2016年の人間環境デザイン学科の新着情報一覧
2016.10.12
近代建築を見て学ぶ「北浜レトロツアー」レポート!~人間環境デザイン学科
人間環境デザイン学科2回生の谷口茉侑、安田理恵、清水星花です。 私たちは以前より、授業で学んできた近代建築に関する技術、知識を実際に自分たちの目で見てみたいと思っていました。先生方からも、写真だけでなく、実物を見ることはとても勉強になると言われていたので、秋晴れの清々しい9月24日(土)に3人で北浜レトロツアーを企画しました。この企画は、大阪の北浜にある近代建築物を見てまわり、今後の勉強にも生かしていくことを目的にしたものです。 上の「レトロビル探訪マップ」を手に、全ビルを訪問してみました。それぞれにお気に入りのビルについて、レポートします! 1.大阪証券取引所 2.北浜レトロビル 3.大林組 4.安藤忠雄のモニュメント <写真無し> 5.中之島公会堂 6.大阪府立中之島図書館 清水です。私がこの中で一番印象に残った建築物は「大阪府立中之島図書館」です。 図書館の出入口には4本の大きな柱があります。それら柱の中央を膨らんでいるように見せることで安定感のある印象を持たせる、エンタシスという技術が使われていました。近くにある「大阪市中央公会堂」もとても大きい建築物でしたが、それに負けないくらいの迫力のある外観で、実際にこのような建築の技術を自分の目で見て感じることができ、とても感動しました。 7.適塾 適塾を紹介する谷口です。日本最初の学問が行われていた場所を見て、現代ではあまり見られないものばかりでとても興味深いと感じました。内部空間の一部分は撮影禁止のため、外や中庭の風景しか撮れませんでしたが、室内では二階の柱に刀傷が残っていたのが印象に残りました。その刀傷は塾生がストレス発散のために作ったものだということで、当時の様子が見て感じ取れました。 8.愛珠幼稚園 9.八木通商 <写真無し> 10.大中証券ビル 11.浪花教会 <写真無し> 12.ツタのからまる青山ビル 13.コニシ株式会社 14.生駒ビル 15.船場ビル 安田です。船場ビルは一見普通のビルと思いきや、中に入ると大阪の都市部にあることを忘れるほど木々が広がり、トップライトから照らされる日の光が幻想的な空間を作り出していました。どの階にいても自然を感じることができ、屋上では緑が広がるガーデニングが行われており、とても落ち着きました。都会の中にこのような自然があるとリラックスすることができ、とても良いなと思いました。 16.綿業会館 <写真無し> とても充実した一日を過ごすことが出来ました。皆さんも一度レトロビルツアーに行って、ノスタルジックな気分を味わってみてください!
2016.09.29
AKARI and ISU TEN 2016に出展!~人間環境デザイン学科教員
10/5(水)~11(木)に、グランフロント大阪北館 ナレッジキャピタルで「すてきな暮らし」をテーマに開催される『AKARIとISU TEN 2016』に人間環境デザイン学科の加藤信喜先生のイスが2つ出展されます。 素敵なデザインのモノやコトが一つでもあると、きっと毎日の生活が楽しくなるはずです。 このインテリアを素敵に彩る「あかりと いす」を集めた企画展は、日本インテリアデザイナー協会の主催により、グランフロント大阪北館 ナレッジキャピタル5Fの広大なショウルームにて開催されます。 モノづくりを愛する方々による想いのこもった作品達の世界をお楽しみください。 私が出展するのは、2013年につくった『BLACK&WHITE CHAIR』と今回新作の『ZICZAC CHAIR』です。 この2点の椅子は、尊敬するオランダの建築家リートフェルトが家具デザインした椅子レッド&ブルーチェアとジグザグチェアをオマージュして作ったものです。 ブラック&ホワイトチェアは、木のジョイント部分が日本の伝統的仕口である三本組木を使用し、座板と背板の固定以外はくぎを全く使っておらず、六角レンチ1本で全ての部材がバラバラになるノックダウン方式です。 ジックザックチェアは新作で、薄鉄板を折り曲げて、薄さを意識したデザインで、現在制作中です。皆様のご来場をお待ちしております。 人間環境デザイン学科 准教授 加藤信喜 ■AKARI and ISU TEN2016 □日時:10月5日(金)~11日(火) 11:00~19:00 □費用:無料 □会場:グランフロント大阪北館 ナレッジキャピタル5F ▼クリックで拡大します。 【実際の展示会の様子】
