イベント一覧
2021.10.22
理学療法特別講演会「2020東京五輪の活動報告」をアーカイブ配信します(在学生・卒業生限定)
11月末までの見逃し配信が決定! 理学療法学科卒業生のリカレント教育として、畿桜会(同窓会)主催で実施されている「理学療法特別講演会」。第14回となる今回のテーマは『2020東京五輪の活動報告~理学療法サービス部門としてのレガシー~』とし、TOKYO2020MEDスタッフとして参加した教員・卒業生3名を講師に招いて、2021年10月13日(水)19時30分よりオンライン開催されました。 都合が合わずに参加できなかったという声を受けて、講演会(約60分)のアーカイブ配信を行うことになりました。お申込みいただいた方(在学生・卒業生・修了生・教職員)にのみメールにて視聴用URLをお送りしますので、希望される方は下記からお申込みください。 ※視聴期間は11月末までです。 ※今後のイベント企画の参考とするため、視聴後にはアンケート回答をお願いいたします。 ※後半の座談会についてはアーカイブ配信の対象外となります。 ▶アーカイブ配信を申込む 【関連記事】 第14回理学療法特別講演会「2020東京五輪の活動報告」を開催しました。 10/13(水)第14回理学療法特別講演会「2020東京五輪の活動報告」を開催します。 東京五輪に理学療法士として本学教員・卒業生4名が参加します。
2021.10.22
第14回理学療法特別講演会「2020東京五輪の活動報告」を開催しました。
東京五輪に参加した教員・修了生による講演+座談会を開催 講演会の【見逃し配信】も決定! 理学療法学科卒業生のリカレント教育として、畿桜会(同窓会)主催で実施されている「理学療法特別講演会」。第14回となる今回のテーマは『2020東京五輪の活動報告~理学療法サービス部門としてのレガシー~』とし、TOKYO2020MEDスタッフとして参加した教員・卒業生3名を講師に招いて、2021年10月13日(水)19時30分よりオンライン開催されました。 全国的な緊急事態宣言も解除され、徐々に新型コロナウイルス感染者数が減少傾向にありましたが、まだまだ油断のできないコロナ禍であることから、今年はzoomを利用したオンライン開催となりました。例年は卒業生以外の医療関係者にもご参加いただいておりますが、今回は学部学科を問わず、畿央大学の在学生・卒業生・修了生・教職員に限定して募集し、約80名の方々に参加いただきました。 同じく東京五輪にスタッフとして参加し、今回は視聴者として参加した理学療法学科5期生の楠元 史さんに、ご自身の体験も交えながらレポートしていただきます! (左から)唄さん、楠元さん、加納さん、福本先生 ■講演会について 今回はまず、TOKYO2020オリンピック・パラリンピック大会に参加した理学療法学科准教授の福本貴彦先生に、スタッフ選定から実際の現場での活動の様子についてお話いただきました。 2013年9月、アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれたIOC(国際オリンピック委員会)の総会にて、56年ぶりに日本にオリンピック・パラリンピックが開催されることが決まりました。その総会にて当時のジャック・ロゲ会長が「TOKYO」と書かれたカードを裏返す姿は、ニュースなどで多くの方々が目にした光景だと思います。 それからの日本は全世界を対象とした「お・も・て・な・し」の体制を整えてきました。しかし、2019年の1月から新型コロナウイルスが世界中で猛威をふるい、その影響は歴史上初のオリンピックパラリンピックの1年延期というところまで及んできました。 世界最大級の大会が日本にやってくるということで、NOC(日本オリンピック委員会)/NPC(日本パラリンピック委員会)から、日本理学療法士協会へ理学療法士派遣の依頼がきて、実際の募集が始まったのは、コロナによるパンデミックが始まる前の2018年でした。 日本理学療法士協会経由で畿央大学関係者から今大会に参加させていただいたのは、福本先生・唄先生・加納先生・楠元(私)の4人でした。その他にも、この大会には畿央大学の卒業生が多く参加したとうかがっています。 スタッフ選定には研修会の参加の有無や英語能力などを問われた書類選考があり、そこから面談形式の選考を経てスタッフとして確定するという長い道のりとなりました。