2025年の教育学研究科の新着情報一覧
2025.03.31
令和6年度卒業証書・学位記・修了証書授与式を行いました。
2025年3月13日(木)、春の陽気を感じる温かさのなか「令和6年度卒業証書・学位記・修了証書授与式」が冬木記念ホールで挙行されました。 健康科学部308名(理学療法学科68名・看護医療学科92名・健康栄養学科91名、人間環境デザイン学科57名)、教育学部現代教育学科188名、大学院30名(健康科学研究科修士課程30名、健康科学研究科博士後期課程2名、教育学研究科修士課程3名)、助産学専攻科9名、臨床細胞学別科8名の合計543名が門出の日を迎えました。 冬木記念ホールにて卒業生・修了生全員が一堂に会し、保護者の皆さまには別会場より中継を通じて授与式の様子を見守っていただきました。キャンパスには華やかな袴姿や笑顔があふれ、共に学び高め合った学友たちと手を取り合い写真撮影する様子が見られました。 午前10時に開式し、国歌斉唱、学歌斉唱の後、壇上で学科・大学院・専攻科・別科ごとの代表者に卒業証書・学位記・修了証書が授与されました。引き続いての学長表彰では、特に優秀な成績を修めた各学科学生1名が表彰を受けました。 冬木正彦学長による式辞、広陵町副町長 松井 宏之様、畿央大学後援会長 中永 和美様、畿桜会(同窓会)副会長 川口 忠輝様より祝辞をいただきました。 その後、在校生を代表して健康栄養学科3回生の有馬 実優さんが送辞を、卒業生を代表して現代教育学科4回生の岡 未知さんが答辞を述べ、厳かな雰囲気でおこなわれた式典は、幕を閉じました。 式典終了後は学科・院・別科・専攻科ごとにわかれ、卒業生・修了生一人ひとりに卒業証書・修了証書が手渡され、時間をともに過ごしてきた教員陣から祝辞として今後の社会での活躍に向けてエールが送られました。 午後からは帝国ホテルに会場を移し、学科をこえて教員・卒業生・修了生が卒業パーティーに参加。全員で集まる最後の時間を惜しみながら、4年間を振り返り、交流を深めました。 卒業生・修了生の皆さん、本当におめでとうございます。これからそれぞれの場所に進み、更に成長した姿を見せに母校に戻ってきてくださることを心待ちにしています。 皆さんの新天地でのご活躍を教職員一同、心から祈っています。 【関連記事】 令和5年度卒業証書・学位記・修了証書授与式を行いました。
2025.02.25
「不登校の子どもの気持ちと支援」を開催しました。~ 畿央大学大学院教育学研究科プロジェクト研究会
2025年2月11日(火・祝)に、教育学研究科研修会「不登校の子どもの気持ちと支援」を開催しました。当日は、学校や教育委員会などの関係者や保護者、不登校支援者、学生など約100名の方々にご参加いただきました。 畿央大学教育学研究科では、現代的教育課題の中から「生徒指導」「特別支援教育」「ICT」の3分野に焦点を当て、教育実践力の育成と教育課題の解決に向けたプロジェクト研究に取り組んでいます。本年度の研修会は、「生徒指導」グループの企画によるものです。 今回は、2016年に公布された「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」(いわゆる「教育機会確保法」)において、不登校児童生徒への支援等が明記されたことや、2023年度の不登校児童生徒数が過去最多となったことを受けて、「不登校」をテーマにしました。また、プロジェクト研究会の目的は、不登校に関する政策動向と、不登校の子どもや保護者、教職員等の支援に関わる人たちの思いを知り、学校や地域での不登校支援の在り方について考えることとしました。講師は、伊藤美奈子先生(奈良女子大学教授、文部科学省「不登校に関する調査研究協力者会議」委員)です。 講演に先立ち、髙田恵美子(畿央大学大学院教授)より、「子どもの敏感さと不登校」についての話がありました。「いわゆる化学物質過敏症」「感覚過敏」「HSP」などの敏感さにより、学校環境に困難を生じ、登校できない子どもがいるのではないかという視点を持つことも、不登校の子ども理解や支援につながるのではないかという話題提供が行われました。 伊藤先生のご講演では、不登校の指針である「不登校というだけで問題行動とみなしてはいけない」「学校復帰がすべてではない」ということについて、「問題じゃない」のは子ども自身であって、支援は必要であり、そのためには複数の視点からのアセスメントと複数の職種による支援が必要であること、「学校復帰」を望む子どもには復帰を支えることなどを強調されました。また、支援の目標とされている「社会的自立」とは、依存しないことや支援を受けないことではなく、適切に他者に依存したり、自らが必要な支援を求めたりしながら、社会の中で自己実現をしていくという意味をご教示くださいました。 参加者からは、「不登校児童生徒のその後を知りたい」というご質問がありました。伊藤先生からは、不登校生徒に関する追跡調査から、不登校経験者の高校進学率の増加や、不登校の経験を振り返りながら前向きに進んでいる子どもたちの様子をお話しくださり、不登校は「自分自身や将来のことを考えるためのターニングポイント」と考えることも大切であると話されました。 参加者は、伊藤先生の温和なお人柄に加え、国の最新の動向や、リアルなエピソードに引き込まれ、「ロープの先を持つ」子どもとの程よい関係と、伴走者として寄り添う思いを強くした貴重な研修となりました。ご講演いだいた伊藤先生、ご参加いただいた皆様、ご協力いただいた皆様に改めて感謝を申し上げます。 畿央大学教育学研究科では、今後も、プロジェクト研究を深め、広く発信して参りたいと考えています。 教育学研究科 教授 髙田 恵美子 関連リンク 教育学研究科