2010年の健康栄養学科の新着情報一覧
2010.11.09
大和高田・橿原・葛城ものづくりメッセ2010に出展しました。
畿央大学は、地域社会・産業界・行政機関等学外の諸機関・団体との連携を社会的使命としてとらえ、“健康科学研究所”および“地域連携センター”を中心に組織的・総合的に取り組み、かつ積極的に推進しています。奈良県中南和地域の産業の活性化を図るため、発展意欲の高い事業者が交流を通じてネットワークを構築し、ものづくり技術の向上を図る機会作りとして、各社の技術・製品を一堂に集めた「ものづくりメッセ2010」(2010年11月6日~7日、於:奈良県産業会館)に出展しました。 もっとも人の出入りの多い近鉄大阪線高田駅・オークタウン側入口すぐの絶好のコーナーでの展示で、多数の来場者の目を惹きつけました。 畿央大学の教員と学生らが産学官連携事業として行っているほんの一部しかご披露できませんでしたが、「畿央大学って、こんなこともやっているの!」「どの学科の学生たちもいろんなことに参画しているんですね」という感嘆の言葉をいただきました。 【万葉人からの贈り物プロジェクト】 健康栄養学科浅野先生・薗田先生らによる産学官連携成果 橿原商工会議所と本学健康栄養学科および人間環境デザイン学科の教授陣・学生とのコラボで今年2月から取り組んできた、地元橿原の新しい食のみやげもの創作プロジェクトで産まれたのが、本葛ボーロ“千の香り”です。この日森下市長の名代として来賓出席された植田育宏橿原市副市長も新商品を持ってご満悦。(右写真)8日には森下豊橿原市長を訪ね正式に報告します。また11月13日~14日には近鉄百貨店橿原店うまいもん市で販売デビューします。 【大淀町番茶事業活性化支援プロジェクト】 健康栄養学科岩城先生・喜多先生らによる産学連携成果 大淀町商工会と連携し、大淀名産番茶の成分分析、新レシピ開発を行っています。畿央大学のいろいろな測定機器(高速液体クロマトグラフ:栄養成分や添加物、レオメータ:粘りや柔らかさ、マイクロプレートリーダー:抗酸化性物質量、におい識別装置:においセンサーなど)を使って大淀町中増番茶の特性を調べマーケティングに活かすとともに、その特性にあった茶がゆやリゾットをはじめとする新メニュー開発支援によって、大淀町経済の活性化を模索しています。 【桜井三輪町の古民家再生プロジェクト】 人間環境デザイン学科三井田先生らによる産学官連携成果 【転倒予防、速く走れる靴下など地元広陵町靴下メーカー支援プロジェクト】 理学療法学科庄本先生・福本先生らによる産学連携成果 【自然物を使った染め物体験教室】 人間環境デザイン学科村田先生らによる地域密着成果 パネルや実際の成果物展示によって、来場者のみなさんに広く知っていただきました。 以下、会場の様子を紹介します。 今年で第4回目を迎えた「ものづくりメッセ」は、単なるものづくりではなく“売れるものづくり”を標榜しています。そのためには消費者、来場者の声をものづくりに反映させようと、各ブーススタンプラリーによる景品抽選(フードコート券)、各社アンケート、順路・動線の徹底が図られました。また、販売実習体験のため高田商業高校の生徒らに各ブースで働いてもらったり、定期的にハモネスクラブ員がアカペラで歌うなど若い力を存分に発揮させていました。せんとくんも来場し、企業ブース、フードピア、体験コーナーも一段と工夫・充実し今までにない盛り上がりを見せていました。
2010.09.28
広陵町かぐや姫まつりに「テンぺ」試食店を出店しました。
地元広陵町は、産業面では靴下となすびの生産、文化歴史面では古墳の一番多い町として有名ですが、「かぐや姫」伝説発祥の地としても知られています。そして、その名も「かぐや姫まつり」が、2010(平成22)年9月25日(土)26日(日)の両日、竹取公園において開催されました。本学からは、健康栄養学科卒業研究テーマとする「テンぺ」研究に関わる4回生5名(指導教員浅野恭代教授)がテンペの普及とテンペドレッシング開発のため、試食模擬店“テンペ食べてみ亭”を出店しました。 試食皿にはテンペそのものとブロッコリーにかけた4種のテンペドレッシング味を盛り付け、食べ比べをして、どれが一番おいしかったかをアンケート。統計の精度を上げるためこの日用意したのは400食分で、製造から盛り付け、客呼び込み、アンケート回収まで、浅野先生を含めて6名で行い、大忙しの一日でした。店内は約20席を設け、テンペの作り方やテンペを使った料理例をパネルで紹介して試食中にご覧いただきました。