その中で、一番動揺したのが、面談の中で2分間自己紹介を英語でするというものでした。実際の面談が始まった時に告げられた項目ですので、英語で、、、しかも、2分間も自分一人で話し続けなければならないと思うと、逃げ出したくなる気持ちでしたが、なんとかやりきるしかないと腹をくくり、やりきった結果がスタッフとして選ばれるという喜びでした。 2019年の12月にスタッフに選ばれたという嬉しいニュースの一方で、本当にオリンピックパラリンピックが開催されるのかという不安もあったのを覚えています。その不安は的中し、1年延期となった2021年になっても活動日程や活動場所の連絡は一向に来ず、大会組織委員会も大変な時期を過ごしていたことが垣間見えました。 そのような状態でしたが、なんとかオリンピックが2021年7月23日に、パラリンピックが8月22日に開会式を迎えることができました。福本先生はオリンピックパラリンピック両方で修善寺分村(トラックサイクリング選手村)・パラリンピックの河口湖分宿(ロードサイクリング選手村)、パラリンピックの富士スピードウェイ(ロードサイクリング会場)という3つの場所で活動され、唄先生はオリンピックパラリンピック期間のほとんどを東京晴海にある選手村本村(よくテレビに映っていた選手村)で、加納先生はオリンピックパラリンピック両方で伊豆ベロドローム(トラックサイクリング会場)・パラリンピックの富士スピードウェイ(ロードサイクリング会場)の2つの会場で活動されていました。私はパラリンピックの河口湖分宿と東京の本村で活動させていただきました。 ■座談会 その後、座談会として同じくオリパラに参加された客員研究員(理学療法学科卒業生・大学院修了生)の唄大輔先生と加納希和子先生に加わっていただき、事前に皆さんからいただいた質問に答える形式で、オリパラでの貴重な経験や素敵な出会い、それぞれの現場での活動の内容をお話しいただきました。司会は同じく卒業生・修了生で現在は大阪行岡医療大学医療学部理学療法学科で教員を務める山野宏章先生が担当。座談会にいる4名全員が福本ゼミということで、畿央大学らしい一体感の伝わる場になりました。 「選手村や会場ではどのようなことをしていましたか?」という質問が多く出ました。唄先生や加納先生も言及されていた通り、どこに問題があり、どうして欲しいのかということをしっかり聞き、物理療法や運動療法などを行い問題を解決していったり、スポーツの現場で遭遇するようなその場でのアクシデントに対応し、担架で運び出したり、手当てをしたりといった普段の臨床や普段のスポーツ現場での対応をそのまま行っていたという言葉がしっくりくると思います。 しかし、少し違っていたのが、そこには日本中から選出された理学療法士や世界の理学療法士またはドクターがいて、普段の臨床では使わない機器があって、アクシデントの大きさも生命に関わるようなものであった、ということでした。それはこのような大きな大会だからこそ体験できる・感じることができるものでした。 今大会に参加させていただいた中で、普段の臨床でみたことのないような疾患の方でも(特にパラリンピックにおいて)、その場にいる理学療法士が一丸となって意見を交わし、その選手に対して行える最善のリハビリを提供することや、世界の理学療法士と交流すること、世界的な大会に出場している選手でありながらも物理療法の機器やテーピング・リハビリといったものを一度も受けたことがないといった選手がいるということを経験し、現在の自分の理学療法士としての技量や未熟さに気がつくことができただけでなく、日本の理学療法士の立ち位置も確認することができたのではないかと思います。また、日本中から集められた理学療法士の精鋭と繋がれたこと、理学療法士だけでなく全世界の方に対して心からこの大会を楽しんでほしいという思いをもって参加していたスタッフに出会えたことなど、これらはすべて今後に繋がる大切なレガシー(財産・遺産)となっていくのではないかと感じています。 最後になりましたが、このような報告会の場を設けていただき、また、オリンピックパラリンピック参加あたり、参加の前から言語や実技研修会開催や広報の記事を掲載していただくなどサポートいただきました畿央大学や畿桜会、そして、学外におきましても所属病院はじめサポートいただきました皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。 理学療法学科5期生(2011年3月卒) 楠元 史 【アーカイブ(見逃し)配信開始のお知らせ】 都合が合わずに参加できなかったという声を受けて、講演会(約60分)のみアーカイブ配信を行うことになりました。お申込みいただいた方(在学生・卒業生・修了生・教職員)にのみ視聴用URLをお送りしますので、希望される方は下記からお申込みください。視聴期間は11月末までです。 ▶アーカイブ配信申込ページへ