2016.09.27
御所市連携コミュニティカフェ開催レポートvol.54~『認知症カフェ』
9月9日(金)、御所市民のボランティアの方々を中心に御所市と畿央大学で運営している金曜カフェが開催されました。今回は認知症カフェでした。午前午後それぞれ20人ずつほど参加していただきました。 午前中は、看護医療学科の山崎先生による認知症についての講義で、認知症について患者側、介護家族側の立場を知りながら知識をつけました。認知症は誰にでもなり得ることを知り、「自分はならないから大丈夫」「家系に認知症患者がいないからならない」「介護することはないだろう」などという認識ではいけないと痛感しました。講義の中では、ものの忘れ方も3種類ずつあり、向き合い方がそれぞれ違うことを学びました。介護者の患者自身を尊重した接し方、症状に合わせた適切な治療方法で、認知症の進行度合いが随分変わるそうです。親族、医師、施設そして、患者自身この4つの密なコミュニケーションが最も肝になるということを学びました。 午後は午前に引き続き、山崎先生を中心に認知症の介護家族やヘルパーさん等、20人ほどで、意見の交換会を行いました。介護家族の方々は普段介護生活の中で困っていることなどを相談され、介護職員の方々も厳しい現実を話しながら問題の共有や解決方法の模索などが行われました。山崎先生や現職のヘルパーさんの助言をもらって日頃のお困りごとを解消されたり、顔なじみになって「調子どうですか?」などと、お互いの介護生活をねぎらう会話があったりと、「認知症カフェ」に参加することで介護生活の励みになっている様子が見て取れました。 自分が「介護をする立場」や「介護される立場」になったときには、このような情報交換の場に出向くことで、解決できることが多くあると思えた一日でした。 今後も「認知症カフェ」が皆さんのお役に立てられたら嬉しいと思いました。 人間環境デザイン学科2回生 平山真菜実 【関連記事】 過去の「御所コミュニティカフェの取り組み」記事を読む
2016.09.26
御所市連携コミュニティカフェ開催レポートvol.53~『太極拳』
9月16日(金) 畿央大学と御所市の地域の方々で運営している金曜カフェで、太極拳が行われました。 毎月第3金曜日には太極拳の教室があると決まっているので、毎月通っている方々は『太極拳のお陰で姿勢が良くなった』『体が柔らかくなった』などと、先生とお話しされていました。体をほぐし、無理なく運動が出来るようで、健康維持の為にもこの金曜カフェに来てくれている方がたくさんいらっしゃいます。 私は初めての太極拳だったので、立ち姿や筋肉の使い方など基本的な動作から教わりました。参加されている経験者の方々が優しく教えてくださり、楽しいお話をしながらの教室になりました。 太極拳に集中しすぎて写真を撮るのを忘れてしまった位リラックスでき、体も軽くなりました!とっても楽しかったです!! 初心者の方でも気軽に参加できるので、ぜひ一度金曜カフェ〜つどい〜にお越しください。 9月23日のコミュニティカフェは、 10時から12時までは、「社交ダンス(ボールルームダンス)」、 13時から14時までは、「おりがみ教室」が開催されます。 どなたでも参加できますので、ぜひ皆さんお越しください。 人間環境デザイン学科 4回生 松下真純 【関連記事】 過去の「御所コミュニティカフェの取り組み」記事を読む
2016.09.26
通学路のクリーン活動ボランティア(KCV53)が100回を迎えました!
