健康科学専攻(修士課程)の新着情報一覧
2019.08.07
畿央大学に短期留学中のトルコ人研究者にインタビュー!後編~ニューロリハビリテーション研究センター
畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターでは5月末から8月までの約3か月間、トルコより研究者を受け入れています。Dr.Burcu(発音:ブルジュ)は今回畿央大学に来て2ヶ月が経過し、目標としていた研究も一段落しました。今後の研究のために帰国後も共同して研究を進めていくことができるよう、帰国に向けた準備をしています。 PhD.Burcu DİLEK Assistant Professor, Physiotherapist University: Istanbul Medipol University Department: Physical Therapy and Rehabilitation ▶来日時のインタビュー(前編)はこちら 今回のインタビューでは、研究のことだけではなく、畿央大学および奈良に滞在中に経験したことや訪れた場所、そしてこれからの目標などをうかがいました。 Q.1 7/23(火)には教職員有志によるお茶会を開催しました。いかがでしたか? 本物のお茶はとても飲みやすく、苦みは感じませんでした。和菓子もとても美味しかったです。とくに「あさがお」という和菓子は、口当たりがとても繊細で今まで食べたことのないものでした。茶室にはとても伝統を重んじる特別なものを感じました。静かで程よい緊張感が漂い、床の間の掛け軸や生け花、茶道具、着物、全て新鮮で、茶室での作法ひとつひとつがとても意味のあるものだと感じることができました。その中でも振舞われたお茶を飲みきることには、哲学的な深い意味を感じました。実際に後から、今回準備をしてもらっていたすべてに「歓迎」というテーマがあり、本当に特別な機会を用意してもらったことを知った時はとても感動しました。床の間に飾られた掛け軸には、“一期一会”と書かれており、その意味を知った時には、とてもシンプルな純粋さを感じました。お茶の味、お茶碗のデザイン、招かれたメンバーなど今日このひとときがまさに“一期一会”だと教わり、とても印象深く残っています。 Q.2 今回の滞在中に訪れた場所でどこか印象に残っているところはありますか。 前回日本に来た際も訪れましたが、やはり豊かな自然に囲まれた長谷寺ですね。他の神社などにも足を運びましたが、長谷寺に来ると「戻ってくるべき場所に戻ってきた」ような感覚になり、とても落ち着くことができます。階段を登っていくと本堂があり、その中にある十一面観世音菩薩の説明を読むと、11の顔を持って困っている人々を見逃さないという思いやりがある観音様だと説明されており、この観音様にもどこか神秘的な共感の気持ちを抱きます。 Q.3 今回は3か月という長めの滞在でしたが、違いはありましたか? 前回の滞在は2週間程度しか時間がなかったということと、全てのことが初めての経験だったので、自分にとって良いものも悪いものも選ぶ余裕がありませんでした。加えて、時差ボケが一週間くらいしてようやくおさまってきたと思ったらすぐに帰国…という感じだったので、軽く混乱したまま時間が過ぎてしまった、というのが正直な印象です。ただ、その短い時間の中でも観光をしたり、カラオケや居酒屋に行ったり、さまざまな日本食を楽しむといった経験ができたので、非常によい時間を過ごさせていただきました。 今回は期間が長いということと、前回の経験をもって落ち着いて自分にとって望ましい選択をすることができるので、非常に有意義な時間を過ごすことができています。一つ例えを出すと、今は自分にとって「どんなたこ焼きが好みか」ということが分かるようになり、王寺駅の近くにあるお気に入りのお店に今回も数回訪れ、店主とも仲良くなりタコの形をしたおもちゃをもらいました(笑) Q.4 今回の滞在はいかがでしたか?今後の展望などもあわせて教えてください! “Beyond my expectation” 期待していたよりもはるかにいい経験ができました。これは森岡教授や大住准教授、そして畿央大学の皆さんのおかげです。トルコに戻った後は、今回の経験を活かし、まずは所属しているMedipol Universityにはない装置の購入をしてもらえるように上司の教授に今回の研究内容を伝え、その価値を理解してもらう必要があります。実験の手順などを再現するためにはその装置が必須であり、これまで知らなかった分析手法やソフトウェアの使用によって、現在トルコではあまり実施されていない「痛みと脳のメカニズム」の関係を明らかにしていくことが出来ると思います。トルコでは自分の研究だけに集中するのは難しいのですが、今回の来訪で森岡教授とニューロリハビリテーション研究センターの協力により自分自身が進めていきたい研究に集中する時間と機会を持てたことは、今後の研究を展開するうえで本当に良い経験となりました。 ブルジュさん、インタビューありがとうございました。畿央大学での経験が、今後の教育や研究に生かされていくことをお待ちしています! 【関連記事】 畿央大学に短期留学中のトルコ人研究者にインタビュー!~ニューロリハビリテーション研究センター トルコ人研究者に日本や理学療法のあれこれを聞いてみた!~Burcu Dilekさんロングインタビュー
2019.08.01
2019年度 運動器リハビリテーションセミナー「基礎実習編」を開催しました。