2021.10.20
11/24(水)第7回畿央大学シニア講座「腰痛を正しく知ろう」を開催します。
今年のテーマは「腰痛とコロナ禍の生活習慣」! 本学では、地域の方々に生涯教育の場を提供することで、シニア世代の方を対象に「健康」と「教育」について学びを深めていただくシニア講座を毎年実施しています。昨年度に引き続き、コロナウイルス感染症の影響に鑑み、オンライン(Zoomウェビナー)で講座を開催することといたしました。インターネットに接続できる環境があれば、PC・タブレット・スマートフォン等からご視聴いただくことが可能です。多くの皆さまのご参加をお待ちしております。 開催日時 2021年11月24日(水) 13:00~14:00 開催方法 オンライン(Zoomウェビナー) ※視聴用のURLは後日お知らせします。 定員 100名(先着順) 参加費 無料 第6回 畿央大学 シニア講座 腰痛を正しく知ろう ~コロナ禍で乱れがちな生活習慣が腰痛を増悪させている!?~ 畿央大学 ニューロリハビリテーション研究センター 准教授 大住 倫弘 腰痛を増悪させる要因にはどのようなものがあるでしょうか? 実は、睡眠、運動、食事などの基本的な生活習慣の乱れが 腰痛を増悪させることが明らかになっています。 当日は、腰痛が増悪しないために日常生活で どのようなことに気をつけるべきなのか、一緒に学びましょう。 そして、自宅でもできるストレッチを紹介しますので、 ご自身でも試して頂ければ幸いです。 【過去の開催レポート】 第6回畿央大学シニア講座 第5回畿央大学シニア講座 第4回畿央大学シニア講座 第3回畿央大学シニア講座 第2回畿央大学シニア講座 第1回畿央大学シニア講座 申込方法 【以下のいずれかの方法でお申し込みください。】 専用フォームによるお申し込みの場合 申込フォーム(下記QRコード) からお申込みください(メールアドレス必須)。 開催前に参加用URLを申込メールアドレス宛に送信します。 【QRコード】 E-mailでお申込みの場合 ① 氏名(フリガナ)、② 年齢、③ 住所、④ 電話番号(FAX番号)をご明記の上、info@kio.ac.jpまでお申し込みください。 お申し込み・受講にあたっての注意事項 ・本講座は、Zoom(アプリケーション)を利用したZoomウェビナーです。インターネット環境があればパソコン・スマートフォン・タブレットから受講することが可能です。 ・Zoomアプリは必ず最新版にアップデートの上ご覧ください。 ・受講者は顔や名前が他の受講者に表示されることはありません。 ・講座当日までに、お申し込みいただいたE-mailへ受講のためのURLをお送りします。 ・講座の映像・音声等を許可なくスクリーンショットや写真・動画・音声で記録すること、またそれらを第三者に共有・公開することを固くお断りいたします。 ・講座を受講するために必要なURL・パスワードを第三者に共有・公開することを固くお断りいたします。 ・お預かりした個人情報は、本講座に関わる業務にのみ使用します。また、予め本人の同意を得ることなく第三者に提供することはいたしません。 問い合わせ先 畿央大学教育推進部 シニア講座係 E-mail:info@kio.ac.jp TEL:0745-54-1601 FAX:0745-54-1600
2021.10.05
10/23(土)・24(日)畿央祭「オンラインウェルカムキャンパス」を開催します。