大学最寄りの「五位堂」駅から大学までの通学路のゴミ拾いをする活動で、毎週金曜の朝、通学時に人間環境デザイン学科の加藤先生と学生数名で行っている活動が、KCV53です。 Kは畿央大学・広陵町・香芝市の頭文字をとってK。Cはクリーン活動。Vはボランティア。53はゴミで、合わせてKCV53となります。 第1回目の活動は、2014年の5/30(ゴミ0の日)にスタートしました。第100回目は記念すべき特別な日ということで、加藤プロジェクトゼミ生12名が参加して、9/23(金)の13時から盛大に行われましたので、報告させていただきます! ▲オリジナルゴミ袋とマイトングを持参して、さぁスタートしますよ! ▲駅周辺では数歩でゴミに遭遇し、なかなか前に進めません! 100回もゴミ拾いするとゴミの傾向がわかります。皆さん、数あるゴミの中で何が1番多いと思いますか? もちろん統計などとっていませんが、1位=タバコの吸い殻、2位=ペットボトル、3位=空き缶と続きます。雨の日の後などは壊れた雨傘が落ちていたりと、困ったものです。毎週KCV53活動をしていても次週には必ずゴミは落ちていて、我々の活動をアテにしているかのように原因をまき散らしてくれます。 ▲(左)骨の折れた傘も捨てられていました。 ▲落とし物と間違うぐらい大きな袋のゴミも落ちています。 以前、冬木智子名誉学長先生が畿央大学を「うちの大学」と言えるかどうか・・・そのような内容のことをおっしゃったと記憶しています。それならば「うちの通学路」を美しくすることは大事なことだと思っています。イチロー選手の大リーグ通算安打記録は今年3000本を超えましたが、せめてその1割の300回まで続けられたらと願っています。とりあえず次の目標は200回です。 ▲ゴミ袋がいっぱいになるまで清掃して、清々しい気持ちで午後の授業に向いました。 ちなみに、通常のKCV活動は、毎週金曜日の午前8時に五位堂駅をスタートしています!学生の皆さん(教職員は対象外)、今後ともご協力をお願いします。 人間環境デザイン学科 准教授 加藤信喜
2016.09.20
「広陵かぐや姫まつり」に協力・出展しました。
巣山古墳から図書館までの広い竹取公園の一角の広場に多くのテントが設けられ、平成28年9月17日(土)、18日(日)の両日にわたり、2016広陵かぐや姫まつりが開催されました。小雨予報に反して太陽も顔を出し、とても暑くなりました。汗が滴る中、多くの広陵町住民の方々でたいへん賑わっていました。 広陵町と包括連携協定を結ぶ畿央大学からは、17日(土)には健康科学部人間環境デザイン学科村田浩子准教授と学生27名による『靴下ファッションショー』と教育学部現代教育学科永渕泰一郎先生と学生8名による『子ども知育ブース~積木あそび~』、18(日)には同学科村田先生と学生18名による『靴下ぬいぐるみ作り』が出展されました。 山村吉由広陵町長・実行委員長らの挨拶のあと、広陵町靴下組合主催、広陵町商工会・畿央大学共催による第3回靴下デザインコンテスト授賞式が行われました。この靴下デザインコンテストは今年で第3回、昨年の400点以上を上回る1765点の応募が北海道から沖縄まで全国から寄せられ、厳正なる審査の結果、16作品が決定しました。(第1回(2014年)は631点、第2回(2015年)は1351点の応募) その16作品に畿央大学人間環境デザイン学科1回生中山恵梨さんと加藤信喜先生が選ばれ、本日表彰されました。 続いて村田浩子先生のゼミ生で結成されたファッションショーチーム27名によるオリジナル衣装と受賞デザイン靴下を身にまとい賑やかなショーが展開されました。「靴下生産量日本一の街~広陵町」らしく盛況を呈しました。 ユニークな受賞デザイン16個をもとに編みあげられた靴下はブースに展示されるとともに各30足(500円)が販売されました。 広陵町靴下組合の展示ブース隣では、畿央大学現代教育学科永渕先生と学生による『子ども知育ブース~積木あそび~』では母親らが見守るなかたくさんの白木の積木を使って就学前児童たちが自由に組立てていました。永渕先生も学生も子どもたちの笑顔を見てとても楽しそうでした。 翌日の「靴下ぬいぐるみブース」も山村広陵町長にもお越しいただくなど、活況のうちに終了しました。 ▼ブースにお越しいただいた山村町長、松井教育長とともに記念撮影 畿央大学では包括連携協定締結先である自治体を中心に地域密着を図り、社会貢献を果たすためさまざまな事業・イベントに参加しています。これからもみなさまのご支援、ご協力をお願いいたします。
2016.09.12
イギリス短期語学留学プログラム現地リポート vol.3