2019年7月28日(日)、運動器リハビリテーションセミナー「基礎実習編」が開催されました。 この講習は昨年度から、膝関節における超音波エコー解剖学実習とブタの膝関節を用いた機能解剖学実習の2本立となっております。 「膝関節の超音波エコー解剖学」 担当:理学療法学科 福本貴彦准教授 解剖学実習では、超音波エコーの基礎知識や基本的な使用方法に加え、超音波エコーを用いた膝関節の解剖学を学びました。講義は参加者にも実際に超音波エコーを使用していただくことでさらに理解が行いやすくなっていました。昨今では理学療法士が超音波エコーを臨床や研究、スポーツ現場等で用いられる機会が多くなっており即実践に生かしていただける内容となりました。 「膝関節の機能解剖学実習」 担当:理学療法学科 今北英高教授 機能解剖学実習では、ヒトの膝関節に酷似している新鮮なブタの膝関節を解剖しながら、関節運動学、靭帯や半月板の機能や特性を実際に触れながら体験していただきました。大半の理学療法士は教科書上で学んだ知識をもとに臨床をおこなっていますが、今回ご参加いただいた方には実際に組織に触れることでさらにイメージや理解が深まったとのご意見を多くいただきました。 さらに急遽ですが、関西医科大学麻酔科学講座診療教授の中本達夫先生にも来学いただき、解剖でのご指導に加え、ミニレクチャーを実施していただけました。変形性膝関節症に関する他分野でのアプローチは新鮮で、痛みに対する知識、視点、考え方、どれをとっても興味深い内容でした。 今後も運動器リハビリテーションに対する幅広い知識を畿央大学の教育研究者が情報提供したいと考えています。 今年度のプログラムでは2019年10月27日の「評価編」、2020年1月26日の「臨床応用編」が開催予定、また参加者も募集しておりますので、ぜひ皆様ご参加ください!! ●今後の運動器リハビリテーションセミナー詳細 畿央大学健康科学研究科 博士後期課程 久保峰鳴 【関連記事】 2019年度 畿央大学運動器リハビリテーションセミナー「基礎編」を開講しました。 平成30年度運動器リハビリテーションセミナー「臨床編」を開講しました。 平成30年度運動器リハビリテーションセミナー「臨床実践編 (膝関節)」を開講しました。 平成30年度 運動器リハビリテーションセミナー「エビデンス編」を開講しました。
2019.07.19
予測-結果の不一致と運動主体感の関係〜ニューロリハビリテーション研究センター
「この行為を引き起しているのは自分だ」という感覚を“運動主体感”といいます。運動主体感は、予測と実際の感覚結果が一致することによって引き起こされる感覚であることが知られています。畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターの森岡 周 教授と大住倫弘 准教授らは、明治大学理工学部の嶋田総太郎 教授、慶應義塾大学の前田貴記 講師らと共同で、予測-結果の一致だけで運動主体感が構成されていない可能性を実験的に示しました。この研究成果は,PLoS One誌(The relationship and difference between delay detection ability and judgment of sense of agency)に掲載されています。 研究概要 「この行為を引き起しているのは自分だ」という“運動主体感”は、「この行為によってどのような感覚が引き起こされるか」という予測と、実際の感覚結果の一致によってもたらされる感覚と考えられてきましたが、互いがどれほど密接な関係にあるのかは不明でした。畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターの森岡 周 教授と大住倫弘 准教授らは、明治大学理工学部の嶋田総太郎 教授、慶應義塾大学の前田 貴記 講師らと共同で、予測-結果の不一致に気づく時間窓と、予測-結果の不一致によって運動主体感が損なわれる時間窓との関係を調査しました。その結果、予測-結果の不一致に気づきやすい被験者ほど運動主体感を損ないやすい傾向があることが確認されましたが、互いの関係は決して強固なものではないことも明らかにされました。この結果は、運動主体感は単なる予測-結果の一致だけで構成されている感覚ではなく、それ以外の要因によって修飾されることを示唆するものです。 本研究のポイント 運動主体感は、予測-結果の一致/不一致だけによって左右されるものではない可能性を示した。 研究概要 1.予測-結果の不一致に気づく時間窓の計測 健常大学生を対象に、映像遅延システム(図1)の中で人差し指を1回だけ動かしてもらいます。映像遅延システムでは、被験者の手の鏡像をビデオカメラで捉えて、そのカメラ映像を「映像遅延装置」経由でモニターへ出力させます。出力されたモニター映像を鏡越しに見ることによって自分の手を見ることができます。また、映像遅延装置によって作為的に映像出力を時間的に遅らせることができます。この遅延時間を100, 200, 300, 400, 500, 600, 700, 800, 900, 1000ミリ秒の10条件設定をして、被験者がどのくらいの遅延時間で遅延に気づくことができるのかを定量化しました(図3左)。 図1:映像遅延システム 2.