例年たくさんの地域の方々にご参加いただいている畿央大学の畿央祭(学園祭)ですが、昨年度はコロナ禍により開催を見合わせました。 2021年度については、近隣府県における緊急事態宣言も解除され、全国における新規の感染者数も落ち着きが見られることを受け、学生のみを入場可として(時間ごとに入場者数を制限)、限定した内容で開催することといたしました。ご理解の程、お願い申し上げます。そこで、地域の皆様にも楽しんでいただけるよう、畿央祭の取り組みをオンラインでも配信させていただくことといたしました。 特に地域の皆様向けに開催させていただいている【ウェルカムキャンパス】については、オンライン会議システムZOOMを使用したリアルタイムで開催する企画や、子供向けの内容を中心としたオンデマンドでの動画配信など、ご自宅で参加いただける企画を準備しています。 ▼画像クリックでPDFが開きます。 当日の企画への参加・申込み、オンデマンド配信の動画を視聴いただく際は、下記リンクあるいはQRコードから畿央祭特設ホームページへ、ぜひアクセスをお願いします。ニューノーマル時代における学園祭のあり方として、学生たちが企画·検討した畿央祭ウェルカムキャンパスをぜひお楽しみください! ▶▶オンライン企画ページ | 畿央祭 ▼畿央祭特設ホームページQRコード(クリックでもアクセスできます)
2021.09.30
11/27(土)日本産業衛生学会「中小企業安全衛生研究会第55回全国集会」が開催されます(対面、オンライン)
本学看護医療学科松本泉美教授が世話人を務める「日本産業衛生学会 中小企業安全衛生研究会第55回全国集会」が本学にてオンラインと併用して開催されます。詳細はチラシPDFをご覧ください(画像クリックでもPDFが開きます)。 期 日 令和3年11月27日(土)10時~16時半 会 場 畿央大学 KB04講義室(座席指定)、Web開催 ※Web開催のみの可能性あり 主 催 日本産業衛生学会中小企業安全衛生研究会 代表世話人 錦戸典子(東海大学医学部看護学科教授) 担当世話人 松本泉美(畿央大学健康科学部看護医療学科教授) 後 援 奈良産業保健総合支援センター (その他大阪・兵庫・滋賀・京都も依頼予定) 畿央大学看護実践研究センター 参 加 費 無料 ※ただし、会場参加(定員 120 名)、 Web 参加(定員 90 名)で定員設定 研修単位 会場実施の場合、午後の特別報告は 日本医師会認定産業医生涯(専門)単位 *単位認定は会場参加のみとなります。 産業保健看護専門家制度単位 2 単位(Web 参加可能) 演題申込 参加申込 表題を「第 55 回全国集会参加希望」として、 別紙に①氏 名、②所 属、③連絡先、 ④一般演題発表希望の有無、⑤日本医師会認定産業医単位希望者は認定番号、 ⑥会場参加か Web 参加などを明記の上、 E-mail: kio6350832@gmail.com 又は Fax: 0745-54-1600(畿央大学代表) あてに送信下さい。 なお、演題発表希望者には頂戴したメールアドレスに執筆要領をお送りいたします。 Web 参加者には後日参加方法を連絡いたします。 申込用紙はこちら 演題申込み締切: 令和 3 年 11 月 12 日(金)*抄録提出期限となります。 参加申込み締切: 令和 3 年 11 月 22 日(月)ただし、定員になり次第締切ります。 【注意事項】 1. 会場は密を避けるため人数制限(会場収容人員 300 名中 120 名*座席指定)があり、定員となりましたら締切ります。 2. Zoom を使用した Web 参加併用型での開催ですが、Web 参加も人数制限(90 名)があります。これについても定員となりましたら締切ります。 3. 今後の新型コロナの感染状況により Web 開催のみとなる可能性もあります。 4. 申請中の研修単位は会場参加のみの場合もありますのでご注意ください。(web 参加証での認定がなされない日本医師会認定産業医研修単位)。 日本産業衛生学会産業看護部会産業保健看護専門家制度研修単位は専門研究[統括管理]2 単位が認定されました。こちらは、web 参加でも可能ですので、認定単位表と参加証を別途事務局までご請求ください。 5. 会場では、入室時に体温と健康状況のチェック、1 時間に 1 回の換気を行い、感染防止に努めます。当日までの 2 週間以内に発熱や咳・味覚障害等のCOVID-19 感染が疑われる症状がある場合、または、無症状でも濃厚接触者となっている場合は、会場参加を見合わせてください。その際には、会場参加からweb 参加への登録変更を必ずお願いします。