テンペとは、ゆでた大豆をテンペ菌で発酵させた「大豆発酵食品」で、もともとはインドネシア伝統食材でインドネシア納豆とも呼ばれています。テンペは納豆のような臭いや粘りがないので食べやすく風味豊かな味わいがあり、いろいろな料理に使うことができます。また、低脂肪・高タンパク質であるため健康食品としての機能もあることを来場されたみなさんに知っていただくことができました。 また、ボランティアとして、女子学生が『かぐや姫』と『かぐや姫みこし』にも参加しました。(-Kio's Smile Site − 関連記事 https://www.kio.ac.jp/information/2010/09/post-318.html) 開催初日のオープニングセレモニーには岡田克也民主党幹事長(前外務大臣)が急遽来賓参加され、地元出店企業のブースを回り、かぐや姫まつりが一挙に盛り上がりました。 広陵町と畿央大学は、集団特定健診の手伝い、『いきいき生活』応援のための「さわやか講座」への講師派遣、学校インターンシップ実習をはじめ、地元商工会や企業との産学連携事業まで多方面で強い絆とご縁で結ばれています。今回の健康栄養学科学生らの卒研テンペ出店にみるように、自らが能動的に活動することによって就職後の社会体験に繋がる良い機会にもなっています。(夢をカタチに!)
2010.09.22
2010橿原商工まつり「まほろばフェスタ」に出店しました。
2010(平成22)年9月18日(土)、19日(日)の両日、近鉄八木駅前の近鉄百貨店と橿原文化会館前広場で開催された 2010橿原商工まつり「まほろばフェスタ」に畿央大学ブースとして出店しました。 畿央大学と橿原商工会議所とのコラボ事業「万葉人からの贈り物」は、橿原市が誇れる新しい食の土産物を創作する目的で今年1月から始動し、橿原市の歴史文化、洋菓子・和菓子職人さんらによる指導など見学会を含めて5回の勉強会を重ねて学内選考の結果、グランプリ賞と審査員特別賞を受賞した作品レシピが見事に商品化、販売デビューにこぎつけました。 特設ステージ前の一等地に出店 きな粉味、抹茶味など7種味の葛ボーロ 製造販売元は、第3回目勉強会で和菓子づくりの指南をしていただいた、橿原で創業100年の歴史をもつ老舗「岩出湖月堂」。この日はきな粉、抹茶、いちご、紫いも、かぼちゃ、ココア、プレーンの7種味の葛ボーロを1袋100円で販売し、午前中には完売御礼となりました。きな粉と抹茶は決定しているのですが、他の5種の中から2つ加えて4つのセット販売を予定しているため、午前と午後に分けて来場者に試食投票を実施しました。ここで発案者らの健康栄養学科女子学生たち、指導教員の浅野恭代先生と薗田雅子先生が大奮闘、北田善三学科長も応援参加して盛り上がりました。 試食投票の呼び込み風景 これまでの事業経過をパネルで説明 フェスタ主催者橿原市森下豊市長を囲んで岩出湖月堂の場所はこちら → http://restaurant.gourmet.yahoo.co.jp/0005298607/coupon/?sc=3 もう一つの嬉しい話題は、フェスタに合わせて近鉄八木駅前商店街のcocoai(ココアイ:心に愛をという意味を込めた店名で、奈良の活性化のために大和奈良の厳選野菜を材料とする洋菓子店)で“月の誕生石”(大和まなのタルト)が同時販売されたことです。お礼方々みんなで会場から2~3分のcocoaiの野菜ソムリエ原田知里店長を訪ねました。奥のキッチンではちょうど“月の誕生石”を追加製造しているところで、可愛いお店の雰囲気と心優しい、そして美人の原田さんの話に感激! 増産中の“月の誕生石” ショーケースの中に作品が! 発案した学生と原田店長 近鉄八木駅前商店街cocoai原田知里店長を囲んでcocoaiのホームページはこちらから → http://cocoai-nara.com/ 今回で14回目を数える橿原商工まつりは、平城遷都1300年記念の年でもありムーンライトIN藤原京とは昼・夜2日間の同日開催となりました。このムーンライトIN藤原京には畿央大学生ボランティアが10数人参加しています。フェスタ終了後はバスに乗って藤原旧跡へ。2007年カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した河瀬直美監督が森下市長らとカウントダウンを行い、天の香具山からの花火や天空にも届く緑のサーチライトが照らし出す悠久の世界が演出されました。 