重要なお知らせ一覧
2017.10.04
香芝市教育委員会と「校内研修プログラム開発」について連携協定を締結しました。
「特別支援教育」および「教育の情報化」を軸に連携を強化 平成29年10月3日(月)、香芝市教育委員会と本学現代教育研究所が取り組む「現職教員の資質能力向上に関わる校内研修プログラムの開発」(以下、「校内研修プログラム開発」)について、連携協力に関する協定書を締結しました。 畿央大学では教育学部を中心に学校教育に関わる研究に取り組んでおり、質、量ともに充実した成果を蓄積してきています。校内研修プログラム開発は、研究者が個々に研修や講演として行っている地域・社会への貢献を現代教育研究所として組織的に行おうとする研究です。学校にはそれぞれの状況があり、また、現役の先生方は大変多忙な状況にあります。校内研修プログラム開発では、各学校の教育力の向上のために、学校や地域をよく知る各学校の先生がリーダーとなり、学校内で教育に携わる先生方が互いに学び合う仕組みづくりの構築を目的としています。 ▼畿央大学 冬木正彦学長 校内研修プログラム開発のためには、それにかかわる研究者自身が学校現場に出向き、児童・生徒の実態を知り、先生方の教育に関わる要望を聞き取ることから始める必要があります。現代教育研究所の研究テーマである「特別支援教育」と「教育の情報化」について、「特別支援教育」では拠点となる学校、「教育の情報化」では中心的に関わる先生方のチームにおいて、それぞれの校内研修プログラム開発に取り組み始めたところです。3年後には各学校の実態に応じた校内研修プログラムが選択され、弾力的に運用される「特別支援教育」と「教育の情報化」の研修に活用されていることが目標です。 ▼香芝市教育委員会 廣瀬裕司 教育長 激しく変化する社会を生きる児童・生徒の資質や能力を育成できるよう、地域の学校の教育力を向上させる。そうした営みに現代教育研究所が地域コミュニティの一部として貢献することをめざして「校内研修プログラム開発」に取り組んでいきます。 畿央大学現代教育研究所ホームページ
2017.09.27
運動‐知覚の不協和が主観的知覚と筋活動に及ぼす影響~ニューロリハビリテーション研究センター
運動-知覚の不協和が運動麻痺の回復を遅らせる重要な要因であることを明らかに 脳卒中後に運動麻痺が生じると“自分の手が思い通りに動かない”、いわゆる運動の意図と実際の感覚フィードバックが解離した状態になります。このことは「運動‐知覚の不協和 (Sensorimotor incongruence)」と呼ばれており、さまざまな問題を引き起こす要因として考えられてきました。畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターの森岡周教授と大住倫弘特任助教らは、明治大学理工学部の嶋田総太郎教授らと共同で、仮想的に“自分の手が思い通りに動かない”という実験環境を用いて、運動‐知覚の不協和が身体の違和感だけでなく、実際の運動をも変容させてしまうことを実験的に明らかにしました。この研究成果はHuman Movement Science誌(Sensorimotor incongruence alters limb perception and movement)に掲載されています。 本研究は明治大学理工学部 嶋田総太郎教授らと共同で行われたものです。また、文部科学省 科学研究費補助金 新学術領域研究「脳内身体表現の変容機構の理解と制御」の支援(研究課題番号15H01671)を受けて実施されています。 研究概要 脳卒中によって生じる運動麻痺によって“自分の手が思い通りに動かない”という訴えは臨床現場で非常に多く聴かれます。これは「動かそう」という意図に反して、「実際には動かない」という感覚フィードバックに直面した結果としての訴えであり、「運動‐知覚の不協和」と呼ばれたりします。畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターの森岡周教授と大住倫弘特任助教らは、明治大学理工学部の嶋田総太郎教授らと共同で、映像遅延システムを用いて仮想的な運動‐知覚の不協和を起こすことによって “手が自分のもののように感じない” “手が重だるくなってきた”という主観的な異常感覚を惹起させるだけでなく、実際の筋活動量も減少させてしまうことを明らかにしました。この研究成果は、運動‐知覚の不協和そのものが運動単位の動員を妨げることを明らかにしたとともに、運動‐知覚の不協和が起こることによって、運動麻痺の回復を遅延させてしまう重要な要因を示したものです。 