予測-結果の不一致によって運動主体感が損なわれる時間窓の計測 健常大学生を対象に、Agency attribution task(Keio method: Maeda et al. 2012, 2013)を実施してもらいました(図2).被験者のボタン押しによって画面上の■がジャンプするようにプログラムされており、さらにボタン押しと■ジャンプの間に時間的遅延を挿入することができ、この遅延時間を100, 200, 300, 400, 500, 600, 700, 800, 900, 1000ミリ秒の10条件設定をしました。そして、被験者は“自分が■を動かしている感じがするかどうか”を回答するように求められ、被験者がどのくらいの遅延時間で運動主体感が損なわれるのかを定量化しました(図3左)。 図2:Agency attribution task(Keio method) そして、「遅延に気づく時間窓」と「運動主体感が損なわれる時間窓」の相関関係を算出したところ、お互いに一定の関係が認められるものの、その関係は決して強固なものではありませんでした(図3右)。 図3:「遅延に気づく時間窓」と「運動主体感が損なわれる時間窓」の関係 本研究の臨床的意義および今後の展開 運動主体感はリハビリテーションを進める上で欠かすことのできないものです。その運動主体感のメカニズムの一端を明らかにすることができましたが、どのような要因によって運動主体感が修飾されるのかは、今後の研究で明らかにしていかなければなりません。 関連する先行研究 Shimada S et al. Rubber hand illusion under delayed visual feedback. PLoS One. 2009 Jul 9;4(7):e6185. Maeda T, Kato M, Muramatsu T, Iwashita S, Mimura M, Kashima H. Aberrant sense of agency in patients with schizophrenia: forward and backward over-attribution of temporal causality during intentional action. Psychiatry Res. 2012 Jun 30;198(1):1-6.Maeda T, Takahata K, Muramatsu T, Okimura T, Koreki A, Iwashita S, Mimura M,Kato M. Reduced sense of agency in chronic schizophrenia with predominantnegative symptoms. Psychiatry Res. 2013 Oct 30;209(3):386-92. 論文情報 Osumi M, Nobusako S, Zama T, Yokotani N, Shimada S, Maeda T, Morioka S. The relationship and difference between delay detection ability and judgment of sense of agency. PLoS One. 2019 Jul 9;14(7):e0219222. なお、本研究は明治大学理工学部 嶋田総太郎教授、慶應義塾大学 前田 貴記 講師らと共同で行われたものです。また、本研究は文部科学省 科学研究費補助金 新学術領域研究「脳内身体表現の変容機構の理解と制御」の支援(研究課題番号 17H05915)を受けて実施されました。 問い合せ先 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 教授/センター長 森岡 周(モリオカ シュウ) Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: s.morioka@kio.ac.jp
2019.07.10
大学院生が国際学会ISPGR2019でポスター発表!~健康科学研究科
令和1年6月30日から7月4日にかけてスコットランドのエジンバラで開催されたInternational Society of Posture and Gait Research World Congress 2019に私(水田直道 博士後期課程)と蓮井(岡田ゼミ修士課程修了生)が参加・発表してきましたので、報告させていただきます。 本学会は姿勢や歩行に関連する非常に多くの一般演題ならびにシンポジウムがあり、どの演題・講演も議論が非常に活発でした。 シンポジウムでは「ウェアラブルセンサーの活用方法や現実世界での計測方法」や「歩行に関連する転倒のメカニズム」などが取り上げられており、多施設共同研究の成果や臨床現場での現象が多く示されておりました。また、小型で簡便かつ多機能な評価機器ならびにそれらを応用したアルゴリズムなどが多く発表されており、私も初めて目にするものもあったため、ついつい聞き入ってしまっておりました。ロボットによるリハビリテーション研究も散見されており、興味深い研究もありましたが、同時にこれから適応症例を抽出できるような仕組みの必要性も感じました。 本研究室からは、2日目に私が脳卒中後症例の歩行障害の特徴分類について、3日目に蓮井が脳卒中後症例に対する多種類の短下肢装具による歩行への影響についてポスター発表を行いました。