看護医療学科の新着情報一覧
2016.08.05
就活レポート ~就職活動の現場から~ No.353(病院)
就職活動を終了したばかりの学生のリアルな声を紹介する「就活レポート」、第353弾! 看護医療学科6期生(17卒) 田中 美有さん 大阪市立大学医学部附属病院 勤務 【その病院に決めた理由】 子どもから大人や幅広い疾患に対応できる看護師になりたいと考えたため、特定機能病院であり最先端医療を学べる病院を志望しました。また、わかば研修やローテーション研修といった新人教育など教育体制が整っているため、最初の大切な一年目をこの病院で働き、学んでいきたいと考えました。実際に病院見学に参加した際、看護師さんが患者さんの目線に合わせ、笑顔で話している姿もみることができ、患者さんに寄り添って、身体的だけでなく精神的にもケアを提供することができると感じました。以上のことからこの病院に就職したいと思い、志望しました。 【就職活動を振り返って】 私は3回生の実習が2月まであったのですが、その時期からマイナビの就職説明会などに積極的に行き、4回生になるまでに病院見学やインターンに行くようにしていました。4回生では卒業論文や実習があり、私の場合、保健師過程も履修しているので授業や課題、実習もこなさなければならず、とても忙しい日々を過ごしています。そのために、今考えれば早くから就職活動をしていて本当によかったと思っています。また、学校でも集団面接の練習をする機会があり、試験当日も含め一番緊張したのはその学内の集団面接でした。しかし、それに参加することで、本番は緊張を抑えることができました。このような機会に参加したり、就職試験までにキャリアに通って、練習や相談に乗ってもらえたりしたことが合格に繋がったと感じています。 【就職活動でPRしたポイント】 面接時の話す内容も大切なのですが、それよりも姿勢が大切とアドバイスをもらっていたため、試験会場に入るときから、しっかり笑顔で挨拶したり、面接時も笑顔で交互に二人の面接官の目をしっかり見て、ハキハキ元気に答えるように意識しました。 【キャリアセンターと就職サポートについて】 履歴書や面接の練習だけでなく、小論文のチェックや就職活動のやり方のアドバイスもしてくださり、とてもためになりました。そして、小論文や面接などの練習時に、アドバイスだけでなく良い点についても教えてくださったため、試験当日は自信を持って行くことができました。 【後輩へのアドバイス】 早いうちからキャリアを利用し、就職活動をすることで、余裕も生まれると思います。また、友達や先輩、先生方からも情報収集し、実際に自分の目で見て、本当に働きたいところを見つけると自然に自分のなかで考えを持つことができると思います。大変だとは思いますが自分らしく一生懸命頑張ってください!
2016.08.03
就活レポート ~就職活動の現場から~ No.352(病院)
就職活動を終了したばかりの学生のリアルな声を紹介する「就活レポート」、第352弾! 看護医療学科6期生(17卒) 森田 紗枝さん 大阪府立病院機構 大阪国際がんセンター 勤務 【その病院施設に決めた理由】 実習先の病院で、理想の看護師さんに出会い同じ病院で働きたいと思ったことや、熱心に指導してくださったこと、病院全体の雰囲気がよかったことから、この病院で働きたいと思いました。また、病院の理念と私の目指す看護が同じであったことや研修制度も整っている所、新設病院になることで綺麗な環境で快適に働けることに魅力を感じたためです。 【就職活動を振り返って】 私は春休みの間に、合同説明会には参加せず、家から通いやすい病院など気になる病院5つほどの見学会に参加しました。合同就職説明会に参加して、幅広い視点から病院を選んでもよかったかなと思います。見学会では、病院の雰囲気を知ることができて、新人看護師さんと話す機会を設けてくれる病院もあるので参加してよかったと思います。 【就職活動でPRしたポイント】 面接では上手く話そうとせずに、相手の目を見て誠実な態度で話すことや姿勢を正すこと、笑顔で元気よく話すことだけに集中しました。志望動機と自分の看護観はしっかりと伝えられるようにしました。 【キャリアセンターと就職サポートについて】 就職先に悩んでいた時に相談すると、丁寧に話を聞いて下さり自分が何を重視しているのか再度考えることができました。履歴書の書き方の指導や添削をしていただいたおかげで、自分では気づかない点も修正することができました。面接対策では、面接中のマナーや何を伝えることが重要か指導していただきました。また、自分の良い所も言ってくださることで、自信をもって面接に挑むことができました。 【後輩へのアドバイス・メッセージ】 4月からは、授業が始まり忙しくなります。特に保健師過程を選択すると、病院見学やインターンシップに行くのは難しいので、春休みの間に活動することをお勧めします。病院見学では、質問をする時間を設けてくれるので事前に知りたい情報をあげておいて積極的に質問すると病院のことがよくわかります。また、実習中も看護師さんや病棟の雰囲気をよく見て就職先を考える時に役立てるといいと思います。 がんばってください。
