2025年の教育学研究科の新着情報一覧
2025.05.15
活躍する大学院修了生vol.4~飯野 薫さん(大阪市立公立小学校 教諭 勤務/ 教育学研究科 教育実践学専攻修士課程修了)
働きながら学べる畿央大学大学院を経て、現場で活躍する修了生をご紹介!大学院への進学を考えている方、あるいは研究に興味をお持ちの方に向けて、これまでのキャリアや大学院での経験、研究の魅力などを振り返っていただきました! 飯野 薫さん 教育学研究科 教育実践学専攻修士課程 2024年9月修了) 現在のお仕事・研究を教えてください! 大阪市立公立小学校教諭。現在は勤務校にて3年生の担任しています。その他に研究部長も担当しています。 これまでのキャリアを教えてください! 畿央大学を卒業後、大阪市の小学校に7年間勤務し、8年目に畿央大学大学院 教育学研究科に入学しました。その後、3年半かけて修士号を取得しました。 これまで取り組んできた研究、また今関心のある研究テーマ・キーワードは? 学院では、道徳教育における体験的な活動(構成的グループエンカウンターを取り入れた道徳科の授業の在り方)について、島先生のもとで研究をさせていただきました。修了してからも、日々の道徳の学習の仕方についてあれこれ考えながら実践を行っています。研究と呼べるようなものではないかもしれませんが、日々楽しんで道徳の実践をすることができています。 大学院に進学したきっかけや目的は? 自分の学級経営の在り方がこれでいいのか、また、道徳をもっと勉強したいという思いが背景にありました。そして、同じような思いで一緒に大学院に進学しようと声を掛けてくれた友人がいたのも進学に大きく影響したと思います。 大学院での時間を一言でいうと? 一言で言うと、「楽しい」ものでした。先生方の講義で学んだことを次の日の授業や学級経営にすぐ生かすことができたのが大きな魅力だったと思います。また、大学院には様々な年齢、職業の人たちがいたので、自分の世界や価値観が大きく広げられました。リモートで講義に参加することができたので、働いている自分にとってはとてもありがたかったです。課題ももちろん出ますが、それも教授たちが働きながらだと大変だということで相談しながら進めていくことができ、自分のペースで進めていくことができました。 今の仕事や研究に、大学院での学びはどう活きていますか? 大学院での学びは、学級経営の場面で非常に役立っています。振り返ると、それまでの学級経営は自分の考えに固執してしまうところがあったかと思います。もちろん一生懸命はやっていたのですが、、、大学院で学んでからは、以前より柔軟に対応ができるようになったかなと思っています。特に、大学院では特別支援や心理学に関係する講義が多かったので、そういったアプローチの仕方があるのかと、大変勉強になりました。 また、今は勤務校で研究部長をしているので、研究の進め方などは大学院での学びが非常に役立っています。大学院での研究テーマとは全く違う教科で苦労していますが(笑) 修士論文を書いた時の経験や研究のアプローチの仕方を生かして、勤務校で頑張っています。 これから大学院進学を考えている方へのメッセージを! 畿央の大学院は、同じ院生はもちろん、先生方との距離が非常に近いので、困っているときにいつでも相談に乗っていただけました。自分のペースで研究を進めていくことができるので、働きながらでも行くことができます。仕事との両立で不安なこともあるかもしれませんが、行ったことでマイナスになったことは何一つありませんでした。大学院は、これまでの自分自身の経験と講義の内容が繋がっていき、大きく成長することができる場でしたね。仕事をしながらも大学院への進学を考えている方は、ぜひ。
2025.04.11
令和7年度入学式を行いました。
2025(令和6)年4月2日(水)、健康科学部314名、教育学部178名、健康科学研究科33名(修士課程19名、博士後期課程12名)、教育学研究科修士課程2名、助産学専攻科10名、臨床細胞学別科8名、あわせて555名の新しい畿央生が誕生しました。 学部は午前10時から、大学院・専攻科・別科は午後3時からと2部にわけて入学式を行いました。 午前の学部生入学式は冬木記念ホールに全5学科の新入生が集まり、保護者の皆様はその様子を中継会場から視聴・参加する形で行われました。 冬木正彦学長が学科ごとに入学許可を行い、つづく学長式辞では、”建学の精神である「徳をのばす」「知をみがく」「美をつくる」を大切にしながら充実した4年間を過ごしてほしい”という激励のメッセージがありました。 新入学生代表として現代教育学科1回生 高橋愛未さんから入学生宣誓が、在学生代表として健康栄養学科3回生有馬実優さんから歓迎のことばがありました。 続いて畿央大学の学歌をアカペラ部「#ADVANCE」の学生が紹介し、閉式となりました。 式典後は、冬木記念ホールで新入生へオリエンテーションを、また保護者に対しては、各教室にて各学科の教員から挨拶をさせていただきました。 当日は桜も開花し、晴天に恵まれ、あたたかい一日となりました。オリエンテーション後は、恒例の記念撮影、続いてクラブ・サークル紹介ブースに多くの新入生と保護者が訪れていました。 午後3時からは大学院健康科学研究科、教育学研究科、助産学専攻科および臨床細胞学別科の入学式が冬木記念ホールにて行なわれました。入学許可の後、学長、研究科長・専攻科長・別科長から祝辞をいただきました。 新入生の皆さん、入学おめでとうございます! 畿央大学で充実した時間が過ごせるよう、教職員一同全力でサポートしていきます。
2025.03.31