私にとって2度目の国際学会でしたが、多くの方から質問に来ていただき、2時間以上の発表時間があっという間に感じました。頂戴した質問やアドバイスは非常に有益となる情報が多くあり、今後の進展へ向けモチベートされました。 シンポジウムや一般演題は、非常に穏やかな雰囲気でありながら議論は活発に行われ、否定的な質疑は非常に少なく、建設的で前向きな議論が多いように感じ、相互向上を目的とした姿勢には襟が正されました。また自身の研究領域とは異なる発表に対しても興味を持っている印象を受けました。 このような貴重な経験ができたのは森岡教授をはじめとする研究室の仲間の日頃のご指導と、畿央大学の手厚いバックアップがあったからであり、ここに深く感謝致します。 【発表演題】 水田 直道(博士後期課程) Post-stroke walking characteristics on association between motor paralysis and walking speed by cluster analysis 蓮井 成仁(岡田ゼミ修士課程修了生) Influence of ankle-foot orthosis with different type of joint on walking parameters in stroke patients
2019.07.04
脳卒中患者における自己と他者の運動観察による影響の違いを明らかに~健康科学研究科
脳卒中後のリハビリテーションとして、他者の運動を観察する「運動観察療法」があります。近年では、他者の運動を観察するだけではなく、自分の運動を観察する効果が報告されています。自己の身体表象に関わるのは右前頭・頭頂ネットワークであり、自己の運動観察では右前頭・頭頂領域が活動することが報告されています(Fuchigami and Morioka 2015)。このように、自己観察と他者観察で活動する脳領域が異なるため、大脳皮質の左右どちらが損傷したのかによって、運動観察の効果に違いが生じる可能性が考えられますが、それは明らかになっていませんでした。畿央大学大学院 渕上健氏(博士後期課程)と森岡周教授は、右半球損傷者では自己の運動観察に比べ、他者の運動観察の方が鮮明なイメージを惹起させ、パフォーマンスが改善しやすいことを明らかにしました。この知見は、脳卒中者に運動観察療法を実施する場合、損傷側によって自己を観察させるのか、他者を観察させるのかを検討する重要性を示唆しています。 この研究成果は、Stroke Research and Treatment誌(Differences between the influence of observing one’s own movements and those of others in patients with stroke)に掲載されています。 本研究のポイント ■ 脳卒中者を右半球損傷者と左半球損傷者に分け、自己の運動観察と他者の運動観察のどちらがパフォーマンスに影響する のかを検証した。 ■ 右半球損傷者では、自己に比べ他者の運動観察の方が鮮明なイメージを惹起させ、パフォーマンスへの影響が強かった。 研究概要 34人の脳卒中片麻痺者が実験に参加しました。課題は脳卒中者でも安全かつ容易に実施することができるという理由で、座ったままでの非麻痺側下肢によるステップ運動としました。運動観察は運動イメージや運動実行に影響することからパフォーマンステストにはステップ運動のイメージ時間と実行時間を用いました。実験は、運動観察の前にステップのイメージ時間と実行時間を計測し、運動観察を行い、再びステップのイメージ時間と実行時間を計測するという手順で行いました(図1)。 図1:実験の流れ 自己の運動観察では、実行時間を計測中に撮影した自分の映像を0。5倍速で再生して観察し、他者の運動観察では、自分と同じ運動実行時間の他者の映像を0。5倍速で再生して観察しました。運動観察中は、身体は動かさずに映像と同じようにステップすることをイメージするよう指示し、その時のイメージの鮮明度をthe Kinesthetic and Visual Imagery Questionnaire (KVIQ)の段階付で評価しました。データの解析について、イメージ時間と運動実行時間は観察後の時間から観察前の時間の差分を算出しました。差分が大きい方が観察の影響を強く受けたということになります。KVIQは 視覚イメージ項目と筋感覚イメージ項目に分けました。各評価項目について、損傷半球(右半球損傷vs左半球損傷)と観察条件(自己vs他者)について比較しました。 図2:結果 その結果、右半球損傷者において、他者の運動観察は自己に比べKVIQの筋感覚イメージ得点が高く(図2d)、イメージ時間と実行時間の差分が大きいことが明らかになりました(図2a、 b)。左半球損傷者において、自己の運動観察は他者に比べイメージ時間の差分が大きいことがわかりました(図2a)。損傷半球間での比較では、他者の運動観察において右半球損傷者が左半球損傷者に比べイメージ時間の差分が大きいことを認めました(図2a)。このように損傷半球によって自己と他者の運動観察による影響に違いがあることが示されました。 本研究の臨床的意義および今後の展開 本研究の臨床的意義および今後の展開 本研究成果は、脳卒中者に対して運動観察療法を実施する場合、脳の損傷側によって自己の運動観察と他者の運動観察のどちらを用いるべきか検討する必要性と、右半球損傷者では他者の運動観察の方が効果的である可能性を示唆しています。