2016.08.02
就活レポート ~就職活動の現場から~ No.351(病院)
就職活動を終了したばかりの学生のリアルな声を紹介する「就活レポート」、第351弾! 看護医療学科6期生(17卒) 南 吉泰さん 大阪府立病院機構 大阪はびきの医療センター 勤務 【その病院に決めた理由】 これといって絶対に就職したいという希望の科は実習を通してもあまり思い浮かばなかった時に、畿央学校で開催された病院説明会がありました。そこで当院の紹介があり、呼吸器も含めアレルギーに特化した病院であることを知りました。私自身、幼いころからアレルギー性皮膚炎を患っていることもあり、魅かれるきっかけになりました。この疾患の苦しみを体験し、理解できているからこそ、入院される患者さんにとって最も力を発揮できる場であると感じ、採用試験を受けました。 【就職活動を振り返って】 私が就職活動を通して、自分を見つめなおす良い機会になったと大いに感じました。自分の長所であったり、短所であったり、今までやってきたことや成長してきたことなど普段の生活ではなかなか考えないことも深く思い起こす必要があったからです。自分自身のことを改めて知ることで、自分に今何が足りていないか、また、就職してからどのように頑張っていくかを明確にできました。 【就職活動でPRしたこと】 4年間頑張ってきたアルバイトのことを一生懸命伝えました。元々、看護師を目指す上で、コミュニケーションスキルと状況の把握能力を養うために、飲食店のアルバイトを始めました。アルバイトをしていく中で、上記に述べたことや、その他に培ったことを、看護師としてこういった場面で生かしていきたいと、成長したことと、その活用について話しました。 【キャリアセンターと就職サポートセンターについて】 初めての就職活動で、右も左もわからない状態でしたが、キャリアセンターの方々が、就職活動に勝つための講義を開いてくださったり、外部講師の方を呼んで講義してくださったりし、就職活動に必要な基礎的な知識を習得する手助けをしてくださりました。また、個別での相談や、面接練習などにもお付き合いしてくださり、胸を張って採用試験に立ち向かうことができました。 【後輩へのアドバイス・メッセージ】 私個人の感想ですが、面接で話すことを前もってガチガチに固めた文章を用意するのではなく、半分以上はその場での自分の言葉で話すほうが、緊張が少なく、楽しく話せると思います。頑張ってください!
2016.07.30
就活レポート ~就職活動の現場から~ No.350(病院)
就職活動を終了したばかりの学生のリアルな声を紹介する「就活レポート」、第350弾! 看護医療学科6期生(17卒) 山下 三貴子さん 大阪市立大学医学部附属病院 勤務 【その病院に決めた理由】 教育体制が整っているため多くのことを学べると感じたからです。また、母の知り合いが看護師として働いており、とても良い環境で働いているということを聞いたため、その病院で働きたいと思いました。 【就職活動を振り返って】 病院を決めることに一番悩みました。病院説明会では教育体制・福利厚生についてだけでなく、実際に働いている看護師と話をして働いてからの具体的なことを聞きました。また病院見学にも参加し、病院の雰囲気などもみて病院を決めました。 【就職活動でPRしたこと】 自分の良さである、話しかけやすい雰囲気をPRしました。面接中も笑顔でいることを心がけ、面接官の目を見てハキハキと話しました。 【キャリアセンターと就職サポートについて】 履歴書添削と面接練習でとてもお世話になりました。私は履歴書を書く時、自分の良さが何か分からず悩んでいたのですが、私の話を聞きとても親身になって一緒に考えて下さいました。面接練習では、入出時の動きや受け答えの内容についても丁寧に指導していただきました。本番でも気をつけるべき所を分かった状態で受けることができたので良かったです。 【後輩へのアドバイス・メッセージ】 4回生は授業数は少ないですが実習などが間に入ってくるので忙しいです。領域実習が終わった時から、病院説明会や病院見学会に参加して病院を決めた方が良いと思います。病院によっては小論文や一般常識のテストなどもあるので、面接に間に合うようにしっかり準備して面接試験に挑んで下さい。応援しています!