9月3日(土)から9月23日(金)にかけて、9名の畿央生がイギリスのカンタベリーでの短期語学留学プログラムに参加しています。学生からのレポート、第3弾です! 人間環境デザイン学科2回生の庄野真理子です。 まずはじめに、私が今回の短期語学留学に行こうと決めたことに、特別な理由はありませんでした。 ただ留学に行ってみたい、という漠然とした気持ちと自分の視野を広くしたいという思いがあったので行くことに決めました。 今回の留学に参加して経験した中で、気になる2つのことについて書きます。 1つ目は学校での勉強についてです。 まず、私が学んだのは自分から輪に入っていく、ということです。授業が少人数なので自分からどんどん発言していかないと駄目だと感じました。日本人は遠慮しがちですが、他の国の方はすごく発言力があります。彼らの英語の文法が間違っている事もありますが、まず話すことが留学において必要な事だと感じました。授業の中で紙に書くライティングでの文法は自分でも日本人はすごく強いと感じました。ですが今まで机に向かって勉強してきたことを頭で組み立てて口から出す、という事が難しいです。また、リスニングは日を追うごとに聞き取れるようになったのは自分でも驚きでした。学校でも家でも英語で生活していると慣れるのだと思います。6ヶ月前は一言も英語を話せなかったけれど今は日常会話程度の英語を話せるようになった生徒もいて、言語はその地で勉強するのが1番なのだと感じました。 2つ目はイギリスでの生活についてです。 生活リズムや日々の習慣など全てにおいて日本と異なっていてとても面白いです。夕飯の時間が18時であること、信号のないところで道路を渡ること、洗濯は基本的に週に1回なこと、ほとんどのお店が夕方には閉まること、お会計が大雑把なことなど異なる点が多くあります。ですが、この異なる点にも3日も経てば慣れてしまいます。私のホームステイ先では夕食の時間もシャワーの時間も何時まで、と決められていて、それらが早い時間だったのでイギリスに来てからの方が良いリズムで生活していました。 このレポートを書いているのは学校が始まって5日目です。まだ来週も授業があるのでもっと自分から進んで学ぼうと思います。こちらにきて色々な国の方々と交流を持つことで色々な国のことを知ることができたと感じます。生まれも人種も母国語も違うけれど、英語を話すことでコミュニケーションがとれることはすごいことだと感じます。。自分の言いたいことが相手に伝わった時、相手の伝えたいことが理解できた時、自分の成長を感じると共にとても嬉しくなります。自分でも驚きですが、日本に帰りたくないと思うくらいホームステイ先の方々も温かく、学校での勉強やクラスメートとの関わりがとても面白いです。 はじめはただ留学に行ってみたい、という漠然とした思いでしたが、本当に留学に参加して良かったと思います。残りの時間を無駄にしないように頑張ります。 ▲サウジアラビアから留学してきているクラスメートが私の名前をアラビア語で書いてくれたものです。 【関連記事】 イギリス短期語学留学プログラム現地リポート vol.2 イギリス短期語学留学プログラム現地リポート vol.1
2016.09.12
御所市連携コミュニティカフェ開催レポートvol.52~「社交ダンス・折り紙教室」
人間環境デザイン学科 清水ゼミ2回生の山本です。 8月26日(金)、畿央大学と御所市、地域住民で毎週金曜日に開催しているコミュニティカフェ「金曜カフェ~つどい~」で、第4金曜日恒例の「社交ダンス」を開催しました。 今回から清水ゼミの2回生も参加し、エアルンバを踊りました。 最初の方は簡単でしたが、徐々に難易度が上がっていき、思っていたよりも難しく感じました。また、パートナーと息が合わなければ、きれいに踊ることができません。みなさん真剣に先生のお手本をみて取り組んでいました。私は初めて社交ダンスを経験し、なかなか皆さんについていく事ができませんでしたが、先生や先輩、地域のみなさんに優しく教えてもらい、最後には何とか1曲踊ることができました。体を動かし、人と触れ合うことで、より一層温かみの感じることのできる時間を過ごしました。 お昼休憩をはさみ、午後は「折り紙教室」が開催されました。 午後からもたくさんの地域の方々が参加してくださり、小学生のお子さんもいらっしゃいました。今回は折り紙で服とコマを作りました。とても手先が器用でお話をしながら楽しそうに折っていたのが印象的でした。服とコマが完成した時は、見せ合いやどちらのコマがよく回るかなどで盛り上がり笑顔が溢れていました。 毎週金曜日に「金曜日カフェ~つどい~」を開催しておりますので、是非一度お越しください。 人間環境デザイン学科2回生 山本隼也
2016.08.30
御所市で流しそうめんのギネス世界記録に協力!~ボランティアレポート