しかし、本研究は非麻痺側下肢のパフォーマンスを用いて即時効果のみを調査しているため、麻痺側下肢のパフォーマンスで検証する必要があります。また、運動観察療法の効果的な方法を見つけるためにも、この結果のメカニズムについて検討していくことが必要で、今後検証していく予定です。 論文情報 Fuchigami T,Morioka S. Differences between the influence of observing one’s own movements and those of others in patients with stroke. Stroke Res Treat 2019 問い合せ先 畿央大学大学院健康科学研究科 博士後期課程 渕上 健(フチガミ タケシ) Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: fuchigaminet@yahoo.co.jp 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター 教授/センター長 森岡 周(モリオカ シュウ) Tel: 0745-54-1601 Fax: 0745-54-1600 E-mail: s.morioka@kio.ac.jp
2019.07.03
畿央大学に滞在中のタイ人研究者にインタビュー!~ニューロリハビリテーション研究センター
畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターでは7月3日(水)から約1か月、タイのチュラロンコ-ン大学から研究者を受け入れています。 Ph.D. Anchalee Foongchomcheay Assistant Professor, Physiotherapist Department of Physical Therapy Faculty of Allied Health Scicences Chulalongkorn University アンチャリーさん(以下アンさん)に、今回の滞在にいたった経緯や訪問目的をくわしく伺いました。 Q.1 アンさんと畿央大学は何がきっかけでつながったのでしょうか? APTSA(アジア理学療法学生連盟)で畿央大学の松本先生が学生を連れてチュラロンコーン大学に来られたのが最初のきっかけです。そのご縁で後日、松本先生には私たちの学生に誤嚥にナラん!体操のレクチャーをお願いしました。 その後、国際的な研究交流を推進していく中で、森岡周教授の論文を読んでニューロリハビリテーション研究センターのことを知り去年訪問したのですが、2時間ほどしか見学できませんでした。ニューロリハビリテーションをチュラロンコーン大学で推進する足掛かりにするために、今回は大学の補助を受けて1か月滞在させていただくことにになりました。 ▼理学療法学科松本大輔准教授とアンさん Q.2 勤務先の「チュラロンコーン大学」はどんなところですか? チュラロンコーン大学は100年以上の歴史がある国立大学で、国内で最も古く、最も大きな総合大学です。大学名は王の名前にちなんでいますが、その王はイギリスやポルトガルをはじめとする多くの国を歴訪して見識を広め、大学の設立や郵便システムの構築、電車などの交通インフラ整備など多方面で貢献されました。科学的なエビデンスや研究に基づいた知識を備えた人材を育成し、優秀な卒業生を輩出することで国を豊かにしていく、という考え方は今でも根付いています。 ※ちなみに同大学は世界大学ランキングで7年連続1位(タイ国内)に輝いており、「タイの東大」とも呼ばれています。 Q.3 アンさんはチュラロンコーン大学で日頃どのように働かれているのでしょうか? 私は理学療法士や作業療法士、放射線技師などを養成するAllied Health Sciences(本学でいう健康科学部)という学部の、理学療法学科に所属しています。大きく分けて私は「学生のため」「患者さんのため」「社会のため」に働いています。理学療法学科の学年定員は60名。教員一人が担当できる学生の上限が7名と決まっており、少人数教育を行っています。医学部には附属病院もあるのですが、それとは別に学科に小さなクリニックが併設されていて、週12時間はそこで勤務し、臨床で患者さんと向き合っています。その他、地域での活動や論文執筆なども社会活動として業務の一部としてカウントされます。国際化を進めることも大きな方針になっていて、今回の滞在は大学から補助を受けて実現しています。 Q.4 タイ国内の環境や理学療法士の役割はいかがですか? 日本ほどの「超」高齢社会ではありませんが、日本の10年遅れくらいのペースでタイは高齢者社会に突入していきます。少子化も進んでいて、日本と同じような社会環境にあると言えます。以前研修で日本には160,000人の理学療法士がいると聞きましたが、タイには6,000人ほどしかいません。単純に人口で割ると日本は国民280人に1人の理学療法士がいるのに対し、タイでは30,000人に1人という状況です。医療費削減ともあわせて病気の予防や健康増進といった分野でも理学療法士の力が必要になってきます。訪問リハに行っても浴室やトイレに手すりがない住宅も少なくなく、建築やユニバーサルデザインの知識を培ったり、多職種と連携しながらリハビリテーションやQOLの向上をめざしていく必要があります。