2016.07.27
老年看護学施設実習打合せ&ミニシンポジウムを開催!~看護医療学科
7月21日(木)3,4限に、老年看護学 施設実習打ち合わせ会およびミニシンポジウムを開催しました! 老年看護学 施設実習打ち合わせ会 7月21日(木)に、8月中旬に看護医療学科3年次実習の先陣を切って行う「老年看護学施設実習」の打ち合せ会を行いました。大学での施設実習打ち合わせ会は今年度からの初めての取り組みです。 従来は教員が実習し施設に出向いて実習の打ち合わせを行っていましたが、今年度からは学生が学んでいる様子や学びの場を知ってもらう目的もあり、指導者の皆様に大学にお越し頂くことになり、12施設15名の方にご出席いただきました。 まずは実習を担当する教員、指導いただく指導者さん方の自己紹介を行いました。その後、老年看護学山崎教授から「老年看護学実習要項」にそってパワーポイントを使用して実習目標、目的、スケジュール、注意事項の説明と指導者さんへの依頼がありました。 その後は施設毎に分かれて指導者さんと各施設担当教員が膝を突きあわせて打ち合わせを行いました。改まった形式では難しいことも本音で打ち合わせを行うことができました。 老年看護学援助論Ⅱ ミニシンポジウム 同じく7月21日(木)、この夏から実習を行う3回生を対象に、実習への動機づけを目的に、実習でお世話になる病院・施設から4名の講師をお招きしてミニシンポジウムを開催しました。 まず、講師の方々から高齢者が治療、生活をしている場とそこでの看護師の役割についてお話しいただきました。病院からお越し頂いた講師の方々は入院されている高齢者が退院後また自宅で生活できるために看護師は何をするのかについてもお話し頂きました。ある講師は、ご自宅での生活を看護師が知っておくこと、またある講師は、リハビリテーションにおける看護の役割は『しているADL(日常生活動作)の発展・維持であること』など、ご自身の看護観を交えてお話しくださいました。 高齢者の生活を中心としたケアを行う介護老人福祉施設、介護老人保健施設から来られて講師の方々は、その人らしく生活を送ってもらえることについてお話されました。ある講師は「6時に起きる方もおられれば8時に起きる方もいる。何時に起きて、何時に食事を摂るかはその方が決めること」「季節を感じてもらえるように七夕まつりなど季節の行事を取り入れていること」などをお話しされました。 講演のあとは質疑応答を行い、シンポジウムを終えました。日々高齢者のケアに携わっているからこそ出てくる、高齢者一人一人を大切に思われている言葉に学生も教員も学ぶことの多いシンポジウムでした。 看護医療学科 講師 寺田 美和子
2016.07.22
就活レポート ~就職活動の現場から~ No.349(病院)
就職活動を終了したばかりの学生のリアルな声を紹介する「就活レポート」、第349弾! 看護医療学科6期生(17卒) 羽渕 凱さん 神戸市立医療センター中央市民病院 勤務 【その病院に決めた理由】 「断らない救急」のもとに1~3次救急としての役割を担っているだけでなく、災害医療などの高度な医療を提供している点に魅力を感じたこと。また、専門・認定看護師が多く、キャリアアップを図れる点、院内教育の充実している点にも魅力を感じこの病院選択しました。 【就職活動を振り返って】 3回生の3月ごろに合同説明会にいき、病院の特徴などの情報を集めました。