8月27日(土)、奈良県御所市にある温泉かもきみの湯で、流しそうめんのギネス記録に挑戦するイベントがありました。 これは、流しそうめんでギネス世界最長記録である最長3216,7mに挑戦するというもので、日本語での正式名称は、『竹といに流した麺の最長距離』です。 私たち人間環境デザイン学科4名(谷、斉藤、松永、安川)は、監視員としてボランティアで参加しました。 監視員の主な役割は、麺や水が追加されていないかの確認です。監視員だけでも60人位いました。 10時頃から簡単な説明を受けて、それぞれの場所にスタンバイ。私たちの持ち場はゴール付近の3000m辺りでした。 記録認定には (1)直径15.24cm以内の竹を使用 (2)ゴールした時点でそうめんが25g以上ある (3)食べること が必要です。 いよいよ12時過ぎに麺を投入! なにせ、山の麓から流しているもので、私たちの所に流れてきたのは約一時間後でした(笑) 私は、初めて本物の「流しそうめん」を見たので、目の前を素麺が流れていくの見たときは感動しました! しかし、喜んだのもつかの間、麺が団子状になって詰まってしまい、やむをえず1回目は失敗となってしまいました。 地元の人たちの試行錯誤の末、気を取り直して臨んだ2回目では、1回目よりもスムーズに流れていく素麺を見て、誰もが「行ける!」と思いました。 無事に既定の25gを大きく超える約300gが到着し、不正行為もなく、見事ギネス世界記録に認定されました!! 記録は3317,7mです。 ↑認定式の様子 こんなに長い距離の流しそうめんを見る機会はもうないと思うので良い経験になりました。また、地元の人たちは皆さん親切で面白くて、とても楽しいボランティア経験となりました。 人間環境デザイン学科3回生 安川侑希
2016.08.17
「バーンデザイン」関屋農家小屋環境アート~人間環境デザイン学科
近鉄電車に乗って、大阪方面から五位堂に向かう途中、大阪教育大前駅を過ぎトンネルを抜けると関屋駅あたりで緑が急に多くなり農村風景が広がります。 線路の南側には里山の光景が現れ、その中に素朴な農家小屋が目の前を通り過ぎます。 うっかりすると電車からは見過ごしてしまうほどの小さな小屋(バーン)が今回の主役です。 人間環境デザイン学科加藤プロジェクトゼミ【通称ゴキゲンしんきゼミ】では、今年度4つのプロジェクトを行いますが、その第1弾として「バーンデザイン」を8/9(火)、8/12(金)の2日間にわたって実施しました。 ▲加藤プロジェクトゼミメンバーと山田オーナー(右から2番目) 「バーンデザイン」プロジェクトを簡単にいいますと、農家小屋(バーン)をペンキ塗装して環境に訴える現代アートです。 今回は2つのバーンをデザインしました。1つは線路のすぐそばに建つ農家小屋(以下、電車班)と、もう1つはあぜ道の角地に位置する農家小屋(角班)です。 それぞれのオーナー様(山田誠宏様・小田知広様)は違いますので、まずは両オーナー様にプロジェクトの許可をとり、デザイン案を提案し、打ち合わせを重ねて実施にのぞみました。 デザインはいずれも「農業」をコンセプトにして、学生たちが考えました。 電車班は大きく「農」の字をグラフィカルに打ち出し、素朴な農作業風景を描きました。 【電車班 班長のコメント】 私は、以前に地元の商店街でシャッターアートを経験していましたが、周囲の環境があまりにも違うのでとても大変でした。小屋の後ろを振り返るとすぐに電車の線路があり、大変危険な場所でした。安全を第一に、班のみんなで何カ月もかけて考えたデザインを転写するのも一苦労な作業でした。しかし、完成したものを遠くから見てみると達成感が沸き上がり、のちに現場を覗きに来られた小田さんにも喜んで頂けました。真夏の炎天下での作業は本当に大変でしたが、私たちにとって良い経験となりました。 人間環境デザイン学科3回生 久吉茜 角班の場所は近くの香芝西中学校の通学路にもなっているため、英語で「農業」「収穫」「野菜」「農夫」の文字と野菜をデザインしました。中学生もきっと農業に興味をもってくれるのではないでしょうか。 【角班 班長のコメント】 関屋にある小屋をデザインするプロジェクト、こちらは道の角にあるということで角班と名付け活動してきました。左面には農業に関する英語、右面には小家主である山田さんが育てている野菜を描きました。英語の方はほぼ難なく進めたのですが野菜の方が当初茄子だったところがペンキで色を作ることに苦戦し、現場ならではの判断でトウモロコシに変更しました。結果は黒と黄色のコントラストが素晴らしく、茄子よりもいいものが出来上がりました。「失敗は成功の元」ということを身をもって経験することができました。 人間環境デザイン学科3回生 宮木萌依 関屋の農村風景が持続可能な状態を保ち、農家に活気を与え、そして見る人に農業の大切さを知ってもらえたら、このプロジェクトの価値があったのではないかと思います。 皆さん、ぜひ電車内からバーンデザインを見つけて下さい。 人間環境デザイン学科 准教授 加藤信喜