2020年の人間環境デザイン学科の新着情報一覧
2020.02.25
EXPO2025に向けたモニュメント「ミライの樹」を提案!~人間環境デザイン学科教員
人間環境デザイン学科の加藤信喜(准教授)です。 インテリアデザインや商品開発を中心に実践的な研究を続けていますが、実はモニュメントをデザインするのが大好きです。きっかけは随分古い話で歳がばれますが、中学生の時に行ったEXPO’70大阪万国博覧会でした。建築家丹下健三が全体のマスタープランをつくり、当時の弟子である磯崎新がお祭り広場をデザインしました。広場の大屋根を突き破るようにして堂々とそびえていたのが岡本太郎作「太陽の塔」でした。巨大で異様な感じもするモニュメントに圧倒されてしまい人生の進路が決まりました。 いつか、あのような造形をデザインしたいなぁ・・・と夢はふくらんでいきました。 モニュメントデビュー作は長崎にある「十八希望の鐘」でした。次に1990年服部緑地で花の博覧会EXPO’90が開催されました。その会場内に「花のモニュメント」をデザインすることができました。博覧会も終わり、このモニュメントも廃棄される寸前でしたが幸いにも移設されました。その移設場所がなんと吹田の万博公園だったのです。今も「太陽の塔」から北西に行ったところにひっそりと建っています。 ▼モニュメントデビュー作「十八希望の鐘」(長崎県) ▼「花のモニュメント」(万博記念公園:大阪府) 畿央大学に就任してまもなく、幸運にもモニュメントのコンペがありました。奇跡的に勝つことができ、オーストラリアキャンベラ奈良平和公園にモニュメント「徳」を建立することができました。 ▼キャンベラ奈良公園彫刻コンクール 最優秀作品モニュメント「徳 TOKU」 ▼近影 続いて畿央大学10周年記念モニュメント「徳知美」をデザインさせていただきました。当時、名誉学長・故冬木智子先生と何回も打ち合わせさせていただきました。私にとってそのデザインプロセスは宝物であり忘れることはできません。 ▼畿央大学開学10周年記念モニュメント『徳知美』 EXPO2025が大阪舞洲で開かれることになりました。公益社団法人2025年日本国際博覧会協会はPeople’s Living Lab(略してPLL)促進会議を立ち上げ、万博会場で実現したい「未来社会(技術・サービス)」のアイデアを2020年1月末まで募集していました。万博会場で実装あるいは実証する「未来社会(SDGs達成+Beyond、Society5.0等の実現)」を提案するものです。私は万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」(Designing Future society for Our Lives)を象徴する「ミライの樹」をつくろうと考えています。コンセプトは「食」と「緑」です。大きなミライの樹の下で、人々は安らぎ、未来を体感し、いのちを輝かせます。 ▼提案したラフスケッチ 健康科学部 人間環境デザイン学科 准教授 加藤信喜
2020.02.25
インテリアプランナー、昨年に続いて連続合格!~人間環境デザイン学科
人間環境デザイン学科で取得をめざす資格として「インテリアプランナー」があります。 インテリアプランナーは、インテリア設計等に建築士の業務と共通部分を持ちつつ、高度な専門知識・技能を有する者として、試験・登録・更新講習制度により、その能力を審査・証明されたプロフェッショナルです。 インテリアプランナー試験は難易度が高く、試験は学科試験と設計製図試験があり、学科試験に合格した方のみが設計製図試験を受けることができます。 平成28年度から、インテリアプランナーの称号の他に、新しい称号として「アソシエイト・インテリアプランナー」が設けられました。アソシエイト・インテリアプランナーは、インテリアプランナーの学科試験合格者が登録できる資格で、インテリアプランナーになる前段階の称号です。年齢制限や実務経験は不要で、もちろん学生も挑戦が可能です(合格率約6割)。登録者の平均年齢としては26歳ぐらいですが、約70%が学生です 。 