その後、自分がどんな看護師になりたいのか、何をしたいのかを考え、自分の興味のある病院に見学にいきました。見学にいくことで、資料だけじゃ知れないことあります。病院の雰囲気や働いている先輩の話を聞くこともできるので、見学やインターンシップに行くことをお勧めします。 【就職活動でPRしたポイント】 自分の人間性を短時間で理解してもらえるように、まずは笑顔でいました。あとは、自分がここで働きたい!という思いを伝えたつもりです。 【キャリアセンターと就職サポートについて】 就職活動以外に利用する機会がなかったので、キャリアセンターに行くことも最初は渋ってましたが、行ったときには丁寧に対応してくださいました。僕は文章を書くことが苦手なんですが、自分の意見を尊重してもらい、履歴書の文章自体もスマートになり分かりやすくなったと思います。面接練習も本番を想定し、所作から不安なことについてもアドバイスをいただき、本番には自信をつけて臨めました。 【後輩へのアドバイス・メッセージ】 授業は少ないですが、卒論や実習、勉強で地味に忙しいです。なので早めに活動をはじめ、いろんな病院にふれることをお勧めします。そしていっぱい悩んで、いきたい病院を決めてください。自分の長所など見つけることは意外と難しいです。友達に一緒に考えてもらうことで、自分の人間性に気づけるかもしれません。いろいろ大変だと思いますが、遊ぶことも怠らず、悔いのないようにがんばってください!
2016.07.21
看護医療学科授業レポート~「看護技術基礎論」
7月13日(水)1~4限、1回生は、クラス別に分かれて「ベッドメイキング」と「臥床患者さんのシーツ交換」を行いました。 この演習では、多くの時間をベッド上で過ごされる患者さんに、できる限り快適な日常生活を送っていただけるように、ベッド上の環境を整えることを目的としています。 ベッドメイキングとは、患者さんが過ごすベッドを作ることです。この時に重要なのは、シーツにしわを作らないことです。しわがあると、その上に寝る患者さんはとても不快に感じ、褥瘡を引き起こすことがあります。学生は、1つのベッドを3~4人で使い、2人で作成する方法を行いました。 三角コーナーを作りシーツをマットレスの下に入れる時はボディメカニクスを活用します。 最初は、「なかなかしわがとれない」「どうやったらしわのないベッドが作れるの?」など、思うようにできない様子でしたが、教員の助言を受けながら、繰り返し練習をすることで、「上手くできた」「しわがなくなった」と達成感とともに笑顔が見られました。 次は、「臥床患者さんのシーツ交換」を行いました。 シーツ交換は、汚れたシーツの交換というだけでなく、ベッド内の換気という意味でも重要です。まずは、看護者2人、患者に分かれてグループで事前学修を活用し話し合いながら清潔なシーツに交換する方法を行いました。 グループで話し合いながら患者さんのシーツを交換する方法を模索中です。 最後に代表グループにデモンストレーションを行ってもらい、ポイントを学修しました。 代表グループのデモンストレーションの様子をみんな真剣な表情で見ています。 今回実施した演習は、これまで学修した知識と技術を統合して実施することが重要です。看護の基本技術として身につけてほしいと思います。 みなさん、しっかり練習しましょう! 看護医療学科 講師 須藤聖子
2016.07.15
保健師をめざす学生の「地域看護学実習 学びの報告会」を開催 !