また、監督の新作映画“朱花(はねづ)の月”という、橿原・明日香・高取を舞台に、木工作家の男性と、染色が趣味の女性が互いにひかれあうストーリーで2人の祖父母の恋愛や飛鳥時代の天武、持統両天皇の史実なども織り交ぜながら、「連綿と続く命の営み」をテーマに描かれる約2時間の長編映画の宣伝トークショー。河瀬監督は「(橿原市の)藤原京跡に立つと、空が広く夕日もきれいで、世界遺産級の場所だと感じた。明日香村にも多くの自然が残り、日本が世界に誇れる風景として、映画を通して発信していきたい」と語っていました。 畿央大学では学生と教員のアイディアを活かすさまざまな形での産学官連携事業に取り組んでいます。学生にとってはいずれ学窓を巣立ち社会や企業の荒波に揉まれるわけですので、貴重な体験となります。今年度の「万葉人からの贈り物」プロジェクトも、また昨年度の「古代弁当」プロジェクトにしても、参加するしないは自由ですがいったん手を挙げたからには「建学の精神」をもって最後までやり遂げる気概が大事です。今年開学8年目を迎えた畿央大学の気風・風土が産学官連携事業を通しても醸成されつつあります。(夢をカタチに!)
2010.09.07
畿央大学の充実したプログラムにもとづく子育て支援講習会が終了しました。
60歳以上のシニア向け就業支援プログラム「子育て支援講習会」が、2010(平成22)年8月23日から9月3日までの10日間、畿央大学内の各教室および施設、畿央大学付属幼稚園において行われました。この子育て支援講習会は、社団法人奈良県シルバー人材センター協議会からの受託事業で、奈良県内在住の60歳以上の方々を対象にいつまでも元気に働く意欲をもって社会に貢献していただきたいとの目的のもと、毎年夏に実施しています。子育て支援は、国の重要な施策に位置付けられており、子育て経験豊富なシニアパワーを活かそうという厚生労働省のバックアップもあります。しかし、30~40年前の子育て環境と現在では大きく異なっており、ギャップに戸惑うことのないよう、畿央大学の多彩な専門家グループ総勢20数名が講義と実技の両面からサポートしています。今回も元気なシニアの方30名が参加され、全員がほぼ皆勤でした。 以下、授業の様子を講義テーマと写真でリポートします。 育てに関する政策動向(白石教育学部長) 信頼関係の重要性(三好教授) 子どもの心身の発達(三好教授) 妊婦から幼児までの世話(澤井講師) 子育て支援の現状と背景(大城講師) 絵本でつかもう子どもの心(金子教授・今村) 子どもの病気・障害の捉え方(岡本教授・上田) 子どもを守る(北條講師) 子どもの健康を育む食育(喜多講師) 自然と触れ合う(渡辺教授) 音を合わせて感じる音楽(坂本准教授) 子どもの遊びの世界(柳父教授) 自然物を使ったものづくり(村田准教授) 子どもと楽しむ運動遊び(永渕講師) 作って楽しむ(西尾准教授) 畿央大学付属幼稚園見学 (澤井講師、粕井准教授) 家庭と地域の連携を(廣瀬講師) 10日間よく頑張られました!修了証書授与式 60歳を過ぎて10日間通学し朝10時から夕方4時までびっしり毎日授業を受けるって、ほんとうに大変なことなのです。でもみなさん毎日がドキドキ、わくわくで楽しんで来校されました。そして全く知らない方30名みんながうち溶け合って地域の新しい友達の輪ができました。これこそが大きな財産となって、講習で得た知識・経験とともに社会に役立っていくものと願っています。みなさん、お疲れさまでした、そしてこれからも健康で生き活きと頑張ってください!畿央大学はシニアのみなさまを応援しています。
2010.09.06
学習への意欲につながった「チーム医療ふれあい実習」
理学療法・看護医療・健康栄養学科のコラポレーション科目「チーム医療ふれあい実習」が、去る8月23日から27日の5日間実施されました。 1日目は、学内で実習の目標や課題発表、オリエンテーション等、2日目から3日間は、8施設9病院に分かれて施設実習、最後の1日は、各施設から多数の指導者にご参加いただき、施設ごとの学びを共有する場として実践発表会を行いました。 27日の実践発表会の運営は学生主体で進行し、3日間の学びをどのように表現して伝えたらよいかを考えた資料を作成し、発表にも工夫があり、短時間で精一杯頑張った素晴らしい発表となりました。また、施設でご指導いただいた方々にご同席いただき、自分たちの発表を聞いていただけたことは、学生にとっては何よりの励みと学びの確認の機会となったと思います。 