本研究のポイント 映像遅延システムを用いた実験によって、運動‐知覚の不協和が主観的な異常感覚だけでなく、運動実行までも変容させてしまうことを明らかにした。 研究内容 健常大学生を対象に、映像遅延システム(図1)の中で手首の曲げ伸ばしを反復させます。映像遅延システムでは、被験者の手の鏡像をビデオカメラで捉えて、そのカメラ映像を「映像遅延装置」経由でモニターへ出力させます。出力されたモニター映像を鏡越しに見ることによって自分の手を見ることができるものの、映像遅延装置によって作為的に映像出力が時間的に遅らされるため、被験者は“あれ?自分の手が遅れて見えるんだけど” “うぅ…自分の手が思い通りに動いてくれない”という状況に陥ることになります。 図1:映像遅延システムを用いた実験自分で動かした手が時間的に遅れて映し出される細工がされている。こうすることによって、ヒトの運動‐知覚ループを実験的に錯乱させることができ、“思い通りに動かない”という状況を仮想的に設定することができる。(技術提供:明治大学 理工学部 嶋田総太郎 教授) 実際の実験では、① 0ミリ秒遅延、② 150ミリ秒遅延、③ 250ミリ秒遅延、④ 350ミリ秒遅延、⑤ 600ミリ秒遅延の5条件で手首の反復運動を被験者に実施してもらいました。運動中の筋活動は無線筋電計で計測し、「身体所有感」と「手の重だるさ」はアンケートで定性的に評価しました。 実験の結果、動かした手の映像を250ミリ秒以上遅らせて視覚的にフィードバックさせると、“自分の手のように感じない”や“手が重だるくなってきた”という変化が生まれました。遅延時間をさらに長くするとそれらの異常知覚が増大することも確認されました(図2)。 図2:運動-知覚の不協和による主観的異常知覚の惹起 一方で、反復運動中の筋活動量と運動リズムは、動いている手の映像を150 ミリ秒遅らせただけで変容することが確認されました(図3)。 以上のことから、“手が思ったように動かない” 状況は異常知覚だけでなく、運動実行までをも変容させてしまうということが明らかにされました。 図3:筋活動量と反復運動のペースは,動いている手の映像を150 ミリ秒遅らせただけで変化が生じる. 本研究の意義および今後の展開 本研究成果は、運動‐知覚の不協和が運動麻痺の回復を遅らせてしまう重要な要因の1つであることを示唆するものです。そのため、理学療法士や作業療法士による運動アシストによって運動‐知覚の不協和を最小限にしながらリハビリテーションを進める、あるいは錯覚技術を駆使して“思い通りに動かすことができる”経験を積むことの重要性を提唱する基礎研究となります。今後は、運動‐知覚の不協和を最小限にするリハビリテーションを開発する予定です。 関連する先行研究 Shimada S et al. Rubber hand illusion under delayed visual feedback. PLoS One. 2009 Jul 9;4(7):e6185. 論文情報 Osumi M, Nobusako S, Zama T, Taniguchi M, Shimada S, Morioka S. Sensorimotor incongruence alters limb perception and movement. Human Movement Science 2017. 問合せ先 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターセンター長 森岡 周(モリオカ シュウ)Tel: 0745-54-1601Fax: 0745-54-1600E-mail: s.morioka@kio.ac.jp
2017.09.20
総務省「若年層に対するプログラミング教育の普及推進」事業に本学が採択されました。