看護医療学科4年生で保健師科目を選択している学生22名が、5月30日~7月8日まで「地域看護学実習」に行きました。地域看護学実習では、学生は「学校保健実習」または「産業保健実習のどちらかを選択し、保健所は全員実習となります。 報告会の開催は、それぞれの実習施設で体験する保健事業や活動が異なるため、学びをまとめて報告することで、共有を図ることを目的としています。 学校保健実習では、1週間の実習期間中、高校と小学校、養護学校で実習を行いました。学校保健活動や学校安全活動の実際を体験し、媒体を実際に作成して生徒の健康課題に応じた保健指導のあり方を学びました。 ▼学生が作成した掲示物 産業保健実習では、3つの事業場全てで、通常は立ち入ることができない作業中の職場巡視を体験しました。また個人への保健指導を実際に行い、対象者の労働と日ごろの生活や意識と健康との関連を考え、その状況に応じた効果的な保健指導のあり方を学ぶことができました。熱意あふれる指導保健師の活動を通して保健師魂を感じ、産業保健活動の魅力を感じた1週間でした。 ▼産業保健の実習風景 保健所実習では、県内3つの保健所で、家庭訪問や感染症対策、健康推進事業に参加しました。それぞれ参加した保健事業が異なっていましたが、個人への支援や管轄市町村への支援活動を通して、地域特性に応じて地域の関係機関との連携を図り、協働している実際の保健師活動について学ぶことができました。 以下、学生の感想をご紹介します。 産業保健実習の報告を聞いて 今回の産業保健実習の発表を聞いて、保健師は数少ない人数で、職場で働く全労働者を対象に支援するため、広い視野、観察力などもとても重要になると解りました。また、保健師は、労働者の健康課題に対して、その職場(労働)の特性と労働者の健康状態を関連させて支援することで健康を守り、職場全体の利益につなげていると思いました。職場巡視をすることで健康課題の予防に努めることもとても重要であると学びました。 学校保健では児童・生徒またその保護者、教職員を対象に支援を行っていて、児童・生徒個人および集団としての健康課題への対応をしていました。産業保健では働く成人が対象であったので、日本では、人が生まれてから、成長・発達していく中で、学校生活を終えて社会に出ても職場で支援を受けることができるケアシステムの中にいることが理解できました。保健師は、人の一生を通して支援している専門職であることを改めて学ぶことができました。(学校保健実習学生) 学校保健の報告を聞いて 学校保健においては、養護教諭は子どもの成長発達に合わせて、対象者やその家族が健康に安心して地域で生活できるように、必要な健康教育や保健指導を行い、障害を持ちながらでもその子に合わせた生活が送れるようにサポートすることが大切であると思いました。そのためには、必要な関係機関と子ども、家族などの間に立ち、つなげることが必要であると思いました。(産業保健実習学生) 保健所の報告を聞いて 3つの保健所でそれぞれ実習内容は異なっていましたが、保健所で取り組まれている事業や、実際の事例を通して改めて保健師が地域の関係職種をつなぐ役割を担い、活動されていることを学ぶことができました。また、それぞれ地域の特徴があり、その特徴を生かした支援を保健師が他職種と連携して行っていくことが重要だと学ぶことができました。後期からは市町村実習が始まりますが、今回の実習で学んだことを生かし、頑張りたいと思います。 難病の家庭訪問やがんサロンでのがん患者のピアサポート、感染症発生時の防護服であるPPE着脱演習など私たちが経験できていないことも報告を聞くことで学ぶことができました。一方で保健所保健師の役割は広域的な地域支援や他職種との連携など共通点があると学ぶことができました。 他の保健所の実習のまとめを聞いて、保健所ごとに地域の特性に違いがあり、特性に応じた事業が行われていることがわかりました。しかし、どの保健所でも保健師の役割は保健活動の指針に基づいており、また、他職種や関係機関との連携が密に行われることで地域のネットワークの構築に繋がっていることを学びました。 今回は、保健師実習5単位の中の2単位の実習でした。実習前は、少し不安げな様子でしたが、実習を通して保健師の活動と役割への理解が深まったようで、実習終了時には良い表情になり、たくましさも感じられました。9月から市町村で3週間の実習と1週間の学外演習が始まりますので、これからその準備が本格的に始まります。 看護医療学科教授 松本泉美
2016.07.12
台湾から講師を迎えて「第2回認知症ケア研修会」を開催しました。