今年は、3回目の実践発表会となりましたが、学生の発表は、実際に体験して分かることのすばらしさや、他の専門職を理解し連携することからよい医療が始まるということを学生自身が実感したということに集約されます。指導者のコメントでは、将来につながる目標ができたこと、医療の現場を具体的にイメージできたことや、同世代以外の人とのコミュニケーションが苦手と言われる学生が、どのように関わったら、その人の生活を支えることになるかを考え、前向きに取り組んでいる姿に涙した、と発言してくださった方もいて、学生は、この実習に一生懸命取り組み、体験を通して多くのことを学び、これから学ぶ専門の学習への意欲につながる実習となりました。 ご指導いただいた実習施設の皆さんの暖かいご指導ご協力に心より感謝申し上げます。
2010.08.31
畿央大学協力による「第11回えほん展なら」が開催されました。
財団法人奈良県教職員互助組合主催、奈良新聞社企画運営による「えほん展なら」は、今回で11回目を数えます。奈良県北和地域で先行して開催される「絵本ギャラリー」に続いて、中南和地域で開催する奈良県内では最大級の絵本展示イベントとして定着しています。 第11回えほん展ならは、2010(平成22)年8月27日(金)~29日(日)の3日間10時~17時まで、畿央大学食堂棟すべてを使用して、昔懐かしの絵本から話題の新刊本まで約2,000冊の絵本が常時展示されました。初日の27日は主催者である奈良県教職員互助組合和田清鷹常務理事の挨拶、近くの真美ヶ丘第二小学校付属幼稚園児らによる、くす玉割りのオープニングセレモニーの後、待ち望んでいた幼児と保護者らが一斉に入場し、「展示コーナー」「読み聞かせコーナー」「手づくりコーナー」など、猛暑にかかわらず広い各コーナーも満員の盛況でした。 幼稚園児らによるオープニングセレモニー おはなし劇場は満員です 今年は平城遷都1300年祭が奈良市の平城宮跡を主会場に開催されている記念の年であり、本展でも新企画として「1300年後に残したい絵本」を新設展示。(出版社・書店・絵本愛好家による「1300年後に残したい絵本50冊」アンケート結果による絵本コーナー。) 好きな絵本を自由に手にとって 自分だけの1冊の絵本づくり 会場外の入口にも大きな手作り看板がおいでおいでしてます。 畿央大学生ボランティア(受付) (会場内の案内や読み聞かせ) 毎年開催される「えほん展なら」では、連日10数名の畿央大学の学生ボランティアがお手伝いしています。子どもが大好きで将来幼稚園や小学校の先生をめざす教育学部の女子学生が多数参加するのも、このイベントの特徴で畿央大学の学生にとってもいい体験になっています。 (お知らせ)健康栄養学科教授金内雅夫先生の奥様、金内規巳子さんが絵本作家デビューされ、「カブーのちいさなあおいほし」(文:かなうち きみこ 絵:すずき じゅんこ)を出版されました。“第11回えほん展なら”にも展示。シャープの産業医として勤務する傍ら、頑張って働くおとうさんを応援する意味をこめて、親と子のための物語として書かれています。みなさんも一度手にとって読んでみてくださいね。
2010.08.31
第5回パッククッキング講習会(家庭版真空調理)を実施しました。
パッククッキングとは、ポリエチレン袋の中に切り分けた具材と調味料を入れ密封し、これを電気ポットの中のお湯に短時間入れておくだけで調理できるという、誰にでもできる簡単調理方法です。畿央大学では、健康栄養学科教授浅野恭代先生が講師となって毎年夏と冬に行っているもので、今回は平成22年8月28日10時~13時まで、30代から70代の幅広い年齢層の受講生19名が参加して開講しました。 最初にパッククッキングの要領説明 料理が苦手、調理する時間がない、一人暮らしや夫婦だけでは少量調理が面倒、あるいは専門介護員やケアマネージャーとして活躍している方が生活支援される一つの教材としても、とても重宝する調理方法です。今回の献立は、中華がゆ、夏野菜の酢豚、海老チリサラダ、酸辡湯(中華スープ)の4品で、猛暑が続く夏バテ防止メニューです。ご家庭で料理慣れた方々ばかりですので、みなさん手際がよく時間内に完成できました。毎回そのときどきに合ったメニューを紹介していますので、今回で5日目となり手持ちのメニューレシピも豊富になってきています。受講生のみなさんは知らない方同士でもすぐにお友達になられ、和気合いあいと料理とともにお話もはずんでいたようです。 浅野先生が班ごとに指導 学生スタッフも付いて レシピどおりに作ります こんなにおいそうに、できました!