関西の大学として初めて採択 総務省「若年層に対するプログラミング教育の普及推進」事業~障害のある児童生徒を対象としたプログラミング教育実証事業~において、本学教育学部西端研究室からの申請が採択されました。全国で採択された10件のうち大学は3件、関西の大学で採択されたのは本学のみです。ICT能力の向上のみならず、プログラミング的思考は今後時代をこえて求められることが叫ばれており、2020年には小学校でプログラミング教育の必修化も決定しています。平成28年度より総務省が取り組んでいるこの事業は、障害のある児童生徒もプログラミング教育を受けられるよう「効果的な人材育成の方法」と「プログラミング講座の効果的な運営方法」をあわせて実証するものです。 5年前よりディジタル教材を共同開発している奈良県立奈良養護学校を中心に、ITに特化した放課後ディサービス(生駒市)や、子ども対象のプログラミング環境開発企業、教育番組の制作スタッフらが一丸となっての大きな取り組みで、畿央大学や近隣の大学で教員(特に特別支援学校の教員)をめざす学生が、メンター(サポーター)となって関わっていく予定です。 本学ではこれからもプログラミング教育×特別支援教育×人材育成をコラボした実学教育を前に進めていきます。 【関連リンク】 総務省HP平成29年度採択一覧西端教授と奈良養護学校との取り組み
2017.09.05
2017年3月卒の就職率、関西4位~AERA進学ムック「就職に強い大学2017」
本学の就職率は関西4位に ~就職者数300人以上の国公私立大学で 朝日新聞出版発行AERAムック「就職力で選ぶ大学2018」の特集記事「2017年実就職率ランキング」を元に集計したところ、就職者数が300人以上の国公私立大学の中で、本学が関西4位(300人未満を含めた関西全体では9位)にランクインしました。学生の熱意と教員およびキャリアセンター、教採・公務員対策室のサポートが実を結び、開学以来11年連続で就職率90%超(全卒業生就職率94.3%)を実現しています。 畿央大学のミッションは、100%進路保証です。これからも畿央生全員の夢の実現に向けて、大学一丸となって取り組んでまいります。 就職者300名以上の関西国公私立大学 実就職率ランキング 順位 大学名 国公私実就職率 1 京都薬科大学 私立 98.3% 2 大阪工業大学 私立 96.9% 3 兵庫県立大学 公立 93.9% 4 畿央大学 私立 93.5% 5 武庫川女子大学 私立 92.8% 6 京都女子大学 私立 92.7% 7 滋賀大学 公立 92.7% 8 和歌山大学 公立 92.1% 9 摂南大学 私立 91.8% 10 奈良女子大学 国立 91.5% 出典:朝日新聞出版発行AERAムック「就職力で選ぶ大学2018」の特集記事「2017実就職率ランキング」 承諾書番号A17-1266 関連リンク 全卒業生就職データ 【1分でわかる畿央大学vol.1】どうして畿央大学はこんなに「就職」に強いの?
2017.06.19
京阪奈地区の大学で初!クックパッドに「公式キッチン」を開設しました。
クックパッドは、日本最大の料理レシピの投稿・検索サービスです。投稿レシピ数は260万品以上、月間利用者数は6,000万人を超え、20~40代女性の多くが利用しています。 この度、畿央大学では、2017年5月に京阪奈地区の大学では初となる公式キッチンを開設することとなりました。本学健康栄養学科では、企業や行政と協力し地域の課題解決と学生の実学教育をコラボした連携プロジェクトを推進し、毎年多くのレシピが誕生しています。一部のレシピは実際に商品として提供・販売され、お客様から好評をいただいています。畿央大学健康栄養学科公式キッチンでは、管理栄養士のタマゴである学生たちが連携プロジェクトで考案したレシピを中心に随時公開していきます。 ▼クリックで公式キッチンに移動します 健康栄養学科の学生の学びが詰まったレシピを、日々の食事や食育などにお役立てください。 【企業・行政との連携プロジェクト】 近鉄連携「香芝SAフードコート 麺メニュー開発プロジェクト」が始動しました。 近鉄連携 西名阪自動車道香芝サービスエリアで畿央生が作った「大和ポークを使った丼メニュー」が発売されます。 近鉄連携 阪和自動車岸和田サービスエリアで畿央生が作った「大和ポークを使った丼メニュー」が発売されます。 橿原市・橿原商工会議所連携「橿原産イチゴを使った新商品」が販売されます。 奈良県中央卸売市場連携「ならいちばのキッチン・第6回料理教室」を開催しました。 田原本町連携「味間いもを使ったメニュー開発プロジェクト」で生まれた2品を、やどかり市で無料提供しました。
2017.05.09
管理栄養士国家試験の合格率は98.5%~2017年3月卒業生