理学療法士の専門知識はもちろん、お互いの仕事の内容や役割を知り、チーム医療を実践していく必要性を教えています。 Q.5 今回畿央大学に滞在する目的や体験したいことを教えてください。 リハビリを通して患者さんの症状が改善していくときに、「いったい脳で何が起こっているんだろう?」と疑問を持つようになり、ニューロリハビリテーションにも興味を持つようになりました。患者さんのQOLを改善していく上では、ニューロリハビリテーションの視点は重要な要素になると感じています。ニューロリハビリテーション研究センターにあるような研究設備は、残念ながらチュラロンコーン大学にはありません。1か月の滞在では研究を具体的に進めるには時間が足らないので、センターにどんな研究機材が揃っていて、どんな実験が可能で、何が計測できるのかをしっかり把握すること、それによって私たちの研究とどうリンクできるのかを考えることが今回の最大の目的です。 Q.6 今後の研究に関する展望を教えてください。 帰国後にはニューロリハビリテーション研究センターの施設や設備で出来ることをベースに、具体的な研究計画を練って提案することが今回の訪問の具体的な成果になっていきます。願わくば、研究協力のような形で畿央大学とコラボした研究ができないか、森岡センター長の力をお借りして模索していきたいと考えています。 ▼左からアンさん、森岡センター長、トルコから短期留学中のブルジュさん アンさんが目的を達成できるよう、畿央大学もしっかりサポートしていきたいと思います。 日本での生活が馴染んできた頃に、奈良での生活について改めてインタビューをお届けする予定です。 【関連記事】 畿央大学に短期留学中のトルコ人研究者にインタビュー!~ニューロリハビリテーション研究センター トルコ人研究者に日本や理学療法のあれこれを聞いてみた!~Burcu Dilekさんロングインタビュー
2019.07.03
第14回日本訪問リハビリテーション協会学術大会で大学院生が最優秀賞に!~健康科学研究科
2019年6月29日(土)・30日(日)に開催された第14回日本訪問リハビリテーション協会学術大会で、本学健康科学研究科博士後期課程に在籍する尾川達也さん(西大和リハビリテーション病院理学療法士)が昨年度発表した演題に対して最優秀賞を受賞されました。おめでとうございます! 演題「訪問リハビリテーション利用者における社会参加の実態-屋外歩行の自立可否による特徴の比較-」 ご本人の学会参加レポートは、ニューロリハビリテーション研究センターHPでご覧になれます。 【関連リンク】 ニューロリハビリテーション研究センター教員・大学院生一覧
2019.06.27
日本老年看護学会第24回学術集会で教員が研究成果を発表!~看護医療学科
2019年6月6日(木)~8日(土)まで日本老年看護学会第24回学術集会(開催:仙台国際センター)に参加しました。 今年度は、日本老年医学会や日本ケアマネジメント学会、日本歯科学会などとの同時開催であり、相互乗り入れ可能で視野を広げた討論ができるように企画運営されていました。日本老年看護学会への参加は1,964名、合同開催された8学会の中で最も多い参加者となり、高齢社会の進行とともに看護の役割への関心が益々高まっていることがうかがえました。会場は仙台国際センターをメインに、市内5か所にわかれ、多くの講演やシンポジウムが、繰り広げられました。看護以外の学会に参加する機会があり、たいへん有意義な時間になりました。その一部をご紹介いたします。 会長講演では「対話・協働・調和の視点で考える老年看護学の未来」日本老年看護学会の大塚眞理子理事長が講演されました。大塚先生は以前に、老々介護のご夫妻への訪問看護に行き詰まり、悩んだ際に「聞く」「聴く」「訊く」ことによってご夫婦への理解が深まり、看護の方向性が見えてきたというご経験があって、いかに「対話」が大切であるかということを実感されたそうです。そして、「対話」によって老年者と応答し、目標を共有して一緒に行う「協働」と、多様な状況のバランスをとりながらチャレンジし、振り返り、またチャレンジして不確かなことを確実にしていくという「調和」を大切にされてきたとのことでした。 老年者・家族と看護者との対話・協働、また、他の専門職や多職種、地域の人々と看護者の対話・協働からそれぞれに調和がうまれること、老年看護の目標である「老年者の豊かな生の創出」のためには「支えあいのある調和的な環境づくり」が必要であるということを再認識しました。 6月7日(金) には老年精神医学会、 “希望と尊厳をもって生きる”のシンポジウムに参加しました。このシンポジウムでは、認知症の当事者の方々がシンポジストとして、自身の体験を含めて援助と被援助の枠組みをこえて、新しい関係性を発信する企画となっていました。とりわけ、認知症の当事者による“ぴあサポート”、つまり同じ経験を持つ仲間同士のサポートの報告が印象的でした。認知症と診断され落ち込んでいる方を勇気づけることは、思いのほか簡単なものではありません。自身の体験をもとに共感的に関われる当事者の強みを生かしての先進的な取り組みが紹介されました。進行を務められた丹野智文さんは、38歳で若年性認知症と診断されましたが、現在はネッツトヨタの広報部として全国各地から海外においても認知症の啓発活動に携わっています。丹野さんは当事者の気持ちを置き去りにして物事を決めないでほしいことやできることまで奪わないでほしいことを強調されていて、自分たちのケアのあり方を振り返る機会になりました。 