アソシエイト・インテリアプランナーに登録した後の次の目標はインテリアプランナー試験(設計製図試験)合格になるわけですが、難しすぎて本学の学生は敬遠しがちでした。畿央大学では、過去42名のアソシエイト・インテリアプランナー合格者を輩出していますが、今まではアソシエイト・インテリアプランナー止まりだったのです。 ちょうど1年前、畿央大学初めてのインテリアプランナーが誕生しました。現4回生の森本美里さんです。 インテリアプランナー資格試験は6時間の制限時間内でインテリアの平面製図(縮尺1/50)とインテリアパース等を仕上げるというハードな内容です。 今年は昨年に続いて、3回生岡田由希さんがみごと合格しました。畿央では令和初めての合格者となりました。 岡田さん、本当におめでとうございます! 【岡田由希さんの感想】 1つ上の先輩に続き、インテリアプランナー 試験に合格することができてとても嬉しいです。課題であるホテルのロビーについて、全く知識が無い状態からのスタートでした。いくつかの図面パターンを頭に入れ、何度も図面、パース、スケッチを書く練習をすることで、プランニングのコツ、早く仕上げる感覚を掴みました。試験当日は、時間と集中力との戦いでしたが、練習の成果を十分に発揮することができました。この試験を通して新たな知識を得ることができたので、挑戦してみると良い経験になると思います。興味のある方はぜひチャレンジしてみてください。 畿央大学には、インテリアプランナー登録資格制度があり、所定科目の単位を取得することによって(設計製図試験に合格すれば)実務経験年数0年で登録することができます。岡田さんは3回生終了時で既に所定単位数を取得しているため、登録さえすれば「インテリアプランナー」になれるわけです。 岡田さん、本当におめでとうございます! 人間環境デザイン学科 准教授 加藤信喜 【関連記事】 インテリアプランナー、在学中での初合格!~人間環境デザイン学科 アソシエイト・インテリアプランナーに10名が合格!~人間環境デザイン学科 「インテリア設計士2級」に21名全員が合格!~人間環境デザイン学科 畿央大学で初のエクステリアプランナー2級合格!~人間環境デザイン学科 「インテリア設計士2級」に23名全員が合格!~人間環境デザイン学科
2020.02.04
大学に隣接する商業施設「エコール・マミ」への令和初のデザイン提案~人間環境デザイン学科加藤プロジェクトゼミ
令和元年度は、3つの課題にチャレンジ! 人間環境デザイン学科の最も特色ある授業の一つに「プロジェクトゼミ」があります。加藤プロジェクトゼミでは、大学に隣接する大型商業施設「エコール・マミ(通称:エコマミ)」様へ、毎年デザイン提案を行っております。 令和最初の提案となり、12年目と長く続けさせていただいています。感謝しております。 ①バレンタイン装飾 場所:北館セントラルコート バレンタイン装飾コンセプトは「Valentine chapel〜天使が叶えてくれるあなたの想い〜」です。フォトスポットとして教会を設置し、その背景にある木に来館者の方々の想い、願いを付箋で貼って、背景を完成させていく参加型になっています。吊り下げ装飾は、上から見守る天使、たくさんのお菓子、リボンを吊り下げることで、華やかかつバレンタインらしさが感じられる装飾にしました。(3回生 リーダー 岡田由希) バレンタイン装飾メンバーは、 3回生 岡田さん(リーダー)、橋本さん、陣田さん、齋宮さん、谷村さん、稲井さん、福嶋さん、奥村さん 2回生 川西さん、高田さん、中林さん 計11名です。 ▼完成! ~装飾メンバーからのコメント~ こんなに大きなサイズの装飾をするのは初めてだったので、吊り下げ装飾のサイズ感に苦労しました。高いところから吊り下げたときのイメージがしにくく、実際に吊り下げるまで装飾が小さくないか、寂しくならないかと不安でした。ですが、吊り下げてみるとサイズ感も良く、教会ともマッチしていて、グループ全員が満足できる仕上がりになったと思います。今はまだ寂しい教会の背景にある木も、来館者の方々の想い、願いを貼ってもらって華やかになるのが楽しみです。(3回生 岡田由希) ここまで大きな場所をデザインすることがなかったので、初めは想像通りにいかない事が多かったです。