2010.08.25
小学5・6年生向け「ひらめき☆ときめきサイエンス」を開講しました。
2010(平成22)年8月21日(土)10時から16時まで、『ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~』を小学校5~6年生26名(保護者同伴)を対象に、“食べ物の「おいしさ」と「こく」をサイエンスする~調理科学の旅に、いざ出発!~』をテーマにして、開講しました。 この親子体験型講座は、科学研究費補助金を管轄する文部科学省の外郭団体である財団法人日本学術振興会に畿央大学が応募して採択された事業で、今回で2回目となります。 今回の受講生募集にあたっては、定員20名に対して40名以上の応募があり、大阪市、堺市からの参加を含めて合計26名(男子4名、女子22名)の元気な小学生とその保護者の方々の参加となりました。 10時からの開講式、オリエンテーションに続いて、日本学術振興会から見学者として来ていただいた神戸大学大学院理学研究科教授三村徹郎先生による科研費の説明の後、第1限目は本イベントの実施責任者である健康科学部健康栄養学科教授山本隆先生による『食べ物の「おいしさ」と「こく」についての講義を行いました。食べることの目的、「おいしい」ってどういうこと?、「おいしさ」の分類、和食の特徴、日本人による「うま味」の発見、「こく」って何なの?、などについて詳しく学びました。 実施責任者山本隆教授の開講ご挨拶 神戸大三村教授による科研費の説明 おいしさって?うま味を発見したのは日本人!こくってなに?山本隆教授 2限目は、健康栄養学科上地先生、柴田先生、花岡先生による『おいしさとこくをサイエンスする』調理実習。和食はうどん、洋食はカレーシチューを6グループに分かれて作りました。だしを使わないうどん、こんぶとかつおのだしを使ったうどん、ルウを使わず肉を入れないカレーシチュー、ルウを作って肉を入れたカレーシチューなど実験をかねていろいろなケースで「おいしさ」と「こく」の有無について受講生に実際に調理してもらいました。 うどんだしのとり方の実演 各グループには畿央大生がフォローアップ 小学校でも習うのかな?手際がいい! 見ているだけの子は誰もいません! 出来上がった“作品”は、みんなで学食で試食しました。こくのないうどんだし、こくのあるだし、って食べ比べるとよくわかります。やっぱり、こっちの方がおいしいねって親子で実感!市販のカレールウではなく、カレー粉からみんなで作った肉入りカレーは手作り感いっぱいでお味も最高!お代わりをする受講生も続出しました。 3限目は、理学療法学科助教松本大輔先生による『胃腸の機能を整える健康体操』です。いっぱい走ったり、頑張って筋トレをするのではなく、腹筋運動(腹式呼吸、身体のひねり、マッサージなど)を定期的に続けることを提唱しています。運動したり、勉強するとお腹が減っておいしく感じやすくなります。 4限目は、上地先生による『おいしさの測定と食生活』。同じ味でも人それぞれによって感じ方が違います。食べ物の味は五味(うま味、甘味、酸味、塩味、苦味)をベースとして、ここに日本独特の「こく」をプラスすることによって“味”が体系化できます。この味の濃淡を数段階に分け、どの段階で識別できたかをグラフとして表すことによって、その人だけの味のグラフが出来上がります。人は長年の食生活で固有のグラフを持ちますが、感じ方って違って当然なのです。みんななっとく! 最後に、冬木智子学長から全員に修了証書「未来博士号」授与式、そして学長講話がありました。 そして、みんなで記念撮影! 受講後のアンケートでは、「だしの有無でこんなに劇的に味が変わるなんて驚きました。離乳食以降、ちゃんとだしをとっていませんでしたが、再開します。」「講義、調理実習、試食、食後の運動、実験と、次から次へと楽しい講座でした。」「親子で楽しく学習・体験させていただきました。」など好評で、ご家族の夏休みのいい思い出づくりにもなれたようです。
2010.06.18
2010年8月28日(土) 第5回畿央大学「パッククッキング講習会」開催のご案内