また会場参加の方でCOVID-19 ワクチン接種済の場合には、証明書画像をスマホ等に保管していただき、受付の際にご提示ください。 6. Web 参加ではご自身のパソコン・スマートフォンなどで Zoom が使用できるようZoom のダウンロードを準備として各自していただきますようお願いします。 7. 配信した画像や音声の録画・録音、再利用は固く禁止致します。 8. Web 参加の場合は当日の開始 10 分前には事前に連絡します URL にアクセスをお願いします。お問い合わせ先:第 55 回全国集会用下記アドレスに直接メールにてご連絡ください。 E-mail:kio6350832@gmail.com TEL:0745-54-1601 (代表) ⇒代表電話ですので看護医療学科 松本へと電話応対者に必ずお伝えください。 FAX: 0745-54-1600(畿央大学代表) 送信先看護医療学科松本へ *当日のキャンセルにつきましては、電話連絡での対応はできませんので、できるだけ大会参加用のメールアドレスへの連絡または集会用 LINE への連絡(参加申し込み者に連絡)をお願いします。
2021.09.03
12/11(土)第1回 発達科学と小児リハビリテーション研究会(WEB)を開催します。
2021.08.27
10/23(土),24(日)第19回畿央祭「咲~わらう~」を開催します
2021.08.25
畿央大学現代教育研究所主催「学びを結ぶオンラインセミナー」を開催しました。
畿央大学現代教育研究所では、学校現場における教育力向上の一助になる活動の一環として、2013年から研究所研究員による解説と実践を交えたワークショップを7回重ねてきましたが、昨年は夏季を中止し、12月に時期をずらしオンラインで行いました。 本学のオンライン環境の整備も進み、今回はZoomのミーティングとブレイクアウトルームを活用し、小グループのチームで取り組めるオンラインセミナー形式で2021年8月12日(木)に開催いたしました。 チームで進めるポジティブ行動支援-行動支援計画立案を練習するためのワークショップ- 【講師】現代教育学科 教授 大久保 賢一 行動支援計画は様々な立場の人たちによって協働して作られていくという観点から職種や立場を限定せずに募集し、福祉職、心理職、特別支援学校教員、保護者など幅広い立場から76名がワークショップに参加されました。 講師の大久保教授は、大学では主に特別支援学校教員の育成に携わっていますが、学外では広く人が出会う「困り感」を軽減するにはどのような方略に効果があるかを研究し実践の場での検証に関わっています。 今回のテーマ「チームで取り組む行動支援」は、こうした研究の成果をもとにしたものです。 午前中は2時間の講義です。 「問題行動に対する罰的な対応は適切と言えるのか」という問いかけに始まり、問題行動に対する対応を考えました。人の問題行動を減らすため、「罰的な」対応がなされることが長く続いています。しかし「罰的な」対応には一時的な効果があるものの、「罰的な」対応に慣れてしまうと、より大きな問題行動を起こし、結果的に罰的な対応もエスカレートするなどの副作用を生じさせるとのことです。 そこで大久保教授が研究する「ポジティブ行動支援(Positive Behavior Support(PBS))」が紹介されました。 ポジティブ行動支援とは、アメリカで開発された、当事者のポジティブな行動(本人のQOL向上や本人が価値あると考える成果に直結する行動)をポジティブに(罰的ではない肯定的、教育的、予防的な方法で)支援するための枠組みのことです。また、ポジティブ行動支援は個人の行動のみを標的とするのではなく、その周囲の人々、あるいは周囲の人々を取り巻く様々な状況も分析とアプローチの対象と捉え、持続的な成果を生み出すための仕組みづくりをめざします。(日本ポジティブ行動支援ネットワークホームページより) 大久保教授が作成した架空事例に基づき、問題行動の間接的な要因、行動のきっかけを明らかにし、目標として、望ましい行動を設定し、結果として当事者が「やりがい」や「称賛」を得ることができる行動支援の計画の作成のプロセスが紹介されました。予めメールで配布した「問題行動となる行動の分析」を資料に、問題を具体的に分析し改善の策を具体化するものです。 詳しいことは、大久保教授による著書「3ステップで行動問題を解決するハンドブック―小・中学校で役立つ応用行動分析学 (ヒューマンケアブックス) 2019/4/25でも紹介されているそうです。 