丹野さんには、今年度10月に畿央大学においてもご講演いただく予定です。 6月7日(金)、本学看護医療学科の山崎教授は、教育講演で座長を務めました。2011年3月11日に発生した東日本大震災における、宮城大学老年看護学領域の「仮設住宅で暮らす高齢者の健康と生活を支えてきた地域支援の取り組み」について、新潟県立看護大学の小野幸子教授から学生とともに復興支援に取り組んだ具体的で示唆に富んだご講演を聴くことができました。自らも被災しながら支援されていた皆々様のご努力に心を打たれました。また、小野先生らとともに当時、宮城県女川仮設住宅や仮設グループホームでの復興支援に携わってこられた山崎教授は、復興は物理的な問題ではなく、被災者の心には今もまだ孤独や寂しさとの葛藤のなかで生活していることを忘れてはならないと講演をまとめられていました。この学術集会の大会長である大塚眞理子先生が、ご挨拶でようやく学会を担当できるようになったとおっしゃった深い意味を改めて実感しました。 また、島岡助手も、これまで継続して取り組んできた“へき地での認知症カフェ”の実践について示説発表をしました。認知症カフェの参加者が認知症を受け止め前向きな言動や日常生活の中に行動を取り入れるなど、変容が見られている事、またへき地での活動を継続することが今後の課題であるなどの発表をされていました。会場からは、認知症カフェの広報活動についてどのように行ったのかの質問があり、地域特有のご近所付き合いによる誘い合わせや回覧板などが有効だったとの話をし、座長からは、地域を活性化させる貴重な実践だとのコメントがありました。 6月8日(土)、山崎教授が「グループホームの終末期ケアにおける看護職のための教育内容の検討」について成果報告を致しました。この研究は、約12年において取り組んできた認知症高齢者グループホームの終末期ケアにおける教育介入の内容を検討することを目的とした研究です。介護職と看護職の連携促進のための①教育プログラムおよび②教育効果の測定するために終末期ケアの質指標を作成し、Action Researchとして介入した実践研究の報告でした。研修プログラムの内容や介入方法についての質疑応答がありました。 看護医療学科助手 杉本多加子 【関連記事】 第1回国際交流企画 韓国・大邱市からの訪問団を迎えました~看護実践研究センター 2019年度 奈良県認知症ケア専門士会総会&第13回研修会を開催しました!~看護医療学科 2019年度第1回「Kio オレンヂ喫茶(カフェ)in 津越」を開催!~看護医療学科 2019年度第1回「Kio オレンヂ喫茶(カフェ)in 御所」を開催!~看護医療学科
2019.06.18
畿央大学に短期留学中のトルコ人研究者にインタビュー!~ニューロリハビリテーション研究センター
畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターでは5月末から8月までの約3か月間、トルコより研究者を受け入れています。 ▼左から森岡周センター長、Burcuさん、大住倫弘准教授 PhD.Burcu DİLEK Assistant Professor, Physiotherapist University: Istanbul Medipol University Department: Physical Therapy and Rehabilitation Dr.Burcu(発音:ブルジュ)は2018年2月にも2週間ほど本学に滞在し、研究面での交流を深め、今回の短期留学に至りました。所属されているMedipol Universityでは手の治療や慢性痛について研究されていますが、今回はニューロリハビリテーション研究センターとの共同研究として『痛みへの恐怖が運動に影響を及ぼす脳メカニズムを明らかにする』をテーマに研究に取り組まれます。 滞在中は研究センターの施設・設備を利用して研究に取り組んでおり、大学院生と研究のディスカッションも予定されています。また、理学療法学科の授業にもゲストスピーカーとして登壇していただき、海外における理学療法などについて講演いただく予定です。事務局も外国人研究者対応のモデルケースとして今後の大学運営に役立てられるよう、生活面のサポートなど積極的に関与しています。 教育、研究、大学運営と畿央大学にとっても好影響があり、大きな相乗効果を生んでいます。3か月という限られた時間ですが、Burcuさんの活躍に期待しています! (以下、ブルジュさんに今回の来訪についてインタビューを行いました。) 今回、畿央大学にどのような目的で訪れ、3か月どのような研究をされるのか教えてください。 Q.1 トルコでは普段どのような研究をされているんでしょうか? 研究のメインテーマは「痛みと運動イメージ」で、現在は新たな研究計画を考えようとしているところです。しかし、トルコでは多くの授業や学生指導を担当しており、なかなか研究に時間を割くことができていません。将来的には、検討中の研究を病気や、慢性疼痛を抱える人々に適用していきたいと考えています。 トルコの大学では、痛みに関する研究において理学療法士が筋電計などの機器を研究に活用する機会はあまりないので、新たな研究計画の検討を始めることが非常に難しい状況でした。