『パッククッキング』をご存じですか。これは、火を使わない真空調理の家庭版で、材料をポリエチレン袋に密封して電気ポットで調理する方法です。焦がすことなく、煮くずれもしにくく、一人分のお粥やおかずを同時に作ることができます。また、介護をしながら、掃除をしながら、他の作業をしながら調理ができます。とても安全・便利な少量調理法です。 このパッククッキング講習会は、回を重ねるごとに受講希望者数も増え、メニューも充実してきました。年齢層も30歳代から80歳代と幅広く、近年男性の参加が目立って増えています。料理が苦手、調理する時間がないと思われている方、また、一人暮らしやご夫婦のみで生活されておられて、少量調理が難しいと思っておられる皆様、日頃どのようにされておられますか。簡便な調理方法があれば、作ってみたいと思われませんか。 また、専門介護員やケアマネージャーとしてご活躍されておられる皆様、生活支援の中で困っておられることはありませんか。以前に行った調査に於いて、調理がひとりでできない方、火が使えない方の食事作りが大変であるという意見が多くありました。特に独居の方では、少量調理をすることが難しいようです。ぜひ、ご参加ください。 前回のパッククッキングの様子 日時 2010(平成22)年8月28日(土) 10:00~13:00 (受付9:30~) 会場 畿央大学 C棟1階 調理実習室 講師 畿央大学健康科学部 健康栄養学科教授 浅野恭代 受講対象 高齢者で調理されている方、介護されている方、ヘルパーの資格をお持ちの方など 参加費 材料費として300円 持ち物 エプロン、三角巾 定員 40名(定員に達し次第締め切ります)定員を超えた場合受講できない旨、申し込まれた方に電話またはE-mailで連絡します。 実習献立 中華がゆ、夏野菜の酢豚、海老チリサラダなど(メニューは多少異なることがあります) <申込方法> お名前(フリガナ) ご住所(郵便番号から) 連絡先(電話番号、携帯電話番号等) 年齢 パッククッキング希望 を明記の上、8月23日(月)までに、E-mail・FAXまたはハガキのいずれかにて下記へお申し込みください。 【 申し込み・問い合わせ先 】 〒635-0832 奈良県北葛城郡広陵町馬見中4-2-2畿央大学 企画部 パッククッキング係 宛TEL 0745-54-1601FAX 0745-54-1600E-mail: ※受付手続き完了後、受講いただく方には「受講証」を発行しますので、当日ご持参ください。定員を超えてのお申し込みとなった場合は、ご連絡します。
2010.06.15
2010年8月21日(土)小学校5・6年生向け夏休み企画「ひらめき☆ときめきサイエンス」開催(参加費無料)のご案内。
定員に達しましたので、募集を締め切りました。 2010(平成22)年8月21日(土)に、小学校5年生・6年生を対象に、 ~ようこそ大学の研究室へ~ ひらめき☆ときめきサイエンス食べ物の「おいしさ」と「こく」をサイエンスする~調理科学の旅に、いざ出発~ と題して、実験や調理実習をまじえながら大学の先生たちの講義を体験していただく夏休みに贈るイベントです。修了後には「未来博士号」賞状の授与式と記念撮影をします。きっといい思い出になりますよ。 いっしょに考えるテーマ 食事は私たち人間が健康ですこやかに育ち生きていくための栄養の源であり、おいしく食べることが何よりです。そこで、「おいしさとは?こくとは?おいしさはどうやって測ることができるの?」をテーマに、子どもたちに「食のたのしさ」を学習・体験していただきます。 参加募集定員 小学校5~6年生 20名(原則、保護者同伴) お申込み方法 定員に達しましたので、募集を締め切りました。詳しくは、右のチラシをご覧ください。 学校の先生や地公体職員などで見学を希望される方はメール等にその旨お書きのうえお申し込みください。 クリックで大きくなります 昨年の「ひらめき☆ときめきサイエンス」の様子 ※本イベントは、独立行政法人日本学術振興会(文部科学省所管)の選定・助成によるものです。