私たちが奈良県内で創ってきた認知症カフェも、今ではオンラインでzoomカフェになり継続しています。 これからの次世代を支える皆さんにお願いなのですが、学生ボランティアサークル「Orange Project」に興味関心のある人は山崎(n.yamasaki@kio.ac.jp)まで連絡ください。認知症カフェやボランティアに参加したい人、学部・学科を超えて全学的にサークルメンバーを募集しています。そして、優しい心・美しい心をもつ専門職になってください(美をつくる)。皆さんと共に活動できることを楽しみにしています。     認知症ケアに取り組むサークル「Orange Project in KIO」   【関連記事】 ・過去の「オレンジカフェ」記事を読む ・過去の「RUN伴」記事を読む ・過去の看護医療学科「海外インターンシップ」記事を読む   教員実績

2020.06.23

1回生担任紹介「田中先生」編~新入生応援!やさしさを「チカラ」に変えるプロジェクトvol.28

新型コロナウイルスの影響で大学に来れない1回生の皆さんを応援する”やさしさを「チカラ」に変える”プロジェクトの一環で、先生方に7つの質問に答えていただきました。今回は看護医療学科の田中講師です!   【1】氏名・担任クラス 田中 陽子(たなか ようこ) 看護医療学科 1回生4組担任     【2】研究分野と担当科目 3回生からスタートする保健師養成課程を担当しています。研究は親子の絆に着目した愛着研究です。現在は、重症心身障害児の子育てに奮闘されているお母さんへの支援を考えています。   【3】モットーや好きな言葉、大切にしていること 「おだやかに、シンプルに生きる」最近、読んだ本のタイトルです。いつも穏やかな心を保っていたいと思っています。   【4】好きなこと(趣味・特技など) 学生時代に茶道に出会いました。大学時代も茶道部でお茶会をしていたことが思い出です。みなさまも趣味を通じて様々な方々と出会えるといいですね。   【5】1回生にオススメの本や映画 息子は「のび太の新恐竜」を見にいくのを楽しみにしています。最近見に行った映画は「アナと雪の女王2」です。   【6】先生から見た畿央大学や畿央生の印象は? 自分の将来の目標がはっきりしていて頼もしい学生さんが多い印象です。夢に向かって頑張ってください!   【7】1回生にメッセージを! 昨年の夏に担任が決まって、私自身も入学式で皆様とお会いすることを楽しみにしていました。面談でお話を聞いていますとサークルに入れていない方がほとんどでしたね。スポーツや音楽が得意な方も多かったのでクラブやサークル活動が再開されるといいですね。夏には実習もスタートです。人との出会いの中で看護師として成長していかれる姿を楽しみにしています。   教員実績