令和6年度卒業証書・学位記・修了証書授与式を行いました。
2025年3月13日(木)、春の陽気を感じる温かさのなか「令和6年度卒業証書・学位記・修了証書授与式」が冬木記念ホールで挙行されました。 健康科学部308名(理学療法学科68名・看護医療学科92名・健康栄養学科91名、人間環境デザイン学科57名)、教育学部現代教育学科188名、大学院30名(健康科学研究科修士課程30名、健康科学研究科博士後期課程2名、教育学研究科修士課程3名)、助産学専攻科9名、臨床細胞学別科8名の合計543名が門出の日を迎えました。 冬木記念ホールにて卒業生・修了生全員が一堂に会し、保護者の皆さまには別会場より中継を通じて授与式の様子を見守っていただきました。キャンパスには華やかな袴姿や笑顔があふれ、共に学び高め合った学友たちと手を取り合い写真撮影する様子が見られました。 午前10時に開式し、国歌斉唱、学歌斉唱の後、壇上で学科・大学院・専攻科・別科ごとの代表者に卒業証書・学位記・修了証書が授与されました。引き続いての学長表彰では、特に優秀な成績を修めた各学科学生1名が表彰を受けました。 冬木正彦学長による式辞、広陵町副町長 松井 宏之様、畿央大学後援会長 中永 和美様、畿桜会(同窓会)副会長 川口 忠輝様より祝辞をいただきました。 その後、在校生を代表して健康栄養学科3回生の有馬 実優さんが送辞を、卒業生を代表して現代教育学科4回生の岡 未知さんが答辞を述べ、厳かな雰囲気でおこなわれた式典は、幕を閉じました。 式典終了後は学科・院・別科・専攻科ごとにわかれ、卒業生・修了生一人ひとりに卒業証書・修了証書が手渡され、時間をともに過ごしてきた教員陣から祝辞として今後の社会での活躍に向けてエールが送られました。 午後からは帝国ホテルに会場を移し、学科をこえて教員・卒業生・修了生が卒業パーティーに参加。全員で集まる最後の時間を惜しみながら、4年間を振り返り、交流を深めました。 卒業生・修了生の皆さん、本当におめでとうございます。これからそれぞれの場所に進み、更に成長した姿を見せに母校に戻ってきてくださることを心待ちにしています。 皆さんの新天地でのご活躍を教職員一同、心から祈っています。 【関連記事】 令和5年度卒業証書・学位記・修了証書授与式を行いました。
2025.02.25
「不登校の子どもの気持ちと支援」を開催しました。~ 畿央大学大学院教育学研究科プロジェクト研究会
2025年2月11日(火・祝)に、教育学研究科研修会「不登校の子どもの気持ちと支援」を開催しました。当日は、学校や教育委員会などの関係者や保護者、不登校支援者、学生など約100名の方々にご参加いただきました。 畿央大学教育学研究科では、現代的教育課題の中から「生徒指導」「特別支援教育」「ICT」の3分野に焦点を当て、教育実践力の育成と教育課題の解決に向けたプロジェクト研究に取り組んでいます。本年度の研修会は、「生徒指導」グループの企画によるものです。 今回は、2016年に公布された「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」(いわゆる「教育機会確保法」)において、不登校児童生徒への支援等が明記されたことや、2023年度の不登校児童生徒数が過去最多となったことを受けて、「不登校」をテーマにしました。また、プロジェクト研究会の目的は、不登校に関する政策動向と、不登校の子どもや保護者、教職員等の支援に関わる人たちの思いを知り、学校や地域での不登校支援の在り方について考えることとしました。講師は、伊藤美奈子先生(奈良女子大学教授、文部科学省「不登校に関する調査研究協力者会議」委員)です。 講演に先立ち、髙田恵美子(畿央大学大学院教授)より、「子どもの敏感さと不登校」についての話がありました。「いわゆる化学物質過敏症」「感覚過敏」「HSP」などの敏感さにより、学校環境に困難を生じ、登校できない子どもがいるのではないかという視点を持つことも、不登校の子ども理解や支援につながるのではないかという話題提供が行われました。 伊藤先生のご講演では、不登校の指針である「不登校というだけで問題行動とみなしてはいけない」「学校復帰がすべてではない」ということについて、「問題じゃない」のは子ども自身であって、支援は必要であり、そのためには複数の視点からのアセスメントと複数の職種による支援が必要であること、「学校復帰」を望む子どもには復帰を支えることなどを強調されました。また、支援の目標とされている「社会的自立」とは、依存しないことや支援を受けないことではなく、適切に他者に依存したり、自らが必要な支援を求めたりしながら、社会の中で自己実現をしていくという意味をご教示くださいました。 参加者からは、「不登校児童生徒のその後を知りたい」というご質問がありました。伊藤先生からは、不登校生徒に関する追跡調査から、不登校経験者の高校進学率の増加や、不登校の経験を振り返りながら前向きに進んでいる子どもたちの様子をお話しくださり、不登校は「自分自身や将来のことを考えるためのターニングポイント」と考えることも大切であると話されました。 参加者は、伊藤先生の温和なお人柄に加え、国の最新の動向や、リアルなエピソードに引き込まれ、「ロープの先を持つ」子どもとの程よい関係と、伴走者として寄り添う思いを強くした貴重な研修となりました。ご講演いだいた伊藤先生、ご参加いただいた皆様、ご協力いただいた皆様に改めて感謝を申し上げます。 畿央大学教育学研究科では、今後も、プロジェクト研究を深め、広く発信して参りたいと考えています。 教育学研究科 教授 髙田 恵美子 関連リンク 教育学研究科