何回も現場を見に行ってイメージしたり、大きさを調整したり、工夫をすることで良いデザインになったと思います。装飾している途中で、地域の方々にもたくさん声をかけて頂いて、毎年楽しみに見てもらえているのを感じてとても嬉しかったです。 (3回生 齋宮ひなの) ②マーミン・ミーマンの巨大絵本の制作 巨大絵本は2月28日(金)に設置予定です。(ブログに載せますのでお楽しみに!) ③テナントまたは、施設の内容相当のデザイン提案 100年後のエコール・マミ「未来のショッピングセンター」について、1月24日(金)、4チームがエコマミ会議室でプレゼンテーションを行いました。 ▼プレゼンの様子 ~各チームの提案内容~ Aチーム:梅林・稲田 Bチーム:勝屋・米田 Cチーム:津瀬・前田 Dチーム:荒木・北村 3月末から4月上旬に北館セントラルコートで展示される予定です。お楽しみに! 【過去のエコールマミへの提案】 2018年度 大学に隣接する商業施設「エコール・マミ」へのデザイン提案! 2017年度 エコール・マミにバレンタインディスプレイと改修提案! 2016年度 エコール・マミで、バレンタインディスプレイを担当!~人間環境デザイン学科加藤ゼミ 2015年度 エコール・マミに改修提案とディスプレイ展示! 2015年度 エコール・マミ改修を提案!~人間環境デザイン学科プロジェクトゼミ(加藤ゼミ) 2014年度 エコール・マミに改修提案とディスプレイ展示!~人間環境デザイン学科加藤ゼミ 2013年度 さらに発展・エコマミ提案★人間環境デザイン学科加藤プロジェクトゼミ 2012年度 4年目のエコマミ提案★人間環境デザイン学科 加藤プロゼミ 2010年度 エコール・マミ 改善案 -人間環境デザイン学科 加藤プロジェクトゼミ報告-
2020.01.30
令和元年度 卒業研究講評会を行いました~人間環境デザイン学科
人間環境デザイン学科では、4回生になると大学生活4年間の学びの集大成として卒業研究・制作に取り組みます。 テーマは各自で決定し、講評会に向けて連日深夜まで作業を続けます。 1月11日(土)卒業研究講評会 制作39点、論文19点が、ずらっと会場に並び、教員が巡回していきます。 学生一人ひとり、作品・研究に込めた思いやコンセプトを説明しました。 この日に判定会議を行い、2週間後の選抜発表会へ進む学生を決定しました。 【選抜発表者】 川口 華奈:ぶどうの絵本「ぶどうかい」 菅野 真奈:大和もめん ~農民の知恵から生まれた大和のシンボル~ 中屋 菜月:Bride drawing by myself ~ウメノキゴケが彩るカラードレス~ 西垣 明花:Escher Museum -無限への挑戦- 丹羽 美沙希:蝶花結び ~あなたと私を繋ぐ出会いの紐~ 長谷川 尚史:路の渦 藤原 大輔:「終着駅」 -駅に降りると、そこは古都だった- 宮本 亜香里:春待つ手仕事 -花会式と造花- 森本 美里:tsuki AKARI 山下 和也:夢洲マリンターミナル 建築、照明、絵本、アパレルとさまざまなテーマが揃いました。 1月21日(火)選抜発表会 この日の発表で、最優秀が決定します。 先日の講評会とは違い、1人ずつプレゼンテーションします。 全員が作品に込めた思いを一生懸命に伝えていました。 発表会が終了した後、すぐに会議が行われ、今年度の学長賞と優秀賞が決定されました。 【学長賞】 森本美里 tsuki AKARI 【優秀賞】 菅野真奈 大和もめん ~農民の知恵から生まれた大和のシンボル~ 宮本亜香里 春待つ手仕事 ~花会式と造花~ これらの作品を含め、全58点の卒業研究展示会を行いますので、ぜひお越しください。 会場:大和高田さざんかホール 展示室 日時:2月29日(土)10:00~18:00 3月1日(日)10:00~16:00 ※この日には、各学生が自分の研究について発表いたします。 人間環境デザイン学科助手 中井千織 【関連記事】 2019年度人間環境デザイン学科 卒業研究・作品展(学外) 人間環境デザイン学科「2018年度卒業研究・作品展」を開催しました。 不要な建物を再利用する「空家コンバージョン」で卒業制作!~人間環境デザイン学科