2017年3月19日(日)に実施された管理栄養士国家試験の結果が5月9日(火)に発表されました。健康科学部健康栄養学科では66名が受験して65名が合格、合格率は98.5%でした。なお、全国平均の合格率(新卒のみ)は92.4%となっています。 <管理栄養士国家試験合格率 4年間推移> 2014年卒2015年卒2016年卒2017年卒 受験者 65名 68名 63名 66名 合格者 65名 68名 59名 65名 現役合格率 100% 100% 93.7% 98.5% 畿央大学健康栄養学科11期生は建学の精神である「知をみがく」を大いに実践し、全国平均を上回る結果を出してくれました。学生諸君の努力の結果であり、拍手を贈りたいと思います。卒業生たちが今後、食と健康に関するあらゆる場面で活躍してくれることを願うとともに、来年の全員合格をめざし教職員一丸となって学生をサポートしていきたいと思います。 健康栄養学科 学科長 小西 洋太郎
2017.04.26
平成29年度科研費交付内定、採択率は50%に
平成29年4月1日に平成29年度科学研究費助成事業(通称「科研費」)の交付内定が通知されました。 平成29年度は19件(転入転出を反映しない応募数に対する内定数)が新たに内定となり、継続している研究を含めると平成29年4月1日時点で45件もの研究が科研費の助成を受けていることとなります。 ※科学研究費助成事業は、人文・社会科学から自然科学まで全ての分野にわたり、あらゆる「学術研究」を格段に発展させる独創的・先駆的な研究に対する助成を行うものです。科研費は国の最大の研究支援であり、大学の研究力を表す指標の一つと言えます。 平成29年度 科学研究費補助金・学術研究助成基金交付内定一覧 さらには7月にも一部の研究種目の採択結果が発表されるため、更に上回る可能性があります。科研費の採択率(採択件数÷応募総数)は、全体では近年26%~28%で推移しているのに対して、本学は50%と非常に高い採択率となりました。 【関連リンク】 科研費採択件数、学生数5,000人以下の私立大学で関西1位に(平成28年度) 文部科学省 私立大学戦略的研究基盤形成支援事業(広陵町×畿央大学KAGUYAプロジェクト)ホームページ 競争的資金 一覧
2017.03.30
平成28年度大学機関別認証評価の結果を公開しました。
2017.03.29
理学療法士、関西私大で唯一の2年連続100%に~理学療法学科
第52回理学療法士国家試験(2017年2月26日実施)の合格発表が3月29日に行われました。関西の4年制大学では最も多い11回目の卒業生となる健康科学部理学療法学科では、今春卒業した67名が受験し、全員が合格しました。全国平均は96.3%(新卒のみ)でした。 2年連続の全員合格を達成したのは、関西の私立大学で畿央大学だけです。 <理学療法士国家試験合格率 4年間推移> 2014年卒2015年卒2016年卒2017年卒 受験者 71名 53名 62名 67名 合格者 71名 52名 62名 67名 現役合格率 100% 98.1% 100% 100% 今回の試験の合格率(新卒者全国平均)は昨年より高めの結果となりましたが、本学の学生はいつも通りのがんばりで、全員が合格をはたしました。どのような問題にも対応するには普段からのたゆまぬ努力が大切です。来年にむけても気をゆるめることなく、一層の努力を期待したいと思います。 理学療法学科 学科長 庄本康治
2017.03.27
2017年卒の現役合格率 看護師97.8%、保健師・助産師100%
2017年2月に実施された看護師、保健師、助産師の国家試験の合格発表が3月27日(月)に行われました。6回目の卒業生となる健康科学部看護医療学科では、看護師国家試験に92名が挑戦し、90名が合格(97.8%)という結果でした。 <看護師国家試験合格率の推移> 2014年卒2015年卒2016年卒2017年卒 受験者 74名 85名 84名 92名 合格者 74名 85名 84名 90名 現役合格率 100% 100% 100% 97.8% 一方、保健師国家試験は受験者22名が受験し、全員合格をはたしています。また今年が5回目の卒業生となった助産学専攻科では、卒業生7名が5年連続となる全員合格をはたし、4月から助産師としての一歩を踏み出すことになりました。 今回の看護師国家試験合格率の全国平均(新卒)は94.3%と、過去4年間で最も厳しい結果となりました。本学の学生はよく頑張って、全国平均を3.5%上回る成果をあげてくれましたが、残念ながら4年連続の全員合格は達成できませんでした。一方、保健師と助産師(助産学専攻科)については、全員が合格をはたしました。今年の看護師国家試験は傾向が大きく変更されたために得点率が大きく下がりましたが、本学でも対応できなかった学生がいたようです。今年を教訓として、なお一層の支援強化をはかりたいと思います。 看護医療学科 学科長 河野由美