そのため、先進的な取り組みを行っている研究者がどのように痛みに対してアプローチしているかを知る必要があると考え、ウェブサイトで記事や論文などを探していたところ、森岡教授や今井亮太さん(博士後期課程修了生)と出会うことができ、昨年、畿央大学を訪れることができました。 ▼昨年の訪問時に、来日するきっかけになった今井さんと Q.2 今回の来日では、どのような研究をされるんでしょうか? ニューロリハビリテーション研究センターの大住准教授とともに、痛みへの恐怖が運動に及ぼす影響をデータとして集めるために、EEG(脳波)を計測する手順を作成し、同時にECG(心電図)を計測する準備を行ないました。ちょうど今日、最初の研究対象者を迎え、人が痛みに対してどのような反応を示すかを調べました。ボタンを押すと痛みが強くなる条件下でボタンを押す前に脳がどのような反応を示すかを調べます。このような実験はトルコでは行われていませんし、森岡教授が行われているような研究はまず行われていません。 Q.3 今後の研究に関する展望を教えてください。 畿央大学で学んでいることは非常に貴重なことで、将来トルコでも同じような研究ができるではないかと考えています。そういう意味で、森岡教授やニューロリハビリテーション研究センターには非常に感謝していますし、畿央大学の全面的な協力にも感謝しています。私をすごく歓迎してくれていますし、おかげさまでとても快適に過ごすことができています。ここにきてまだ間もないですが、すでに実験などの手順について多くのことを学ぶことができ、分析手法も学ぶことができました。いつかはこの手順を病気の治療に活かしたいと思いますし、疼痛に対する理解も進んでいくと思います。 現状は、多くの痛みの状況がまだまだ解明されていません。しかし、私たちは痛みの状況を知るための新たな特別な手順を作り出すことができるかもしれないと考えています。そのような研究がトルコでも行えたら望ましいなと考えています。実際、トルコでも同じような装置はあるのですが、単体で使う手法しか持っていません。ニューロリハビリテーション研究センターが行なっている複数の機器を同時に動かし、一度に多くのデータを得る方法を学ぶことができたらよいなと考えています。トルコではそういった方法はまだ一般的ではありません。しかし、痛みが起こった時の筋肉の反応時間や心臓の動きなどを同時に知る必要があり、それらのデータを一度に得る必要があります。これからまだまだ時間はかかるかもしれませんが、ここでの経験をいかして、トルコでも同じような実験環境を作り上げたいと望んでいます。 次回は、ブルジュさんの日本での生活についてインタビューを実施する予定です! 【関連記事】 トルコ人研究者に日本や理学療法のあれこれを聞いてみた!~Burcu Dilekさんロングインタビュー
2019.06.11
ニューロリハビリテーションセミナー“リハビリテーションのための人間理解”を開催しました。
2019年6月8日(土)、3年ぶりに『ニューロリハビリテーションセミナー』が開催され、全国各地から300人以上の方が参加してくださいました。 前回のまでのニューロリハビリテーションセミナーでは、「○○の脳内機構」や「○○のニューロリハビリテーション」というタイトルでセミナーを開催していましたが、休止中の3年間に『そもそも、人間の行動あるいは認知・社会性の根本的理解が必要ではないか?』という考えに至り、今回のセミナーでは“リハビリテーションのための人間理解”ということを主眼に構成しました。そのため、今回のセミナーでは、認知・運動制御・学習・社会性・身体性・発達から人間を理解することを試みました。 以下、今回の“リハビリテーションのための人間理解”講義内容と簡単な概略です。 ●「生活の基盤となる注意のメカニズム」(森岡 周) “注意”の機能を細かく分類しながら、それぞれのメカニズムについて概説。 ●「社会とつながる脳と心のメカニズム」(松尾 篤) 社会ネットワークのサイズ・共感・利己/利他的・感情などについて概説。 ●「運動学習をもたらす身体メカニズム」(冷水 誠) 運動学習の種類とそれぞれの神経メカニズムについて概説。 ●「自己および環境から影響される痛みのメカニズム」(前岡 浩) 痛みが心理社会的背景によって影響を受けること示したエビデンスを紹介。 ●「しなやかな歩行を支えるメカニズム」(岡田洋平) 単なる平地歩行だけでなく、あらゆる環境で臨機応変に歩くことのできるメカニズムを概説。 ●「身体性を形づくる感覚運動メカニズム」(大住倫弘) 身体性を形づくるのは、感覚運動の統合だけではなく、それより高次な認知的要素が必要であることを概説。 ●「子どもの健やかな発達メカニズム」(信迫悟志) 自他区別・身体表象・共感・視点取得・利他性などの発達を幅広く概説。 今回のセミナーは、講師にとっても非常に挑戦的な構成にしており、どこまで参加された皆さんと共有できるか心配しておりましたが、アンケートの回答をみていると、セミナー形式にして正解だったと実感しています。また、個別対応での質疑応答では、非常にハイレベルな質問が飛び交い、こちらも更に研究をしていかなければならないと体感しつつ、皆さんの日々の努力に感激するところでした。今後とも、皆さんとディスカッションできることを楽しみにしいますので、次回(2020年 2月22日『人間理解からリハビリテーションへ』)も、どうぞ宜しくお願い致します。 2/22(土)開催「人間理解からリハビリテーションへ」は、2019年12月中旬に受付を開始する予定です。