第2回認知症ケア研修会が、6月27日(月)畿央大学L304教室で開催されました。 テーマは「認知症高齢者を支える地域システム」で、講師は台湾社団法人雲林県老人長期ケア協会付属小太陽デイサービスセンター所長の陳 玲穎(チン リンイン)氏です。小太陽デイサービスセンターから陳氏をはじめ4人の方が来られました。陳さんは、6月26日(日)の日本看護福祉学会でも招聘講演をしてくださいました。 研修会の参加人数は、平日の開催であったこともあり24名でした。朴さんという通訳者の通訳を交えながらの講演でした。 認知症を抱えていても、住み慣れた地域で生活がしたいとの願いは万国共通です。台湾も高齢化が進んできていて、そのスピードも世界最速とのことでした。ケアサービスの資源が少ない台湾の農村部で認知症者をどう支えていくかということは重要な課題となっています。小太陽デイサービスセンターの設立は、1992年の震災がきっかけとのことでした。 陳氏をはじめとする小太陽デイサービスセンターでは、地域での認知症ケアサービスの研究・開発に取り組んでいます。また日本での研修や施設見学などを行い、施設ケアに取り入れています。6月24日(金)も「和里(にこり)」や「萌の里」など奈良県下の施設を見学されていました。また現在は台湾農村部の新たな介護モデルの開発にも取り組んでいます。 パワーポイントで紹介していただいた小太陽デイサービスセンターは、日本の施設と同じような木を中心とした柔らかい雰囲気の建物で、利用者がホッとするような施設でした。 講演の後はK204ゼミ室で茶話会を行い、質問や意見を交換しました。「認知症の人と家族の会」奈良県支部からも2人の参加がありました。参加者の方で台湾語を話せる方が2名おられ、自然と通訳をしてくださり会話が盛り上がりました。内容としては、台湾の認知症ケアの現状への質問が多く寄せられていました。 通訳と笑顔とジェスチャーでコミュニケーションを図る楽しい会となりました。日本ばかりでなく、世界情勢にも目を向け、そこからまた日本の認知症ケアを考えることの必要性を感じた研修会でした。 看護医療学科 南部登志江
2016.07.12
麻薬取締官による特別講義~看護医療学科「看護倫理」
7月5日(火)看護医療学科3年次配当「看護倫理」の授業で、現役の麻薬取締官(近畿厚生局麻薬取締部 坂 厚志氏)を講師としてお招きし、特別講義を行いました。助産学専攻科の学生も合わせた合同講義には、約100名の学生が出席しました。 この講義は、将来医療従事者になる者として、学生が正しい知識を得ることで「乱用薬物は絶対使用しない・医療用麻薬はその使用目的により適切に使用することが必要である」という 認識の向上を図ることを目的として、昨年から実施しているものです。 薬物は、ネット等で簡単に手に入り、若者にまで広がっている状況があります。特別な人だけの話ではないことを理解し、‟誘われても断ることができる力”としてのライフスキル獲得が必要となります。 また3回生は、8月中旬過ぎから病院や施設での実習が始まるため、疼痛ケアが必要な方を受け持つ可能性もあることから、医療用麻薬についても理解できるようにと、この時期に実施しています。 「医療人に課せられた社会的使命―薬物の怖さを熟知し効能を最大限に活かす―」をテーマとして、講義をしていただきました。芸能人やスポーツ選手の逮捕の話題から始まり、実際の薬物使用者の自宅の様子などの写真が提示され、学生たちの顔も真剣な表情に変わりました。最初は軽い気持ちのつもりが、薬物依存となり自分をコントロールできなくなる過程や、薬物だけでなく、何かに囚われる「依存」は誰でも起こる可能性があることとその要因についてわかりやすく説明していただきました。 医療用麻薬では、日本は国際比較でまだまだ消費量が少ないこと、疼痛緩和ケアチーム稼働が低率であること、医療用麻薬に対する世論調査の結果で、30%以上の人が「だんだん効かなくなる」「最後の手段だ」と思っているなど、まだまだ理解されていない状況を示していただきました。看護者として正しい知識を持ち、終末期だけでなく疼痛ケアが必要な方のQOL向上のために、どのような役割を担う必要があるか考える機会となりました。 当日は新聞社の取材もあり、助産学専攻科の学生が応じて率直な感想を述べていました。 なお、この講義は、講師の坂様および看護倫理担当の堀江先生のご理解とご協力のもと、実施することができました。ありがとうございました。 看護医療学科 教授 松本泉美 【関連記事】 2015年度 麻薬取締官に学ぶ麻薬と医療用麻薬の現状~看護医療学科「看護倫理」