午前は大きく以上のような流れで進みました。 午後は、参加者が3人~4人程度の小グループに分かれて、行動支援計画を立案する演習が中心になりました。ここでも大久保教授が作成した架空事案が2例紹介され、予め配布した「行動支援計画の様式」に基づき少人数による検討が重ねられました。このセッションではZoomのブレイクアウトルームを使い、午前中の講義を参考にされた参加者が、それぞれのお立場から熱心に討議されていました。 以下では、セミナー終了後に参加してくださった皆様にお伺いした感想やご意見を紹介したします。50人の方がお答えくださいました。 ◯セミナー全体の満足度について 満足:48、やや満足:2 ◯今後受講したいテーマ ・新学習指導要領に関する内容:11 ・教科教育に関する内容:7 ・プログラミング教育に関する内容:8 ・最新の研究事例に関する内容:22 ・学校運営・学校教育に関する内容:8 ・特別支援教育に関する内容:38 ・その他:7 ◯ご意見、ご要望(記入数25) 「大久保先生の講義、とても分かりやすかったです」といった声をたくさんの方から頂きました。それら以外のご意見・ご要望を抜粋して紹介させていただきます。 ・ABAの理論と方法をこんなに分かりやすく聞きやすく教えていただき感謝します。PBSのよさに少し触れられた気がしました。 ・福祉関係者として、幼稚園や学校の現場で支援をするにあたって、明日からでも使える考え方や工夫を、講義やディスカッションの中でたくさん得ることができました。 ・現場での悩みごとは尽きませんが、迷ったら原点に戻り、一つひとつ丁寧に、楽しくやっていくことを基本にしていきたいと思いました。 ・この内容を無料で実施していただいたことに感謝申し上げます。関わっているお子さんの顔を思い浮かべながら、この学びを日頃の支援に活かすことを考えつつ受講できました。 ・1日とはいえ、これでも少なく感じるくらい。自分の現場にどう生かすか、落とし込んでいくかを自分の課題にしたいと思います。 ・もっともっと広まってほしいと思いました。そして広めるためにどうしたらいいのかを考えていきたいと思いました。問題行動だけに着目せずどうやったらいいのか?を学べたことはとても興味深く、通信教育があるなら入学したいと思いました。 ・日々、生徒の注意引による問題行動があります。小学部では、注意引と分かっていても、わざと騙されて声を掛る指導が主流だと思い、びっくりしています。9月から、代替行動を生徒に教えていこうと思います。 ・個別の支援計画について、講義だけでなく実践的に考えディスカッションする時間があり、その中で他職種の方とお話しすることができて大変参考になりました。 ・難しいのは承知しておりますが可能であれば数日にわけて研修会を行ってもらえるとありがたいです。参加者に支援計画をたててもらうのは非常に良いのですが、一般の方には難しく時間が足りない感じがありました。 ・オンラインでの開催で遠方より参加させていただくことができました。明日からまずは自分の関わり方を見直してみようと思います。 ・随伴性を明確にし、それぞれに対する方略を分けて考えることについて、基本のキではありますが実際に書き出すことで、介入時に想定されることとその対策について具体的に検討して準備することができるのだと改めて思いました(うまくいかないときは想定が足りないし計画と準備が足りない)。 ・事前に配布されたPDFがA4一枚に6枚が集約されたものだったが、書き込みするのに小さすぎた。文字も読みにくい。グループワークは、ちょうど良い人数で全員顔出し、声出し参加で大変活発な意見交換ができた。資料以外の内容は大変満足でした。 今回のテーマ故に、今後受講したいテーマが特別支援教育に関する内容であることは当然だと思いますが、それら以外にも様々な内容のご提案を頂き感謝いたしております。 本学教員の研究成果を教育現場の皆さまのお役に立てるよう発信してまいります。 今後とも、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。 【関連記事】 「学びを結ぶワークショップⅠ」開催報告 「学びを結ぶワークショップⅡ」開催報告 「学びを結ぶワークショップⅢ」開催報告 「学びを結ぶワークショップⅣ」開催報告 「学びを結ぶワークショップⅤ」開催報告 「学びを結ぶワークショップⅥ」開催報告 「学びを結ぶワークショップⅦ」開催報告
2021.08.16
令和3年度教職員のための夏の公開講座をオンライン開催しました。
オンラインで学ぶ「運動器検診と子どもの体力について」 2021年(令和3年)8月12日(木)、令和3年度「教職員のための夏の公開講座」を開催しました。この講座は奈良県教育研究所の依頼に基づき、夏休みの間に現場の先生方に知識を深め、また得意分野はさらに伸ばしていただくことを目的に受講していただく講座です。 例年は対面での開催で実施しており、昨年度はコロナウイルス感染症拡大の影響により中止となりましたが、今年はZoomアプリを用いてオンラインでの講座として実施いたしました。今回は畿央大学理学療法学科 福本貴彦准教授による「運動器検診と子どもの体力について」と題した講座を実施しました。 ▼オンライン講座の様子 講義では、近年の子どもの運動能力の推移を資料としてご覧いただきながら、子どもにとってどれくらいの頻度での運動が(各発達の段階において)適切なのか、また運動習慣を身につけることで脳の運動機能をつかさどる部分がどのように発達するのかなどの内容を解説しました。 講義終了後は、Zoomアプリのブレイクアウトルームという機能を使用し、2グループに分かれて意見交換をしていただきました。短時間ではありましたが、各学校現場での子どもの様子など、異なる地域の現場での情報等も共有していただくことができ、「他の参加者の方の現場の声を聞くことができた貴重な時間でした」とのお声もいただきました。 最後の質疑応答の時間になると、「しゃがみ込みが出来ない児童に対して、何か効果的な運動等はありますか?」等、現場の教員ならではの質問も多くあり、その一つ一つに対して福本准教授が回答しました。 ▼質疑応答の様子 講座終了後のアンケートでは、 「わかりやすくご講演いただき、大変勉強になりました。他の受講生のお話も聞けて良かったです。」 「小学校の段階で運動が好きな子供を増やす取り組みをすることが大事だということと、たくさんの運動をさせたり、たくさんの経験をさせたりすることが子ども達の“やってみよう”という意欲を高めることにつながると感じました。」等、たくさんの感想を頂戴いたしました。 コロナウイルス感染症拡大の終息が未だ見えない中、直接参加型での講座の実施ではありませんでしたが、このようなオンライン形式での情報発信も有効だということを実感することができました。今回ご参加いただきました皆様、誠にありがとうございました。今後も社会情勢に寄り添いながら、受講者の皆さまにご満足いただけるような公開講座を開催してまいります。 【教職員のための夏の公開講座 開催レポート】 2019年度 2018年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度 2011年度 2010年度 2009年度 2008年度
2021.07.27
2021年度のナラ・シェイクアウト(奈良県いっせい地震行動訓練)を行いました。
2021年7月9日(金)はナラ・シェイクアウト(奈良県いっせい地震行動訓練)の実施日でした。畿央大学は、例年、この訓練に参加していますが、昨年は新型コロナウィルスにより参加を見送ったため、今年は2年ぶりの実施となりました。 1分間の安全確保行動 ~ひとつしかない「いのち」を守り、生きぬくための行動訓練です~ 1限目授業の終了直後、地震を知らせる放送に合わせて、地震発生時に第一に行う安全確保行動1-2-3「まず低く、頭を守り、動かない」を、それぞれの場所で1分間行いました。 地震が発生した時の初期行動は、「屋内では、机などの下にもぐって頭と身体を守る」、「屋外にいるときは、カバンなどで頭を守りながら落下物の危険のない広い場所に避難する」ことです。 毎年のように大きな地震が発生し、地震の危険をより身近に感じている方も多いと思います。「地震発生=自分の身を守る」という意識を持ち、それを行動に直結させる、そのためにもこういった訓練はよい機会となります。また、こういった訓練をきっかけに、自分自身や身の回り、ご家庭での地震に対する備えについても再確認してみてはいかがでしょうか。 みなさま、ご参加いただきありがとうございました。


